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2018年12月15日

BOOK STAND お笑い芸人ウーマンラッシュアワー の村本大輔さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はお笑い芸人、ウーマンラッシュアワーの村本大輔さん登場です。

村本さんといえば日本のお笑いでは珍しく、政治ネタに果敢に切り込み、
ときには炎上騒ぎにまで発展することも少なくない。
そんな村本さんが「家にあるだけで奮い立たせてくれる3冊」を
選んでくれました。
今夜はその1冊目です。


自分をチューニングする本

今夜ご紹介するのは、岡本太郎さんの壁を破る言葉です。
この本は、岡本太郎さんの名言を娘さんがまとめている本。
僕全く本を読まないのですが、この本に出会ったのはウーマンラッシュアワーを結成して間も無くの時に色々お笑い自体何が答えなのか?
わからなくなっていた。
すごく悩んでいた時に、たまたま本屋さん言った時にこの本を見つけてたまたま開いた1ページに飛び込んできた全てが、やっぱりそうだったか!という答え合わせになった。
そこから自信がつき、ネタが大きく変わっていった。
漫才というのが楽しくなって、型にはまらない漫才ができるようになった。
当時大事にしていこうと思った言葉は、「不動のものが価値だというのは自分を守りたい本能からくる錯覚に過ぎないんだよ。破壊こそ創造の母だ。」
漫才とは、お笑いとはという固定概念は自分を守るための本能からくるもの。
全ては枠の中でやるのではなく、枠を破壊して自分の枠を作る事を学んだ。
毎回誰かに認められなきゃいけないとか、ちょっと自分の軸がぶれ始めたら時にチューニングしてくれる本。

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BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年12月08日

BOOK STAND シンガーの浜田真理子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はシンガーの浜田真理子さん登場です。

浜田さんは学生時代よりバー、クラブ、ホテルのラウンジで
ピアノ弾語りの仕事をしていて、98年に1stアルバム『mariko』をリリース。
僅か500枚のプレスが一部のマスコミに取り上げられたことで完売。
その後2001年に再プレスされ、音楽活動を本格化。

最新作は今月リリースされた「LOUNGE ROSES 浜田真理子の昭和歌謡」、
昭和を象徴する大ヒット曲から、知る人ぞ知る名曲まで、
浜田真理子スタイルで昭和の歌謡曲をカバーしています。

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今回は浜田真理子さんが"言葉にする"をテーマに3冊選んでくれました。
今夜はその3冊目です。

様々な曲が知れる1冊
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今夜紹介するのは久世光彦さんのベスト・オブ・マイ・ラスト・ソングです。
これは、私の辞書代わりの1冊で、人生の最後に神様に1曲聞かせてもらうあなたは何を選ぶのか?をテーマに書かれた1冊。
久世さんは演出家で、” 時間ですよ”などを作っていた方。
音楽が大好きな方なのでこのエッセイの中で色々な曲が出てきて、
歌詞とかも引用されていたりする。
この本は昭和のいい歌が沢山描かれているので、この本を読んで知った曲だったり知っているつもりだった曲の来歴だったりも知る事ができる。

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2018年12月01日

BOOK STAND シンガーの浜田真理子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はシンガーの浜田真理子さん登場です。

浜田さんは学生時代よりバー、クラブ、ホテルのラウンジで
ピアノ弾語りの仕事をしていて、98年に1stアルバム『mariko』をリリース。
僅か500枚のプレスが一部のマスコミに取り上げられたことで完売。
その後2001年に再プレスされ、音楽活動を本格化。

最新作は今月リリースされた「LOUNGE ROSES 浜田真理子の昭和歌謡」、
昭和を象徴する大ヒット曲から、知る人ぞ知る名曲まで、
浜田真理子スタイルで昭和の歌謡曲をカバーしています。

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今回は浜田真理子さんが"言葉にする"をテーマに3冊選んでくれました。
今夜はその2冊目です。

言葉の参考になる1冊

今夜紹介するのは寺田寅彦さんの柿の種です。
これは随筆集です。短いのから長いのまで入っているので柿の種という名前が付いています。
寺田寅彦さんというのは物理学者のかたなのですが、随筆の名手で言葉とか感じ方が面白いので読んでいます。
大正時代の方なので、関東大震災の時に”天才は忘れた頃にやってくる”と言った人なのですよ。
芸能とかにも興味がある方で、「有名な”エノケン”を初めて映画で見た」とか、そういう芸能のことなど書かれていたり。

私のお気に入りのページは、「自信のない事を自覚している演芸ほど見ていて苦しいものはない。しかしそうかといって自信するだけの客観的な内容のないただ主観的なだけの自信を振り回す芸も困ることはもちろんである。」
という私たちは、演奏したり歌ったりするので”ドキッ”とするフレーズです。
やっぱりこの本の文章はあんまり英語とかカタカナとかでてこないので、
その当時の正しい日本語で出てくる。
寺田さんは俳句もやっていて、
短い言葉で意味をきちんと伝えるというのを随筆でやっているので、
私もたまにエッセイやコラム書いたりするのでいかにダラダラ言わないで言えるかをこの本で勉強しています。
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2018年11月24日

BOOK STAND シンガーの浜田真理子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はシンガーの浜田真理子さん登場です。

浜田さんは学生時代よりバー、クラブ、ホテルのラウンジで
ピアノ弾語りの仕事をしていて、98年に1stアルバム『mariko』をリリース。
僅か500枚のプレスが一部のマスコミに取り上げられたことで完売。
その後2001年に再プレスされ、音楽活動を本格化。

最新作は今月リリースされた「LOUNGE ROSES 浜田真理子の昭和歌謡」、
昭和を象徴する大ヒット曲から、知る人ぞ知る名曲まで、
浜田真理子スタイルで昭和の歌謡曲をカバーしています。

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今回は浜田真理子さんが"言葉にする"をテーマに3冊選んでくれました。
今夜はその1冊目です。

心に響く本

今夜ご紹介するのは、ラ・ロシュフコー箴言集です。
ラ・ロシュフコー公爵フランソワ6世という人です。
1613年から1680年の人。
その当時に言っていた事が今の私たちの心に響く内容。
箴言というのは、教訓のような感じで1行、2行になっている文章。
最初からずっと読むのではなく、途中からページを開き腐肉に満ちていて心に刺さる文章多い。"もし自分に傲慢さが少しもなければ、我々は他人の傲慢を責めはしないだろう"とか"太陽も死もじっと見つめることはできない"とか。
私は皮肉な人間だから、"ひとしきりしか歌われない流行歌にそっくりな輩がいる”自虐ネタ心に響き、こういう仕事をしていると流行り廃りがある。
そして戒めでもある。長い文章が時間がなく読めない時に、心を落ち着けたい時や笑いたい時に読んだりします。

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2018年11月17日

BOOK STAND ジャズピアニストの山中千尋さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はジャズピアニストの山中千尋さん登場です。
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山中千尋さんは仕事柄、飛行機での移動時間が長いのを活用して、
ひと月に50冊ほどの本を読まれるほど。
そんな山中さん、最新アルバム"ユートピア"ですが
11月3日のレコードの日を記念して"アナログ LP"としてリリースされました。

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今回は山中千尋さんが、わたしを元気にしてくれた3冊を選んでくれました。

今夜はその3冊目です。


自分をどう表現するか?

今夜ご紹介するのは、クリエイティブの授業。著者はオースティンクレオン。
原題は、 STEAL LIKE AN ARTIST アーティストのように盗めという意味。
SNSなど色々な事をやっていくと、様々な格差が生まれる。
逆にその格差を楽しんで、自分を知ってもらうにはどうしたらいいのか?
自分を発信していくには誰もがアーティスト。
その中でどうやって生き抜いてくのか、その方法などが具体的に描かれている。
やはり今の世界ではなくてはならない存在になったインターネット、SNS。
そこに関わらない人にもおすすめできる。自分を表現するということは普段生活している事は全て表現。この本を読むと様々な物事の捉えかたや、生活のコツなどが乗っていて楽しめる1冊になっている。

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2018年11月10日

BOOK STAND ジャズピアニストの山中千尋さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はジャズピアニストの山中千尋さん登場です。
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山中千尋さんは仕事柄、飛行機での移動時間が長いのを活用して、
ひと月に50冊ほどの本を読まれるほど。
そんな山中さん、最新アルバム"ユートピア"ですが
11月3日のレコードの日を記念して"アナログ LP"としてリリースされました。

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今回は山中千尋さんが、わたしを元気にしてくれた3冊を選んでくれました。

今夜はその2冊目です。


様々なお酒の楽しみ方

今夜ご紹介するのは、泥酔懺悔という本です。ちくま文庫から出ています。
多くの女性作家が描かれているアンソロジーで、西加奈子さん、山崎 ナオコーラさん,三浦 しをんさん、角田光代さんなど人気のある作家の方が描かれています。
この本のエッセイはどれも面白い。
そしてお酒は飲める人も、飲めない人も文章にするとなんでこんなに楽しく
してくれるんだろうと感じます。
この1冊を読んだだけで美味しいお酒を飲んだ気持ちになる。
中でも印象に残っているのは、瀧波ユカリさんのお話。
瀧波さんが描かれている漫画"臨死!!江古田ちゃん"の原型がここにあったんだなとファンとしては楽しく読みました。
瀧波さんの漫画を読まれた事ない人も、新歓コンパあるあるの話で
どちらかというと派手ではなく地味なコンパで、地味さ加減だったりコンパの所在無さだったり、ここでは言えない展開になる。是非本を読んで楽しんでみてください。
好きな人、友達、家族そして色々な人とお酒を飲むというのはそれだけで世界を平和にしてくれるそんな感じがして心が温まる1冊です。

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2018年11月03日

BOOK STAND ジャズピアニストの山中千尋さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はジャズピアニストの山中千尋さん登場です。
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山中千尋さんは仕事柄、飛行機での移動時間が長いのを活用して、
ひと月に50冊ほどの本を読まれるほど。
そんな山中さん、最新アルバム"ユートピア"ですが
本日の11月3日のレコードの日を記念して"アナログ LP"としてリリースされました。

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今回は山中千尋さんが、わたしを元気にしてくれた3冊を選んでくれました。

今夜はその1冊目です。


現代社会のモヤモヤを解決

今夜ご紹介するのは、フェミニストファイトクラブ。
ジェシカ・ベネット著。岩田佳代子さんの翻訳。
女性が書いている現代社会を生きるモヤモヤを解決してくれる。
フェミニストと聞くと女性よりの意見と思われがちですが、このフェミニストファイトクラブは女性だけではなくて老若男女誰でも読んで感じる、おかしいと思う事の答えを与えてくれる本。
ジェシカ・ベネットさんは、わかりやすい英語で書かれている。
それで翻訳も素晴らしい。アメリカ人らしいユーモア、強さがあって、
色々な人に寄り添えるそういった所が魅力。
読んだ後は本音を共有した友達と会話をした後みたくスカッとする1冊。
いま”病んでいる”だったり”情緒不安定”と人に言ったり、自分に思ったする事が多いと思います。学生さんの会話ですごく多く使われる。
人間であれば誰でも起こる。
言われた時や言いたくなった時にどう言う風に人を傷つけずに会話ができるのか?
そういった事がマニュアルとして書かれていて、
人間関係のサバイバルに役に立つ本。

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2018年10月20日

BOOK STAND 新日本プロレスの期待の新星 YOH選手が登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は新日本プロレスの期待の新星 YOH選手の登場です。
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身長171.5センチ、体重85キロと小柄ながら、テクニックとスピードを武器に
ジュニアビー級で大活躍。
さらにリング上での活躍だけでなく、公式スマホサイト「小松洋平の日記」での文章が、高く評価されています。

今回は、YOH選手をかたちづくった本を3冊選んでくれました。


今夜はその3冊目です。

初めて笑った1冊
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今夜ご紹介するのは、土屋賢二さんのツチヤの貧格です。
この本は、土屋賢二先生は哲学者でありエッセイストでもあり現在お茶の水女子大の名誉教授のエッセイ。
出会いは、新日本プロレスのサイト内でコラムを書いているのですが、
ある日突然エッセイってなんだろう?文章ってなんだろう?と
思うようになった。
面白い文章を書きたくて色々探していたところ、土屋先生にたどり着いた。
読んでみたら他人の本で初めて笑った。めちゃくちゃひねくれている。
文章の切り返しがうまくてオチまでちゃんといく。
超託された文章で直感で好きと思った。
もしかしたら好き嫌いが分かれるかもしれないが、
行列のラーメン屋の理論で
並んででも読みたいと思える。
哲学者って難しい感じのイメージがある。しかし土屋先生は難しい事に対してフラットにして、尚且つ伏線を散りばめていて回収していく。
みている方も読みやすい。
落語を見ているような感覚。奥さんも本に頻繁に登場するので楽しそうだなって思いますね。誰でも読めるしエッセイの入り口としてはいい1冊。

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2018年10月13日

BOOK STAND 新日本プロレスの期待の新星 YOH選手が登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は新日本プロレスの期待の新星 YOH選手の登場です。

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身長171.5センチ、体重85キロと小柄ながら、テクニックとスピードを武器に
ジュニアビー級で大活躍。
さらにリング上での活躍だけでなく、公式スマホサイト「小松洋平の日記」での文章が、高く評価されています。


今回は、YOH選手をかたちづくった本を3冊選んでくれました。


今夜はその2冊目です。

後押ししてくれる1冊

今夜ご紹介するのは、里村明衣子さんの「かっこいい」の鍛え方です。
まず里村明衣子さんは女子プロレスラーで、拠点を仙台に移して仙台ガールズプロレスリングという団体の看板選手。キャリア22年で今尚戦い続けているベテラン選手。
僕も宮城出身で高校は仙台だった。
なので仙台ガールズができるとよく観戦しに行っていた。
僕が唯一好きになった女子プロレスラーは里村明衣子さん。
その方がエッセイを出すとの事でこれは読んでみたいと思った。
彼女のファイトスタイルは、ずっと真っ直ぐで目の前に壁があったとしても
そのまま押し進めて突き破っていくスタイル。
なので表情や感情などが観ている方に直で伝わってくる。
集中しすぎてマウスピースではなく、
カミソリを入れてしまったというエピソードも。
1回集中しちゃうと周りが見えなくなってしまう。
以前ご挨拶したら柔らかい方。夢を追いかけている人、
躊躇している人に読んでほしい。
100%後押ししてくれる文章なので。

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年10月06日

BOOK STAND 新日本プロレスの期待の新星 YOH選手が登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は新日本プロレスの期待の新星 YOH選手の登場です。

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身長171.5センチ、体重85キロと小柄ながら、テクニックとスピードを武器にジュニアビー級で大活躍。
さらにリング上での活躍だけでなく、公式スマホサイト「小松洋平の日記」での文章が、高く評価されています。


今回は、YOH選手をかたちづくった本を3冊選んでくれました。


今夜はその1冊目です。

青春時代の無限の可能性

今夜ご紹介するのは、大槻ケンヂさんのグミ・チョコレート・パイン グミ編
です。
こちらは青春小説なんですけど、主人公は俺には何か成し遂げられる力があると信じている少年。
ですが周りとの温度差がありうまくいかなく、ちょっと不器用な主人公が恋をしてそこからバンドを始める物語。
これはめちゃくちゃ読みやすいですね。
実は銀杏BOYZが好きでして、その中でも峯田さんが好きで、17歳という曲があるんですけどそれにあいつらがする30回セックスするよりも、グミ・チョコレート・パインを青春時代に1回読むことが僕にとっては重要なのさ、っていう詩があるんですね。
それでグミ・チョコレート・パイン の存在は知っていたんですよ。
ただずっと読まずにいたんですけど、
その後新日本プロレスのトレーナーで菅野トレーナーという読書家の聴く音楽が似ている先生がいるんですけど、読んだことないなら読みなよ!言われて、
ボロボロになるまで読んだんですよ。僕これ読んだ後にバンド始めたんです。
この主人公と被るんですよ。これ俺のことなんじゃない?っていう。
女の子とも話せず、でもなんかしたいけど何がしたいか分からない。
僕にはレスラーになりたいと夢はあったので、したい事ができているんですけど
その他で興味がある事ということでバンドやろうと。
だから月1で高円寺で練習してるんですよ。それくらい僕を突き動かした作品なんですよ。

BOOK BAR staff| 22:20 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年09月29日

BOOK STAND 作家、ラジオナビゲーターのロバート・ハリスさんが登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は作家、ラジオナビゲーターのロバート・ハリスさんの登場です。
20180929_BS.jpgハリスさんはここJ-WAVEでも長らくナビゲーターを務めていたので、リスナーにも馴染みがあるのではないでしょうか?
ラジオの他では、作家として、旅や放浪、文学や映画を題材としたエッセイやショートストーリーを沢山だされています。
今月刊行される初の長編小説も話題ですね。
タイトルは「JJ 横浜ダイアリーズ」、60年代に横浜で青春時代を過ごしたハリスさんの自伝的ストーリーとなっています。
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今回BOOKSTANDでは、ハリスさんが自信を持ってオススメする小説を3冊選んでくれました。
今夜はその3冊目です。

若者のすべて
今夜ご紹介したいのは本当に古典。
クラシックですね。イギリスの作家のサマセット・モームの「剃刀の刃」という作品です。サマセット・モームというと『月と六ペンス』
とか『人間の絆』で有名なのですが、これは作家が69〜70歳の時にかけて書いた晩年の作品なんですね。
舞台が第一次大戦が終わったちょっと後の話で、書いたのもまさに1944年という第二次大戦の真っただ中で描いたんですけども、主人公は裕福な家の青年で、まだ景気のいいアメリカの中でビジネスでやっていくっていうところで、彼は空軍のパイロットであって、まだ若い17歳くらいの時にヨーロッパ前線に行って、第一次大戦で、友達が自分をかばってなくなってしまい、そこで自分の人生観とか、価値観とかが変わってしまうんです。帰ってくると彼は自分の人生とは何かとか、死んだらどうなるとか、根本的な質問を自分に問いかけるんですね。神とは本当にいるのか、とか。そう言ったことを考えて、ドロップアウトしてしまうんですね。
1960年代のドロップアウトというとヒッピーとかいましたけど、これは第一次大戦の後にドロップアウトした青年の話なんです。それがすごく面白いなあ、と思って。
でも、だいたい(ドロップアウトした人が)やることは同じなんです。
まずはパリに行って、ボヘミアンなサークルの中でみんなと友達になって、いろんな本を読んで、自分探しを始めるんです。
今度はもっと肉体労働した方がいいんじゃないかと思って、炭鉱で働いたり、農場で働いたり・・・で、最終的にははインドのグルを支持しに行くんです。で、インドに3年ぐらいいるのかな。
まさに僕らヒッピーがやっていたことを青年は1920年代にやるわけです。
だから昔も、自分たちがやっていた自分探しをやっていたんだなあと言うところに新鮮さがあって、共鳴感を覚えました。
これはもう3回くらい読んでるんですけど、大好きな小説です。

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年09月22日

BOOK STAND 作家、ラジオナビゲーターのロバート・ハリスさんが登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は作家、ラジオナビゲーターのロバート・ハリスさんの登場です。
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ハリスさんはここJ-WAVEでも長らくナビゲーターを務めていたので、リスナーにも馴染みがあるのではないでしょうか?
ラジオの他では、作家として、旅や放浪、文学や映画を題材としたエッセイやショートストーリーを沢山だされています。
今月刊行される初の長編小説も話題ですね。
タイトルは「JJ 横浜ダイアリーズ」、60年代に横浜で青春時代を過ごしたハリスさんの自伝的ストーリーとなっています。
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今回BOOKSTANDでは、ハリスさんが自信を持ってオススメする小説を3冊選んでくれました。
今夜はその2冊目です。

気づけば渦の中
今夜紹介したいのは東山彰良さんの「流」。
彼は個人的にも友達でして、一緒にイベントをしたこともあります。

これはすごい話です。

舞台は1975年以降の台湾なんですね。
東山彰良さん、日本にお住まいなんですが、実は台湾生まれなんです。
メインのストーリーラインは、発生した主人公の祖父の殺人事件、その殺人犯を突き止めるミステリードラマになっていて、そこには重層的に青春ドラマとか、主人公が17歳の年齢からどんどん大きくなっていくんですけども、カラフルな家族の肖像とか、台湾の裏道で、おじいさんとかおばあさんとか、みんなで麻雀をしているシーンとか。それから日中戦争とか、国境戦争とか過去の血生臭い内戦の話も織り交ぜられているし、やくざとのトラブルとか、非常に切ない初恋の物語とか、それから主人公が陸軍士官学校に行って、ひどい目に遭うとか、そう言った話とかが展開していくんですけども、そこに幽霊とか、鬼火とか、こっくりさんとか、どっちかというとマジックリアリズム的な要素も入っているんですね。でも何となく、ストーリーとして一貫しているんです。
これちょっと信じられないよ、と言うところもなくて、どんどん面白くなっていきますね。この少年のどうやって自分の道を、模索していくのか、一番のメインだと思うんですね。非常に切ない恋愛があるんです。それも僕はちょっとほろっときたし、なにしろ読んでいてエネルギーを感じる小説なんです。当時の台湾のカオスが襲い掛かってくるような、そんなインパクトのある小説です。はじめのうちは中国の名前が・・・なかなか入りにくくて、読みにくい小説だなと思いました。ぐるぐるぐると渦の中に自分もいるような。そういう体感的な小説ですね。
これはぼくがここ2年で読んだ小説の中で1番おもしろい小説です。

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2018年09月15日

BOOK STAND 作家、ラジオナビゲーターのロバート・ハリスさんが登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は作家、ラジオナビゲーターのロバート・ハリスさんの登場です。
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ハリスさんはここJ-WAVEでも長らくナビゲーターを務めていたので、リスナーにも馴染みがあるのではないでしょうか?
ラジオの他では、作家として、旅や放浪、文学や映画を題材としたエッセイやショートストーリーを沢山だされています。
今月刊行される初の長編小説も話題ですね。
タイトルは「JJ 横浜ダイアリーズ」、60年代に横浜で青春時代を過ごしたハリスさんの自伝的ストーリーとなっています。
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今回BOOKSTANDでは、ハリスさんが自信を持ってオススメする小説を3冊選んでくれました。
今夜はその1冊目です。

深くて深い
今夜ご紹介する本はですね「ファーストラヴ」島本理生さんと言って、一番最近の直木賞受賞作です。
「ファーストラヴ」っていうとラブストーリーに聞こえるんですが、切ない恋愛小説でもあるんですけども、メインはミステリー調で、ある女性がアナウンサーになる面接を受けて、でも途中で出ちゃうんですね。で、その帰りに自分の父親を殺してしまうところから話が始まるんですね。
主人公は彼女の自伝を書くということで雇われた臨床心理士の由紀さん。
だんだん女性の心理の中に入り込んでいくというミステリーが続いていくんですけども、本当に彼女が殺したかどうかもわからないし、いったいどういった心の傷を抱えているのかもわからないし、それが少しずつわかっていくのと、主人公の由紀さんも若いころに負った傷を負っているし、彼女と一緒に殺害を起こした女性の弁護をする男性も若いころに実はトラウマを負っている・・・みんなが受けた暴力とか、そういった傷を背負っている人の話なんですね。
かなり暗い話として始まるんですが、最終的には1個の光が差し込むっていう、なかなか読み応えのある作品になっています。
僕は自分でもセラピーをやっていて、セラピストとして以前働いていたんですね。だから人の心の傷がどうやって形成されていってどういうふうに解消していけばいいのかについて長いこと携わってきたので、この本を読んでいると「あ、こういうところで癒えていくのかな」とか「あ、こういうところに実は本当のトラウマがあったのかな」というふうに解き明かしていくプロセスが面白いですね。
あとは切ないラブストーリーを書かせたらうまい作家で、心理描写がうまく書かれていて、やっぱり女性って男性よりも自分の心に入っていくのがうまいと思うんですよ。
まさに島本理生一級ですね。

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2018年09月08日

BOOK STAND CIVILIANのフロントマン コヤマヒデカズさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はスリーピースバンド、CIVILIANのフロントマン、コヤマヒデカズさんの登場です。
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中学時代、在籍していた吹奏楽部の部室に置いてあったギターに触れたことがバンドを始めるキッカケだったというコヤマさん、現在、音楽サイト「BARKS」にて書評コラム「深夜の読書感想文」を
連載中です。こちらの連載コラムでは、コヤマさんに読んでもらいたい本を読者から募り、そのなかから選んだ本を紹介しています。これまで取り上げた作家を見てみると、辻村深月さん、桜庭一樹さん、皆川博子さんなど。
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今回BOOKSTANDでは、「他人とうまく関われないあなたに捧げる救いの物語」というテーマで3冊選んでくれました。
今夜はその3冊目、最終回です。

現実と痛みを笑い飛ばして

今夜紹介するのは滝本竜彦さんの「NHKにようこそ!」という作品です。
NHKと聞くと先に思い浮かぶのは、あのNHKだと思うんですけども、この作品に出てくるNHKとは「日本ひきこもり協会(Nihon Hikikomori Kyokai)」の略なんです。

僕も20代半ばくらいのときに引きこもりだったんです。

本当に外に出られなくて、家でベッドから起き上がれなかったり・・・っていうのがあったので、滝本竜彦さんの「NHKにようこそ!」は自分の心にささりまくった小説だったというか、読んでいて、痛くて仕方なかったんですね。と、いうのもこの「NHKにようこそ!」の主人公は佐藤君という、大学を中退して、同じく引きこもりをやっている青年なんですね。
例えばコンビニに行って店員さんと話すことすらできないような、深夜しか外に出られません、みたいな人なんですね。
基本的にこの話はどうにかして主人公がひきこもりを脱出しようとして、とにかく間違った方向に暴走しまくる話なんです。すごくテンポがいいんですよ。思わず読みながら、主人公に突っ込みを入れたくなるんですよね「うおおい!佐藤!」とか「しっかりしろ――――!!!」「いい加減にしろ!!!」みたいな感じで(笑)そういう気持ちでずっと笑いながら読めるんですけど、そんなブラックユーモアがたっぷりありながら、滝本さん自身も本当にひきこもりだったことがあったので、ここに書かれている佐藤君の引きこもり特有の思考回路とか、行動とかがあまりにもリアルすぎて・・・だから刺さりまくっちゃったんですよね。痛くて痛くて。引きこもりにとってのバイブルみたいな小説にある意味なりうると思うんですよね。
滝本さんってすごく正直な人で、これを書き終えてから、漫画化、アニメ化されてヒットした後で、そのプレッシャーで次の作品が書けなくなってしまって、再び引きこもりに戻ってしまうっていう(笑)
それも含めて僕は滝本さんのこと大好きなんですよね(笑)

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2018年09月01日

BOOK STAND CIVILIANのフロントマン コヤマヒデカズさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はスリーピースバンド、CIVILIANのフロントマン、コヤマヒデカズさんの登場です。
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中学時代、在籍していた吹奏楽部の部室に置いてあったギターに触れたことがバンドを始めるキッカケだったというコヤマさん、現在、音楽サイト「BARKS」にて書評コラム「深夜の読書感想文」を
連載中です。こちらの連載コラムでは、コヤマさんに読んでもらいたい本を読者から募り、そのなかから選んだ本を紹介しています。これまで取り上げた作家を見てみると、辻村深月さん、桜庭一樹さん、皆川博子さんなど。
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今回BOOKSTANDでは、「他人とうまく関われないあなたに捧げる救いの物語」というテーマで3冊選んでくれました。
今夜はその2冊目です。

こどもにはこどもの、おとなにはおとなの。
今夜ご紹介するのは辻村深月さんの「かがみの孤城」です。
主人公は中学生の男女なんです。で、それを取り巻く大人たちがいて、大人たちの世界と子供たちの世界と2つで進んでいく物語です。
この作品は、僕が勝手に思う辻村深月という作家の小説を書く上での気持ちの変遷みたいなものが見えたような気がしていて。ていうのは、この「かがみの孤城」で描かれているもので僕が注目してみてほしいものがあるんですけども、それは"大人たちの描かれ方"と"子どもたちの描かれ方"なんです。
子どもたちっていうのはみんなそれぞれ関わっていくうちに、それぞれの事情を知るんですね。「あ、君も!」「君も不登校なんだ・・・!」って、そこに集まった子供たちがみんな不登校であることにだんだん気が付いていくんです。そして、少しずつ少しずつ同じ境遇の子たちで助け合おうとするんですね。そうやって助け合うこどもたちに対して、それを取り巻く例えば両親だったりとか、学校の先生だったりとか、大人たちっていうのは、やっぱり年をとって、良くも悪くも自分で自分の生活を何とかしている人たちなんですね。でも、大人は大人で何か問題を抱えていて・・・そうにもかかわらず他人を頼ったり、誰かと助け合ったりっていうのが、こどもに比べてできない。そうやってここで描れている大人っていうのは自分の悩みを自分で抱えてしまうんですよね。
辻村さん自身も大人の女性として生きている方なので、なんかその描かれ方に、僕は大人感、子供感みたいなものが出ているような気がして・・・。
最後、良い話だと思ったのは、最後の最後までちゃんと救いがあるんですよ。
読んで一片の曇りもなく本当にすがすがしい気持ちになるような、救われる、分け隔てなく感動を与えられるような、本屋大賞受賞も納得の本当に素晴らしい作品でした。
そんな辻村深月さんの「かがみの孤城」でした

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2018年08月25日

BOOK STAND CIVILIANのフロントマン コヤマヒデカズさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週からはスリーピースバンド、CIVILIANのフロントマン、コヤマヒデカズさんの登場です。
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中学時代、在籍していた吹奏楽部の部室に置いてあったギターに触れたことがバンドを始めるキッカケだったというコヤマさん、現在、音楽サイト「BARKS」にて書評コラム「深夜の読書感想文」を
連載中です。こちらの連載コラムでは、コヤマさんに読んでもらいたい本を読者から募り、そのなかから選んだ本を紹介しています。これまで取り上げた作家を見てみると、辻村深月さん、桜庭一樹さん、皆川博子さんなど。
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今回BOOKSTANDでは、「他人とうまく関われないあなたに捧げる救いの物語」というテーマで3冊選んでくれました。
今夜はその1冊目です。

しあわせを文字でかたちに。

今夜ご紹介するのは乙一さんの「失はれる物語」と言う短編集です。
中でも1番のオススメしたい物語が「しあわせは子猫のかたち」というタイトルの短編です。これを当時読んだときは読みながら泣いてしまって、今でもすごく心に残っている短編の1つなんです。
主人公は子供の頃から人づきあいが苦手な大学生で、いじめを受けたりして、ますます人とかかわるのがおっくうになっていって、もう1人暮らしをして、自分は終生1人で生きて1人で死ぬんだと決意して、1人暮らしを始めた家が、殺人事件が起きた家だったんですね。でも主人公は1人で生きていくには丁度いいだろうと、そこで1人暮らしを始めます。そうすると、家の中で不思議なことが起こり始めるんです。

乙一さんってホラー作家だと思っている人って結構いると思うんですけど、その一方で、実は茶目っ気のある、チャーミングで、笑っちゃうような話が書ける方で

この「しあわせは子猫のかたち」っていう話も、どちらかというと、幽霊とか出てくるんですけど全然怖くなくて、例えば主人公がカップラーメンにお湯を入れて3分間待っている間に、気が付いたら箸を隠されていたりとか、大学に行く時にカバンの中にリモコンを入れられていたとか、そんなかわいいいたずらばかりをするんですよね。で、そういう幽霊と不思議な共同生活をしているうちに、だんだんだんだん主人公の人とのかかわり方がちょっとずつちょっとずつ気持ちが変わっていって、最後に幽霊から手紙が届くんですね。その手紙の中の1文が所謂名言と言われるもので、結構ネット上でも紹介されていて、僕も本当に大好きな1文で、僕はそこで泣いてしまって、何回も読みなおそうとその時決めました。
学校がつらかったりとか、そういう人にこそ読んでほしいそんな短編ですね。

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年08月18日

BOOK STAND 女優・室井滋さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は女優の室井滋さんのご登場です。
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室井滋さんはエッセイストとしてもご活躍で、これまでに50冊以上も本を出されているんです。最近は絵本も書かれていて、最新刊は室井滋のてぬぐいあそび絵本『ピトトト トン よ〜』、こちらが世界文化社より先月刊行されました。
こちら、手ぬぐいが絵本に付いていて、室井滋さんが歌って踊りながら遊び方を紹介している動画がYouTubeで配信されています。
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今回BOOKSTANDでは、室井滋さんがいつも手元に置いているという愛読書を
紹介してくれます。
今夜はその3冊目、最終回です。

●世界をもっとおもしろく見つめて
今晩おすすめめする本は与謝野晶子著、『金魚のお使』という童話です。この本は『鉄幹晶子全集』第5巻というところに載っている古い古い本なんですけれども、これの編集代表をしているのが私の伯母なんですね。私学生の頃にその伯母の仕事の手伝いをアルバイトでしていまして、そういう中で実は子だくさんだったからいつもそうやって自分で童話を書いて子供たちに読んでやっていたんだと伯母から最初聞きました。
『金魚のお使』、ちょっと頭のところを読んでみますと、

太郎さんは駿河台の菊雄さんの所へ、
お使をやらなければならない御用があるのですが、
女中の梅やが御病気なので、
どうしたらいいだらうかと考へて居ました。
さうすると弟の二郎さんが、
『兄さん、金魚をお使にやりませう。』と云ひました。

(『鉄幹晶子全集』第5巻『おとぎばなし少年少女』より引用)

ここから始まるんですけども、金魚がおうちの人の代わりにお使いに行くというお話なんですね。もちろん金魚なので、本当なら水の中でしか生活ができないんですが、電車に乗る場面になったら、突然「死んじゃう!」「お水をお願いします!」って騒ぎ出して、電車の中で金ダライという大きなバケツみたいなものを持ってきてもらって、電車の中でそこに入ってホッとする、みたいなくだりとか、無事にお使いに行って、それでそこからいろんなものを持って帰るときに、金魚だから手に持てないので・・・っていうような、ちょっとつじつまが合わないようなところがものすごくあるんですけど(笑)
私がなぜこの本を童話のバイブルというふうに思うかと申しますと、こどもたちはもちろん、大人が読んでも面白いとなると、なにをどう動かすかということに対して、

普段からいろんな目で世の中を見ないとそういう発想って出てこないと思うんですよね。

金魚を主役にしようという発想はあっても、金魚にお使いをさせようという発想はなかなかないじゃないですか。『金魚のお使』のような発想が出来たらなあと私、思うんです。

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室井滋さん、絵本をキッカケに結成した「しげちゃん一座」での
絵本&ライブショーが決定しています。
8月26日 日曜日、下北沢の北沢タウンホールにて開催です。
夏休みなので親子での参加も楽しそうですね。
詳細はしげちゃん一座オフィシャルサイトでご確認下さい。

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2018年08月11日

BOOK STAND 女優・室井滋さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は女優の室井滋さんのご登場です。
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室井滋さんはエッセイストとしてもご活躍で、これまでに50冊以上も本を出されているんです。最近は絵本も書かれていて、最新刊は室井滋のてぬぐいあそび絵本『ピトトト トン よ〜』、こちらが世界文化社より先月刊行されました。
こちら、手ぬぐいが絵本に付いていて、室井滋さんが歌って踊りながら遊び方を紹介している動画がYouTubeで配信されています。
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今回BOOKSTANDでは、室井滋さんがいつも手元に置いているという愛読書を
紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

●備えあれば憂いなし
今晩ご紹介するのは『日本沈没』。
原作は小松左京さんの有名な本ですけれども、今回はそのコミック版です。
全3巻でとても読みやすくなっています。

ですが、実際絵が描かれている分、迫力がすごいことになっていまして、こういう本をバイブルと呼んでしまっていいのかわからないんですけども、これを最初に読んだときはあまりの恐ろしさに・・・なんとなく不安に思って、枕元に置いていたんですけども、そんなある日、NHK朝ドラ「花子とアン」の甲府ロケから戻ったホテルの部屋で、やれやれとTVのスイッチを捻ったところ、"一晩で島が出来ました"という報道を見てぎょっとなりました。と、言うのも、このコミックの冒頭で、一晩で島が沈むんです。それが物語のきっかけとなる大事件なんですが、その場所と実際に島が出来た西之島付近と場所が全く一緒なんですね。それを知った時に「ああ大変・・・!」と思って、それでもう1回読み直したんです。
この本を読んで、防災には気を使っているんですが、やっぱり常に水を持ち歩くとか、常に食べ物を持ち歩くとか、そういうこともしているんですが、やっぱりもしもの時に自分が、最低限必要なものはなんだろうか、何があったら大丈夫なのだろうか、
これがなくなったら困る、というものを振り返るきっかけになりました。

是非これを1度手に取ってもらえたらな、と思います。

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室井滋さん、絵本をキッカケに結成した「しげちゃん一座」での
絵本&ライブショーが決定しています。
8月26日 日曜日、下北沢の北沢タウンホールにて開催です。
夏休みなので親子での参加も楽しそうですね。
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2018年08月04日

BOOK STAND 女優・室井滋さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週からは3週連続で女優の室井滋さんのご登場です。
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室井滋さんはエッセイストとしてもご活躍で、これまでに50冊以上も本を出されているんです。最近は絵本も書かれていて、最新刊は室井滋のてぬぐいあそび絵本『ピトトト トン よ〜』、こちらが世界文化社より先月刊行されました。
こちら、手ぬぐいが絵本に付いていて、室井滋さんが歌って踊りながら遊び方を紹介している動画がYouTubeで配信されています。
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今回BOOKSTANDでは、室井滋さんがいつも手元に置いているという愛読書を
紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

●あたりまえってむずかしい、ふつうのしあわせ。
今夜ご紹介するのは私のバイブル的な絵本です。
和田誠さんの「ねこのシジミ」です。
この本はどこにでもいるようなのら猫を、和田さんの息子さんが拾われきたところからスタートする絵本なんですけども。本当に何かすごい出来事が起っちゃったりとか、とんでもない展開になる、みたいなことは一切なくて、本当に淡々とした猫の半生が描かれています。
この猫、シジミというのは、貝殻のシジミに見えたので・・・それだけ地味で小さくてちょっと、さえない猫だったということなんですけども、その猫を見て、お母さんの友達が「シジミみたね」と話したのがきっかけで、シジミという名前がつきました。和田さんのご家族がモデルになっているので、平野レミさんのことなんかもそっくりな似顔絵でたくさん・・・これを読んでいると、和田さんのお宅ちょっとに上がり込んだような感じもしますし、以前、和田さんのご一家をお見かけしたことがあって、それでこの中に出てくる、小学生だった男の子がもうすっかり、立派に大人になられて「ああ〜・・・!」と思って(笑)
ネコから見た和田さんのご一家のことも入ってくるので「なんか、・・・絵本の人たちだ!」って思って見入ってしまったことがあったんです(笑)
なんでこの本をバイブルだというふうに思ってしまうかと言いますと、私もすごい猫好きで、以前は6匹から10匹飼っていた時代もありまして、しかも全部ノラちゃん。だからノラ猫のことは私自身詳しいんですね。だから、なんか本当に自然な猫の姿・・・それから、それに接する人たちの姿がリアルだし、そこに何気ない愛情すごくあるので、ちょっと優しい気持ちになるというか、おもしろいなあ〜っていうふうに思って。
そのまま、嘘のない、でもなかなかこういうふうに描くにはむずかしいだろうなと思える素敵な一冊です。

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室井滋さん、絵本をキッカケに結成した「しげちゃん一座」での
絵本&ライブショーが決定しています。
8月26日 日曜日、下北沢の北沢タウンホールにて開催です。
夏休みなので親子での参加も楽しそうですね。
詳細はしげちゃん一座オフィシャルサイトでご確認下さい。

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2018年07月28日

BOOK STAND 髭男爵・山田ルイ53世さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は髭男爵の山田ルイ53世さんの登場です。
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髭男爵では燕尾服にシルクハットというヨーロッパの貴族のような衣装と、「ルネッサーンス!」という挨拶でお馴染みの芸人さん。実はいま山田ルイ53世さんの著書「一発屋芸人列伝」が話題となっていて、山田さんの文才が高く評価されているんです。自身の話はもちろん、レイザーラモンHG、テツandトモ、ジョイマン、波田陽区…など山田ルイ53世さんが取材した通称一発屋芸人の人生の物語が収録されています。
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今回BOOKSTANDでは、山田ルイ53世さんが「後味が悪いけど素晴らしい本」を紹介してくれます。
今夜はその3冊目です。

スペシャルサンクス
今夜ご紹介するのは「下町ロケット2 ガウディ計画」池井戸潤先生の作品でございます。
池井戸先生の作品は大概読んでます、僕。みなさん、もちろんそんなこと言わなくてもわかていると思いますけども、池井戸先生の作品は「下町ロケット2 ガウディ計画」これに限らずいつも気分爽快。もうスカッとして本を閉じることができるすばらしい作品なんですけども、

僕が自分の本を書いているときに池井戸先生の本を思い出した・・・だけの事なんですけどもね!

だから池井戸先生は何にももちろん悪くないですよ。スカッと爽快なんですけども、今回「一発屋芸人列伝」っていう本を書かせていただいて、自分の本を書いているときに、ムーディー勝山君と天津木村君の「バスジャック事件」は後味が悪いなっていう。でも2つが似てるなっていうことです。池井戸先生はなんにも悪くないです。

「ちょっと!何その話?!」と思われるかもしれないですが、なんでも右から左へ受け流してしまう出お馴染みのムーディー勝山くんと天津の木村君。この2人がですねロケバスの運転手キャラというのをめぐって、もう・・・骨肉の争いを繰り広げた・・・我々の業界で言われてる通称バスジャック事件の話っていうのが、僕の本の中にあるんですよ。それを書いてる時に思い出したのが「下町ロケット2 ガウディ計画」なんです。やっぱりこの・・・特許!芸人にとってネタとは特許ですから。・・・特許の奪い合い。どうやったら相手を上回れるか、乗っ取りのスキーム!

これは本当に池井戸作品だな・・・!

って、すごく思い出していたというか。
だから「下町ロケット2 ガウディ計画」の方は気分爽快。すばらしい作品。爽快な気分のままページを閉じることができるんですが、バスジャック事件の方は今でもやっぱり若干後味が悪いというか・・・形上は和解してるんですけども、なんとなくわだかまりがあるんですよね。人生とはそう言うものでございますね(笑)
ということでご紹介しました「下町ロケット2 ガウディ計画」池井戸潤先生の作品。
まあ、みなさん読んだことはあると思いますが、もう一度読んでみてください。

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2018年07月21日

BOOK STAND 髭男爵・山田ルイ53世さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週からは3週連続で髭男爵の山田ルイ53世さんの登場です。
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髭男爵では燕尾服にシルクハットというヨーロッパの貴族のような衣装と、「ルネッサーンス!」という挨拶でお馴染みの芸人さん。実はいま山田ルイ53世さんの著書「一発屋芸人列伝」が話題となっていて、山田さんの文才が高く評価されているんです。自身の話はもちろん、レイザーラモンHG、テツandトモ、ジョイマン、波田陽区…など山田ルイ53世さんが取材した通称一発屋芸人の人生の物語が収録されています。
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今回BOOKSTANDでは、山田ルイ53世さんが「後味が悪いけど素晴らしい本」を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

恐ろしさ余って魅力百倍!
今夜ご紹介するのは「何様ですか?」枝松蛍先生の作品でございますね。
第14回このミステリーがすごい、大賞。これもちろんミステリーですから結末、オチは言えないんですけども、本当に嫌な気持ちになる!(笑)いえ、言いすぎですよ、フォローしてくださいよ、みたいな目は感じますけども、これ多分、枝松先生の思うつぼ!そうしたいと思って書いてると思うんですよ。じゃなかったらおかしいという・・・もう、だからはじめて・・・すごいえげつないシリーズ『ソウ』 (SAW) シリーズあるでしょう?衝撃的なシーンが満載でお馴染みの『ソウ』 (SAW) ですよね。あの『ソウ』 (SAW) シリーズを初めて見た時とほぼ同じ気持ちになるという・・・
舞台は高校なんですよ。で、主人公の子の女子高生の子がいて、この子は過去にいろいろ事件がりまして、若干ちょっと変わってる子、いつも頭の中にもう亡くなっていないんですけども、弟の“ユウちゃん"っていうのがいて、頭の中にいる、もうこの世にはいない“ユウちゃん"と会話をしたりして生きているという・・・でもすごく見た目はきれいなんですよね。まあ、だから現実にいたらややこしいなと思うだけなんですけども、で、いろいろあって、最終的にものすごく嫌な結末がね・・・もう絶望的な!
そこまで持っていくのが枝松先生のすごいところ!もう感情移入してるんですよ。最後のページ、最後のその恐ろしいページが来るときには、

僕もう完全に主人公の女子高生の気持ちになってるんですよ。

それが舞台上でこんなことに・・・!大勢の前でぇ・・・!っていう、すごく嫌な気持ちになる(笑)だから素晴らしい、というね。
だから、大人になってからトラウマって出来るんやなってくらい、衝撃があった、嫌な気持ちになった、すばらしいミステリーです。是非お読みください。

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2018年07月14日

BOOK STAND 髭男爵・山田ルイ53世さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週からは3週連続で髭男爵の山田ルイ53世さんの登場です。
髭男爵では燕尾服にシルクハットというヨーロッパの貴族のような衣装と、「ルネッサ〜ンス!」という挨拶でお馴染みの芸人さん。実はいま山田ルイ53世さんの著書「一発屋芸人列伝」が話題となっていて、山田さんの文才が高く評価されているんです。自身の話はもちろん、レイザーラモンHG、テツandトモ、ジョイマン、波田陽区…など山田ルイ53世さんが取材した通称一発屋芸人の人生の物語が収録されています。
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今回BOOKSTANDでは、山田ルイ53世さんが「後味が悪いけど素晴らしい本」を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

可能性はそばかすの数以上!?
今夜ご紹介するのは「そばかす先生のふしぎな学校」ヤン ブジェフバさんの作品でございますね。
これは絵本ではないですね。児童書っていうんですか。
これは僕がちっちゃい時、低学年の時になんでかわかんないですけど、既に家にあったんで、だいぶ古いものだと思いますね。で、3部作らしいんです。
もういまだに、僕今もう43歳ですけども、未だに・・・なんていうんですかね、脳にこの児童書の味がまだ残ってる・・・すごくいい意味でトラウマと言いましょうか、印象深い作品です。
簡単に言うとハリーポッターとドラえもん足して2で割ったような感じというのが1番わかりやすいと思うんですけど、・・・そばかす先生、クレクス先生の事なんですけども、急にチョウを食べたりするんですよ。チョウチョを食べて、しかもそのチョウには種があったりするんですよ。よくわからないでしょもう、聞きてて?(笑)なにせ不思議な学校ですからね。
ちょっとわけのわからないことを言いますよ?そばかす先生っていうぐらいですからクレクス先生は顔にものすごいそばかすがあるんですけど、生徒がいいことしたら、自分のそばかすをぴゃっと取って、つけてあげるんですよね(笑)
あと料理がすごい、料理!これが1番覚えてるんですよ。
多分表紙にもなっているですけど、料理をするときに、フライパンに絵の具でいろんな色をびゃびゃっ!びゃびゃっ!とつけるんですよ。緑!とか、赤!とか。で、それをジャァッと炒めたらお肉とかほうれん草とかになってるんですよ。これもすごいドラえもんチックというか夢があるなあ・・・というね。
これ本当に自分の子供にも読ませてあげたい。・・・ただ、結末の方が、ぼんやりとしか覚えていないんですけど、ちょっとやな感じで終わるんですよね。児童書なのに。なんかその辺も、大人って子供にええことばっかり言うでしょ?この世は平和で楽しくて、君が主役でキラキラしてていこう、なんでも受け入れてもらえるよ、みたいな育て方・・・僕もしてしまっているんですけども。

そうはいかないこともあるぜってことを児童書ながら教えてくれる

いろんな感性を子供が身に付ける可能性のある本だと思います、是非皆さんお手に取って見てください!

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2018年07月07日

BOOK STAND写真家の小林紀晴さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は写真家・小林紀晴さんの登場です。
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デビュー作であり代表作でもある『アジアン・ジャパニーズ』は、小林さんが23歳の時にアジアを旅し、海外に定住する日本人を描いた作品でした。
最近は日本全国の奇祭を記録したりもしてます。写真と散文で構成されている平凡社から刊行されている最新刊『見知らぬ記憶』は、新境地を開いたと評判です。
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今回BOOKSTANDでは、小林紀晴さんがくり返し手に取り読んでいるという本を紹介してくれます。
今夜はその3冊目です。

言葉にし難い道

今夜は藤森栄一の「古道」という本です。
藤森栄一という人は長野県の諏訪に生まれた考古学を研究している諏訪に住んでいた方で、もう亡くなっています。私も同じ諏訪出身と言うこともあって手に取りました。住んでいるときはなかなか興味がなかったり、気が付かなかったりした縄文文化とか、古い遺跡とかって言うものが諏訪にはたくさんあるんです。東京に長く住んでいる間に自分のふるさととか、生まれ育ったところに興味が出て、ここ10年ぐらいで割と読むようになりました。
中に"ルング・ワンダルング"っていう章があるんですけども、ルングワンダルングは確かドイツ語だったと思います。英語でいうとリングワンダリング(ring wandering)っていうんですけども、意味は環状・・・というか、ぐるぐる同じところをまわって迷うことというか。たとえば登山している人とか、砂漠で方向が分からなくなった人が、迷っていると、まっすぐ歩いているつもりが、なぜか同じところに戻っているというか、そういう道の迷い方をルングワンダルングと言うらしいんです。この本で初めて知ったんですが。
その言葉が少し気になっていて、そのころ私が諏訪で枯れた植物とか、ツルがぐるぐる絡まっている所を撮影していたんですけども、そのタイトルをこのルングワンダルングから借りたところがあって、自分が写真を撮るうえで、発想の源みたいなものがその時にはありました。

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2018年06月30日

BOOK STAND 写真家の小林紀晴さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は写真家・小林紀晴さんの登場です。
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デビュー作であり代表作でもある『アジアン・ジャパニーズ』は、小林さんが23歳の時にアジアを旅し、海外に定住する日本人を描いた作品でした。
最近は日本全国の奇祭を記録したりもしてます。写真と散文で構成されている平凡社から刊行されている最新刊『見知らぬ記憶』は、新境地を開いたと評判です。
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今回BOOKSTANDでは、小林紀晴さんがくり返し手に取り読んでいるという本を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

繰り返す記憶の旅
今夜は詩人・金子光晴の「女たちへのいたみうた」という詩集です。
金子光晴という人はもう亡くなってるいる詩人ですが、
アジアを多く旅して、そのアジアを旅する中で書かれた詩を中心に「女たちへのいたみうた」という本の中にいくつか収録されている、そういう詩集です。
たとえば「南方詩集」という詩とか「ニッパ椰子の唄」という詩が割と好きなのですが、これらはマレー半島を金子が旅しているときに書かれたものです。実際私もバハトハというすごく小さい町があるんですけども、ほぼ誰も知らないというかよっぽどのもの好きじゃないと行かないような町なんですが(笑)金子光晴の詩とか、違う本の中に出てくるので訪ねて行ったことがあります。
「南方詩集」という詩ですけど・・・


神経をもたぬ人間になりたいな
本の名など忘れてしまひたいな

女たちももうたくさん。
僕はもう四十七歳で
近々太陽にあたりたいのだ。

軍艦鳥が波にゆられてゐる。
香料列島が流し目を送る。

珊瑚礁の水が
舟の甲板を洗ふ。

人間のゐないところへゆきたいな。
もう一度二十歳になれるところへ。

かへつてこないマストのうへで
日本のことを考えてみたいな。

(金子光晴の「女たちへのいたみうた」より原文ママ)

これはおそらく47という数字が出てくるので、47歳の時に書いた詩だと思うんですが、若いころを振り返って、記憶を旅しているような・・・実際20歳には戻れないんですが。20代の頃から呼んでるんですが、当時はあまりこの詞はピンと来ていなかった・・・割とこれは最近好きになった詩で。今自分が50歳なんですが、この年齢に近いので、その心境がわかるような、なんかそういう気持ちになります。

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年06月23日

BOOK STAND 写真家の小林紀晴さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は写真家・小林紀晴さんの登場です。
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デビュー作であり代表作でもある『アジアン・ジャパニーズ』は、小林さんが23歳の時にアジアを旅し、海外に定住する日本人を描いた作品でした。
最近は日本全国の奇祭を記録したりもしてます。写真と散文で構成されている平凡社から刊行されている最新刊『見知らぬ記憶』は、新境地を開いたと評判です。
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今回BOOKSTANDでは、小林紀晴さんがくり返し手に取り読んでいるという本を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

自分を辿る記憶の旅

今夜紹介しますのは写真家の瀬戸正人さんの本で「トオイと正人」という本です。
瀬戸さんというのは木村伊兵衛写真賞も受賞されている写真家さんですけども、
お父さんが残留日本兵で、ラオスで終戦を迎えて、その後お父さんがタイにわたって、タイでこの瀬戸正人さんが生まれるんですけども・・・。
タイ人として育ち、日本語も話せず、それが6歳の時にお父さんが日本大使館に「日本人です」と、名乗り出て、家族で日本の福島に引き上げてきて、そこからは初めて日本語を覚えて、日本人として生きていく、半自伝的物語です。
トオイは瀬戸さんのタイでの名前ですね。
私も写真家で、同じようにアジアを撮るんですけども、そもそもアプローチの違いというか、そこで生まれ育った人が写真家になってまたタイに行って、かつての自分の姿を、記憶をたどっていくという物語なんですが、その辺りがミステリーっぽいというか・・・大人になった正人がかつての少年の頃の自分を自分で追っていく、旅をしながら、さらにその旅の中で記憶の旅をしているような、なかなかない物語というか、本当に事実は小説よりも奇なりと言いますけども、まさにそんな不思議な物語です。
今映画を撮っていまして、この「トオイと正人」の。それでタイに行ったりとか、福島に行ったりとかっていうことをしていて・・・そのなかで実際に撮影をしながら、現地で改めて読んだりしています。

なぜここを撮っているのか、撮らないといけないのか、

みたいなことがピタッと体に張り付いているというんですかね。そういうことが感じられる本です。

BOOK BAR staff| 22:22 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年06月09日

BOOK STAND、特殊古書店店主、とみさわ昭仁さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は特殊古書店「マニタ書房」の店主、とみさわ昭仁(あきひと)さんの登場です。
マニタ書房は神保町にある珍本=珍しい本をメインに扱うお店。
古本屋の書棚の前に立ったときに、見たことのない背表紙に違和感を感じたら、すぐに手に取ってみるそうで、それが珍本を発見するコツのひとつだとか。
そんなとみさわさんは今年春に筑摩書房から「無限の本棚」という新刊を出されています。
こちらは幼い頃から野球カードや酒蓋などを集めてきたとみさわさんが・・・人間はなぜモノを集めるのか?その本質に気付いて書き始めたコレクター論となっています。
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今回BOOKSTANDでは、とみさわ昭仁さんが最近見つけた珍本を紹介してくれます。
今夜はその3冊目です。

日常に非日常スプーン
今夜ご紹介するのは板垣真理子さんの「スプーン曲げに夢中」という本です。
これはですね、手に取ってぱらぱらっとめくると、一見きれいな花の写真、きれいな女性の写真、森の木々の写真が写っていて・・・写真集なんですよ。なんだけど、よ〜くみると必ずどのページにも曲げられたスプーンが写っているんですね。
つまり、この板垣真理子さんは超能力者だと。で、スプーン曲げができる。で、自分が曲げたスプーンの写真集を出したんですね。私もう、古本屋歴6年になりますが、こんな本観たことないですね(笑)
超能力者が自分の超能力を紹介する本、と言うものはあります。で、どうやってスプーンを曲げるかっていうことを書いたり、エスパーとしての日常みたいなものはあるんですけど、それを一切切り捨てて、曲げたスプーンの結果だけをアートとして見せている。これはちょっと奇書だと思います。
一面のきれいな桜の木、桜が咲いている写真があるんですけども、よーく見ると隅っこにぽつんと曲げられたスプーンが落ちている、と。いったいこれはどういうことなのか・・・と(笑)
これはちょっとラジオだとなかなか伝えるのが難しいんだけど(笑)最初のページを見ると、ウエディンクドレスに身を包んだきれいな女性が写っていて、もしかしたらこの方が著者じゃないかなあ、と思うんですけども・・・思わずその姿に見とれそうになるんですけど、よーくみると頭上につけているティアラですね、これが曲げたスプーンでできているんですよ。この本は多分、パッと見て面白いという印象は・・・第一印象では面白いとは思わないんだけど、よーくみているとじわじわと、なんかおかしいぞ・・・と、違和感が強烈に匂ってくるんですよね。それで

「あ、これスプーンだ!」

と気が付いた瞬間爆笑するという、そういう本ですね。

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2018年06月02日

BOOK STAND、特殊古書店店主、とみさわ昭仁さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は特殊古書店「マニタ書房」の店主、とみさわ昭仁(あきひと)さんの登場です。
マニタ書房は神保町にある珍本=珍しい本をメインに扱うお店。
古本屋の書棚の前に立ったときに、見たことのない背表紙に違和感を感じたら、すぐに手に取ってみるそうで、それが珍本を発見するコツのひとつだとか。
そんなとみさわさんは今年春に筑摩書房から「無限の本棚」という新刊を出されています。
こちらは幼い頃から野球カードや酒蓋などを集めてきたとみさわさんが・・・人間はなぜモノを集めるのか?その本質に気付いて書き始めたコレクター論となっています。
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今回BOOKSTANDでは、とみさわ昭仁さんが最近見つけた珍本を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。


好きこそものの上手なれ?

今夜ご紹介するのは『「立春の卵」と「コロンブスの卵」』という本です、著者は立卵研究家の津野正朗さん。
立卵って何かと言うと・・・卵、鶏の卵ですね。卵をテーブルに立てるという遊びを皆さんよくやると思うんですけど、それを本気で研究して世界記録を保持しているという方なんですね。この方本業は獣医さん。なぜか卵を立てると言うことに夢中になって研究していると(笑)
一般的に卵を立てる場合、コロンブスの卵という言葉があるようにのように、卵のお尻のところをペコンとへこまして立てるのが1番簡単である、と。まあ、それはそうなんですけど、そうじゃなくて、何も手を加えずに立てる、と。
で、卵のお尻っていうのは凸凹してますよね。小さい突起がぽつぽつあって、その三点を利用して立てる、というのが一般的だと、そこまでは解明されているんですが、この方はさらに一歩先を行っていて、それは違うんだと。卵のお尻を見るとですね、この方は・・・鶏卵表面のなだらかな砂丘のようなうねり(凸凹構造)を利用して立てるというテクニックを利用していますね。この人はですね、たくさんの卵を立てるという行動を繰り返してわかったことは、この本のタイトルに「立春の卵」とありますが、たくさんの卵を立ててきた経験を通して、立春の夜、夜中が1番卵が立ちやすいという経験則を得た、と。ただ残念ながらこの本の中では、じゃあそれがなぜなのかまでは解明されていないんですけども、実際にこの方は世界記録をもつほど、たくさん卵を立ててきて、僕は最初この本を見た時はちょっとインチキ臭い本だなあ、と思ったんですが、実は中身はすごいまじめで。いろんなたまごの立て方も載っています。
というわけでですね、

卵を立てるという、どうってことない遊びでですけど、それだけで本を1冊かいてしまう、これも本の面白さだと思います。

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2018年05月26日

BOOK STAND、特殊古書店店主、とみさわ昭仁さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は特殊古書店「マニタ書房」の店主、とみさわ昭仁(あきひと)さんの登場です。
マニタ書房は神保町にある珍本=珍しい本をメインに扱うお店。
古本屋の書棚の前に立ったときに、見たことのない背表紙に違和感を感じたら、すぐに手に取ってみるそうで、それが珍本を発見するコツのひとつだとか。
そんなとみさわさんは今年春に筑摩書房から「無限の本棚」という新刊を出されています。
こちらは幼い頃から野球カードや酒蓋などを集めてきたとみさわさんが・・・人間はなぜモノを集めるのか?その本質に気付いて書き始めたコレクター論となっています。
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今回BOOKSTANDでは、とみさわ昭仁さんが最近見つけた珍本を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

今の"当たり前"もかつては変なもの
今夜紹介するのは濱野光さんの本で「コンタクトレンズ」という本です。
簡単に言うとコンタクトレンズの使い方、コンタクトレンズの保存などコンタクトレンズを紹介した本です。発行されたのが昭和44年ですから1969年かな・・・かなり古いんですよね。世の中にコンタクトレンズが出てきたばかりで、みなさんコンタクトレンズを恐れているわけですよね。で、「どうやって入れたらいいんだろう・・・」「目にレンズをくっつけるなんて、怖いんじゃないか、目が傷つくんじゃないか・・・」
そういう心配を取り除くためにつくられた本ですね。だからコンタクトレンズのことを図解も入れて、こと細かにどういうふうにつくられているのかも説明されているんです。
面白いのは、コンタクトレンズのはめ方。
どうやってコンタクトレンズをはめるのか、そういうのも写真遣いで載っていまして、巻末の方にかなりページを割いてQ&Aコーナーがあります。これが非常によくてですね。いろんなコンタクトレンズに対する疑問がクエスチョンで書かれていまして、それに対して著者が解説をしています。
たとえば、「レンズはどれくらいの大きさですか?」そういう質問に対して「現在使われているのは7.0〜9.5mm・・・」みたいなことですね。そして1番面白いのはですね、この質問「妊娠中にコンタクトレンズを使ってもさしつかえありませんか?」こんな質問があります。答えはですね「楽にはめることができるのなら、まったくさしつかえはありません」
それはそうですよね(笑)今この質問を聞くと何を言ってるんだろうと思うかもしれませんが、当時はコンタクトレンズのことがどういうものかまだよくわかっていませんでしたから、そんな心配をしていたんですよね。

カメラが登場したときに写真を撮るときに魂を吸い取られるんじゃないかと思っている人がいたことに似ていますよね。

というわけでですね今見れば、こんなコンタクトレンズの事なんか当たり前の事なんですけど、時代をさかのぼって今、古い本を見ると、それがすごく感じられる・・・これが古本の楽しみでもありますね。

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年05月19日

BOOK STAND コトリンゴさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はコトリンゴさんの登場です。
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コトリンゴさんは5才からピアノを、7才から作曲をはじめた音楽家。
ボストンのバークリー音楽院に留学し、在学中は数々の賞を受賞。
学位を取得したあと、プロとして本格的に音楽活動を開始。
これまでにカヴァー集を含む9枚のソロアルバムをリリースしています。
2年前に公開され、ロングヒットしたアニメーション映画「この世界の片隅に」では、テーマ曲、劇中歌、BGMの全ての音楽を担当し、日本アカデミー賞優秀音楽賞をはじめ数々の賞を受賞されています。

今回BOOKSTANDでは、コトリンゴさんが「植物」をテーマに、オススメの本を紹介してくれます。
今夜はその3冊目です。

植物と生きている

今夜紹介するのは「野草の料理」甘糟幸子さん作、です。
この本はですね、食べられる雑草を紹介している本です。
ただひたすら食べられる野草とどうやって調理したら食べられるとか・・・甘糟さんの食べた味の感想が最後に書いてあるんですけど、「なかなかおいしい」とか「これはちょっと食べられたものではありません」とか、感想のさりげなさが、また、素敵です。で、ちゃんとこの方はお料理して食べていらっしゃるのがすごくて、こんなものを食べたのか!って言うものも食べていらっしゃいます。

例えばカラスノエンドウだと・・・
「意外に食べられていません。山菜や食用植物の本にも殆ど取り上げられていませんし、たまに書いてあるにも、ゆでて浸してあえ物、汁のみなどにする。癖がなくてよい、程度にしか説明してありません。もしかしたらおいしい食べ方を知っている人がいないのかと、ときどき私は首をかしげてしまうのです。」
でも甘糟さんはてんぷらにしたり、バター炒めもおいしいです、って書いてあります!

あ、私はですね、この中にはなぜか出てきてなかったんですけど、
音楽つくらせていただいた「この世界の片隅に」でもスギナとサツマイモをまぜて、丸めて食べるっていうシーンがあって、それをやってみたんですよ。スギナは今どんどん生えてきて草むしりが本当に大変なんですけど、・・・意外とっていうか、サツマイモがおいしかったので、普通に食べられました(笑)スギナは思ったほど苦いとかも全然なくて、ただそれだけでたべると、スジスジしていて・・・まあ、これだけでは食べないだろうなっていう、植物でしたねえ(笑)

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コトリンゴさんが出演する本と音楽の小さなフェス
Lotus music & book café
開催日時は5月20日(日)午後2時〜
会場は上野公園の野外ステージ水上音楽堂
自由席¥3,800(税込)
※雨天決行荒天中止 ※4歳以上有料
※ご入場時に別途ドリンク代\600必要となります

出演者:コトリンゴ、高田漣、青葉市子、他
会場ではコトリンゴさんにちなんだ本の販売や、
お越しいただいたお客さん同士の本の交換会も開かれるそう。
いよいよ明日の開催、お時間合う方、足を運んでみませんか?

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年05月12日

BOOK STAND コトリンゴさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はコトリンゴさんの登場です。
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コトリンゴさんは5才からピアノを、7才から作曲をはじめた音楽家。
ボストンのバークリー音楽院に留学し、在学中は数々の賞を受賞。
学位を取得したあと、プロとして本格的に音楽活動を開始。
これまでにカヴァー集を含む9枚のソロアルバムをリリースしています。
2年前に公開され、ロングヒットしたアニメーション映画「この世界の片隅に」では、テーマ曲、劇中歌、BGMの全ての音楽を担当し、日本アカデミー賞優秀音楽賞をはじめ数々の賞を受賞されています。

今回BOOKSTANDでは、コトリンゴさんが「植物」をテーマに、オススメの本を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

もしもし植物さん、聞こえていますか?

今夜ご紹介するのは「植物は〈知性〉をもっている」] ステファノ・マンクーゾさん、アレッサンドラ・ヴィオラさん作、そして訳は 久保耕司さんです。
この本はですね、今まで普通に植物生えてるなあ、という視点がガラッと変わる本です。
割と難しい言葉でいっぱい書いてあるんですけど、簡単に言うと、タイトルにあるように、植物は知性を持っていて、私たちと同じように考えて、感じて、感情を持っていてっていうところから始まるんですけど、あまりにもスピードが遅いので、私たちにはなかなか見えづらいし、感じづらいんです。
いろんな例があるんですけど・・・たとえば普通のお花だったら、匂いを出して虫を呼び寄せて、花粉をたっぷりつけてもらって、他のお花に受粉させるっていうのをやらせるんですけど、その"やらせる"っていうのを虫を使って自分の子孫を残しているんですよね。それから「あ、あの花キレイだからうちにもほしい!」って思わせるのも植物の戦略じゃないですか。タンポポは綿毛を作って種を飛ばすし・・・
結構冷静に考えるとそんなに独創的な発想で自分の子孫を残すアイディアは・・・どうやって考えたんだろう!って。ちょっとずつ進化して出来ていった・・・とか、人間とは違ったシステムが本当に面白くて・・・
たとえば、おうちにポンって飾ってある植物でも、水が足りなくなってきたら、一斉に葉っぱをボロボロボロって落としたりするんですよ。それがまるで「お水ないんだけど!」っていう抗議に見えて、

読み終わったら思わず話しかけたくなると思います、植物に。

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コトリンゴさんが出演する本と音楽の小さなフェス
Lotus music & book café
開催日時は5月20日(日)午後2時〜
会場は上野公園の野外ステージ水上音楽堂
自由席¥3,800(税込)
※雨天決行荒天中止 ※4歳以上有料
※ご入場時に別途ドリンク代\600必要となります

出演者:コトリンゴ、高田漣、青葉市子、他
会場では出演アーティストにちなんだ本の販売や、
お越しいただいたお客さん同士の本の交換会も開かれるそう。
お時間合う方、足を運んでみませんか?

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年05月05日

BOOK STAND コトリンゴさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はコトリンゴさんの登場です。
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コトリンゴさんは5才からピアノを、7才から作曲をはじめた音楽家。
ボストンのバークリー音楽院に留学し、在学中は数々の賞を受賞。
学位を取得したあと、プロとして本格的に音楽活動を開始。
これまでにカヴァー集を含む9枚のソロアルバムをリリースしています。
2年前に公開され、ロングヒットしたアニメーション映画「この世界の片隅に」では、テーマ曲、劇中歌、BGMの全ての音楽を担当し、日本アカデミー賞優秀音楽賞をはじめ数々の賞を受賞されています。

今回BOOKSTANDでは、コトリンゴさんが「植物」をテーマに、オススメの本を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

園芸家は意外と忙しい

今夜ご紹介するのが カレル チャペック作の「園芸家の一年」訳は飯島周さん、です。
カレル チャペックは旧チェコスロバキアの国民的作家さんで、庭いじりをよくされていた、というかかなりのめり込んでいたようなんです。
この本は、基本的にはカレル チャペックさんの目線で園芸で自分がすることとか、好きなこと、やらないといけないことが書いてあるんですけど、園芸家っていうのはどういう人種なのかっていう事が書いてあって、

「この世の中に存在するものは土に入れていいものかよくないものか、そのどちらかである。ただちょっとした羞恥心のために園芸家は町の通りで馬の落とし物を拾い集めないだけだ。とは言え敷石の上にある見事な馬糞の山を見るたびに園芸家はため息をついて、神の贈り物が何ともったいないことか、と嘆く。」

・・・ちょっとこれは昔の話なので、そのままたい肥になるようなお馬さんの落とし物・・・本当は持って帰ったら土にいいんだけど、気取ってそこはぐっとこらえているところが書いてあります。
私は元々アメリカのニューヨークに住んでいたんですが、その時に窓の向こうはもう隣のビルの窓、という感じだったので、カーテンも閉め切っていたので、日の当たらないところに住んでおりまして、日本に帰ってきたときにおひさまさんさんのお部屋に引っ越してきたときから私も園芸にすごくはまってしまいまして。土いじりって、やりはじめると楽しくて、おもしろいんですが、本当に大きなお庭を一人で作ろうとしたら本当に大変で、もっとこう・・・年をとって、時間もたっぷり、お金もたっぷりできたらもう・・・のめり込みたいな、と思いました(笑)


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今週はコトリンゴさんからプレゼントがあります。
コトリンゴさんが出演する本と音楽の小さなフェス
Lotus music & book café」に
BOOK BARのリスナー5組10名さまをご招待します。

開催日時は5月20日(日)午後2時〜
会場は上野公園の野外ステージ水上音楽堂
出演者:コトリンゴ、高田漣、青葉市子、他

会場では出演アーティストにちなんだ本の販売や、
お越しいただいたお客さん同士の本の交換会も開かれるそう。
ご希望の方はBOOK BARの番組サイトの左側にある
「メッセージ」をクリックして応募してください。
来週12日(土)到着分までを有効とさせていただきます。

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年04月28日

BOOK STAND こぶしファクトリー 広瀬彩海さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はアイドルグループ、こぶしファクトリーから広瀬彩海さんの登場です。
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こぶしファクトリーはグループ名に「こぶし」とあるように、歌唱力に重点を置いているグループで、広瀬さんはグループ内でもリーダーとして中心的な役割をしています。アイドル界きっての読書家という広瀬さんはたいへん読むスピードが早いそうで、多いときは1ヶ月に100冊の本を読むこともあるとか。
こぶしファクトリーは先月リリースされた「これからだ!/明日テンキになあれ」が好評発売中です。
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今回BOOKSTANDでは、広瀬さんが自分より年下である中高生にオススメの小説を紹介してくれます。
今夜はその3冊目です。

来たれ初心者!どんと胸を借りたいミステリー小説。

今夜ご紹介するのは麻耶雄嵩さんの「螢」という小説です。
結構重ためのミステリー小説になっているんですけど、私自身1番ミステリー小説が大好きで、その中でも女性作家さんがよく書かれるような、ちょっと読後感の悪いイヤミス(読後感が嫌なミステリー)っていうジャンルとクローズド・サークルものがすごく好きで、この「螢」はクローズド・サークルものなんです。
オカルトスポットが好きな人が集まったサークルの6人が、ちょっと前に殺人現場になった屋敷で合宿というか、肝試しをするんです。そこで殺人事件が起こってしまって、そこに雨が降ってきて、道がふさがってしまって・・・閉鎖されてしまった中でみんなで話し合って誰が犯人か解明していくお話なんです。
クローズド・サークルものを私が好きなのは、閉鎖された空間の中で仲間を疑いあったりとか、第三者が関わってきたりとか、誰が次に誰になるのかわからないところで、特に私がこの「螢」を好きなところは伏線が結構丁寧に張られていて、予測とかをたてながら読み進めていくんですが、やっぱりどんでん返しで「あ、騙された・・・」って(笑)自分も思ってしまうところが面白くて、

はじめてミステリーを読む方にもわかりやすく魅力が伝わるんじゃないかなって思います。

ミステリー初心者には内容が重いところはあるんですが、登場人物もクローズド・サークルものは増えにくいので、推測も立てやすかったり・・・まあ、殆ど外れちゃうんですけど(笑)また別の事件も絡んできて、どんどん複雑になっていって、違和感を覚えて、謎を解明して・・・ミステリーものの面白さが全てつまっているような本なので、おすすめしたいなと思ってこの本にしました。

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2018年04月21日

BOOK STAND こぶしファクトリー 広瀬彩海さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はアイドルグループ、こぶしファクトリーから広瀬彩海さんの登場です。
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こぶしファクトリーはグループ名に「こぶし」とあるように、
歌〜歌唱力に重点を置いているグループで、広瀬さんはグループ内でもリーダーとして中心的な役割をしています。アイドル界きっての読書家という広瀬さんはたいへん読むスピードが早いそうで、多いときは1ヶ月に100冊の本を読むこともあるとか。
こぶしファクトリーは先月リリースされた「これからだ!/明日テンキになあれ」が好評発売中です。
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今回BOOKSTANDでは、広瀬さんが自分より年下である中高生にオススメの小説を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

本と本が結ぶ物語
私が本日紹介する小説は柚木麻子さんの「本屋さんのダイアナ」です。
この本は「おすすめの本ありますか」ってファンの皆さんに聞くことがあって、その時にお勧めしていただいた本なんですけども、「この本を読むと、本をたくさん読みたくなるよ」と言われ、手に取りました。
この本もダイアナちゃんという小学生の女の子が主人公で、そのダイアナちゃんと性格が正反対なんだけど仲良くなっていく女の子の彩子ちゃん。そんな2人の女の子がメインで物語が進んでいきます。
ダイアナちゃんは小学3年生で、ダイアナっていう海外っぽい名前が付いてるんですけど、日本人で、「大きな穴」って書いてダイアナ(大穴)っていう(聞くと)かわいらしい名前なんですけど、その名前に関してもコンプレックスを持っていて、お母さんは自分のことを"ティアラ"って呼んでっていうようなお母さんで、そのお母さんに金髪に染められてしまったり、そんな金髪の傷んだ髪も嫌で、最初は自分のことを全面的に否定していて、自分の何もかもが嫌いだって思っていて・・・そんなときに同じクラスの彩子ちゃんがいつも助けてくれるんです。彩子ちゃんは本当に家庭環境から正反対で、幸せな家庭で育って、幸せの形は人それぞれだと思うんですけど、愛されて育った女の子で、性格とかも正反対で、一見交じりあうことのないような2人が

本が好きっていう一つの共通点からすごく仲良くなるんです

が、育った環境が違う2人なので、もちろん2人がすれ違うこともあって・・・長い時間をかけて2人の友情を育んで行く物語なんです。
本好きをきっかけに仲良くなったところが素敵だなと惹かれて、私自身も中学の時に本好きをきっかけに仲良くなった友達がいて、その子とは今でも仲良くさせてもらっていて、その子と重ね合わせたりして、素敵なストーリーだなって。ファンの方に教えていただいた通り、「もっと本をたくさん読みたいな」って思える小説なので、小説をあまり読んだことがなかったり、あまり小説に興味がない人にとってももっと本を手に取るきっかけになるような本だと思います。

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年04月14日

BOOK STAND こぶしファクトリー 広瀬彩海さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はアイドルグループ、こぶしファクトリーから広瀬彩海さんの登場です。
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こぶしファクトリーはグループ名に「こぶし」とあるように、
歌〜歌唱力に重点を置いているグループで、広瀬さんはグループ内でもリーダーとして中心的な役割をしています。アイドル界きっての読書家という広瀬さんはたいへん読むスピードが早いそうで、多いときは1ヶ月に100冊の本を読むこともあるとか。
こぶしファクトリーは先月リリースされた「これからだ!/明日テンキになあれ」が好評発売中です。
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今回BOOKSTANDでは、広瀬さんが自分より年下である中高生にオススメの小説を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

かけがえのない時間
私が本日紹介する小説は住野よるさんの「また、同じ夢を見ていた」という本です。この小説は「君の膵臓をたべたい」でおなじみの住野よるさんの作品で、私も初めは「君の膵臓をたべたい」を読んで、とても感動して、住野よるさんのことがすごく気になって、この小説を手に取ったんです。
あらすじとしては、奈ノ花(なのか)ちゃんという小学生の女の子がいるんですけども、その奈ノ花ちゃんは、ちょっとツンとした女の子で、人生を達観しているような感じで、「私は他の子とは違うのよ!」っていうところもあって同級生と打ち解けられなかったんですが、3人の女性と出会って、ちょっとずつ両親だったり、お友達だったりとかと打ち解けていって、成長していく姿っていうのが、等身大の女の子らしさがあってすごく魅力的で、少しずつ大人になっていくっていう話なんです。
私自身も18歳で、ちょっととがっていた時期もあったので、そういうふうに、自分の境遇とも重なって。学生の方も1度はあったんじゃないかなという経験もたくさん本の中には出てくるので、自分の境遇と重ねて読むのも楽しいと思いますし、私も転入校を繰り返していたので、「(今回の学校では)お友達いなくても大丈夫だし・・・」と思っていたこともあったんですよ。そういうのって、自分の中でも奈ノ花ちゃんと重なって、懐かしいなと思う部分もありましたし、でもやっぱり高校を卒業して、学生の時って、学校に行けばお友達に会えていたと思うんですけど、もっともっとこれから先、お友達だったり、仲間を大事にしないといけないな・・・っていうか、本当に理由がなかったらこれから私はお友達とも会えないので、

理由がなくてもお友達に会える学生時代が終わった中で、どういうふうに周りの人との関係を築いていって大切にしていけるか、考え直せた小説でした。


BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年04月07日

BOOK STAND国際政治学者の舛添要一さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
今週は、前都知事であり国際政治学者の舛添要一さんの登場です。
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若い頃は文学青年でトルストイや夏目漱石に感銘を受けていたという舛添さん、知事を辞職して1年後に出された著書『都知事失格』では、反省と後悔の意を表しながらも、知事時代の懸案事項であった豊洲移転や東京オリンピックへの強い思いが綴られています。
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今回BOOKSTANDでは、舛添要一さんがいまの時代に読むべき本を紹介してくれます。
今夜はその3冊目です。

無視できない現実
今晩皆さんに紹介するのは宮下洋一さんの「安楽死を遂げるまで」という本です。
なんか安楽死っていうと怖いなっていう感じがすると思うんですが、今、皆さん驚かないでくださいね。日本人の男性は平均寿命80歳まで生きるんです。女性に至っては90です。そうなると、だんだん年をとってくると、がんにかかる人が非常に増えてくる。これは非常に苦痛で、末期がんも痛さがたまらないということなんです。何年この苦痛を続けるんだと。そういうときに、やっぱり安らかに死なしてあげた方がいいんじゃないか、それはこれだけ80、90まで生きるようになると大変深刻な問題で、自分のおじいちゃん、おばあちゃん、そしてお父さん、お母さん・・・家族してどうするんだ、と。そういうことを考えないといけない。ところが仮にお医者さんが見るに見かねて、安楽死・・・尊厳死といういい方をすることもあるんですが、殺人罪に問われるんですね。それでいいんだろうか、と。殺人罪に問われないためにはスイスまで飛んでいくと。
で、こういう実態をですね、宮下洋一さんはずっとヨーロッパ、アメリカを取材して、現実に今から死ぬんだ、という人と一緒にいて、実際にその死まで見届けて・・・これだけのルポはなかなかないなあと思います。これは問題提起の本として非常にいいと思います。
私が厚生労働大臣だった時に法制化を試みた、リビング・ウィルという"生きているときに自分の意思を示す"というものがあるんですが、もし私が末期がんになって、自分が治らないとわかったら、一筆書いて置いておくと。そしたらそれを元にお医者さんが「延命治療を止めましょう」、そしてそれは殺人罪にあたらない、と。
で、そういうことをやろうとすると、新しい法律が必要になってくるんです。だけどこの法律を作ろうとしてもなかなかうまくいかないんです。やっぱり家族も反対するし、財産分与など難しい問題がいっぱい出てくるんです。だからむずかしいんだけど、これだけ長生きする時代になってきたらそろそろ真剣に考えた方がいいと思っていて・・・明るい本ではないですよ。これから死のうという人のそばにいて見届けようという本なので。だけど、真剣に考えるべきだと思っているので是非おすすめしたいと思います。

BOOK BAR staff| 22:22 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年03月31日

BOOK STAND国際政治学者の舛添要一さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
今週は、前都知事であり国際政治学者の舛添要一さんの登場です。
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若い頃は文学青年でトルストイや夏目漱石に感銘を受けていたという舛添さん、知事を辞職して1年後に出された著書『都知事失格』では、反省と後悔の意を表しながらも、知事時代の懸案事項であった豊洲移転や東京オリンピックへの強い思いが綴られています。
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今回BOOKSTANDでは、舛添要一さんがいまの時代に読むべき本を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

歴史から見る2020年東京オリンピックの未来

今晩皆さんにご紹介するのは石坂友司さんの「現代オリンピックの発展と危機1940-2020: 二度目の東京が目指すもの」という、ちょっと長いタイトルですが、要するに現代オリンピックの発展と危機というのがメインのタイトルなんです。この本は出版社の方がこういう本がありますよ、というのを教えてくださったんです。というのも、私がオリンピックをずっと担当していたものですから。
それで、これを是非皆さんにお勧めしたいのは、平昌オリンピック、それからいよいよ2020年、2年後には東京でオリンピックがあります。
やっぱり2020年の東京オリンピックを考えるときに、「だいたいオリンピックってなんなんだ?」「どういうふうにして始まったんだ?」「何にも問題なくたってきたのかな?」と。実際のところはドーピングでロシアが出るとか出ないとかいうはなしがあったり、韓国と朝鮮の合同チームとかそういう話がありましたね。そして東京オリンピックでは公式の費用の目論みが出ていますけども、私は3兆円くらいかかるだろうと思っています。
「しかし、なぜそんなにお金がかかるんですか?」と。あんまりお金がかかるからもう(企業が)手を挙げるところがなくなっちゃったんですね。で、この全体像を上手に書いたのがこの石坂さんの本なんです。
ご存知のように古代オリンピック、ありましたね。しかし近代になって、クーベルタンという人が「もう1回やろう」ということで復活したのですが、戦争をやらないためにオリンピックをやっていたはずが、やはり戦争に負けてしまった。東京も1940年にやるはずだったのが、戦争でやらなかった。そして大きく変わったのが、1984年のロサンゼルス大会なんです。ここで商業主義が入ったわけです。要するにライセンス。
今は1つの企業しかスポンサー出来ない。オフィシャルスポンサーになるとバッヂとか、五輪のマークが使えると言うことで何百億って集めるわけです。そういう商業主義が始まったのがロスで、それがずーーーっときてるわけなんですけども、そろそろもう無理だというのがわかってきたのでみんな手を挙げなくなった。
だから2020年の東京オリンピックがどういう形でうまくいくか、ないしいかないか、そういう意味で面白い本ですから見ていただきたいと思います。

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年03月24日

BOOK STAND国際政治学者の舛添要一さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
今週は、前都知事であり国際政治学者の舛添要一さんの登場です。
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若い頃は文学青年でトルストイや夏目漱石に感銘を受けていたという舛添さん、知事を辞職して1年後に出された著書『都知事失格』では、反省と後悔の意を表しながらも、知事時代の懸案事項であった豊洲移転や東京オリンピックへの強い思いが綴られています。
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今回BOOKSTANDでは、舛添要一さんがいまの時代に読むべき本を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

多角的、に読む
今夜ご紹介するのは中島 真志さんの「アフター・ビットコイン」という本です。
なぜこの本を取り上げるかと言いますと、先般コインチェックという仮想通貨取引所が問題となりました。だいたい仮想通貨って何なんだ。やっている方はわかるかもしれないけれど、なかなかわからない。"でも、もうかるらしいよ""じゃあ投資してみよう"、と。そして投資して最初はタダ同然だったものが、何10万から200万まであがって、こういった事件であっという間に半額に・・・株価の乱高下よりひどいという状況なんですけども。
私もこういう問題興味があるんでいろんな本を読むんですけども、やっぱり1つは技術者の方。コンピュータやネットに強い、そういう方が解説するとそれはそれでわかる。もう1つは経済の専門家が解説をする。ところが両方専門の方はなかなかいないわけです。ですが、中島さんは日銀にいた方なので、通貨、経済の事に関しては本当に専門家で、そしてこの技術がよくわかる。だからこの本はわかりやすい本なんですよね。
で、結論から言うと、やっぱり仮想通貨はちょっと危ないよ、と。しかしこのこの仮想通貨を生み出すもとになった技術がブロックチェーンという技術なんです。で、なんで私たちが使う硬貨・紙幣に信用置けるかっていうと、日銀がしっかり後ろにいるからなんです。
中央銀行がなくてどうしいてどうしてお金の信用性を保てるのかというと、そのブロックチェーンというシステムで全員が取引を見ることができるんですよ。つまり日銀のような中央銀行がチェックするんじゃなくて全世界の人がチェックするんで、安全だ、と。
こういうのがブロックチェーンなんですが、私はこの技術・ブロックチェーンはものすごい使い道があると思います。海外送金などいろいろ使い道があります。
この本は私が仮想通貨に非常に興味を以って本屋でパラパラと見た中で1番わかりやすかった本です。これは本屋さんでたくさん積んであると思います。実際手に取って見てください。わかりやすい非常にいい本だと思います。そういう意味でおすすめしたいなあと思っているわけです。

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年03月17日

BOOK STAND 作家・鈴木涼美さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は、自称「元・夜のおネエさんの作家」鈴木涼美(すずみ)さんが登場。
鈴木涼美さんは父親が大学教授、母親が翻訳家というアカデミックな家庭で育ち、ご本人は慶應卒、東大大学院で修士課程を修了。
2014年までは日本経済新聞の記者として勤務。
学生時代に体験したキャバクラやクラブホステス、セクシー女優としての経験を活かした著書が話題となり、その後は様々なメディアでご活躍です。
最新刊は昨年暮れに講談社から出た『オンナの値段』。
夜の世界で働く女性たちのお金の稼ぎ方から使いみちまでを徹底取材。
人生と切っても切り離せない「お金」について考えさせられる「オンナの現代資本主義論」となっています。
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今回BOOKSTANDでは、鈴木涼美さんが女性が生きていくうえで参考にしたい女性作家の本を紹介してくれます。
今夜はその3冊目です。

女性剥きだし。
今夜ご紹介する1冊は山田詠美さんの「賢者の愛」。
山田詠美さんは10代の女の子の心のスキマにあるような感情を描いたような小説もありますけども、今回の小説は大人の女性が主人公になっている大人の小説です。

「賢者の愛」って谷崎潤一郎の「痴人の愛」っていう作品、ご存知の方も多いと思いますが、若い女の子をおじさんが拾って育てる話なんですけども。この山田詠美さんの「賢者の愛」はある意味谷崎文学に真っ向から挑む作品になっていて、要するに大人の方が女性で、若い男の子、それも元親友・・・ものすごく親しい友人の息子とそういう関係になる屈折した恋愛小説ですね。
少女時代の回想の部分と、今の彼女と若い男性の紡いでいる愛の部分もあるんですが、少女の時代から少年のお母さんとは主人公はずっと仲が良くて、でも嫉妬とも軽蔑とも何とも言い難いちょっとした壁のような、ちょっとイガっとした感情をもって育ってきていて。その少女時代の描写もいいんですよね。
主人公はとても聡明な女性で、主人公の友人の方はとても甘え上手で、得をしているような、でもちょっと品のないようなそういう女性で・・・その2人の対比もすごくおもしろいし、それがその大人になってから彼女の息子と結ばれることによって、彼女に対しての感情を整理していく、みたいな本で。私は今30代ですけど、それでもまだこの感情は理解できないような、大人の複雑な屈折の仕方というか。

自分もまだ知らない、自分の中の女性としての難しい感情のようなものが言語化されるというか。

私自身もこの本を読んで自分のとらえ方変わったかな・・・と思うような、女の人に読んでほしい本ですね。

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2018年03月10日

BOOK STAND 作家・鈴木涼美さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は、自称「元・夜のおネエさんの作家」鈴木涼美(すずみ)さんが登場。
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鈴木涼美さんは父親が大学教授、母親が翻訳家というアカデミックな家庭で育ち、ご本人は慶應卒、東大大学院で修士課程を修了。
2014年までは日本経済新聞の記者として勤務。
学生時代に体験したキャバクラやクラブホステス、セクシー女優としての経験を活かした著書が話題となり、その後は様々なメディアでご活躍です。
最新刊は昨年暮れに講談社から出た『オンナの値段』。
夜の世界で働く女性たちのお金の稼ぎ方から使いみちまでを徹底取材。
人生と切っても切り離せない「お金」について考えさせられる「オンナの現代資本主義論」となっています。
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今回BOOKSTANDでは、鈴木涼美さんが女性が生きていくうえで参考にしたい女性作家の本を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

10代はだいたい心が忙しい
今夜ご紹介するのはフランチェスカ・リア ブロックさんの『「少女神」 第9号』という本です。フランチェスカ・リア ブロックさんって「ウィーツィ・バット」っていう全米でものすごくヒットしたティーンの女の子たちに人気の出た作家で、因みにこの翻訳は金原ひとみさんのお父さんですけども、それぞれ別のお話が9つ入った短編集です。
それぞれが何色でもない、若い女の子独特のちょっとグロテスクな感情みたいなものをポップにかわらいらしく書いているもので、これはもちろんティーン向けなので大人が読むとサラサラ読めるんですが、大人になってから読んでもおもしろいです。
普通、っていうよりは少し複雑な環境にいる女の子の話がいくつか入っていて、例えばお父さんとお母さんが両方女性、ゲイのカップルに育てられている女の子の話であるとか、住んでいる場所がとても治安が悪い、悪趣味な場所で育っている女の子の青春の葛藤だとか・・・そういう少し普通よりはドラマチックでそれでも普通の10代の女の子たちの話を、悲惨な感じで書くんではなくて、

普通の10代ってこれくらいは結構複雑だよね

っていうトーンで書いているので、私も10代の時はもちろん両親はゲイではなかったし、住んでいるのはアメリカのすごい治安の悪い場所ではなくて、日本の治安のいい普通の街だったけれど、やっぱり10代の時は不安や不満と・・・得も言われぬ感情に苛まれていたなっていう、時々、10代の時の瑞々しい気持ちを思い出したいときに読みたくなる本ですね。

BOOK BAR staff| 22:20 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年02月17日

BOOK STAND 作家・鈴木涼美さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は、自称「元・夜のおネエさんの作家」鈴木涼美(すずみ)さんが登場。
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鈴木涼美さんは父親が大学教授、母親が翻訳家というアカデミックな家庭で育ち、ご本人は慶應卒、東大大学院で修士課程を修了。
2014年までは日本経済新聞の記者として勤務。
学生時代に体験したキャバクラやクラブホステス、セクシー女優としての経験を活かした著書が話題となり、その後は様々なメディアでご活躍です。
最新刊は昨年暮れに講談社から出た『オンナの値段』。
夜の世界で働く女性たちのお金の稼ぎ方から使いみちまでを徹底取材。
人生と切っても切り離せない「お金」について考えさせられる「オンナの現代資本主義論」となっています。
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今回BOOKSTANDでは、鈴木涼美さんが女性が生きていくうえで参考にしたい女性作家の本を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

嫌い嫌いも好きのうち

今夜紹介する1冊は金井美恵子先生の「夜になっても遊び続けろ」というエッセイ集です。
金井美恵子先生って「愛の生活」っていう処女作の小説がものすごく評価が高くて、彗星のごとく現れた・・・それを書いたのが10代の時なんですけど、「愛の生活」は今の私たちが読んでもものすごく新鮮で、こういうの書ける女性がいるんだっていう感じ。しかも10代でっていうのが、私的には、私ももちろんリアルタイムでは知らないですけど。私もちょうど金井先生が「愛の生活」を書いたころ初めてその本を読んだんですけども、文章の紡ぎ方とか、小説の中の世界の創造の仕方みたいなものがすごく独特で。日本人の女性作家でこんな文章を書く人はいないんじゃないだろうかと思うぐらい私はすごく影響を受けた作家です。
金井美恵子先生のエッセイって、かなりカタイ内容も入っているし、やはり教養の人なので難しい表現もあるんですが、ところどころに笑いもあって。これ、60年代からのエッセイをまとめたものになるんですけども、60年代の金井先生のデビューされた頃のことを書いた「処女作の頃」というタイトルのエッセイが一番最初にあるんですが、私、すごい好きなところがあって・・デビュー作を発表してから手紙がいろんな人からくるということを書いたものなんですが、・・・手紙をもらえばなすべきことは2つに1つ。返事を書くか、無視するか、しかないわけであるが、私は専ら後者の方を選ぶことにしている。なぜかと言えば理由は簡単で、私は書くことが大嫌いだからである。

これ・・・作家の、しかも初のエッセイですよね。
1つ目の2段落目で書くこと大嫌いって書く潔さ、すごくないですか?
こんな教養に溢れた文章を書いてしまうんだなあっていうのが・・・で、誰よりも、その後文章が紡がれているっていうのが、大嫌いながらもこんな教養に溢れた文章を書いてしまうんだなあっていうのが、私は金井先生に、すごくしびれてしまいますね。

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2018年02月10日

BOOK STAND 一橋大学の教授・松井剛さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は一橋大学の教授の松井剛さん登場です。
松井教授の専門はマーケティング。
集英社新書から出た最新刊『欲望する「ことば」「社会記号」とマーケティング』では、クリエイティブ・ディレクター嶋浩一郎さんと共に、社会記号となって世界の見え方を一変させていく「ことば」について多角的に分析されています。
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今回は松井教授が実際にご自身のゼミで使用している
おすすめの本を紹介してくれます。
今夜はその3冊目です。

例えば、神聖さの正体
今夜ご紹介するのは「脱常識の社会学―社会の読み方入門」という本です。
アメリカの昔の偉い社会学者ランドル・コリンズ という人の本です。
社会学者って面白い人で、人が気付いていないことをどや顔で言いたい人たちなんです。まさにタイトルが「脱常識の社会学」と言っているように、

あなた方は常識に陥っているだろうけど、その常識って本当に正しいの?

っていうことを手を変え品を変え面白い話を展開している、そういった本です。
その中で出てくる話として、儀礼って宗教の話なので、宗教の話をこの人はしているんですけど、あらゆる宗教には同じ特徴があるって言っているんですよ。で、それは物事を神聖なものと世俗的なものに分けていることですね。神社の中で例えばごみを捨てたりしないわけですよね。なんでっていうと、神社は神聖な場所だから。一方で神社の外って世俗的な場所である。分けちゃう。
なんでこういった分け方、これよく二分法って言いますけども。聖と俗の二分法が出来上がるかっていうと、お参りをするっていうある決められたことを儀式としてやっているから。繰り返すことによってその神社はいつまでも神聖たるものになってしまうんだよ、と。
で、こういうのを学生と議論するとすぐ出てくるものが2つくらいあって、1つは聖地巡礼。聖地巡礼ってまさに巡礼って言葉があるように、なにもなかったものに対してある種の儀礼を行うことで神聖さが出来上がっていく、と。
あるいはもう1つ例が出てくるのがアイドルオタクのオタ芸ってあるじゃないですか。あれを身に付けて、同じ場所で、みんなでやることによって、そのコンサートの場であるとか、そのアイドルの人たちっていうのに神聖さが出来上がっていくんだと。
実は神聖さって元々あるものじゃなくて、みんなが創り上げていくものなんだよってことをこの本はいっているんですよね。
で、常識でいうと、日常と宗教は違うかもしれないけれど、実は同じロジックの上で貫かれているんだよってことが、この本のメッセージの1つになっているというわけですね。

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2018年02月03日

BOOK STAND 一橋大学の教授・松井剛さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は一橋大学の教授の松井剛さん登場です。
松井教授の専門はマーケティング。
集英社新書から出た最新刊『欲望する「ことば」「社会記号」とマーケティング』では、クリエイティブ・ディレクター嶋浩一郎さんと共に、社会記号となって世界の見え方を一変させていく「ことば」について多角的に分析されています。
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今回は松井教授が実際にご自身のゼミで使用している
おすすめの本を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

学者も消費者、後悔することもある。
今夜ご紹介するのは「影響力の武器: なぜ、人は動かされるのか」です。
これを書いた人はロバート・チャルディーニという社会心理学者としてすごーく有名な人です。
この人は社会心理学者なんですけども、僕らと同じように毎日買い物をする消費者なわけですね。いろんなお店に行って、コレ勧められたりとか、アレ勧められたりとか、あるいはセールスマンに「これいいですよ」って勧められて買ってしまって、買ってしまって、結構後悔するんですね。なんで僕はこんなことをしてしまったんだろう・・・と言うことを、社会心理学の専門家としていろんな成功と失敗と自分の買い物体験を整理する、これは面白い本です。
1つご紹介すると返報性という章がありまして、サブタイトルが"昔からある「ギブ・アンド・テーク」だが…"ってあるんですね。どういうことかっていうと、

僕らって何かをしてもらうと、してもらいっぱなしにするとすごく気持ち悪いっていう感覚が残ってしまって、なんらかのギブをしてもらったら、なんらかのテイク、お返しをしないといけない。

これを返報というんですね。それをしないと気持ち悪い、と。
実はこれは日本人であろうと、アメリカ人であろうと、中国人であろうと、普遍的にみられるそうなんですね。
じゃあ、マーケティングとか商売の現場でどう使われているかっていうと、1番わかりやすいのは試食、ですね。
無理やりにでもいいからつまようじに刺さっている何かを渡して食べさせるっていうことで、買わないと悪いんじゃないかなっていう気持ちにさせるんですね。これはまさに返報性の原理を使ったマーケティングの具体的な事例なんですよ。
結構分厚い本ですね。ページでいうと、470ページくらいあるんですけど、アメリカでもすごいベストセラーになっている本で、一般の読者向けにリライトされてると思うんですね。なのですっと読めてしまうんですよね。
ここにも書いてあるんですが、上司のミスに気付いたが指摘できなかった、お笑い番組は笑い声が入った方がおもしろい・・・とか、いろいろ、こういった具体的な話のオンパレードなので、本当になんでこんなものを買ってしまったんだろうと後悔してる人には1度読むと腹落ちのするすごいいい本です。

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2018年01月27日

BOOK STAND 一橋大学の教授・松井剛さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は一橋大学の教授の松井剛さん登場です。
松井教授の専門はマーケティング。
集英社新書から出た最新刊『欲望する「ことば」「社会記号」とマーケティング』では、クリエイティブ・ディレクター嶋浩一郎さんと共に、社会記号となって世界の見え方を一変させていく「ことば」について多角的に分析されています。
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今回は松井教授が実際にご自身のゼミで使用している
おすすめの本を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

"なぜ"を解明する"人間の本質的な行動"
今夜ご紹介する本はタイトルが「なぜこの店で買ってしまうのか: ショッピングの科学」パコ・アンダーヒルと言う人が書いた本です。僕らって多分1日生活する中で、コンビニで買い物したりとか、本屋で本買ったりとかいろいろ買い物したりするわけじゃないですか。で、なんでこの時に買って、この時に買わなかったのか、ってことをすごく調べて面白くまとめた本というのがこの本です。
例えばジーンズ買うことってあるじゃないですか。その時試着しますよね。その上で実際に買う割合っていうのが、男が65%で、女が25%だっていうんですよ。・・・なるほど、と。僕も何となく肌感覚でわかるんですけど、試着して、サイズもあっていたらその上で断るって心理的に結構ハードル高いなって思っちゃうんですけど、どうやら女の人って、「じゃあいいです」とか「また来ます」って結構言えちゃう人なんだなって。
それをなんとなく男ってこうだよね、とか女ってこうだよねっていう言い方をせずに、実際にそのことを観察するっていうことをこの人、パコ・アンダーヒルはしているんですね。
或いは、ショッピングモールで家庭用品の店で客が買い物カゴを使う割合、これが8%。じゃあ、カゴを使う人が実際に品物を買う割合って75%だっていうんですね。一方で、カゴを使わない客が品物を買う割合34%。これが何を意味しているかというと、"カゴを持った方が買い物をするので、カゴはお店の入り口だけじゃなくて、中にも置きましょう"って。カゴを持たせた方が、物を買ってくれるかもしれないっていう、すごく当たり前の事なんだけど、それをちゃんと調べて、ファクトとして出して、だからこうした方がいいんじゃないっていう提案まで結びついていると言うことで、これはマーケティングですが、

人間の行動の本質をすごい見ているので一見当たり前の事なんですけど、大事なことを発見できるんですね。

これ、僕が今言ったことに満ち満ちてるんですよ。難しい話って全然出てこないし、出てくる結論もわかりやすいんですよ。
たぶんあっという間に読めるいい本だと思います。

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2018年01月20日

BOOK STAND コミケサークル「劇団雌猫」 のひらりささんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週からは、アラサー女子4人のコミケサークル「劇団雌猫」からひらりささんが登場。
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劇団雌猫が2016年末に発行した同人誌『悪友』がtwitterを通して話題となり、昨年「浪費図鑑 悪友たちのないしょ話」というタイトルで書籍化され話題を集めているそうです。
こちらの本では、アニメや宝塚、ビジュアル系バンドやコスメなど、現代のオタク女性がどのような対象に愛とお金を注いでいるのかが赤裸々に語られています。
今回BOOKSTANDでは、劇団雌猫のひらりささんが、仕事と私生活のバランスに悩んでいる方におすすめの本を紹介してくれます。
今夜はその3冊目、最終回です。

迷いながらのすゝめ
今晩ご紹介するのは大槻ケンヂ さんの「FOK46」というタイトルの小説です。
こちら「フォーク・オー・ケン・46」の略となっております。サブタイトルが「突如40代でギター弾き語りを始めたらばの記」となっています。大槻ケンヂさんと言えば、筋肉少女帯のヴォーカルとして知られている方なんですけども、実は昔からアコースティックギターで弾き語りをするようなスタイルの音楽に憧れていて、40代になって何でもいろいろやったかな、という時にふと新しいこととしてアコースティックギターを始めて、でもなかなかうまくいかなくて・・・ってことを面白おかしく書いた私小説的なエッセイ集となっています。
私も元々大槻さんのことが好きだったんですけれども、この本のどこがいいのかっていうと、大槻さん自身は46歳でギターを始めるんですけど、楽譜も一切読めなくて、それまで譜面じゃなくてメロディーを聞いたりして歌っていたところを、譜面を読めるようになるところから努力したりとか、ツアーでもギターの弾き語りができるように本業とは別で練習をしたりとか、そういうことを積み重ねていって、しかも記憶力もだいぶ落ち始めているところでギターを始めていくってところに勇気づけられるし、自分の立ち位置に悩んでいたりとか、年をとったから何もできないな、と思っている人に勇気を与えてくれる本だなっていうところで選ばせていただきました。
あと、すごくいい言葉があって、その"40"っていうのは不惑と呼ばれていて、

「四十にして惑わずとは言わずもがな孔子の言葉である。間違っている。40歳にしてわかったことは40代は大いに悩むという事実である。」

っていう文章から始まるので・・・ああ、悩んでていてもいいんだなっていう意味でも背中を押される本だなというふうに思っております。

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2018年01月13日

BOOK STAND コミケサークル「劇団雌猫」 のひらりささんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週からは、アラサー女子4人のコミケサークル「劇団雌猫」からひらりささんが登場。
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劇団雌猫が2016年末に発行した同人誌『悪友』がtwitterを通して話題となり、昨年「浪費図鑑 悪友たちのないしょ話」というタイトルで書籍化され話題を集めているそうです。
こちらの本では、アニメや宝塚、ビジュアル系バンドやコスメなど、現代のオタク女性がどのような対象に愛とお金を注いでいるのかが赤裸々に語られています。
今回BOOKSTANDでは、劇団雌猫のひらりささんが、仕事と私生活のバランスに悩んでいる方におすすめの本を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

理想と現実

今晩ご紹介させていただくのは一穂ミチさんの書かれた小説「イエスかノーか半分か」です。
こちらBL小説と俗に言われているジャンルでして、ボーイズラブ、つまり男同士の恋愛について書かれた小説なんですね。で、男同士が恋愛する話って一部の女子にしか興味ないんじゃないの?という方も多いと思うんですが、この「イエスかノーか半分か」がBL小説であると同時に非常に面白いお仕事小説であるというところで、ご紹介したいと思いました。
主人公は若手で、今イケイケと言われている男性アナウンサー・・・と言うことになっているんですが、彼は裏方で採用されたかったのですが、「アナウンサーにきみは向いてるよ」と"言われたからやっている"という人なんですね。そして普段は常にキラキラした笑顔でそつのない対応をしているんですが、実は土日はぐーたら、人に愛想を振りまくのもイヤだし、家で吉野家の牛丼とかを食べているようなタイプなんです。そのOFFモードの姿を仕事で知り合ったことのあるアニメーション作家に偶然見られてしまい、OFFモードとONモードが同一人物だと言うことがばれないように両方でやり取りしていく・・・っていうちょっとはらはら感があるんですけども、それと同時に彼は仕事と言うものを完璧にこなしているつもりだったけれども、どこか伸び悩んでいて、やりたいことをありのままの自分を出してやっているアニメーション作家とかかわっていくことで考えていく・・・という。で、考えていたら大きな仕事が舞い込んできて、好きでやっているわけではない自分に、これが自分にこれを最後まで務めきることができるのか、やり遂げられるのか悩みながらもやりぬくまでを描いたお仕事小説なんですね。
もちろん恋愛・・・男と男の心が通じていく過程としても女子としては楽しめるんですけど、男性だったり、そんなにBLに興味がないという人も、どんな仕事でも年月が経って慣れてくると、

これ本当に私がやりたい仕事かな?

って思ったり、自分よりよりもっとうまくやれる人がいるんじゃないかとか、そういうことが心に浮かんできたり、なんでこんなにプライベートを犠牲にしてこんなに仕事を頑張ったりしているんだろうと思ったりすると思うんですけど、そこに対してヒントがあるので、是非読んでいただきたいなあと思います。

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2018年01月06日

BOOK STAND コミケサークル「劇団雌猫」 のひらりささんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週からは、アラサー女子4人のコミケサークル「劇団雌猫」からひらりささんが登場。
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劇団雌猫が2016年末に発行した同人誌『悪友』がtwitterを通して話題となり、昨年「浪費図鑑 悪友たちのないしょ話」というタイトルで書籍化され話題を集めているそうです。
こちらの本では、アニメや宝塚、ビジュアル系バンドやコスメなど、現代のオタク女性がどのような対象に愛とお金を注いでいるのかが赤裸々に語られています。
今回BOOKSTANDでは、劇団雌猫のひらりささんが、仕事と私生活のバランスに悩んでいる方におすすめの本を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

大人だからって正しくないといけないわけじゃない
今晩ご紹介するのは漫画なんですけど、近藤聡乃(あきの)さんの「A子さんの恋人」というマンガです。
A子さんというのはアラサーの女性なんですけども、実はニューヨークに3年留学する前に、別れようと思っていた男性と別れきれずに放置していたんだけども、帰ってきて再会してしまって関係をどうしようか・・・と悩むんですが、実はA子さんはニューヨークに3年間いる間に現地の男性とも恋人関係を始めてしまって、プロポーズされたんですけどもビザが切れて日本に帰ってきてしまったというグダグダな二股状態を持っているアラサー女性なんです。
そしてU子とK子という同じアラサーで自分の恋と仕事に悩んでいる女子と自分の恋愛と仕事をめぐって巻き起こるドタバタをゆるーく描いている漫画なんですね。
「東京タラレバ娘」とか、アラサー漫画って結構シビアでみんな人生の決断をどうしようか向き合っていく漫画だと思うんですけど、A子さんは本当に結婚とか仕事とかの目標をすごく追いかけているわけではなくて、出来れば何となくふわふわと生きていきたいので、気が付いたら二股になっていて、どちらが好きかもわかりかねていて、本当はものすごく悪いというか、かなり殺伐とした話になってもいいところを、みんながみんなちょっとずつずるく生きているところを面白おかしくというか、かわいく描いていて、例えば一つ一つのセリフも「ああ、今は性格の悪い人と会えてうれしい」とか、

大人だからってちゃんとしなくていいんだよ

っていうところが出ていて、正しい人と正しい答えを出すだけが人生じゃなくて、ゆるゆるとダメなところを認め合っているアラサー同士の関係がすごい描かれていて、あとぐーたらしているように見えて結構本質的なところを突かれてドキッとするみたいな話とかがあったりして、それこそ今人生どうしようか悩んでいる人とか、仕事とか結婚で決めかねている人、そういったところがある人は、"ちょっとこれでもいいんじゃない"みたいな感じでリラックスできる話だと思うので、騙されたと思って手に取っていただければな、と思います。

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2017年12月23日

BOOK STAND 詩人の菅原敏さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は、詩人の菅原敏さんが登場です。
菅原さんは2011年にアメリカの出版社から出た詩集がキッカケとなり、逆輸入デビュー。
最新刊となる「かのひと 超訳世界恋愛詩集」では、
ゲーテ、ニーチェ、シェイクスピア、小野小町、在原業平、李白など古今東西の詩人の作品をとりあげ、古い詩集の中から宝石を見つけるように菅原さんの言葉で超訳しています。
今回BOOKSTANDでは、菅原敏さんが旅行カバンに入れたい本を紹介してくれます。
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今夜3冊目、最終回です。

華やかで悲しい愛の物語
今夜ご紹介するのはフランスの作家オリヴィエ・ブルドーによる「ボージャングルを待ちながら 」という小説です。簡単なあらすじをご紹介すると、毎晩のように夫婦がパーティーをし、男の子を生み育てていくんですけれども、天真爛漫なお母さんと、彼女を毎日違う名前で呼ぶほら吹きお父さん。

真実が退屈か悲惨なら嘘をこしらえて楽しくしなさい

なんてことをお母さんが子供に伝えながらパーティーみたいな毎日を過ごしていくうちにですね、やがてお母さんが狂気によって壊れていく・・・その一人息子の視点からユーモアをもって語られている、ある種ものすごく純愛と言いますか、ラブストーリーなんですけれども。
ボリス・ヴィアンというフランス人の詩人、小説家の遺した「うたかたの日々」という本が私、すごく好きなんですけども、それが現代によみがえってきたかのような、今フランスでSもすごく人気になっているらしくて、この作家のオリヴィエ・ブルドーも35歳でこの本がデビュー作になったそうです。今まで何年も暗い小説ばかりを書いていたらしいんですが、まったく引っかからず、そこで7週間で明るい小説を書いたところヒットしたと。今回のこの作品がですね、フィッツジェラルドの奥さんとゼルダと、フィッツジェラルドの二人へのオマージュとしてつくられたものらしいんですね。読んでいると実生活に基づいた話なのかな、と思うんですが。このタイトルの「ボージャングルを待ちながら 」がですね、ニーナ・シモンも歌った「ミスター・ボージャングル」が実はこの本の根幹にありまして、詳しくは読んでいただければわかると思うんですが、ページを開くと、ターンテーブルが回りだして言葉たちが踊りだすような、そういうリズムの中で鮮やかな魔法みたいな世界が広がっていくので、是非手に取っていただきたいなと思います。

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2017年12月16日

BOOK STAND 詩人の菅原敏さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

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菅原さんは2011年にアメリカの出版社から出た詩集がキッカケとなり、逆輸入デビュー。
最新刊となる「かのひと 超訳世界恋愛詩集」では、
ゲーテ、ニーチェ、シェイクスピア、小野小町、在原業平、李白など古今東西の詩人の作品をとりあげ、古い詩集の中から宝石を見つけるように菅原さんの言葉で超訳しています。
今回BOOKSTANDでは、菅原敏さんが旅行カバンに入れたい本を紹介してくれます。
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今夜はその2冊目です。

人生のにじみ出る世界
今夜ご紹介するのはジャック・プレベールの「プレベール詩集」 小笠原 豊樹訳。
ジャック・プレベールはみなさんもご存知かもしれないのですが、シャンソンとかジャズのスタンダードにもなっている「枯葉」(Autumn Leaves)の作詞もしていたり、「天井桟敷の人々」という映画の脚本を書いたりしながらすごく素敵な詩を遺しているフランスの詩人なんですけども、この本の中に収められている「夜のパリ」という詩がとても好きで、寒くなってくるとついつい本棚から引っ張り出して、眠りを妨げてしまうそんな1冊になっています。今日は「夜のパリ」ご紹介できればな、と思います。

夜のパリ

三本のマッチ 一本ずつ擦る 夜のなかで
はじめのは きみの顔を隈なく見るため
つぎのは 君の目をみるため
最後のは きみのくちびるを見るため
残りのくらやみは 今のすべてを想い出すため
きみを抱きしめながら

―――夜のパリ

シャンソンが好きで、昔よく戸川昌子さんというシャンソン歌手で小説家でもあった彼女が運営、経営していたシャンソニエで「青い部屋」というのが青山にありまして、そこで夜な夜な、自分もステージに立たせてもらったりとか、往年のシャンソン歌手のステージを見ていたんですけど、歌がいつの間にか語りになって、語りがいつの間にか歌になっていくシャンソンの世界に惹きこまれるうちにこのジャック・プレベールを彼らに紹介してもらったんですけど、本当に当時のシャンソニエで、

上手い下手ではなくて、人生がそのままにじみ出るのがシャンソンなんだなと感じたことがあって、

ロマンチックでもあり、ユーモア溢れる詩もたくさん遺していて、気取らず、日常に近い言葉で詩の魅力を伝えてくれる1冊としては本当に素晴らしいものだと思っていて、是非本屋さんで見つけたら手に取ってほしい1冊だなと思います。

BOOK BAR staff| 22:18 | カテゴリー:BOOK STAND

2017年12月09日

BOOK STAND 詩人の菅原敏さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

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菅原さんは2011年にアメリカの出版社から出た詩集がキッカケとなり、逆輸入デビュー。
最新刊となる「かのひと 超訳世界恋愛詩集」では、
ゲーテ、ニーチェ、シェイクスピ、小野小町、在原業平、李白など古今東西の詩人の作品をとりあげ、古い詩集の中から宝石を見つけるように菅原さんの言葉で超訳しています。
今回BOOKSTANDでは、菅原敏さんが旅行カバンに入れたい本を紹介してくれます。
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今夜はその1冊目です。

ガッツのある男
今夜ご紹介するのはチャールズ・ブコウスキー詩集「指がちょっと血を流し始めるまでパーカッション楽器のように酔っぱらったピアノを弾け」という1冊になります。
今日これをお持ちした理由なんですけれども、この中に一篇とても大好きな詩がおさめられていて、「ガッツのあるラジオ」というんですが、ラジオに因んで少しだけ紹介させていただければ、と思います。

ガッツのあるラジオ

それはコロナドストリートのアパートの2階だった
俺はいつも酔っぱらって 窓からラジオを放り投げた
ラジオはずっとなっていた
そしてもちろんいつも窓ガラスはラジオで割れて
ラジオは屋根の上に鎮座していた 鳴り続けながら
それで俺は女に言ったものだ
ああ、なんて素晴らしいラジオだ

ちょっと前半かい摘んで読ませていただきました。
ブコウスキーという詩人が常にラジオでクラシックをかけながら詩を書いたりしていたんですけども、酔っぱらって窓から放り投げたラジオが翌朝になっても隣の家の屋根の上で鳴っているっていう・・・なんだか情景も浮かびつつ、どんな思いをして日々詩を書いていたのかなあ、と少し自分の暮らしと重ねながら、彼の暮らしをちょっとだけのぞき見できるような感じがして。
大学時代にアメリカ文学を先行していたんですけども、その時に出会って、トム・ウェイツというミュージシャンが好きで、彼なんかもすごくブコウスキーから影響を受けていたらしくて。実は私が、ずっとずっと昔になるんですけども、バンドをやっていた時に、ブコウスキーのドキュメンタリー映画が公開されて、曲をちょっと提供させていただいたことがあったりして、昔から憧れの詩人の1人であり、決して書くことを諦めずに、ずっと肉体労働をしていて、郵便局員とかをして、独り立ちをしたのが50歳を過ぎてからだと思うのですが、作品に触れる度、少し勇気をもらうような、自分にとっては止まり木のような、そんな作品になっています。

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2017年12月02日

BOOK STAND てれびのスキマさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
今週は、デビュー作「タモリ学」で注目を集めて以来、「1989年のテレビっ子」「大人のSMAP論」などテレビにまつわるユニークな著作で知られる「てれびのスキマ」こと、戸部田誠さんの登場です。

現在「笑福亭鶴瓶論」も好評発売中。
この本では「スケベで奥深い」という鶴瓶さんの魅力に迫っています。
今回BOOKSTANDでは、戸部田さんが刺激を受けた本を紹介してくれます。
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今夜はその3冊目です。

無題

今夜ご紹介するのは「極限芸術 〜死刑囚は描」という本です。
タイトル通り死刑囚が描いた芸術作品を、恐らく同名の展示会があってそのパンフレットとして制作されたものだと思います。普通に通販でも買えるものです。
和歌山毒物カレー事件の林眞須美死刑囚とか、秋葉原無差別殺傷事件の加藤智大死刑囚とかですね。
死刑囚の人って所謂懲役刑の人と違って、刑務作業が一切ないんですね。何もできない、しかも座ってなきゃいけないっていうような状態で1日を過ごす中で、やることもないし、会話もしてもいけない、でも手紙は書いてもいいんですね。
手紙を書く道具はあるんですね。その中で白紙の紙とかに絵を描くという活動をしている人がいると言うことなんです。
例えばですね、A4の紙しか持ち込めないそうなんですね。
だからすごく大きな絵を描こうと思っても紙がないんですよ。でもA4の紙を20枚あわせてできるように、そのA4の紙の裏に繋ぎ合わせるように指示書がある、と。それは宮崎連続強盗殺人事件の松田康敏という人が描いてるんですけども、繋ぎ合わるよう指示しただけなので、本人は繋ぎあった状態の作品を見たことないということもあるという・・・
本当にいろんなタイプの絵があって、イラストチックなものもあったり、コミカルなものもあったり、抽象的なものもあったりとか。
本当に・・・狂気性のようなものも感じますし、人間の弱さのようなものも伝わってくるような気がしますね。

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2017年11月25日

BOOK STAND てれびのスキマさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
今週は、デビュー作「タモリ学」で注目を集めて以来、「1989年のテレビっ子」「大人のSMAP論」などテレビにまつわるユニークな著作で知られる「てれびのスキマ」こと、戸部田誠さんの登場です。
現在「笑福亭鶴瓶論」も好評発売中。
この本では「スケベで奥深い」という鶴瓶さんの魅力に迫っています。
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今回BOOKSTANDでは、戸部田さんが刺激を受けた本を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

きっと目に見える肯定
今夜紹介するのは劇団雌猫の『浪費図鑑』です。
これは元々同人誌で発売されて、それが商業誌として改めて編集されて発売されたものです。
これは匿名の方が自分の浪費体験みたいなものを書いているんですけど、女性が例えばアンスタとか、同人誌とか、若手俳優とか、声優とか、宝塚とか、そういうオタク的な活動をされていて、それにお金を使うことをあえて浪費、と言っているんですね。その記録みたいなことが書かれています。
例えばアンスタなんて、イマイチ僕らわからないじゃないですか。そういうのを丁寧に説明されていて、これは課金ゲームみたいなもので、ガチャをまわすとレアカードがもらえる、みたいな。そいうので月、何十万円もつかっている、みたいなことが書かれているんですけど、自分たちが無駄なことをやっていることを自覚したうえで、それでも辞められないんだっていう・・・これは同人誌版にしか載っていないんですがBABYMETAL
のファンがいまして、当然、BABYMETALだと海外に遠征したりするんですけど、それで何十万も使ってしまう。で、その人が

趣味にかけるお金っていうのは医療費だ

っていうふうに言っていて、所謂心の治療と言うか・・・精神的に満たされるという意味で医療費、と言う言葉を使っています。
この本には振付師の竹中夏海さんのインタビューがのっていまして、「アイドルがされて嬉しい応援は何ですか?」っていうふうに聞いたときに、「それは肯定されることです」と答えていて。
それは素晴らしい答えで、(この本は)肯定の物語だな、と


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2017年11月18日

BOOK STAND てれびのスキマさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
今週は、デビュー作「タモリ学」で注目を集めて以来、「1989年のテレビっ子」「大人のSMAP論」などテレビにまつわるユニークな著作で知られる「てれびのスキマ」こと、戸部田誠さんの登場です。
現在「笑福亭鶴瓶論」も好評発売中。
この本では「スケベで奥深い」という鶴瓶さんの魅力に迫っています。
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今回BOOKSTANDでは、戸部田さんが刺激を受けた本を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

酒井若菜を作った8人
今夜紹介するのは酒井若菜さんの「酒井若菜と8人の男たち」です。
タイトル通り8人の男性・・・マギーさん、ユースケ・サンタマリアさん、板尾創路さん、山口隆さん、佐藤隆太さん、日村勇紀さん、岡村隆史さん、水道橋博士さんとの対談集、と言うことですね。
普通対談本・・・女優とタレントさんの場合、間に編集者が入って、その対談を構成するのが普通だと思うんですけど、この本に関しては酒井さんが自ら構成されている本ですね。これは酒井さん本人が、親交のある方8人を選んだと、いうことですね。
特に芸人さんのすごさ、やさしさ、みたいなものが際立っていて、特に岡村さんとはこの本で明らかになるすごく衝撃的な関係があって、もともとはケンカをしたりしながら、岡村さんが病気になった時に酒井さんが助ける、というようなすごく印象的なエピソードがあります。
そこは読んでいてすごくもう本当に胸が締め付けられるような感じで、岡村さんに酒井さんみたいな存在がいてよかったなということもあるし、おそらく酒井さんにとっても岡村さんの存在がものすごく力になったんだな、ということはすごく思いますね。
ぼくの印象では酒井さんは文章の人という感じがして、とにかく酒井さんの文章が大好きなんですよね。
この本でもその対談の後にそれぞれの人に関するエッセイを書かれていて、そのエッセイが本当に酒井さんのやさしい眼差し、肯定的な雰囲気が出ていて、すごくいいなあ、と思いましたね。

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2017年11月11日

BOOK STAND WEAVERの河邉徹さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は人気バンドWEAVERの河邉徹さんが登場。
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2007年に結成されたWEAVERはスリーピースのピアノロックで大人気のバンド。
河邊さんはドラム、コーラス、そして作詞を担当されいて、9月にリリースされた最新EP「A/W」も「Another World」などの作詞を河邉さんが手がけています。
また本好きが高じて、ホンシェルジュというサイトでおすすめ本を紹介していたこともあるそうです。
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今回BOOKSTANDでは、河邊さんが大好きな小説3冊を紹介してくれます。
今夜はその3冊目、最終回です。

人生は様々 幸せもきっと様々
今夜紹介するのは誉田哲也さんの「幸せの条件」という小説です。
誉田さんと言えばちょっとサスペンス、というかエッジなものを想像する方もいるかもしれませんが、この「幸せの条件」はほんわかとした、そういう・・・主人公がやわらかい感じの女性なので、読んでいてすごく楽しい気持ちになれる小説だと思います。
この物語の主人公は仕事があまりできるとは言えない感じの梢恵(こずえ)という24歳のOLなんですが、冒頭から会社に行きたくないなあ・・・という感じのゆるいテンションが描かれていて、人柄が伝わってくるんですが、その梢恵が勤めている会社の社長が変わり者で、思い付きで梢恵に新しい燃料であるバイオエタノールの原料となるお米を作ってくれる農家を長野に行って探して来いという無茶ブリをするんですね。で、実際に彼女は長野に行くんですけど、彼女自身も知識もないし、農家にお願いしてもそんな採算の合わないものは作れないと断られるんですね。でも彼女も農家が見つかるまで帰るなと言われているから帰れないんですよ。その事情を農家の人に話すと、しばらく農家で実際に農業を経験してみないかと誘われて、社長に相談したら、変わり者なので行ってこい!と(笑)それで彼女は急に都会から田んぼが広がっている長野の田舎で暮らし始めるという物語になっています。
ぼくはこの物語を読んで、

幸せの形は1つじゃなくて、
自分が全然想像しなかったようなところにあったりするのかな

って思いますね。最近のWEAVERの曲にも「Shake!Shake!」っていう曲があるんですけど、その中でも、家庭を持つことだったり、仕事を頑張ること・・・何が1番幸せなんだろうっていうところを歌詞にしているんですけど、「幸せの条件」っていう小説からも、幸せの答えは1つじゃないんだなってことを考えさせられる小説でした。

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2017年11月04日

BOOK STAND WEAVERの河邉徹さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は人気バンドWEAVERの河邉徹さんが登場。
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2007年に結成されたWEAVERはスリーピースのピアノロックで大人気のバンド。
河邊さんはドラム、コーラス、そして作詞を担当されいて、9月にリリースされた最新EP「A/W」も「Another World」などの作詞を河邉さんが手がけています。
また本好きが高じて、ホンシェルジュというサイトでおすすめ本を紹介していたこともあるそうです。
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今回BOOKSTANDでは、河邊さんが大好きな小説3冊を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

読書体験と現実体験
今夜紹介するのは吉田修一さんの「路」(読み方:「ルウ」)と言う小説です。
路上という漢字の路、一文字で「ルウ」と読みます。
吉田修一さんと言うと、最近だと映画化された「怒り」なども有名ですし、ぼくはもう本当に大好きな作家さんです。
この物語の舞台は台湾の話で、台湾の高速鉄道が開業されるまでの2000年から2007年までの間が舞台になっています。きっと日本の新幹線の技術が輸出されると言うことで、そういうニュースが記憶にあるかたもいるんじゃないかなと思います。
物語はですね、主人公が複数いて、いろんな人の視点で物語が進んでいくんですけど、日本から高速鉄道のスタッフとして赴任した女性だったり、現地の台湾人だったり、昔台湾に住んでいたけど今は日本に住んでいる70代の男性は、その台湾で高速鉄道が走るというニュースを見て、台湾に住んでいる親友の事を思い出したり、そういういろんな登場人物がいるんですけど、いろんな視点で台湾が描かれているので、読んでいてすごく映像が膨らむ小説になっているんですよね。
あ、こんなの食べるんだ、台湾ではこんな景色なんだとか、こんな匂いがするんだとか。
そういうことを読みながら思うので、勝手に自分が行ったことあるような気持になっていて(笑)
ぼくも昨年、WEAVERのツアーで初めて台湾でライブをしたんですけど、この小説を読んでいたおかげで、勝手にこの街の事詳しくなっているような気になっていて、それってすごくおもしろいことで、ぼくは台湾に関する資料を調べたわけじゃないのに、小説をよんでそういう気持ちになったのは、

やっぱり小説とか、物語の力って不思議なんだなって思います。

この「路」という小説は事件とかではなくてもっと日常的なことが書かれていて、所謂、THE小説っていう感じで描写もうまい、って言ったら失礼奈話かもしれないですけど(笑)読み手を飽きさせない技術が詰まっている小説ですね。
どんなコツがあるんですかね・・・ぼくも歌詞を書く人だから、そういうところも本を読んで学びたいですよね。

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2017年10月28日

BOOK STAND WEAVERの河邉徹さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は人気バンドWEAVERの河邉徹さんが登場。
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2007年に結成されたWEAVERはスリーピースのピアノロックで大人気のバンド。
河邊さんはドラム、コーラス、そして作詞を担当されいて、9月にリリースされた最新EP「A/W」も「Another World」などの作詞を河邉さんが手がけています。
また本好きが高じて、ホンシェルジュというサイトでおすすめ本を紹介していたこともあるそうです。
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今回BOOKSTANDでは、河邊さんが大好きな小説3冊を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

あのときの自分に1番の小説
今回お勧めするのは平野啓一郎さんの「マチネの終わりに」です。
この本は実はスタッフの方に僕が歌詞のことで悩んでいたり、相談をしたときに、これを読んだらいいと勧められた本で、その方は元々電通で働いていた方で、宣伝とか、マーケティングとか、そういうところをアドバイス・・・というかインスピレーションのために話してくれるんですけど、

啓発本とかそういうの読むよりは小説読んだ方が人生変わるよ

っていうふうにその人は僕に言ってくれて。確かに小説はそういう人を動かす力があるんだなとその時は思いました。
天才クラシックギタリストである蒔野さんという方と、海外の通信社で働くジャーナリストである小峰洋子さんの2人の恋愛の物語です。
洋子さんっていうのはすでにアメリカにフィアンセがいてで、蒔野も出会った日にそのことをすぐ知るんですが、それでもお互い忘れられなくて、メールのやり取りをしたり、会ったりして、お互いになくてはならない存在になっていきます。
クラシックギタリストが物語の主人公ということで、やはり音楽を仕事にしている人ならではの悩みが書かれていたりして、彼がスランプに陥っている描写とかが、僕も一応音楽をやっている者のはしくれとして、胸を打つものがあったなと思います。
描写がすごく繊細に描かれているので、そういうところが2人の大人の恋愛と言うところを際立たせているような気がします。大人の恋愛を楽しみたい方は是非読んでもらいたいなと思います。これ、後半にはまさかあの人がそんなことするの・・・!と、そんなところもあるので、最後ははらはらしながら多分みんな読むと思うのですが、是非最後まで読んでみてください。

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2017年10月21日

BOOK STAND 作家のせきしろさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は作家のせきしろさんが登場。
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コラム、俳句、小説と幅広く執筆活動をなさっている方ですが、話題となった作品には、テレビドラマ化もされたコラム集「去年ルノワールで」、ピースの又吉直樹さんとの共著「カキフライが無いなら来なかった」、西加奈子さんとの共著「ダイオウイカは知らないでしょう」などがあります。
最新刊は今年6月に出た「1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった」こちらは深夜ラジオのネタハガキの投稿に全力をふり絞っていた青春時代を描いた半自伝的小説となっています。ラジオ愛に満ちあふれていると大評判です。
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今回BOOKSTANDでは、せきしろさんが自身の作風に影響を与えた3冊を紹介してくれます。
今夜はその3冊目です。

仲間だと思っていたのに
今夜紹介するのは芥川龍之介さんの「トロッコ」です。
「トロッコ」はですね、子供が工事現場の大人と一緒にトロッコを押していて、押すのが楽しくて、このままずっと押していたいと思うんですけど、突然その大人に「もう帰りなさい」と言われて、そこから泣きながら家に帰るお話です。
これはあれですね、大人に帰っていいよって言われた瞬間の感情にものすごく共感しちゃって。地獄じゃないですか。ずっといていいと思ったのにそうじゃなかっていうのは。
なんか昔、親戚の集まりがあって。大人がお酒を飲んでいるからそこにいるじゃないですか。そうすると、こっちはそこにずっといたいんですけど、「もう寝なさい」と言われて(笑)そこでぶつっと、時間が終わってしまうのが、本当に怖さもありますし、絶望もありますし、共感しましたよね。

お前はもういい

って言われるのが。そういう感じのことが僕昔からすごく多くて。その度に「トロッコ」読んでましたね。これは1番影響を受けたかもしれないですね。
書くところではそこまで影響はないんですけど、生き方と言うか人生にはすごく影響を受けましたね。

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2017年10月14日

BOOK STAND 作家のせきしろさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は作家のせきしろさんが登場。
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コラム、俳句、小説と幅広く執筆活動をなさっている方ですが、話題となった作品には、テレビドラマ化もされたコラム集「去年ルノワールで」、ピースの又吉直樹さんとの共著「カキフライが無いなら来なかった」、西加奈子さんとの共著「ダイオウイカは知らないでしょう」などがあります。
最新刊は今年6月に出た「1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった」こちらは深夜ラジオのネタハガキの投稿に全力をふり絞っていた青春時代を描いた半自伝的小説となっています。ラジオ愛に満ちあふれていると大評判です。
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今回BOOKSTANDでは、せきしろさんが自身の作風に影響を与えた3冊を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。


"何も起こらない"ということが起きている
今夜紹介するのはジャン=フィリップ・トゥーサンの「ためらい」という小説です。
タイトル通り、ためらい続けて、結局何も起こらない話です。作品全体がためらっていて、主人公は男の方で子供がいるんですけど、ベビーカーを押していて。ある目的である街に行くんですけど、勝手に自分でためらっちゃって何もしないんですよ。
これは15年くらい前ですかね。初めて小説を出したときにファンの方に「ジャン=フィリップ・トゥーサンに似てる」と言われて、それまで僕、外国の文学とかわからなくて、手に取って読んでみたら、まあ似てると言われたら似てるんですけど、こんなにためらってないだろう、僕は・・・と思いましたけどね(笑)
美学ですね。こんなにためらってもいいんだ、というある意味勇気はいただきましたけど。
何もしていない人っていると思うんですよ。もしくは何かをしたいけどできない人。
いろいろ考えてしまって。僕も昔はそうでしたけど。その時に

その何もしないという状況も何かをしたという作品になりえる

ってことはぼ覚えておいた方がいいと、思いました。

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2017年10月07日

BOOK STAND 作家のせきしろさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は作家のせきしろさんが登場。
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コラム、俳句、小説と幅広く執筆活動をなさっている方ですが、話題となった作品には、テレビドラマ化もされたコラム集「去年ルノワールで」、ピースの又吉直樹さんとの共著「カキフライが無いなら来なかった」、西加奈子さんとの共著「ダイオウイカは知らないでしょう」などがあります。
最新刊は今年6月に出た「1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった」こちらは深夜ラジオのネタハガキの投稿に全力をふり絞っていた青春時代を描いた半自伝的小説となっています。ラジオ愛に満ちあふれていると大評判です。
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今回BOOKSTANDでは、せきしろさんが自身の作風に影響を与えた3冊を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

音楽のように読む物語

今夜紹介するのは保坂和志さんの「プレーンソング」です。
これは保坂和志さんという小説家の方が書いた本なんですけど、ルームシェアをテーマにした本で、当時まだそんなシェアハウスとかいう言葉がない時代に読んだ本なんですけど、4人の男女が一緒に暮らすんですけど、とにかく、驚くほど何も起こんないんですよ。
そのなんも起こんないことが、これだけ作品になっていることが衝撃的で。それからすごく影響を受けましたね、僕は。何か起こりそうで怒らなかったんで単純に笑っちゃいましたね。
当時の僕の中ですと、振りがあって、オチがあって、っていうのがみなさんそうだと思っていたんですよ、本っていうのは。それが何も起こらなかったんで、「あ、こういう方法もあるんだ」っていうのを気付かせてくれたっていうか、僕が書く話が割と何も起こんないって言われがちで、カタルシスがないって言わるんですけど、それが悪い方でいわれるんですけど、

でも好きなんでしょうがないですね。何も起こらないのが。

これは本当に、いまだに読み返すことがあって、僕そんなに本は新しいの読むわけじゃなくて、古い本を、昔読んだ本を何回もってことが多いかもしれないですね。
・・・音楽に近いかもしれないですね。
次は何を書こうって思った時に読み返して、「ああ、何も起こんなくていいんだ」っていう自信はいただきますね。こんなこと言うと怒られるかもしれないですけど(笑)

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2017年09月30日

the peggiesの北澤ゆうほさんが登場。

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は3人組のガールズバンド、the peggiesのボーカル/ギター担当、北澤ゆうほさんが登場。
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北澤さんのご実家は明治35年に創業した神田神保町の古書店「北沢書店」、こちら、昭和55年からは洋書の専門店として研究者や愛好家から親しまれています。
北澤さんも学生時代は店番をしたりしていたそうです。

北澤さんのバンド、the peggiesの歴史も学生時代まで遡るそうです。
中学校のときに軽音楽部の仲間で結成され、高校生の頃にはオリジナルの曲をライブハウスで演奏してそうです。
最新作は今月6日にリリースされたセカンドシングル「BABY!」です。
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今回は北澤ゆうほさんが作詞をする上で影響を受けた3冊を紹介してくれます。
今夜はその3冊目です。

命の延長線上

今夜紹介するのは沼田 まほかるさんの「猫鳴り」です。
この本は人間の持つ深い闇の部分やそこにこそ生まれる愛の形とか、絶対みんなが持っているけどなかなか目に触れない部分とかが、日常の景色の中で描かれているっていうのが読んでいて目を見開くことが多くてこの本を選びました。
因みに「猫鳴り」は小説なんですけど、モンという1匹の猫が中心に話が進んでいきます。で、3章にわかれていて、それぞれ、モンに関わる人と時間軸がばらばらなんですね。でも読み進めていくと一貫してやさしさと残酷さとか、愛と死とかそういう表裏一体なものが表現されている、そういう本ですね。
最後にモンが死んでしまうんですけど、その時にお医者さんが「モンは命の自然の流れに従っているだけなんだ」って言っていて、最終的に苦しむのではなくて、寝転ぶように死んでいくんですね。
で、そういうのが、どうしても、「死ぬ」って「生きる」の反対だからとっても怖いこととか辛いことなんだろうなって思うし、もちろんそうなんだけど。恐れることなんだけど、人間からしてみれば。
でもそうじゃなくて、

ただ突き進んでいった、命の先にあるもの

っていうふうに、ただ純粋にそう考えたら、ただの延長線上の先にあるんだなって。必要以上に特別なもの、反するもの、って考えることないんだなって。
そこの自然の流れに沿っているだけなんだって言葉に考えさせられましたね。

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2017年09月23日

the peggiesの北澤ゆうほさんが登場。

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は3人組のガールズバンド、the peggiesのボーカル/ギター担当、北澤ゆうほさんが登場。
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北澤さんのご実家は明治35年に創業した神田神保町の古書店「北沢書店」、こちら、昭和55年からは洋書の専門店として研究者や愛好家から親しまれています。
北澤さんも学生時代は店番をしたりしていたそうです。

北澤さんのバンド、the peggiesの歴史も学生時代まで遡るそうです。
中学校のときに軽音楽部の仲間で結成され、高校生の頃にはオリジナルの曲をライブハウスで演奏してそうです。
最新作は今月6日にリリースされたセカンドシングル「BABY!」です。
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今回は北澤ゆうほさんが作詞をする上で影響を受けた3冊を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

女の子フィルターで見た世界
唯川恵さんの「肩ごしの恋人」という小説です。
こちらの小説なんで好きかっていうと、主人公の女の子のるり子のことがもう私個人的にめっちゃ好きで。もちろんもう一人の主人公の萌(もえ)ちゃんのことももちろん好きなんですけど、性格の異なる親友同士の2人が中心となって進む話なんです。
るり子がとにかく恋愛体質で、芯の強い女の子なんですけど、男の人に愛されてて、すごくモテる女の子なんですね。私、個人的にめちゃめちゃモテてるけど、それを女子に「いや
、そんなことないよ」とかって言わないで、「私、モテてるけど?」ってそのまま言っちゃう女の子がすごく好きなんですよ。
そもそもなんで男ウケのいい女の子が女から嫌われるっていわれがちなのかと言うと、多分、女の人にはあんまり愛想よくしないとか、裏表があるから結局嫌われるだけで、どっちも表にしちゃってる人・・・女性が書く、"女性目線での男らしい女の子の恋愛"みたいなのがすごく上手だなと思っていて。
女性ならではの弱さとか、男らしさとか、女っぽさ、みたいなものって当たり前だけど、女の人にしか書けないと思っていて。で、それも私も恋愛の曲を書くうえで、男性には書けない、女だからわかる女の子の気持ち、女目線で見た恋愛しているときの男性とか、女性目線ならではの表現ってすごいいっぱいあるなと思っていて、それが唯川さんの表現っていうのが私の中ではすごくピンと来て。すごく好きなので、作詞をする中では、

"女性ならではの恋愛を見る目線"

みたいなものではすごく影響受けましたね。

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2017年09月16日

the peggiesの北澤ゆうほさんが登場。

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は3人組のガールズバンド、the peggiesのボーカル/ギター担当、北澤ゆうほさんが登場。
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北澤さんのご実家は明治35年に創業した神田神保町の古書店「北沢書店」、こちら、昭和55年からは洋書の専門店として営業していまして、研究者や愛好家から親しまれてきました。
そんな北澤ゆうほさんのバンド、the peggiesは、今月6日にセカンドシングル「BABY!」をリリース。昨夜はリリースを記念して渋谷でライヴを行ったそうです。
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今回は北澤ゆうほさんが作詞をする上で影響を受けた3冊を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

届け、言霊にのって。
今夜紹介するのは銀色夏生さんの「あの空は夏の中」です。
そもそも私、銀色夏生さんの詩集がめちゃめちゃ好きで何冊も持ってるんですけど、この「あの空は夏の中」写真も入っていて、詩の世界観とかが写真と相まってすごく伝わってきて好きで、この1冊にしようかなと、思いました。
銀色夏生さん、エッセイ集とか読むととっても恋愛に関して客観的な人なんですよ。男性には興味がないんだけど、恋愛感情っていうものに興味があって、だから恋愛をするんだっていうすごく不思議な方で。
でも恋愛の詩を書くとすごく少女の淡い気持ちとかがきれいに表現できているっていうのが、自分にとってのリアルじゃないものを他人にとってのリアルに投影して文章に、言葉にする力がすごく上手な方なんだなっていうところが、すごくそこは尊敬していて、私自身も恋愛の歌を書くことが多いのでそういう姿勢みたいなものも影響を受けている人ですね。
で、なんかすごく・・・1番好きなのが

「ちゃんとした恋を待たずに恋に走るのはいけません」

っていうのが、「・・・はいっ!」って思って(笑)
なんかすごくシンプルなのに、飾り気のない言葉なのになんでこんなにきゅんと来たり、響くんだろうと思って。それってなんか多分書き手の人の魅力みたいなものも言霊になって、言葉に乗っかるんだろうなと思っていて、そういうふうに私自身も「そばにいて」とか「好き」とかそういうシンプルな言葉でも伝えられる人になりたいな、と思いましたね。

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2017年09月09日

BOOK STAND 著述家・編集者の石黒謙吾さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はベストセラー「もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら」の企画・プロデュース・編集を担当する石黒謙吾さんが登場。
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石黒さんはこれまでに250冊以上の書籍をプロデュース・編集してきた方。
ご自身が執筆した『盲導犬クイールの一生』はベストセラーとなり映画化もされています。
現在、書店で平積みとなっている「もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら」は村上春樹、夏目漱石、太宰治、三島由紀夫といった文学者から小沢健二、星野源まで、さまざまな文体でカップ焼きそばの作り方を紹介して話題となっています。
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今回は石黒謙吾さんが著述家・編集者として影響を受けた本を紹介してくれます。
今夜はその3冊目です。

圧倒的だからこそ見えるもの。
今夜おススメする本は「家紋大図鑑」サブタイトルは「索引で自由に探せる」とついていますが、別冊歴史読本というシリーズのようです。A4の大判の本で、僕はもう買って20年ぐらいかな(笑)僕はこれを様々に使い倒してきています。
これがですね、なぜ僕がこんなに使い倒してきているかと言うと、既に話している話ですが、僕は「分類王」というクリエーションをしているんですが、図解を使って何かを面白くしてしまおうというクリエーションなのですが、その中でですね、家紋が好きで、家紋を使って様々なクリエーションに落とし込んでいるんです。じゃあどういうことかと言いますと、本物の家紋を全部いろんな企業に当てはめてみる、と。
例えば三つ巴って渦巻いているものなら、洗濯機のメーカーにしてみるとか・・・要するに業態に似多様な形や、意味、図形だったり、ある時はダジャレ・・・要するに言葉の相似形だったりするところで、様々な会社を家紋にしてしまう、というところが例えば一つあります。
実際にですね、日本航空の昔のロゴマークは鶴丸と言って、本当の家紋なわけですよ。三菱も三菱と言う紋なんですけれど。それから巴紋というものもいろんな饅頭とかに使われたりとか、実際家紋自体が企業のロゴマークに使われていることは多々あるんですね。
じゃあ編集者としてなんでこの本が役に立つのかと言いますと、

やっぱり俯瞰する力ですね。

全体を見渡す、と。
僕は「ベルギービール大全」という本も著書で出しているんですけど、まず「ベルギービール」と言う本を出そうと思ったら、ベルギービールって今だいたい1000銘柄あるんです。僕が好きになった頃・・・20年前は800銘柄と言うわれていて、今1000銘柄あるんですけど、
1000銘柄全部俯瞰しないと、ここを全部どう分けて、どのゾーンを深堀りするかっていうのはまず全部知らないとできないわけですよ。
俯瞰した後にわけるという作業があるんですが、この本は俯瞰ができる。やっぱり右から左まで全部総ざらいしてみないといけないな、という癖はこういう圧倒的な物量を目の前にすると嫌でもやるようになりますね。

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2017年09月02日

BOOK STAND 著述家・編集者の石黒謙吾さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はベストセラー「もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら」の企画・プロデュース・編集を担当する石黒謙吾さんが登場。
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石黒さんはこれまでに250冊以上の書籍をプロデュース・編集してきた方。
ご自身が執筆した『盲導犬クイールの一生』はベストセラーとなり映画化もされています。
現在、書店で平積みとなっている「もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら」は村上春樹、夏目漱石、太宰治、三島由紀夫といった文学者から小沢健二、星野源まで、さまざまな文体でカップ焼きそばの作り方を紹介して話題となっています。
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今回は石黒謙吾さんが著述家・編集者として影響を受けた本を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

世界が広がる2つの目線
今夜ご紹介する本は「構図がわかれば絵画がわかる」、著者は布施英利(ふせ・ひでと)さんです。光文社新書です。
布施英利さんというのは芸大の教授で、僕は大ファン。この本自体は一般の方でもわかるように書かれていて、まさにタイトル通り「構図がわかれば絵画がわかる」と言うことなんですが、物の考え方とか、見方とかと言うことに対して、目からうろこの分析、それから構造とは何かを教えてくれる、これは素晴らしい本だと思いました。
必ず絵画と言うものは目から何かの構造を入れて、違う場所に写し取る。モノマネとかも全部そうですね。
で、もしくは写実でなくとも、ピカソにしても、極端な話"会話"も同じで、

自分の中にあるパーツをアウトプットするときに
構造的に組み合わせて出している。これがアウトプット=構造だと思うんです。

そもそも絵画を物質的に見て、その画家がどういう所を目指して、どういう分割をして、どういう構図を決めていったのか、って深掘りしていくことは、絵を理解するというよりは、もう頭の中、考え方を自分で再認識していく・・・いつもは無意識のことを意識していくことが構造の分解であり、分析だと思うんですよ。
要するに小説家の人が小説作法を語らずに小説を書いていて、読んでてすごく感動するんですけど、プロから見てこの小説作法、構造は「さすがだなあ〜」って思う。
例えば僕らだったら、編集者の目で見たら、台割っていうんですけど、どういう順番でビジュアルを入れていこうかって考えるんですけど、読者は別にそんなこと考えませんから、構造は。でもそれでいいんです。
だから僕も今までは絵を見るときに、一般の方と同じように美的感覚でとらえていて、でもこの本を読んでからは完全に2方向で見る癖がつきましたね。例えばぺらぺらとめくった時にどういう本の方は立ち読みで済まされなくなるか、とかそういう計算は、テクニカルなことは当然積みあがってきているんですけど、もう30年もやってるんで。
ただ、更に幅が広がったっていう意味では、本当に僕の中に、一翻増し、二翻増し、・・・麻雀用語なんですけど(笑)ちょっと役が増えたって感じがしますね。

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2017年08月26日

BOOK STAND 著述家・編集者の石黒謙吾さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はベストセラー「もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら」の企画・プロデュース・編集を担当する石黒謙吾さんが登場。
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石黒さんはこれまでに250冊以上の書籍をプロデュース・編集してきた方。
ご自身が執筆した『盲導犬クイールの一生』はベストセラーとなり映画化もされています。
現在、書店で平積みとなっている「もし文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら」は村上春樹、夏目漱石、太宰治、三島由紀夫といった文学者から小沢健二、星野源まで、さまざまな文体でカップ焼きそばの作り方を紹介して話題となっています。
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今回は石黒謙吾さんが著述家・編集者として影響を受けた本を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

ぐうたらの魅力
今日ご紹介する本は「ぐうたら人間学」、「狐狸庵閑話」というサブタイトルで、遠藤周作先生の本です。
これは中学校に入ってすぐ多分一番最初に大人の本として、自分のお金で買った、その後の人生において影響を受けている1冊です。
「ぐうたら人間学」という本を買った時は、僕は遠藤周作先生の本を読んだことはまったくないんです。その後読んだんですが、結構難しいわけですよ。「ぐうたら人間学」は対極で日々こういうふうに作家仲間でお酒を飲んでいるとか、こんなふうに芝居をやって楽しんでいるとか、神奈川の田舎に庵をあんでそこで粛々と暮らしているだとか、もしくは留学時代の思い出とか・・・どこがすごく印象的かとかそういうシーンは取り立ててあるわけではないんですが、とにかく全体を通してのこのゆるさ。小説を書くなんて凄い人たちがこんなにのびやかに、やんわりと、ある意味適当に、暮らせるんだっていうのは、僕は自分で本も書いていますし、プロデュースを様々なジャンルやっているという中で、じゃあこの「ぐうたら人間学」の中身が僕の今やっているクリエーションに影響しているかとさほどしていないんですよ、直結していない、という意味で。
ただし、僕が編集者として生きようと思った時なんですけど、その時にこの本のことは完全に自分が生きていく中で刷り込まれていて、かなり楽観主義で生きてきているんですけども、そういう…

なんとかなる!と思わせてくれたのはこの本

で、内容はほぼほぼ・・・何でもないことの連続なんですけど(笑)
さすが当時これよく「軽妙洒脱」と言う言葉をよく使われていましたけど、軽いタッチでなんでもないことを記していくと言うことは、さすがだなと今でも思います。

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2017年08月19日

BOOK STAND マンガ家の山科ティナさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はマンガ家の山科ティナさんの登場です。
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山科ティナさんは16才の時に別冊マーガレットでマンガ家としてデビュー。
現在はSNSやネット媒体を中心に妄想系のマンガで大注目されています。
また東京藝術大学に通う現役の美大生でもあります。
最新刊のひとつは祥伝社から出ているコミック「#140字のロマンス」。こちらは妄想癖のある女子のtwitterでのつぶやき「140字」から生まれた胸キュン・オムニバスストーリーです。
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今回は山科ティナさんが最近話題になっている本の中から気になる三冊を紹介してくれます。
今夜はその3冊目です。

何はともあれ恋せよ乙女
今夜ご紹介するのは米代恭さんのマンガ「あげくの果てのカノン」です。
これは月刊スピリッツで連載されているマンガなんですけど、簡単に言うと「SF×不倫」のマンガです。
まず主人公の女の子がちょっとストーカー気質でメンヘラチックな女の子(笑)で、恋する不倫の相手が高校の時から8年間片想いしている先輩と8年越しに再会して、また

片想いが爆発している話なんですけど(笑)

その先輩がすごくて、この世界に「ゼリー」と呼ばれる異性生物が存在していて、そのゼリーと戦うパイロットがいるんですけど、その先輩がそのパイロットの1人で、もう…この世界の大スターなわけなんですよ。
SFの崩壊した世界に、この主人公の一途でちょっとストーカー気質でメンヘラチック…な恋愛(笑)が描かれているマンガです。
今言った設定がすごく面白いのが1つと、主人公のこれが恋なのか憧れなのか信仰なのかわからない熱い感情が描かれていてそこもすごく考えさせられます。

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND

2017年08月12日

BOOK STAND マンガ家の山科ティナさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はマンガ家の山科ティナさんの登場です。
20170812_BS.jpg山科ティナさんは16才の時に別冊マーガレットでマンガ家としてデビュー。
現在はSNSやネット媒体を中心に妄想系のマンガで大注目されています。
また東京藝術大学に通う現役の美大生でもあります。
最新刊はSNS新世代ライターさえりさんとの共著、
「今年の春は。とびきり素敵な春にするってさっき決めた」
こちらの作品、帯には「これはすべて妄想です」と書かれているように、
女子が萌える妄想エピソードを文章とイラストで綴った作品です。
BS_yamashinathina_1.jpg
今回は山科ティナさんが最近話題になっている本の中から気になる三冊を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

かわいいは正義…!
今夜ご消化するのは博(ひろ)さんの「明日(あけび)ちゃんのセーラー服」というマンガです。
これは本当にタイトル通り、明日ちゃんと言うヒロインがセーラー服を着て生活するという日常を描いた漫画ですね。起承転結よりも、日常。日常を描いた漫画ですね。なにもない日常を1コマ1コマをすごい丁寧に描いていて、その美しい日常を見て、読者は癒されるって感じですね。
個人的には絵がものすごくて、背景とか人物の体がすごいリアルなんですけど、表情とかが上手くデフォルメされていて、

とにかくかわいい!かわいい!

ってかんじですね(笑)
博さんという作者をもともとTwitterで、女の子がお腹の肉をつまむ、と言うイラストを見て知ったんですけど(笑)その方がイラストが素敵で、ヤングジャンプンオweb版の「となりのヤングジャンプ」と言うサイトで月刊連載されているものなんですけど、発売前にamazonの予約で売り切れてしまって、発売前に重版がかかるという前代未聞の話題のマンガだなっていう。
結構女の子の描き方が本当に…すごくフェチは描かれているんですけど、さわやかなかわいさで描かれているので、女の子のファンは多いなって思います。
新しいキャラクターの登場の仕方が爪を切っているシーンなんですけど、4ページまるまる使っていたり(笑)本当にフェティシズムがつまっています(笑)

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2017年08月05日

BOOK STAND マンガ家の山科ティナさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はマンガ家の山科ティナさんの登場です。
20170805_BS.jpg
山科ティナさんは16才の時に別冊マーガレットでマンガ家としてデビュー。
現在はSNSやネット媒体を中心に妄想系のマンガで大注目されています。
また東京藝術大学に通う現役の美大生でもあります。
最新刊はSNS新世代ライターさえりさんとの共著、
「今年の春は。とびきり素敵な春にするってさっき決めた」
こちらの作品、帯には「これはすべて妄想です」と書かれているように、
女子が萌える妄想エピソードを文章とイラストで綴った作品です。
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今回は山科ティナさんが最近話題になっている本の中から気になる三冊を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

急がば回って、癒された(笑)
今夜ご紹介するのは神田桂一さんと菊池良さんの『もしも文豪たちがカップ焼きそばの作り方を書いたら』と言う本です。
簡単に言うと…本当に簡単なんですけどカップ焼きそばの作り方をいろんな文豪たちが・・・まあ有名な方たちが書いたらこうなるんじゃないかっていうシミュレーション的な1冊です。
この帯に文体遊戯って書かれていて、まさに「フタ」「かやく」「湯切り」を文豪たちがどう書くのかをひたすら189ページまで書かれているものですね。
タイトルもすごい面白くて太宰治さんだと「焼きそば失格」とか、あとは村上春樹さんだと

「1973年のカップ焼きそば」
きみがカップ焼きそばを作ろうとしている事実について、僕は何も興味を持っていないし、何かを言う権利もない。エレベーターの階数表示を眺めるように、ただ見ているだけだ。

という…(笑)村上春樹さんの小説を著者の2人がシミュレーションしているものですね(笑)あと相田みつをさんの

「カップ焼きそばだもの」
湯をいれる
五分まつ
湯切りをする

これだけなのに
むずかしい
すぐに食べたい
人間のわたし

(笑)というのが続いていくような形ですね。
この単純な、「フタ」「かやく」「湯切り」の3ステップをこんなに文章の表現だけで読ませているのが感動しましたね。
これを買ったきっかけが作業の締め切り前で、追い込まれているときに夜中にコンビニに行って、これが置かれていて(笑)田中圭一さんが表紙を書いているんですけど、これも「もし手塚治虫が太宰治を描いたら・・・を田中圭一が描いたら」っていうイラストなんですけど、帯にもあるんですけど、「切実ににバカだから、なんかもう泣けてくる。」っていうのがグワっと来て癒されますね(笑)

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2017年07月29日

BOOK STAND 映画監督・脚本家の松居大悟さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は映画監督・脚本家の松居大悟さんの登場です。
20170729_BS.jpg
松居さんは1985年生まれ。劇団ゴジゲン主宰。
2012年に映画「アフロ田中」で長編監督デビューし、昨年公開された蒼井優主演の映画「アズミ・ハルコは行方不明」や、テレビ東京で放送されたドラマ「バイプレイヤーズ」ではメイン監督を担当、さらにMV制作やコラム執筆など多岐にわたる活動をされています。
5月に発売された漫画「恋と罰」では原作を務め、漫画家になりたかった松居さん念願の初コミックスとなりました。
20170715_BS_matsui.jpg
今回は松居大悟さんが人を暴走させる3冊を紹介してくれます。
今夜はその3冊目です。

・・・好き、なんかじゃない。
今夜ご紹介するのは「男ともだち」と言う本です。小説ですね。千早茜さんとういう作家の方が書かれています。
人を暴走させるという意味では今回は「友達」が人を暴走させる、というものですね。これでも友達っていうのは人を暴走させないように、仲間たちで救いあったりするじゃないですか。
・・・ただこれ、男女の友達なんですよね。

恋愛ではなくて、友達。一緒にいてすごく心地がよかったりするのが友達で、でもそれが異性の友達で「え、でもそれって好きってことじゃないの」「いや、でも違うよね」みたいな、なんかこうすごくもやもやする漠然としたものなんですよね。男女の友達っていうのは。

主人公は29歳のイラストレーターなんですよね。で、その人には彼氏がいて、でももともとずっと知り合いの男ともだちがいて、その男友達との距離感っていうのがすごく不思議で。困った時には絶対助けてくれたり、なんか優しくしてくれたりとか。でもべつにそこにお互いに特別な感情を持っていないように見えるし、僕もその…この2人は絶対に持っていないだろう…でもこの男は絶対女性のことが好きだろうなと思いながら読み進めていくんですけど…でも女性側から読んだら、男は別に好きじゃないでしょって読むらしいんですよ。
だから読む人によって全然読み方が違うと思うんですよ。

異性に対して友情が成立するのかしないのかっていう小説かもしれないんですね。

なので読む人によってその人がどう思っているのか、この小説を読んでいくときにどんどんどんわかっていくし、あとやっぱり異性の友達に対して好きだなって思わないようにしているのものってあると思っていて。それはいろいろなものが壊れてしまうから。なので読んじゃいけない感覚に陥る、といか、知られちゃいけないような感覚が全て書かれている、そういう小説です。

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2017年07月22日

BOOK STAND 映画監督・脚本家の松居大悟さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は映画監督・脚本家の松居大悟さんの登場です。
20170722_BS.jpg
松居さんは1985年生まれ。劇団ゴジゲン主宰。
2012年に映画「アフロ田中」で長編監督デビューし、昨年公開された蒼井優主演の映画「アズミ・ハルコは行方不明」や、テレビ東京で放送されたドラマ「バイプレイヤーズ」ではメイン監督を担当、さらにMV制作やコラム執筆など多岐にわたる活動をされています。
5月に発売された漫画「恋と罰」では原作を務め、漫画家になりたかった松居さん念願の初コミックスとなりました。
20170715_BS_matsui.jpg
今回は松居大悟さんが人を暴走させる3冊を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。


戦いの向こう側

今夜ご紹介するのは「笑いのカイブツ」という小説です。ツチヤタカユキさんが著者です。
人を暴走させるという意味では今回は「笑い」が人を暴走させる、というものですね。
笑いって、やっぱり暴走させるっていうか、人を楽しませたりとかリラックスさせたりするものなんですけど、それはその受ける側はそうかもしれないですけど、笑いを作る側っていうのは…僕自身コメディーを作っている人って、ドラマを作っている人よりももう傷だらけだったりするのを見てきて、笑いってなんて作る側が命を削って、受ける側が笑顔になる、っていうなんて不思議なものなんだろうって思うんですよね。
今回はツチヤさん自身がはがき職人なんですけど、ツチヤさんがはがき職人として笑いを作り続ける、私小説ですね。
だから説得力もすごければ、自分は絶対笑いでトップなるって決めて、だったらもう毎日ネタを500個考える、とか。ひたすらだから寝る間も削りながら、命を削りながら
笑いを作っていく・・・わかるんですよね、僕も面白い映画を作りたい、面白い演劇を作りたいって、思って、飲んでるやつらはバカだとか、そんな飲んでる時間があったら俺は全部考える…って思って作って・・・いた、時期も…あったし、って言うのがさみしくなるような気持にもなるし、でもツチヤさんはそれを追求し続けた、なんか、そんな笑いのカイブツになっていくまでの話なんですよね。

自分の中でグッと来たのは憧れていた芸人の人にちゃんと認知してもらえる、「あいつまた送ってきやがったよ」とか言われるようになっていく・・・芸人さんからメールがもらえて泣きそうになるくらいうれしくなる気持ちとかっていうのは、なんか・・・

やっぱり一人でやりたくないんじゃん!

って思ってグッときて、それでも1人で戦おうとするツチヤさんっていうのがどっちが正しいのかわからなくなるんですよね。で、僕がすごく興味があるのは、この本が売れたことによってまたツチヤさんまた変わったんじゃないかとか。
またそのあとの物語とか含めて、僕はすごく気になりましたね。

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2017年07月15日

BOOK STAND 映画監督・脚本家の松居大悟さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は映画監督・脚本家の松居大悟さんの登場です。
20170715_BS_matsui.jpg
松居さんは1985年生まれ。劇団ゴジゲン主宰。
2012年に映画「アフロ田中」で長編監督デビューし、昨年公開された蒼井優主演の映画「アズミ・ハルコは行方不明」や、テレビ東京で放送されたドラマ「バイプレイヤーズ」ではメイン監督を担当、さらにMV制作やコラム執筆など多岐にわたる活動をされています。
5月に発売された漫画「恋と罰」では原作を務め、漫画家になりたかった松居さん念願の初コミックスとなりました。
今回は松居大悟さんが人を暴走させる3冊を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

君しか見えない
今夜ご紹介するのは「恋と罰」というマンガです。
原作・松居大悟、マンガ・オオイシヒロトさんの上下巻で、人を暴走させるという意味では、恋が人を暴走させるという作品です。
ちょっと自分の書いたものなので恐縮なんですけど、
恋って、すごく暴走するものじゃないですか・・・僕自身もそうなんですけど、しかもそれが、人に好かれたいから人の好みに合わせて自分を変えていったりとか、人の恋の暴走のカタチっていろいろあると思うんですけど。
主人公のアラサー女性の百合子っていう女の子は、小学校の塾講師をしてるんですけど、それで20代の男の子(順)に恋をして。で、20代の男の子もまた別の・・・とか、どんどんみんなが片想いしながら、片想いしている方向に向かって、それぞれの恋の暴走の仕方がみんな違うんですけども、僕すごく頭の中で相手のこと考えたりしちゃうんですよね。なんか、電車の中ですれ違う女性に対して、

自分がこの人と恋に落ちたらどうなるんだろう…

とか、ちょっとヤバい考え方かもしれないですけど(笑)
なんかそういうのって、みんなあるような気がしていて、それを行動に移してしまう。で、それをある種イキきってしまうんですよね、暴走の果てに。
好きになった人以外って、結構見えなくなるじゃないですか。恋に盲目になるというか、周りが見えなくなって…それをマンガでしかできない表現がしたいっていうのがあって、漫画家のオオイシさんと話していて。その時に、百合子にとっての好きな順と言う男の子は、もう実態としてあるんですけど、それ以外の登場人物たちがシルエットだけになっていて、モブキャラというか、で、本当に彼しか見えないという状況が続いていき、
さらに視点が少し変わるんですね。で、視点が変わって、男の子の視点になった時は百合子はモブキャラというか、シルエットになり、また男の子、順の好きな人しか見えないというということが続いていき、視点が変わりながら、その人しか見えないという話が連なっていくので、そうやって自分にとっての好きな人しか見えないということを追体験しならがら読むと、すっきりすると思います。

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2017年07月08日

BOOK STAND かっぴーさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は漫画家、かっぴーさんの登場です。
20170708_BS.jpg
かっぴーさんは1985年、神奈川県生まれ。
美大卒業後に大手広告代理店に就職。
アートディレクター・コピーライター・CMプランナーなど天職が見つからぬまま転職し、そこで自己紹介のつもりで描いたマンガが大受けし、ネットデビューすることになります。
これまでに「フェイスブックポリス」、「SNSポリス」、「裸の王様VSアパレル店員」などをWEBメディアで連載。
そして現在は、webサイトcakes(ケイクス)で「左ききのエレン」が、好評連載中です。
20170624_kappi.jpg
今回はかっぴーさんが「リセットしたい時に何度も読み返す3冊」を紹介してくれます。
今夜はその3冊目です。

無邪気なカリスマ
今夜ご紹介するのは「Wall and Piece」、バンクシーと言うグラフィティ―アーティストの作品集です。
バンクシーって作品…ビジュアル的にもすごいかっこいいんですよ。所謂グラフィティーアーティストで、走りではないけれど、グラフィティーアーティストを1番有名にしたのはバンクシーと言っても過言じゃないと思ってるんですが、この本、何がいいって、もちろん過去の作品は全部おさめてるんですけど、そこにバンクシーがその時に出した声明とかが載ってるんです。
で、そもそも声明ってなんじゃ、って知らない人は多分思うと思うんですけど、バンクシーってずっと覆面アーティストなんですよ。で、かつ作品ごとにすごいメッセージが強くて、そこがすごい魅力的で、彼自身がすごい・・・物語の主人公だなって思って。
多分これが1番有名な事件だったんじゃないかなと思うんですけど、あの世界的なルーブル美術館に自分が描いたモナ・リザのパロディーの作品を勝手に持ち込んで、勝手に展示して逃げるっていう最高にトリッキーなことをしていて、なんでこんなことをしたかっていうのをいろんな声明の中で本人が語ってるんですけど、・・・1個は美術館って、持ち出されることは恐れているけれど、持ち込むことはほとんど警戒していない、だから

そういう盲点に気づいて試してみた

っていうそういうこどもみたいな無邪気さみたいなものもありつつ、・・・たまんなくいいんですよね。
覆面で姿も顔も誰も知らないはずなのに、他の著名なアーティストよりも親近感がわくというか、1番本音で作品作りをしているような気がして、好きですね。
で、そのあとニューヨークの主要な美術館数か所に全く同じことをやって、それが2008年の出来事なんですけど、僕が描いた「左ききのエレン」というマンガの中では、その時もしもエレンがいたら、という2008年のMoMAを舞台にリスペクトをこめてバンクシーを登場させています。

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2017年07月01日

BOOK STAND かっぴーさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は漫画家、かっぴーさんの登場です。
20170701_BS.jpg
かっぴーさんは1985年、神奈川県生まれ。
美大卒業後に大手広告代理店に就職。
アートディレクター・コピーライター・CMプランナーなど天職が見つからぬまま転職し、そこで自己紹介のつもりで描いたマンガが大受けし、ネットデビューすることになります。
これまでに「フェイスブックポリス」、「SNSポリス」、「裸の王様VSアパレル店員」などをWEBメディアで連載。
そして現在は、webサイトcakes(ケイクス)で「左ききのエレン」が、好評連載中です。
20170624_kappi.jpg
今回はかっぴーさんが「リセットしたい時に何度も読み返す3冊」を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

モデルのあるマンガ
今夜ご紹介するのは「彼女のいる彼氏」矢島光さんのマンガです。
これ、公表しているので言えると思うんですけど、サイバーエージェントの元社員さんなんですよね。で、舞台となる会社がサイダーエイジ ジャパンで、めっちゃもじってるんですよ。だから見る人が見たら、「あ、これサイバーエージェントの話だ」ってモロわかると。
僕が漫画家になろうと思った時に出会った作品なので、経歴もすごい似てたので、影響を受けたというか憧れましたね。こういう道もあるんだ、って。
この本は平たく言うと恋愛マンガです。
で、意外と読むんですけど、まあでもあんまり若向けの・・・好きな子と出会って胸キューン!!みたいな、目キラキラッーみたいなのは、さすがに30の男なのでそういうのは読めないんですけど、この漫画はオトナの恋愛マンガなんですよね。これネタバレじゃないんでちょっと触れると、「彼女のいる彼氏」ってタイトル自体がもうすごい意味深じゃないですか。つまり本命がいるとわかりつつ彼と関係を持ってしまう、みたいな。…辛いですよね、そういうの身近な女性でもいるし、恋愛のきれいな部分だけじゃない一歩踏み込んだリアルな恋愛っていうか、

「まあ、もう大人だしそういうこともあるわな・・・」

みたいな。オトナだから読める恋愛マンガなんですよね。
WEBマンガのいいところなんですけど、見ている人の反応がTwitterとかですぐわかるんですけど、やっぱりそのリアルな恋愛を描く上で必要な舞台設定として、実際に自分がいたサイバーエージェントをモデルにすることで、その登場人物たちが本当にいる感じがして、「これは本当にフィクションなんだろうか・・・」ってちょっと心のどこかで見られるハラハラ感を強調してくれているんだと思います。

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2017年06月24日

BOOK STAND かっぴーさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は漫画家、かっぴーさんの登場です。
20170624_BS.jpg
かっぴーさんは1985年、神奈川県生まれ。
美大卒業後に大手広告代理店に就職。
アートディレクター・コピーライター・CMプランナーなど天職が見つからぬまま転職し、そこで自己紹介のつもりで描いたマンガが大受けし、ネットデビューすることになります。
これまでに「フェイスブックポリス」、「SNSポリス」、「裸の王様VSアパレル店員」などをWEBメディアで連載。
そして現在は、webサイトcakes(ケイクス)で「左ききのエレン」が、好評連載中です。
20170624_kappi.jpg
今回はかっぴーさんが「リセットしたい時に何度も読み返す3冊」を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。

おもしろさの天才たち
今夜ご紹介するのは天久聖一さんの「こどもの発想。」です。
この本は小学生くらいの子供たちが書いたまじでわからないおもしろ投稿を集めた本です。この本は、いつだったかなあ…僕が広告代理店で、デザイナーとかプランナーとかそういうアイディアだしをする仕事をしていた時に、直接的に企画の参考になるとかそういう事ではもちろんないんですけど、

こんな自由な発想をしていた頃が自分にもあったな・・・

とか、まじめに考えていろいろ積み重ねたもの以上に、やっぱりぱっと出た子供のわけわからない一言が1番面白かったりするってことを再確認できるからすごいいいなと思ってて。
例えばなんですけど、ちょっと気に入ってるのを紹介しますね。
お題が「力士が土俵にまくものはなんですか。間違えて答えなさい」

・・・愛、とかね(笑)

愛の意味も知らずに愛とか言ってますからね。それ込みでちょっとにやにやしてしまいますよね(笑)あと、想像にたやすいんですけど、「こどもの発想。」の本の中にはですね、1ページに1回といったら言いすぎなんですけど、2ページに1回はうんちが出てくるんですよね。この「うんち好きすぎだろう…(笑)」っていうのもこどもの発想・・・こどもブームですよね、うんちはね(笑)もう、なんなん?っていう、なんなん?っていうのがすごい気持ちいいですよね(笑)
広告の仕事してる時に世に出てるいい広告とか見て、思考が読める読めないっていう話をよく先輩としていたんですよね。「これすごいいい広告だけど、まあ発想はまあわかるよね」とか「だからこのキャッチコピーでこのビジュアルなんだろう…いいね!」みたいな、そういう一応アイディアのプロの仕事をしている身としては、そういう分析をしながら面白いものを見たりしているんですけど、この知恵熱出てもわからないような感じが・・・もう勝てないなっていうのがおもしろいですよね(笑)

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2017年06月17日

BOOK STAND The Wisely Brothers、真舘晴子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は注目のバンド、The Wisely Brothersのギター/ボーカル、真舘晴子さんの登場です。
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The Wisely Brothersは世田谷の高校の軽音楽部の同級生メンバー3人によって結成されたバンド。現在1st EP「HEMMING EP」が好評発売中です。ちなみにBrothersを名乗っていますが、メンバーは全員、女性。
今回は真舘晴子さんが自分らしさに気づかされてくれた3冊を紹介してくれます。
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今夜はその3冊目です。


想い、走る、私の言葉
今夜紹介するのはボリス・ヴィアン「日々の泡」です。
この1冊は友達がが感想文をなんでかわからないんですけど送ってくれて、それで知ったんですけど(笑)ボリス・ヴィアンはみなさんも知ってるかもしれないんですけれど、すごく面白い表現の仕方で、表現っていうのは、わかりづらければいいものでもなくて、すごくわかりやすければいいってものでもなくて。
その人独自が持つ、例えば"美しさ"を、その人が感じた美しさをどれくらいその人のやり方でを表現できるのかってことなのかなって、すごく…「日々の泡」を読んで感じたんですね。
それってすごく難しいけれど、自分が例えば風景に込める「この風景がすごく好き!」っていう気持ちを、音楽だったり、文章だったり、言葉だったりでどれだけ誰かに伝えられるかってことなのかなって思って、それをボリス・ヴィアンは「日々の泡」の中ではものすごく表現の仕方はへんてこだけど、そのボリス・ヴィアンが感じた物事の雰囲気を、全てボリス・ヴィアンの言葉で伝えてるっていうことがすごく衝撃的だった1冊で…例えば「蛇口からウナギが出てくる」みたいな表現とかも簡単に使うんですね。そういう…ありえないような言葉を使うのに、こんなに伝わってくるんだ・・・その時の状況だったり、気持ちだったり、ニアンスが…そういった表現とかがものすごい隠されているので、想像すると難しいけれど、それがすっと入ってくるから続きが楽しみになって。で、かつ、純粋な恋愛小説でもあるので、その組み合わせがなんて…素敵なんだろう!って思いました。
その…自分の表現でこれだけ出している人を見ると、

自分が思った気持ちをもっともっと出せるなって思って、ちょっと安心したり、そうしていいんだな、って思わせてくれました。

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2017年06月10日

BOOK STAND The Wisely Brothers、真舘晴子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は注目のバンド、The Wisely Brothersのギター/ボーカル、真舘晴子さんの登場です。
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The Wisely Brothersは世田谷の高校の軽音楽部の同級生メンバー3人によって結成されたバンド。現在1st EP「HEMMING EP」が好評発売中です。ちなみにBrothersを名乗っていますが、メンバーは全員、女性。
今回は真舘晴子さんが自分らしさに気づかされてくれた3冊を紹介してくれます。
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今夜はその2冊目です。

言葉は通り過ぎてはいかない
今夜ご紹介するのは中島らもさんの「永遠も半ばを過ぎて」です。
これは中島らもさんの長編の小説です。
写植家が主人公なんですけど、言葉を写植家ってたくさん打ち出すんですね、手で。わぁーって。打ち出す、そういう仕事をしてて、言葉をたくさん打ってるんですけど、そのことをあんまり・・・なんか「自分はチューブみたいなものだ」って言ってて。表現するんじゃなくてただ通しているだけだと。自分も言葉を書いたり、生み出すことを音楽でやってるんですけど、「・・・うん、チューブか…」と思って(笑)通り過ぎていくだけなんだ…と思って。自分は通り過ぎていくだけじゃないなって思ってて。でも、実はその主人公、読んでると本当はチューブだけじゃなかったってことに気付くんですけど、それがなんかすごくびっくりして。
自分は意識してチューブじゃないって思ってたけど、その言葉ていうのは、自分の中を通るときにやっぱりどこかにためられてくっていうか、どこかに絶対残っているものなのかなって思って。それはこの主人公の写植家は意識してなかったけど、結局お話の中で実は言葉がためられていたってなって。

日常の中とか仕事でもなんでも出会っていく言葉っていうのは、自分の中にたまっていくもの…

通り過ぎてなくなってしまうなんてことはきっとないのかなって、そんなことを考えていた時に、言葉が最近自分の中で結構、何も考えずに、「目を瞑りながら何か言いなさい」って言われたら、ザッ・・・て出てくるんですよ。そのレパートリーが少しずつ増えていってるんですけど、それはこう読む本だったり、見る映画だったり、感じる雰囲気だったり、行った場所だったり、っていうのがザッ・・・って出るものを作っていて。って考えると、自分っていうのは何かを人に表現して伝える方法を、生きていく中でいろいろ見ていって、覚えていってるのかなって思って。それが何のためになるか、目的は何かわからないけれど、何かを人に伝えたいのかもしれない…って、この本を読んで思いました。

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2017年06月03日

BOOK STAND The Wisely Brothers、真舘晴子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は注目のバンド、The Wisely Brothersのギター/ボーカル、真舘晴子さんの登場です。
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The Wisely Brothersは世田谷の高校の軽音楽部の同級生メンバー3人によって結成されたバンド。現在1st EP「HEMMING EP」が好評発売中です。ちなみにBrothersを名乗っていますが、メンバーは全員、女性。
今回は真舘晴子さんが自分らしさに気づかされてくれた3冊を紹介してくれます。
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今夜はその1冊目です。

素直なままで
今夜ご紹介するのは吉本ばななさんの「キッチン」という本です。
私はすごく食べものが好きなんですけど、
この主人公のみかげも食べ物に関する仕事をしていて、食べもの一つである感情に気が付くんですね。それは、この食べものを見た時に、すごくおいしく食べた時に、これを誰と共感したいかとかって気持ちだったり、おいしいって、うれしいって自分が感じたことを誰に伝えたいかっていう気持ちだったり…そういうので、自分が大切に思うものをきっかけに自分が行動しなきゃいけない事に気が付いて、いきなりタクシーに乗ってある人に会いに行くんですけど、その気付いた時のみかげの持つ潔さ、っていうのと心のスピード感とかぎゅっと早くなって、本当に大切なものに向かっていくそのスピード感に、
私もこうでありたいと思って、その気持ちにすごく共感して、これを大切にしていこうと思ったきっかけの1冊です。
この本を知ったきっかけは高校2年生の時で、それまであんまり本読んでなかったんですけど、好きだった男の子が、この本を

「これ真舘さん好きそうだから…貸すよ」

って言ってくれて。「ああ、ありがとう…」って(笑)それまではあまり本読んでなかったんですけど、「あ、本当に自分にとって大切なことがあった…!」と思って、すごいなと思って、それからいろいろな本を読むようになりましたね。

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2017年05月27日

BOOK STAND 三宅隆太さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは三宅隆太さんの登場です。
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三宅さんは映画監督、脚本家、そして日本初のスクリプトドクター、さらには東京藝術大学の講師など、映画を中心とした幅広い活動をなさっている方。
本も執筆なさっていて、最新刊は誠文堂新光社から出ている「これ、なんで劇場公開しなかったんですか? スクリプトドクターが教える未公開映画の愉しみ方」となっています。
たしかに内容が面白いのに日本では未公開という映画ありますよね?
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今回は三宅隆太さんが学生時代に読み込んだという映画関連の書籍を紹介してくれます。
今夜はその3冊目です。

プロという現場、そこにしかない景色
今夜ご紹介したい1冊はこんなタイトルの本です。
「映画の演技 映画を作る時の俳優の役割」著者は、アカデミー賞をたくさんとっている名優のマイケル・ケインさんです。
翻訳されているのは、日本の大ベテランの俳優さんの矢崎滋さんです。
簡単に言うとこれは俳優論と言いましょうか、映画における演技に関してマイケル・ケインさんがご自身の体験と哲学を語っている本なんですけど、率直に言って当時はあまりピンときませんでした。それはなんでかって言うと、自主製作で映画とかを作っていると、クラスメイトが俳優として出たりすることが多くて、やっぱりプロの俳優と接することがなかなかない。ですからこの本が響くようになったのはむしろプロになってからなんですね。
スクリプトドクターという仕事をしているので、どうしても論理的にシナリオを計算して、数学的に書いているんじゃないかってことを言われることが多いんですけど、全く逆で。どっちかっていうと、役になりきってかないとセリフとかが書けないタイプなんですよ。ですから俳優はどういうふうに脚本を読んでいるのか、あるいはどういうふうに脚本を読み込んで現場に来るのか、作り手としても知っておきたいし、もし自分の俳優的なアプローチで書いていることがどういう効果を生むのかとか、あるいはマイナス点があるのかどうか体感しておきたくて。数年前に実は1年間ぐらい俳優学校に通ったことがありまして。俳優学校の先生にめちゃめちゃしごかれたことによって、すごく実感したというか。で、その上で資格の「」を読見返してみると、非常に符合することがたくさんあってですね、僕の中では重要な1冊になりました。これは俳優さんだけではなくて、これは映画を見るときに、俳優を当然お客さんは見ると思うんですけど、どういうふうに彼らが演技アプローチをしているのか、あるいはどういう感情を以ってこの見事な表現をしているのか、あるいはその見事な表現を映画の中に焼き付けるためにはこういう工夫があるんだよ、ということを知ることで、映画を見る楽しさがっていうのがまた広がっていったりすることもあるのかな、と思います。
いろんな方にお勧め出来たらな、と思っています。

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2017年05月20日

BOOK STAND 三宅隆太さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは三宅隆太さんの登場です。
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三宅さんは映画監督、脚本家、そして日本初のスクリプトドクター、さらには東京藝術大学の講師など、映画を中心とした幅広い活動を
なさっている方。
本も執筆なさっていて、最新刊は誠文堂新光社から出ている「これ、なんで劇場公開しなかったんですか? スクリプトドクターが教える未公開映画の愉しみ方」となっています。
たしかに内容が面白いのに日本では未公開という映画ありますよね?
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今回は三宅隆太さんが学生時代に読み込んだという映画関連の書籍を紹介してくれます。
今夜はその2冊目です。

ヒカリを照らす人
今夜ご紹介したい1冊は「マスターズオブライト―アメリカン・シネマの撮影監督たち 」という本でフィルムアート社から出ています。
これはですね、映画の撮影監督と呼ばれる人たちのインタビュー集です、簡単に言うと。
で、撮影監督ってどういうこと?って思われるかもしれないんですが、所謂カメラマンのことなんですが、映像に写るもの全般を管理する人、ということで、照明も担当し、カメラの動きとかも管理する撮影監督さんという人がいるんですね。。
こんな話をするとちょっと堅苦しいんじゃないか、専門的で難しいんじゃないかと思われるかもしれないんですが、実際ちょっと専門的です(笑)
ただ、インタビューに登場するアメリカの撮影監督の人たちってのは、今の時代も名作として語り継がれている「イージー・ライダー」とか「ゴッドファーザー」とか「地獄の黙示録」とか「トッツィー」とかですね。そういう70年代から80年代にかけてのアメリカ映画の名作をたくさん作ってきた撮影監督さんたちで、当時、現場で何が起きていたのか、あるいはあの場面を撮るためにこういう工夫をしてきたんだ、とかそういう話もありますし、あとは「タクシードライバー」の撮影監督のマイケル・チャップマンさんとかが当時のニューヨークの夜の荒々しい雰囲気っていうのをフィルムの画質をわざと落として表現することを選択したとかそういう話がたくさん書いてあるんですね。
特になぜ僕がこの本を今回お勧めしたかったかっていうと、大学時代に僕は助監督からキャリアをスタートさせて、学生行きながら若松孝二さんっていう若松プロダクションっていうところで助監督をやっていたんですけど、そのあとにですね
、自分の自主製作の映画を作って勝負したいなという思いがあったんですけど技術が全くなくてですね、思いばかりが先走って、どうしたら素晴らしい映像だったり、ライティングであったりとかが作品の中でリンクさせられるだろうと悩んでいた時期に出会ったのがこの本で。

あの実際今、久しぶりに読み返してみて、どこに1番惹かれていたか、1番メモ書きが多かったのがどこだったかっていうと、俳優の芝居を以下に魅力的に録るか、ということに関して、それぞれの撮影監督たちがどういうこだわりや哲学を持っているのか。

やっぱり映画は映像で語られますけど、お客さんが見るは俳優の芝居だと。

技術とともにある芝居というものへの眼差しというか。そういうものが学べた一冊で、今読んでも古くない1冊だと思います。
機械がありましたら是非お読みになってください。

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2017年05月13日

BOOK STAND 三宅隆太さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは三宅隆太さんの登場です。
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三宅さんは映画監督、脚本家、そして日本初のスクリプトドクター、さらには東京藝術大学の講師など、映画を中心とした幅広い活動を
なさっている方。
本も執筆なさっていて、最新刊は誠文堂新光社から出ている「これ、なんで劇場公開しなかったんですか? スクリプトドクターが教える未公開映画の愉しみ方」となっています。
たしかに内容が面白いのに日本では未公開という映画ありますよね?
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今回は三宅隆太さんが学生時代に読み込んだという映画関連の書籍を紹介してくれます。
今夜はその1冊目です。


たった一言、されど一言
今夜ご紹介したい1冊は「私はいかにハリウッドで100本の映画をつくり、しかも10セントも損をしなかったか―ロジャー・コーマン自伝 」早川書房から出ていまして、著者はロジャー・コーマンご本人です。
ちょっと風変わりなタイトルですが、ロジャー・コーマンさんというアメリカの映画のプロディーサー兼、監督の方がいらっしゃいまして、B級映画界の帝王とかそんな呼ばれ方をされている方なんですね。
この本は非常に変わった映画本で、あのすごく小さい予算の中でいかに効果的に映画を作るかを大切にされている方なので、映画・・・ハリウッドのイメージとしての超大作のメイキング、みたいな話よりは身内で少人数ですごく頑張って作っている手作り感覚というか、そういう感覚の彼の方法論とか、武勇伝のようなものがたくさん書かれています。
例えばですけど、早く安く撮るっていうのが売りみたいな監督だったので、ヨーロッパで中世の戦記物を撮ることになって、その国の兵隊さんをエキストラで呼んでほしい、と。で、500人呼べるということになって、これでものすごく派手な合戦シーンが撮れるぞ、ということになったんですけど、50人しか来なかったと。
「これじゃあ、このシーン成立しないよ」ってことになるわけですけども、普通の監督とかプロデューサーならあきらめると思うんですけど、ロジャーさん面白いのは、セリフを書き換えちゃうんですね、脚本の。
直前の合戦シーンのセリフを変えてですね、「こんな少人数であの敵にどうやったら勝てるんだ…!」っていうセリフを加えちゃう。
そうすることによって、実は当初の予定の1/10の規模なんですが、ものすごくなんですかね…パッションのある、そんなシーンになっていく…そんな機転の利かし方みたいなものがたくさん書かれています。
で、僕はこれを学生の頃にむさぼるように読んでですね、実は今日持ってきた本も当時のものでもうボロボロで付箋とかメモ書きがいっぱいあるんですけど、

いつかプロになりたいなと思った時にとっても勇気づけられた記憶があります。

読み物としても大変面白くて、ロジャー・コーマンのところから巣立っていった若い監督とか俳優とかっていうのは有名な人ばっかりなんですよ。
フランシス・コッポラとか、ジェームズ・キャメロンとか・・・そういう人たちとどういうふうに出会ってどういうふうにロジャー・コーマンのところから巣立っていったのか、そういうことも書かれていますので、映画好きな人ならきっと楽しめると思います。おすすめです。

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2017年05月06日

BOOK STAND 前野健太さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からはシンガーソングライターの前野健太さんの登場です。
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前野さんは昨年、みうらじゅん原作・安齋肇監督の映画「変態だ」に主演。
そして今年に入ってからは野田秀樹発案のコドモ発射プロジェクト「なむはむだはむ」で舞台に初挑戦しています。

さらにこの春には2003年から2016年までのエッセイや詩のような文章の断片などをまとめた初の単行本「百年後」を出されました。
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今回は前野健太さんが「新しい"うたごころ"に出会わせてくれた本」を3冊選んでくださいました。
今夜はその3冊目です。

恋は瞳より忍び入る
今回紹介するのは片山令子さんの「夏のかんむり」という本です。
さん、詩人・・・あと絵本の原作とか書かれているんですけども。
僕が片山さんと出会ったのは高円寺の「ネルケン」っていう名曲喫茶…クラシック喫茶があるんですけども、そこにA4の紙を三つ折りぐらいにしたような詩が売ってたんですね、3篇ぐらいしか載ってないんですけども、それをふと買ったんですね。200円だったかで。それを帰りのバスの中で読んで、・・・「スカート」っていう詩だったかな。それにすごく衝撃を受けて。元々詩は好きだったんですけど、現役の方でこんなすごい詩を書く人がいるんだなってすぐ調べて、2冊本を買ったんですね。「雪とケーキ」って本とこの「夏のかんむり」っていう詩集なんですけども。ほんで・・・これを買ったらすごくて。
片山さんには詩を書いてほしいし、どんどん詩集を出してほしいですけど、何がすごいんだろう…
例えば「石はそっと目を開き」っていう詩があるんですけども、ぱっと開くと「不思議なのは想っていたことが人の体を通り声になること」なんかね、詩ってもちろん内容はあれなんですけど、言葉の配列っていうか…抜群なんですよねえ。
これは、片山さんの詩を読んでいると、なんか同じあいうえお、あかさたな・・・同じ日本語でも、ちょっと組み替えると、すごく鮮やかな、新しい"うたごころ"を感じることができるというか、そういう詩の奥深さというか、楽しさですよね。それを感じさせてくれます。
これとかタイトル最高ですよね。
「過ぎていく手とそのささやき」、とかね・・・もう本当に鮮やかというか。
過ぎていく手・・・抜群ですよね。過ぎていく手・・・

・・・僕はね、片山さんに恋をしていますよ、完全に。

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2017年04月29日

BOOK STAND 前野健太さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はシンガーソングライターの前野健太さんの登場です。
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前野さんは昨年、みうらじゅん原作・安齋肇監督の映画「変態だ」に主演。
そして今年に入ってからは野田秀樹発案のコドモ発射プロジェクト「なむはむだはむ」で舞台に初挑戦しています。

さらにこの春には2003年から2016年までのエッセイや詩のような文章の断片などをまとめた初の単行本「百年後」を出されました。
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今回は前野健太さんが「新しい"うたごころ"に出会わせてくれた本」を3冊選んでくださいました。
今夜はその2冊目です。

抱きしめること、生きていくこと。
今夜ご紹介するのは窪美澄さんの「ふがいない僕は空を見た」という本です。
これはR-18文学賞の大賞を受賞している作品なんですけども、ちょっとそういう…性描写が多いというか、激しいんですけども、ここに書いてあるんですよ、高校1年生の斉藤君が主婦と何度かセックスして・・・だから性欲と愛情の、どこからが性欲で、どこからが愛情なのか、逆にどこからまでが愛情でどこからが性欲なのか、そういうのが分けられないんじゃないか、どろどろ溶け合ってるっていうか、そこをなんか抱きしめる、といか、そういう強さを感じる本なんですよ。
これを読み終わった時に「子どもつくらなきゃ!」ってすごく思いました。

面倒くさいっていうか、そういうことを抱きしめて生きていきたいな

って思わせてくれるっていうか、まあ自分もそうやって生まれてきたし、なんか、そういうことでまた新しい歌を作っていきたいな、とすごく、強く思わせてくれた本ですね。で、読み終わった後にすごい覚えてるのが、外がすごい雨降ってたんですけども、読み終わって外出たら止んでて、道がすごいキラキラしてて、読み始める前と読み終わった後だと全然世界の・・・街の風景が全然違って見えて、すごくキラキラしてて、
「あ、この世界で生きるのも悪くないな・・・」ってすごく思えたっていうか。だからすごく大きな"うたごころ"というか、ボブ・ディランの歌のようなすごく大きい衝撃を受けました。おすすめです。

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2017年04月22日

BOOK STAND 前野健太さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からはシンガーソングライターの前野健太さんの登場です。
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前野さんは昨年、みうらじゅん原作・安齋肇監督の映画「変態だ」に主演。
そして今年に入ってからは野田秀樹発案のコドモ発射プロジェクト「なむはむだはむ」で舞台に初挑戦しています。

さらにこの春には2003年から2016年までのエッセイや詩のような文章の断片などをまとめた初の単行本「百年後」を出されました。
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今回は前野健太さんが「新しい"うたごころ"に出会わせてくれた本」を3冊選んでくださいました。
今夜はその1冊目です。

無意識の中で思い出したあたたかさ
今夜ご紹介するのは近藤聡乃(あきの)さんの「ニューヨークで考え中」という本です。
これはなんていうんですかね…マンガエッセイ・・・というか。ニューヨークで美術家・漫画家の近藤聡乃さんが滞在して創作している日常を描いているんですけども、すっと一人で立ってる孤独なんですけども、その強さとか、孤独の温かさ・・・そういうところですね。
絵のタッチは、すごい・・・なんていうんですかね、やわらかい線はすごいなめらかな、線なんですけども。だから一見すごいほんわかしてるんですけども、手書きの文章も関係しているのかな…これ、全部手描きなんですよね。最初はそれがすごい読みにくかったんですけど、慣れてくるとやっぱり手書きの・・・近藤さんの字がすごくきれいで、かっこいいんですよ。かっこいい女の人っていうか、そんな感じがするんですよね。
行ったことのないニューヨークの街というか…僕は東京で歌を作ることが多いんですけども、ニューヨークにも僕が知らない、感じたことがない詩情・・・"うたごころ"みたいなものがすごくがあって、それは生活してみないとわからないところなんですけども、それを淡々と描いて、風景とか情景とか、人との付き合い方とかを描いていくんですけども、ふっ・・・となんか

「あれ、この感情知ってるな」

っていう"うたごころ"に出会わせてくれる、それでなんか一人の女の人の目を通して見たニューヨークなんですけども、僕が東京で感じたような寂しさとか、ちょっとしたうれしさとか、つー・・・っと、知らず知らずのうちにぽろっと涙がこぼれるようなすごい、今までに感じたことがないような新しいマンガエッセイです。
ぱらっぱらっと読めるんですけども、すごく深いところまでそーっと撫でてくれるような本です。おすすめです。

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2017年04月15日

BOOK STAND 佐々木紀彦さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からはニューズピックス編集長の佐々木紀彦さんが登場。
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ニューズピックスは経済情報に特化した共有サービスです。
専門家や友人をフォローすることで、彼らがオススメする記事で構成されたオリジナルの紙面を読め、自分に必要な情報を簡単に集約することが出来ます。

そして佐々木さんの最新刊「日本3.0 2020年の人生戦略」も話題になっています・・・
明治から終戦までが1.0、戦後から2020年までが2.0、そして2020年以降が3.0になるそうです。
どのように日本が変化し、日本人の価値観が変わるのか?・・
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今回は佐々木編集長が「日本と日本人の生きる道」を教えてくれる本をピックアップしてくれました。今夜はその3冊目です。

日々是ニュース
今夜紹介するのは秋田浩之が執筆された「乱流」サブタイトルは「米中日安全保障三国志」という本になります。
今ですね、外交が盛り上がっていますけども、今後、世界、そして日本の生きる道・・・これからどうなるかを考えるうえで、やはり米中日、この参加国がどういう関係をつくっていけるかが非常に大事だと思います。
けれどもですね、今例えば、ピーター・ナヴァロという、トランプ大統領の右腕になった人がいるんですけども、その方の書いた「米中もし戦わば」という本が今すごく売れていまして、それによるとですね、これから米中が戦争か何かで衝突する可能性が70%ぐらいあるんじゃないかという、怖いことを書いてあって話題になっているんですけども、それはですね、あくまでアメリカの視点からみた論になっているんですが、では日本から見たらこの米中日、その三国志って一体どうなっているんだろうということを、具体的なエピソードだったり、日本がこれからどう進んでいくべきかっていう提言もふくめわかりやすく書いているのがこの「乱流」という本でして。
例えば一つポイントを言いますと、これまでオバマ政権とかですね、そういったところって、中国に対して歴代政権はどちらかというと甘かったんですね。中国は話せばわかる、と。いつか中国も国際社会に適応してくるだろうと。極端に言えば民主主義になるということで、結構甘く接してきたんですけども、それがですね、オバマ大統領の後半期になってきますと、明らかに中国っていうのは折り合うのが難しい、と。最初は柔軟な姿勢だったオバマ大統領も後半期になるとかなり怒っている。そういったエピソードがいっぱい出てくるんですね。
ですのでその中で日本がどう進んでいけばいいか、と。この本にも書いてありますが今後の10年ぐらいが、非常にアジアが繊細な時期に陥りますのでそういった、日々のニュースを読み解く意味でもこの本を1冊読んでいただければ、日々のニュースの意味がよりわかるようになる、と思います。

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2017年04月08日

BOOK STAND 佐々木紀彦さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からはニューズピックス編集長の佐々木紀彦さんが登場。
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ニューズピックスは経済情報に特化した共有サービスです。
専門家や友人をフォローすることで、彼らがオススメする記事で構成されたオリジナルの紙面を読め、自分に必要な情報を簡単に集約することが出来ます。

そして佐々木さんの最新刊「日本3.0 2020年の人生戦略」も話題になっています・・・
明治から終戦までが1.0、戦後から2020年までが2.0、そして2020年以降が3.0になるそうです。
どのように日本が変化し、日本人の価値観が変わるのか?・・
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今回は佐々木編集長が「日本と日本人の生きる道」を教えてくれる本をピックアップしてくれました。今夜はその2冊目です。


もっと日本をおもしろく!

今夜紹介する1冊は「オシム語録 人を導く126の教え」です。Numberから出ていますね。
この本はですね、これまでのオシムさんのインタビューの中から126ぐらい、人を導く教えにつながるような言葉が引用されているんですけども、やはりオシムさんは言葉が本当に深い・・・!と。
やはり日本人の事がわかったうえで、世界基準とはこうだ、日本人にこうしたらどうかって愛情あるメッセージに溢れていまして。
例えば中田選手について書いているところが面白くてですね、

日本に欠けているのは、チームを勝利に導ける個人主義者だ。

っていうふうに書いてるんです。
そして日本のサッカー界って言ったら中田しかいない、中田以降日本には個人主義者がいないと言っていまして、個人主義者っていうと、ちょっと集団とかルールとか破ったりする悪いようなイメージもあるんですけど、そういうことではなくして、やっぱり個の力で戦う人たちがいないんじゃないのか、と彼は問いかけていまして、これって私も日本企業を取材していますと、すごく感じるところで、日本企業ってチーム力も素晴らしいですし、組織力もしっかりしていると。
でもやっぱりビジネスでも何でも、最後は個の力で決まることがどう考えてもありまして、
なので、もっと突出した個みたいな人をビジネス界とか、エンジニアの世界とか、コンテンツの世界とかそういった人たちをもうちょっと引き上げていかないと、日本ってもっと強くならない、世界で勝てない事がよくわかりますし、そういった意味でオシムさんは日本にもすごく期待していて
、最後に日本化とは何かというところで、「日本化とは世界中のすべてのすぐれたものを全て取り入れることだ」と書いているんですね。
日本化はよくガラパゴス化ともいわれますが、いろんなものを排除するのではなくて、何でもかんでも取ってこれると。
A or Bではなく、Aも欲しいしBも欲しいしCも欲しいし・・・そういう欲張りで全てを自分に取り入れることができるのが日本の強みですし、そういういい意味で個人主義者が増えていっていい形で世界中・・・杏さんなんかまさしく世界に飛び立っている方だと思いますが、世界に飛び出していろんないいものを飛び取ってくる個人主義者が増えてくると、より日本は面白くなるんじゃないかな、とこの本を読んで思いました。

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2017年04月01日

BOOK STAND 佐々木紀彦さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からはニューズピックス編集長の佐々木紀彦さんが登場。
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ニューズピックスは経済情報に特化した共有サービスです。
専門家や友人をフォローすることで、彼らがオススメする記事で構成されたオリジナルの紙面を読め、自分に必要な情報を簡単に集約することが出来ます。

そして佐々木さんの最新刊「日本3.0 2020年の人生戦略」も話題になっています・・・
明治から終戦までが1.0、戦後から2020年までが2.0、そして2020年以降が3.0になるそうです。
どのように日本が変化し、日本人の価値観が変わるのか?・・
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今回は佐々木編集長が「日本と日本人の生きる道」を教えてくれる本をピックアップしてくれました。今夜はその1冊目です。


あなたは貫けますか?

今夜紹介するのは遠藤周作さんの「人生の踏み絵」です。
1月21日から「沈黙 サイレンス 」という映画が公開されていますけれども、その作者である遠藤周作さんがですね、なんで沈黙を書いたのか、これによってどういったメッセージを日本人に伝えたかったのか、っていうことをですね講演録・・・それを今まで公演は音でしかなかったんですけど、それを文字化して本にした、という作品ですね。
テーマは結構カタイんですけど、遠藤さんって他のエッセイを読んでいてもそうなんですけど、凄い面白い人で、笑いにあふれる人で、この講演録を読んでいても(笑)みたいなことがいっぱい出てるんですよね。
それで彼としてはこれで描きたかったこととして、やはり弱い人・・・どっちかっというと強い人ではなく弱い人を描きたいってことを書いていてですね、ちょっとネタばれするところもあるんですけど、結局この本の「沈黙」のテーマっていうのは、自分の本当に信じたことを最後まで守れるかどうか、結局踏んでしまうかどうか、キリスト教を棄ててしまうかどうかっていう、人間の信念みたいなものが試される映画になっているんですけども、彼が描きたかったのは、別にそこで最後まで信仰を守って死んでしまう人、その人の強いところだけを描きたかったわけではなくて、むしろ主人公であるとか、むしろその信仰を棄ててしまって、殉教してしまう人も出てくるわけですよね。映画の中では棄教という言い方をされていましたけども。
そういった人たちの弱さという者にもフォーカスをあてている、と。
そしてこれは私たちにも縁遠いという事ではなくして、我々も日常の中で小さな踏み絵を背負わされることがあるわけですね、細かい踏み絵ですね。
例えばこれは本当はお客さんのためにならないのに、例えば出世するためにこれはやらなくてはいけない、とか。いろんな迷いの中でみんな生きていると思うんですね。
そういう人間の弱さみたいなものをうまく描いていて、こういうとき自分ならどうするんだろうって、追体験ができる陽になっているっていうところが「沈黙」の魅力であり、そこが遠藤さんの問いかけたかったところなんだな、ということがこの本を読んでよくわかりました。だからこれを読んだ後、いや映画を見た後にこの本を読むと、映画を2倍楽しめるというふうに思います。

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2017年03月26日

BOOK STAND 柳澤健さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はノンフィクションライターの柳澤健さん登場です。
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柳澤さんは文藝春秋社の「Number」編集部を経て、2003年に独立。
これまでの著作は『1976年のアントニオ猪木』『1985年のクラッシュ・ギャルズ』『1964年のジャイアント馬場』『1974年のサマークリスマス 〜林美雄とパックインミュージックの時代〜』などがあります。
そして今年出版された最新刊『1984年のUWF』では、初代タイガーマスクの佐山聡や前田日明らが所属していたプロレス団体を徹底取材。
プロレスファンだけでなく格闘技ファンを巻き込んで大きな話題になっています。

今回は柳澤さんが「今の自分をつくった3冊」を紹介してくださいます。
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今夜はその3冊目、柳澤さんの著書『1976年のアントニオ猪木』の解説を書いた海老沢泰久さんのご著書です。

「好き」は伝わる。

今夜ご紹介するのは海老沢泰久、「監督」という作品です。
この作品は現実のプロ野球の監督、ヤクルトスワローズの監督だった広岡達朗さんをモデルに広岡さんが現実世界でやったことを、小説という形で書いてた作品です。
僕は大学時代に草野球チームに入ったりして、結構野球熱があったんですね。
この「監督」という作品をきっかけに、僕がスポーツノンフィクション、スポーツの書き物っていうものに触れるきっかけになったんです。
で、スポーツノンフィクションというか、野球について書いたものはこんなに面白いんだ…!っていうふうに思って。
海老沢さんはNumberノンフィクション賞というのがあって、それの選考委員もされていたので、以前、1度、Numberにいらっしゃったことがあったんですね。
で、その海老沢さんに、「僕すごくファンなんです」と。
海老沢さんは本当にすごいことを・・・、例えば、「広岡さんにあれだけ面白いことを聴けるって、海老沢さんは作家なのにどうしてですか?」って聞いたことがある。周りには野球の記者がたくさんいるわけで、野球記者の方が詳しいわけじゃないですか。そうしたら、「あのね、要するに広岡さんの周りにいる人はね、みんな会社に命じられて来ているんだよ。広岡達朗を好きで来ている人は誰もいないの。仕事で来てるだけだから。広岡達朗は自分のことを本当に好きな人に話を聞かれた経験が殆どない」っていうふうに言っていて、なるほどっていうふうにしみじみ思ったわけ。
「だから柳澤君も自分の好きな人だけに会いに行きなさい。相手はそのことがわかるから」っていうふうに言うわけですよね。
で、僕はその言葉を本当に胸に刻みました。
でも現実問題なかなかそれは難しいけれども、本来、人に話を聞きに行くのは大変なことで、向こうは時間を割いてくれるわけだから。だからそれはもう、

本当に好きな人に会いに行かなきゃだめだ…!

っていうのは、現実がなかなかそればっかりではうまくいかないのは承知ですけど、それは本当に海老沢さんの言葉を胸に刻んだ・・・僕がすごくラッキーだと思うのは、そういう昔自分が衝撃を受けた人となんかの形で仕事が出来ているっていうのは、ものすごくラッキーで、僕にとっての誇りですね。

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2017年03月19日

BOOK STAND 柳澤健さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はノンフィクションライターの柳澤健さん登場です。
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柳澤さんは文藝春秋社の「Number」編集部を経て、2003年に独立。
これまでの著作は『1976年のアントニオ猪木』『1985年のクラッシュ・ギャルズ』『1964年のジャイアント馬場』『1974年のサマークリスマス 〜林美雄とパックインミュージックの時代〜』などがあります。
そして今年出版された最新刊『1984年のUWF』では、初代タイガーマスクの佐山聡や前田日明らが所属していたプロレス団体を徹底取材。
プロレスファンだけでなく格闘技ファンを巻き込んで大きな話題になっています。

今回は柳澤さんが「今の自分をつくった3冊」を紹介してくださいます。
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今夜はその2冊目です。

わかっていても信じたい
今夜ご紹介するのは岸田秀「ものぐさ精神分析」という本です。この本も1977年ぐらいに出ていて、結構ベストセラーになっていて、

一言でいうとこの本は「全ては幻である」という本なんですよ。

男も女も国家も時間も空間も全ては人間が生み出した幻である、と。
で、なぜ人間はそんなものをつくらないといけないかというと、鯨からミジンコに至るまで全ての生き物は「本能」を持っていると。で、その本能によって世界の一員になっているんだけども、人間は本能が壊れてしまった、と。だから普通は馬だろうが牛だろうが、ネコだろうが、生まれてすぐ動き出せるんだけれども、人間は未熟児の状態で生まれてしまったから誰かに世話をしてもらわないと生きていけないと。
その段階で本能が壊れるのである、と彼は主張するわけですね。
で、その本能が壊れた人間がどのようなへんてこなことをするか、と。
人は生まれて、特に母の影響を強く受ける・・・岸田さん自体が母の影響を強く受けて、深く傷つくんですね。で、その母の支配からなんとか脱しようと思って、母は自分のことを愛しているというふうな前提に基づく証拠と愛していないという前提に基づく証拠をいろいろと集めてノートに書くんですよ。で、その書いてみた結果、冷静に考えてみると、母は自分のことを利用しているだけだっていう恐ろしい結論に辿り着いてしまうと。
苦しいわけですよね、母親が自分を愛していないという前提を認めるのは。
そんな中で彼は、学者のフロイトの精神分析によってなんとか解消しようと思うわけです。
例えば母が子どもを育てるのは、もう本当に愛情だけだってみんな思いたいわけですけど、年とった自分を世話してくれる人がほしいとか、向こうは向こうで自分の利益のために動ていると思えば、絶対視しなくて済むわけですよね母親の愛情を。
僕自身もちょっと母親のことで悩んでいた時期があったので、それは非常に解消された部分がかなりあります。

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2017年03月12日

BOOK STAND 柳澤健さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はノンフィクションライターの柳澤健さん登場です。
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柳澤さんは文藝春秋社の「Number」編集部を経て、2003年に独立。
これまでの著作は『1976年のアントニオ猪木』『1985年のクラッシュ・ギャルズ』『1964年のジャイアント馬場』『1974年のサマークリスマス 〜林美雄とパックインミュージックの時代〜』などがあります。
そして今年出版された最新刊『1984年のUWF』では、初代タイガーマスクの佐山聡や前田日明らが所属していたプロレス団体を徹底取材。
プロレスファンだけでなく格闘技ファンを巻き込んで大きな話題になっています。

今回は柳澤さんが「今の自分をつくった3冊」を紹介してくださいます。
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今夜はその1冊目です。

先生と私、19歳での出会い

今夜ご紹介するのは橋本治、著「花咲く乙女たちのキンピラゴボウ」という作品です。
この本は少女漫画評論なんですね。例えば、倉多江美、萩尾望都、山岸凉子、大矢ちき、あと大島弓子・・・少女漫画が1番先鋭的で、1番面白くて、1番素晴らしかった頃に橋本さんがその素晴らしさに気づき、信じられないくら精緻で正確で…しかも作者の感情、読者の感情に分け入って素晴らしい評論を書いて見せた。
これは本当にすごいものなので、少女漫画を1度も読んだことがなくとも、少女漫画もすごいけど橋本治もすごいねと思うと思います。僕が1番好きなのは山岸凉子さんの「アラベスク」のことを書いた橋本さんの評論があって、それは本当にすごいので…前編後編分かれてますけど、前編の最後のところだけでも感動すると思います。

橋本治は僕の先生で、本当にデビュー作というか処女作が書けない時も励ましてくれましたし、「1993年の女子プロレス」という文庫の解説を遂にお願いできて。橋本さんは一言でいえば小説家ですけど、評論のキレもすごくて。日本文化、日本文学に関しては古事記から、少女漫画まで書きつくすあのパワーというか、エネルギーというかあれはもう・・・怪物です。
まあとにかく権威がこう言っている、という事ではなく、自分の頭でもの考えるっていうのはこういう事なんだなっていうことを、「花咲く乙女たちのキンピラゴボウ」には教えていただいた、

本当に19歳の時に31歳の橋本治に出会えたことは僕の人生を決定しましたね。

こうやってみると僕は橋本治みたいな物書きになりたいんだな、と今、気が付きました。

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2017年03月05日

BOOK STAND ユウキロックさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は元芸人でお笑い講師のユウキロックさん登場です。
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大阪出身のユウキロックさんは90年代前半にケンドーコバヤシさんとコンビを組み解散、その後はお笑いコンビのハリガネロックを結成し、2014年まで芸人として活動していました。現在はお笑い講師のほか、執筆業にも力を入れていまして、自身の芸人活動を振り返った芸人迷子を昨年暮れに出しています。
今回はユウキロックさんが文章を書く上で参考になったという3冊を紹介してくれます。

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今夜はその3冊目です。

構成力・・・ドッカーーーン!!!
今夜ご紹介するのは湊かなえさんの「告白」です。
これはですね、ほんとにもう有名な本で皆さん読んでる方も多いと思いますが、まあ本当に…これも賞をとりたいな、と(笑)とにかく僕は本で賞をとりたいな、ということでいろいろ調べるんですけども、この湊かなえさんも「告白」が第1作目になるんですけども、実はですね、第6章まで分かれているんですが、最初に賞をとるのは第1章の「聖職者」この部分だけで賞をとるんですよ。
で、「聖職者」だけで賞をとってから、「告白」をその後出版するんですけども、賞をとった後にですね、第2章から第6章を付け加えてるんですよ。第1章だけで賞をとってるのにケツを付け加えてるんですよ。
第1章を読んだんですよ、そうしたら第1章だけで話は完結できるんですよ。でもそれ以外も付け加えてる。こんなことができるのか…!と。
これはもう、構成力がハンパないんだなということで、1度読みたいと思ったんですよ。
なんだったらね、僕はね、映画から入ったんですよ。あれもね…素晴らしかったんですよ。
ほんで、あの映画って小説でどうしてるんだろうって気になったんですよ。
ほんで読んだら、調べたら「聖職者」だけやったんですよ。
そのあと見たら、あの第1章からですね、このようにですね、物語をうまく創り上げてですね、素晴らしい小説に完成させているというのがですね、本当に

構成とはこういうことなんだな

と、勉強させていただいて。
今回「芸人迷子」という本を出させていただいたんですけども、その礎になったのは、「告白」を見てですね、構成とはこういうことを学ばしてもらったんかなと、「告白」を読んで思いました、はい。

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2017年02月26日

BOOK STAND ユウキロックさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は元芸人でお笑い講師のユウキロックさん登場です。
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大阪出身のユウキロックさんは90年代前半にケンドーコバヤシさんとコンビを組み解散、その後はお笑いコンビのハリガネロックを結成し、2014年まで芸人として活動していました。現在はお笑い講師のほか、執筆業にも力を入れていまして、自身の芸人活動を振り返った芸人迷子を昨年暮れに出しています。
今回はユウキロックさんが文章を書く上で参考になったという3冊を紹介してくれます。

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今夜はその2冊目です。

あなたに帰る場所はありますか?
今夜ご紹介するのはの鷺沢萠(めぐむ)さん「帰れぬ人びと」です。
あの実はですね、僕は芸人になる前に就職してたんですけども、1年…9か月間だけ。
で、その間にですけども、インテリ志向がありまして、頭が悪いんですけども、突然夏ぐらいに小説書きたいなと思いだしたんですよ。
そうなった時に何か賞をとらないといけないんじゃないかと、それで直近の賞をとった本を探している中で出会ったのが鷺沢萠さんの「帰れぬ人びと」で、短編集なんですけども、この「川べりの道」という作品で文学界新人賞取りまして、で、その「帰れぬ人びと」で芥川賞候補になったんですよね。
で、この方が女子大生でデビューしたということでかなりその当時はセンセーショナルで、ですね、言ったら容姿もなかなかきれいな方で、本当に人気のあった方で。
そういう、僕に近い世代の方がどういう小説を書いているのか。いやらしい話統計をとろうと、どういう本だと勝てるのか、っていうことで読んだんですけども、風景描写がとてもうまいというか、小説を読んだときに、僕の印象なんですけども、なんかこう…説明をずっとしているわけじゃないんですね。周りのこのいろんな風景が文章で感じられる…それが温かいのかさみしいのか、そういうことが文章で読み取れるということが、鷺沢萠さんの本ではすごく感じられたんですね。
でね、いったんは僕はお笑いの方に入ったので、当時買った本っていうのは、手放してたんですよね。
で、もともと実家が社宅だったんですよね。
そっからまあ、その会社親父が辞めているので、引っ越して…だから今オカンが住んでる所っていうのは、あまり思い入れが全くないんですよね。ほんで街も変わっていく中で、なんかこう、

自分にとっての故郷っていうものがないなあ…

ってすごく思った時期があって。ほんで、芸人をやめていく人たちが辞めた時に「地元に帰るわ」ってそういうセリフがあるんですね。地元に帰って何があるのかって僕は思うんですよ。そこで何か別の仕事に就職したらええのに、なんかぼくには何か地元がないなあ…と思った時に「あ、鷺沢萠さんの本でなんかそんな本あったなあ」って思い出したんですね。
勉強になるというか…得てないんですけど、「あ、こういう形で出すんだな」「こういうことが小説には大事なんだな」ってことが感じられた作品ですね。

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2017年02月19日

BOOK STAND ユウキロックさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は元芸人でお笑い講師のユウキロックさん登場です。
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大阪出身のユウキロックさんは90年代前半にケンドーコバヤシさんとコンビを組み解散、その後はお笑いコンビのハリガネロックを結成し、2014年まで芸人として活動していました。現在はお笑い講師のほか、執筆業にも力を入れていまして、自身の芸人活動を振り返った芸人迷子を昨年暮れに出しています。
今回はユウキロックさんが文章を書く上で参考になったという3冊を紹介してくれます。

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今夜はその1冊目です。

笑えること笑えないこと。世間とお笑い。

今夜紹介するのは又吉直樹の「火花」です。
これはですね、芸人の話なんですけど、言ったら先輩と後輩の話で。先輩が天才と称される人で、後輩が師匠と崇めてやっていくんですけども、徐々にですね、後輩の方がちょっと仕事が増えていったりしながら、紆余曲折として、お笑いとは何なのか…世間対お笑い、みたいなね。
この小説に又吉がぶつけてるものっていうのをすごく…特に僕は元、芸人をやってたので、感じられる小説でしたねえ…。で、一番最後の部分っていうのが、やっぱりその天才と凡人。凡人みたいなものですよ、努力型ですよね。その先輩と後輩、でも、お笑いっていうのはどこに向けてやっているのか。世間に対して向けている。世間が笑ってくれないと、自分がどんなにとがって、いろんなことをやるけれど、それが、世間に受け入れられない。究極のことまでやってしまう。それが…うん…昔、ダウンタウンの松本人志さんがお父さんが亡くなって、それで、「腹話術をしてもお客さんが笑うんやったら、俺はやる」みたいなことを文章に書いたことがあったんですけど、それに近いことを問うてるのかな、と。
実はね、僕、「芸人迷子」っていう本を出したんですけども、この「芸人迷子は」この僕が「芸人迷子」ハリガネロックを解散発表した日から連載が始まったんですけどもね、まあ、火花を書いていることも、本当にそのって言ったらいいんですかね…今後出すことも全く知らない中で僕は書いたんですけども、本当にその…近い部分がすごいあったので、ほんでそれが、すごく驚いたというか、結果そういう、お笑いの部分考え方とか、そういう部分っていうのはやってきた人間は近いものがあったのかなー、っていう考えがあって、で、やっぱり又吉の文章は美しい文章であって、マネしてもできないと思ったんですが、何とか近づけるように…
僕の話はノンフィクションなんですけど、小説のように書けないかなと思いまして、参考にさせていただきました。

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2017年02月12日

BOOK STAND清水節さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は編集者・映画評論家・クリエイティブディレクターとして活躍する清水節さんの登場です。
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清水さんの著書にはこれまで「スター・ウォーズ学」「いつかギラギラする日 角川春樹の映画革命」などがありますが、近年は映像作品の制作にも深く関わっていらっしゃいます。
清水さんが企画・構成原案・取材を担当したWOWOWのドキュメンタリー作品「撮影監督ハリー三村のヒロシマ〜カラーフィルムに残された復興への祈り〜」は昨年の国際エミー賞を受賞。
清水さんもNYで行われた授賞式にタキシード姿で出席されたそうです。
今回は清水節さんが「自分とは何者なのか」について考えさせる本を選んでくれました。
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今週はその3冊目です。

技術は人間を侵食するのか

今日紹介するのは「シンギュラリティは近い」サブタイトルは「人類が生命を超越するとき」。
作者はレイ・カーツワイルという人です。
AI、人工知能の世界的権威としてGoogle社でAIの開発で先頭に立っているような人ですね。
実は最近シンギュラリティって意外とポピュラーな言葉になりつつあって、一言でいうと技術的特異点。技術の特別に異なる点。
これがこの作者の言うには2045年、今から30年弱ですよね。それぐらいになるとこれが極まる。AIが人間の知性を上回り、人間の社会は大きく変わらざるおえない時代が来るっていうね。それを2005年の時点で予言的なスタンスでもってそれを表しているんですね。
まあ、最近では囲碁将棋で人間に勝つ負けるみたいな話もあるけれども、それ以上の現象っていうのは一体何をさすのか。もうすでに始まっていること
例えば眼鏡をかけるってどういうことなの、歯に義歯を入れるのはどういうことなの、欠損を機械で以ってつなぐっていうのはどういうことなの。
そういうものの延長線としてもう当然のように肉体の中に、身体の中にAIあるいは機械、それが入り込んで人間が生き延びる、人間がより能力をより高めていく。そのために利用する。そしてそれが当然になっていくとどうなっていくかというと、脳をアップデートする。
何かを覚えるときに、脳に直接ダウンロードすると覚えることが出来てしまうかもしれない。
例えばもうひとつのベクトルとしては、VR、バーチャルリアリティーというものがものすごく進化してきている。
今は映像がリアルになったというところが進化の一つのポイントだけれども、更にそれがシンギュラリティの時代になると、現実の認識と変わらなくなる。
というこはVRによって再現されたVRの世界というものが、現実とほとんど一緒になり、そのVRで過ごす時間が長ければ長いほど現実を侵食していってしまう。っていうこともありうる時代になる。
ってなるとね、やっぱり自分て何か、私って何かってことを考えてったときに、そういうもので補完されたり、そういうものが現実の中の一部になるかもしれない時代がやってくるってことですよね。その片鱗っていうか、予兆はもう始まっている。そんなことが書かれた科学的な予言書です。

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2017年02月05日

BOOK STAND清水節さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は編集者・映画評論家・クリエイティブディレクターとして活躍する清水節さんの登場です。
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清水さんの著書にはこれまで「スター・ウォーズ学」「いつかギラギラする日 角川春樹の映画革命」などがありますが、近年は映像作品の制作にも深く関わっていらっしゃいます。
清水さんが企画・構成原案・取材を担当したOWOWのドキュメンタリー作品「撮影監督ハリー三村のヒロシマ〜カラーフィルムに残された復興への祈り〜」は昨年の国際エミー賞を受賞。
清水さんもNYで行われた授賞式にタキシード姿で出席されたそうです。
今回は清水節さんが「自分とは何者なのか」について考えさせる本を選んでくれました。
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今週はその2冊目です。

あなたが思う自分、それは本当にあなたですか?
今夜ご紹介するのは「私の消滅」。
作者は中村文則さん。
中村文則さんというのは芥川賞を以前受賞ている方で「教団X」というのはかなり話題になった作品もあるんですけども、ミステリー仕立ての純文学と言っていいかもしれません。
まあストーリの滑り出しとしてはね、主人公はちょっと不幸な家庭環境で育った精神科医。で、そこにやってくる柔道のうつ病患者の女性がいます。で、その彼女の治療にあたるっていうのが本筋なんだけど、その彼女に想いを寄せる。まあその彼女というのも心に深い傷を心に負い、自傷、自殺行為を繰り返している女性。
そのうちどうなるかというと、ですね、彼女の病を取り除くためにどうすればいいかというそして行きつく先が記憶を変えてしまえばいいんじゃないか…という展開になるんですね。これは現実の医療でも可能らしいんですが、記憶を操作し始めていく

…それって本当に彼女なの?

って事にもなっていきますよね。
で、自分というのは何者なのかということを記憶を操作するということによって、ものすごく考えさせられるんですが。
近年、ますます何が違ってくるかっていうと、例えば毎日SNSを見ている、LINEをやっているみたいなところで、情報の入手っていうものが可能になり、そしていろんな人の意見、罵詈雑言含め読んだりしている。そうするといつの間にか自分だと思っている自分の考え方とか、自分の感覚っていうものって、意外とそんなまわりのメディアやSNSなどにに左右されているかもしれないよ、そして人間の悪意なのか、善意なのか、それによって容易に自分というものが変化するし、そんな相手との関係性、それが本当に自分だとしたらそれに左右される自分とは何なのか。だから「私の消滅」というのはタイトルそのままで、私というものが消滅していくかもしれない、という小説ですね。

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2017年01月29日

BOOK STAND清水節さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは編集者・映画評論家・クリエイティブディレクターとして活躍する清水節さんの登場です。
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清水さんの著書にはこれまで「スター・ウォーズ学」「いつかギラギラする日 角川春樹の映画革命」などがありますが、近年は映像作品の制作にも深く関わっていらっしゃいます。
清水さんが企画・構成原案・取材を担当したOWOWのドキュメンタリー作品「撮影監督ハリー三村のヒロシマ〜カラーフィルムに残された復興への祈り〜」は昨年の国際エミー賞を受賞。
清水さんもNYで行われた授賞式にタキシード姿で出席されたそうです。
今回は清水節さんが「自分とは何者なのか」について考えさせる本を選んでくれました。
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今週はその1冊目、
今週アカデミー賞8部門ノミネートが発表されたあの映画の原作です。

手前の記憶が新しいものとは限らない。
今夜ご紹介するのは「あなたの人生の物語」えーとですね、作者はテッド・チャンという中国系のアメリカ人ですね。なぜ作品を紹介したいかというと、実は日本だと2017年の5月頃から公開さて「メッセージ」という映画の原作になっています。ただこの作品自体はもっと前の作品でして、短編中編がいくつか集まっているんですが、今日紹介したいのは表題作にもなっている「あなたの人生の物語」という作品です。
これ、ストーリーを紹介するのには構造的に複雑で…簡単に説明を試みますとね、所謂ジャンルとしましてはエイリアンの来訪から始まる…ファーストコンタクトというのかな。軍が彼らとコミュニケーションを撮るためにある女性の、言語学者に依頼に行くんですね。で、この言語学者は要するに彼ら、やってきた者たちと言葉を交わすべく彼らの言語体系を探っていく。これがストーリーの筋です。基本的には。
僕はね、意外と記憶力がよく手ですね、だから昔の映画とか覚えていて、こういう仕事をしているんですけど、いろんな人と話していると本当昔のこと全然覚えていない人もいたりする。じゃあ、古い記憶程遠くにあるかというとそうでもないですよね。多分みんなそうだと思うんですけど、意外とそれ、順序が逆だったりもするし、あるいは等価、等しい位置にあるような感じもするし…なんていうね、自分の過去の記憶に対する想いっていうのを、僕はこの作品を読んでてすごく思い出したんです。
意外と記憶ってそなもんじゃないのかな。自分が何十年か生きてきた中で取り出そうとする記憶って、意外と同じような位置にあって、ばらばらにランダムにあるんじゃないのかな、みたいなことが思うことが常々あったんですね。どうももしかしたらこの作品はそういうことを描いているんじゃないかなってだんだん思ってきたの。つまりね、エイリアンと出会うことによって文明上の何かが変わるわけではなくて、地球上の人間とは異なる文明や価値観や時間の感覚を持った過去や未来そういう観念のないエイリアンと交流することによって、徐々にそれに感化されることによって自分の地球上での現実認識も変わってくるっていうお話なんですよ。

ね、これって最近のSF作品の中ではかなり画期的な価値観の提示、だと思いますよ。

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2017年01月22日

BOOK STAND和田裕美さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは作家・営業コンサルタントの和田裕美さんの登場。
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和田さんはこれまでにビジネス書を中心に50冊以上を執筆し、その売り上げは累計200万部以上を記録しています。
数多くのファン、フォロワーを持つ和田さんですが、最新刊「ママの人生」は初の小説として注目を集めています。主人公は田舎のスナックで働く恋多き母親とその娘。美しく破天荒に生きる和田さんの実の母親がモチーフとなっています。
今回は和田裕美さんが「日々の暮らしのヒントになる3冊」を選んでくれました。
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今週はその最終回です。


言葉の重みは文字の数じゃない。

今夜紹介する本は「大阪人の格言: 苦しいときこそ笑わなアカン! 」小杉なんぎんさんの書かれた本になります。
こちらの本なんですけど、関西に生まれ育ったた人間として普通に切り返してはいけない、っていうか、1個ひねりたい、っていうね。だからね、1個ボケ たいっていうのが日常の中で溢れていて、よく頭使ってるんですよね。言葉遊びっていうか。だから関西のボケとか嫌いな人とかいらっしゃると思うんですけど、やっぱりそういう言葉をどんなふうにひねったらおもしろいか、考えてみるのはちょっといいかなと、言葉遊びとしてこの本をとったわけなんです。
で、たくさんたくさんネタの宝庫なんですけど、この本は。例えば『やる気とお陽さんはだすもんちゃう、出るもんや』ってね(笑)これがですね、意味がですね、やる気は人に言われて出るものではない、と。とにかく人のやる気は出そうと思って出るものではないという言葉には同感だと。人を見れば題目のように「やる気を出せ」と檄を飛ばす人に「どうやったらやる気が出るんですか?」と言いたい、と書いている人がこの言葉を選んだっていうことなんですけど、なんかその一生懸命やろうとするんじゃなくて、ナチュラルに夢中になったりとか、ナチュラルに集中したりとか好きなことって出るもんじゃないかって、

普通にやってたら大丈夫じゃない?

っていうふうな言い方をわざわざこういう言い方にしている"ひねり"ですね。
もう一つちょっと紹介しますけど、これはよく実際に関西のおじさんが行ってる言葉です。
『下向いても地べたしかないぞ』これは落ち込んでも仕方がない、胸を張れっていうことなんですけど、落ち込んでるときってよく下を向きがちだったり猫背になったり、顔が下がってる時がすごく多いんですけど、例えば「おはようございます…」って暗く言うんじゃなくて、「おはようございます!」ってあげていったほうがすごい、気分がアガるんですよ。だから気持ちが落ち込んでいるときであればあるほど、アゲていく行動をとるとか、動作をきびきびするとか、顔を上げるとかすごく大事なことを、こんなに大事なことを!『下向いても地べたしかないぞ』の一言で大阪のおっちゃんは一言で言ってくれるっていうのが、くすっと笑って「ああ、そうか、地べたしかないからあげてみるか」って思えるっていうか、まあそういう言葉の数々が「大阪人の格言」の中には入ってます。

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2017年01月15日

BOOK STAND和田裕美さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは作家・営業コンサルタントの和田裕美さんの登場。
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和田さんはこれまでにビジネス書を中心に50冊以上を執筆し、その売り上げは累計200万部以上を記録しています。
数多くのファン、フォロワーを持つ和田さんですが、最新刊「ママの人生」は初の小説として注目を集めています。主人公は田舎のスナックで働く恋多き母親とその娘。美しく破天荒に生きる和田さんの実の母親がモチーフとなっています。
今回は和田裕美さんが「日々の暮らしのヒントになる3冊」を選んでくれました。
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今週はその2冊目です。


相手を幸せにする答え方

今夜紹介するのはおーなり由子さんの書いた「幸福な質問」という絵本です。
これはワンちゃんのカップルが一緒に住んでるんですね。で、ずっと彼女の方が彼氏に質問するんですよ。で、その質問がね、くだらないんですよ。
「もし明日の朝起きたら私が真っ黒なクマになってたらあなたどうする?」とか。そうしたら「そりゃあびっくりするな。僕を食べないでって言うよ。」とか「それから朝ごはん何が食べたいか君に聞いて用意してあげる。やっぱりはちみつが好きかな」とか、いちいちキュートなことをいうんですよ!
もっともっといろいろあるんですけど、「じゃあ公園を一緒に歩いていてあなたがぱっと振り返ったら私が大きな木になっていて、言葉をしゃべる女の子の木になっているの」っていうと、「すぐに住んでいる家をひき払って、テントを買うよ。」って。「君の好きな服を枝のあちこちにつってあげる。木登りは得意な方なんだ。」
もうね女子的にはこういうことを言われたくてたまらないんですが、まあ、こういうことを言う男はあまりいないですよね(笑)
「私が猫になったら?」「その猫は舌の柔らかい猫?ざらざらしてなければいいんだけど…」なんかそうやって「私が急に世界一周旅行に行くって言ったらどうする?」って言ったら「いいよ。君が帰ってきたとき、僕が涙で溺れ死んでもかまわないんだろう」とか、なんかずっとこうやっていろいろ言っていくんですね。
ちょっとなんかあっという間に読めちゃうんですけど、なんかひとつひとつの行間に思いが込められていて、なんかこういう愛され方とかこういう愛の表現とかってすごく大事だなっていうか、わたしたちちょっと言葉が足りないなって。

こういう大事な言葉をもうちょっと言うと、もっともっと人との距離が縮まってよくなるのになって思うんですね。

で、普通なら男の人って最後まで女の人にここまで付き合わないっていうか、「うるせえよ」とか「質問ばっかりするな」とか、途中で切るんですけど、この彼氏がいいのはずっと最後まで答えてあげることですよね。
これ、子育てとまったくおんなじで、子どもが「なんで?なんで?」って聞くのとお母さんがずっと飽きずに答えているっていうか、その答え方が相手を幸せにする答え方って、なんかこう…子供も愛も育っていくっていうか、そんなエッセンスの詰まった絵本だなって思ってます。

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2017年01月08日

BOOK STAND和田裕美さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは作家・営業コンサルタントの和田裕美さんの登場。
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和田さんはこれまでにビジネス書を中心に50冊以上を執筆し、その売り上げは累計200万部以上を記録しています。
数多くのファン、フォロワーを持つ和田さんですが、最新刊「ママの人生」は初の小説として注目を集めています。主人公は田舎のスナックで働く恋多き母親とその娘。美しく破天荒に生きる和田さんの実の母親がモチーフとなっています。
今回は和田裕美さんが「日々の暮らしのヒントになる3冊」を選んでくれました。
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今週はその1冊目です。

信号機の一番右、何色ですか?
今夜紹介するのはマリリン・バーンズさんの書いた「考える練習をしよう 」という本です。
こちら、タイトル通り考える練習をしようってことなんですけど、頭をどういうふうに使うのかをトレーニングブックのようにして書いている本です。例えば千円札をテーブルに立てておいて、その上に100円玉を乗せてみよう、とかですね。
これはちょっと角度を変えれば必ず答えのある、やり方のある問題なんですけど。私たちあまり普段頭を使っていなくて、考えていないことがすごくあって、この本の最初に、
「あなたは右利きですか?左利きですか?」
「じゃあ、腕を組む時右と左どちらが上になるかわかる?」
とか、他にも「昨日はいてた靴は?」とか。
なにかこう

身の周りのことに気付いていない

意識して考えていないことがものすごく多くて。だから脳を全然使っていないから、スルーして生きていることがたくさんあるんじゃないかってことをおっしゃっていて。
で、それがなんか物語というか、問題の中に落とし込まれているんですね。
因みにさっき、「千円札をテーブルに立てておいて、その上に100円玉を乗せる方法は?」という問題を話したんですが、これ、本に回答がありまして、千円札を2つ折にして、じゃばらにして立て、その三角の角のところだと100円が上手に乗るということが、これ、イラスト付きで書いてあります。
こうやって頭をひねってみるといろんな方法が出てくる、ということが書かれてます。
なんか自分が角度を変えて物事を考えないといけない、問題解決をなかなか自分の人生で出来ないことって、こうじゃないといけないとか、これはこうなんだって、決めつけて物事を考えることが癖になっているから、角度を変えて物事を考えることが特に今の時代できなくなっているような…テレビとかもよくテロップで説明しちゃうし、自分たちで頭を使うことができないっていうことをすごく感じていたので、この本って子供向けかもしれないけど、もう1回大人が読んで、「あ、私、こういうところ頭固まってて、脳みその柔軟体操してなかったな」っていうのをちょっとやってもらったらいいかなって思ったんですよ。

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2016年12月18日

BOOK STAND二宮敦人さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは二宮敦人さんが登場。
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二宮さんは1985年生まれ。小説家、特にホラー小説の分野で活躍してきた方ですが、今年の秋に出た新刊「最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常」という
東京藝大の知られざる実態を明らかにしたルポルタージュ作品が大変な人気となり注目されています。
藝大というととてつもない難関校。入試の倍率が高く、4浪、5浪する学生も少なくないそうですが、そんな大変な思いをして入学したにも関わらず、就職率が低いという現実があるそうです。
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今回は二宮敦人さんが「自分の知らない世界を教えてくれた3冊」を紹介してくれます。
今週はその3冊目です。

彼らもまた、あの頃は青年だった。

今日紹介させていただく本はですね、惣領冬美さんの「チェーザレ破壊の創造者」という本です。これ、実はマンガなんですけども、あまりに面白いので今日持ってきてしまいました。
この惣領冬美さんはもともと少女漫画を描かれている方で、10年前、2005年くらいからこのチェーザレを連載を始めたんですけども、どんな話かっていうと、チェーザレ・ボルジアというルネサンス時代に活躍した方の生涯を描いた作品なんです。
このチェーザレという人物なんですけども、ちょっと日本では知られていないと思うんですけど、マキャベリ―の「君主論」に出てきたりですとか、ちょっと大げさかもしれないんですけどナポレオンとか織田信長とかとみたいな人たちと並び評されてもいいような人物とされています。
この作品の面白いところはですね、史実をすごく研究して作られているところですね。
例えば当時チェーザレが通っていたのがピサ大学というところなんですけども、その学生名簿!実際残ってるらしいんですけど、それを研究して、1人1人…225人くらいいるのかな。全員の出生地をつきとめて、クラス分けみたいなものをこの漫画の中に反映しているんですね。
更に歴史を好きな人はもっと面白いと思うのはですね、システィナ礼拝堂。ミケランジェロの最後の審判がフレスコ画で描かれているところなんですけども、この舞台になっている世界ってちょっと前なんですよ。だからまだ描かれていないんですよ、システィナ礼拝堂の天井に、ミケランジェロが絵を描く前。何が描かれていたのかわからないんですね。それを実際にイタリアのダンテの研究をされている方と一緒に、この惣領冬美さんがおそらくこれが描かれていただろうとというのを考えて、推測して、実際にマンガの中にカラーページで出てくるんですよ。もう今では絶対に見ることができないシスティナ礼拝堂の当時の姿を漫画で追体験できる。
もっと言うと歴史を全然知らなくても、レオナルドダヴィンチ、マキャベリ―、コロンブスとかも出てくるかな。ちょっと知っているような人達も出てくるんですよ。

彼らも当時は青年だったり、おっさんだったり…
彼らの生き様みたいなものを感じられるのもお話として面白いんですよね。

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2016年12月11日

BOOK STAND二宮敦人さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは二宮敦人さんが登場。
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二宮さんは1985年生まれ。小説家、特にホラー小説の分野で活躍してきた方ですが、今年の秋に出た新刊「最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常」という
東京藝大の知られざる実態を明らかにしたルポルタージュ作品が大変な人気となり注目されています。
藝大というととてつもない難関校。入試の倍率が高く、4浪、5浪する学生も少なくないそうですが、そんな大変な思いをして入学したにも関わらず、就職率が低いという現実があるそうです。
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今回は二宮敦人さんが「自分の知らない世界を教えてくれた3冊」を紹介してくれます。
今週はその2冊目です。
怖くて面白い伝説の中の真実

今回ご紹介させていただきますのは阿部 謹也さん著の「ハーメルンの笛吹き男―伝説とその世界」という本です。ちくま文庫さんから出ています。ハーメルンの笛吹男という童話があると思うんですけど、実はこのハーメルンの笛吹男、っていう話が史実なんですね。ドイツに実際にハーメルンという街があるんですけども、そこの公的な記録に1284年の6月26日に130人の子供が消えてしまったという記録があるそうなんですよ。このハーメルンの街にはすごく大きな出来事だったらしくて、ハーメルンの街にあるもんとかに「130人消えた日から10年経ってこの門が出来た」とか、そんな記録もちゃんと残ってるんラしいんですね。
そもそもこれが史実だっていうことも結構怖いんですけど、実際何があったのかということは今わからない、ミステリーになっていまして、この本はそれを追うところからスタートするんです。
当時の記録とかを見ていく中でいくつか説がありまして、まずは病害。伝染病とか、その対策として130人子どもを生贄的な儀式に使ったとか、あとはですね少年十字軍みたいな形で別の街に130人連れて行ったと。
あとは変質者が出て130人誘拐していったという説までいろいろあるんですけど…この阿部 謹也さんは社会学の研究家なんですね。中世ヨーロッパのいろんなことを調べている人だと。で、その実際の知識を使ってこのハーメルンの街が当時どういう形だったか、「ここに門があるから、笛吹男と出て行ったのはこの門だろう…」「だったら、この方向にある街を目標にしていったんじゃないか」とか「このハーメルンの街にはこういう富裕層と貧民層がいて、多分貧民層の方が連れていかれた」、とかそういう観点でハーメルンの笛吹男の謎を追いつつ、当時の文化を解説しているような本です。
ちょっと難しめなんですけども、そのこのハーメルンの笛吹男という話が現実に起こってもおかしくないような、幻想的というかこわいというか…リアルに迫ってくる面白い本です。

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2016年12月04日

BOOK STAND二宮敦人さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは二宮敦人さんが登場。
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二宮さんは1985年生まれ。小説家、特にホラー小説の分野で活躍してきた方ですが、今年の秋に出た新刊「最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常」という
東京藝大の知られざる実態を明らかにしたルポルタージュ作品が大変な人気となり注目されています。
藝大というととてつもない難関校。入試の倍率が高く、4浪、5浪する学生も少なくないそうですが、そんな大変な思いをして入学したにも関わらず、就職率が低いという現実があるそうです。
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今回は二宮敦人さんが「自分の知らない世界を教えてくれた3冊」を紹介してくれます。
今週はその1冊目です。

漁師だけに見える世界


今日紹介させていただくのはですね、足立 倫行さんの書かれた「日本海のイカ」という本です。この本なんですけど、タイトル通り日本海のイカについてひたすら書かれた本です。足立 倫行さんっていう方はノンフィクションライターの方で、なぜイカなのかと言いますと、日本って、イカが大好きな国みたいなんですね。まず、捕っているイカの量が世界一だと。さらに輸入量も世界一なんですよ。当然なんですけど、消費量も世界一。世界で1番イカを消費している国。僕ら普段気が付いていないんですけど、特に際立ってですね、イカという海産物を愛している国らしいんです。
この本はイカに関わる人の話ですね。漁師さんとか、それを迎える奥さんの話とか、イカの漁の時期にだけ遊郭が開く町とか、そういったの全部含めてイカっていうつながりから日本海側の人を全部描き出すような、そういう試みの本です。
イカ釣りって、こう…ライトを照らすんですね。漁船の上からすごく明るいライトを照らして、それに向かってイカが泳いでくるらしいんですよ。で、それを引っ張りりあげると。これを一人のりとかの漁船でずっと夜中やって、朝帰っていくっていうのを繰り返すそうなんですね。たった一人で夜の闇の中ぷかぷか浮きながらイカと向き合う、漁師さんたちの生活が単純に面白いんですよね。
それからこの人、イカ釣り漁船に一緒に乗り込むんですよ。そこで青く輝くすーごい幻想的な魚に出くわすんですね。「あれはなんだ…!」と、あんなの見たことないから絶対につってやる!と思って漁師さんに聞いたら、「ああ、あれサバだよ」って言われちゃうんですよね。つまりよくある魚なんですけど、そのサバが海にいるときは綺麗に青く光り輝くんですよ。
漁師だけはそれを見慣れているんですけど、僕らは知らないじゃないですか。サバっていうちょっと傷みやすい魚みたいなイメージしかないのに、漁師が見ている世界と僕らの知っているお魚のことが全然違うんだなっていうこともわかるんですよね。

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2016年11月27日

BOOK STAND 野宮真貴さんが登場!

BOOK STAND 野宮真貴さんが登場!
WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は野宮真貴さんの登場です。
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野宮さんは90年代にピチカート・ファイヴのボーカリストとして一世を風靡した女性。
ここ数年はシブヤ系を歌い継ぐ作品を作り続けています。
そしてファッション・アイコンでもある野宮さんは、音楽活動と並行してオシャレやライフスタイルに関するエッセイや対談本も出されているんですが、また新しい本が出ました。
タイトルは『赤い口紅があればいい』。
野宮さんがこれまでに実践してきた美とオシャレのテクニックが赤裸々に披露されています。
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今回は野宮真貴さんが美人になれるヒントが詰まった本を3冊紹介してくれます。
今回はその3冊目です。

美人の道もその一歩から
今日ご紹介するのは私が約10年ぶりに書き下ろしたエッセイ、『赤い口紅があればいい いつでもいちばん美人に見えるテクニック』。この本は副題にあるように、ずばり「いつでもいちばん美人に見えるテクニック」を書いています。年齢を重ねることをマイナスととらえず、大人の知恵と工夫で効率的に美人になって、人生を楽しむ本です。美人と言っても本当に美形の美人である必要はなくて、雰囲気美人とかキャラ美人とか、朗らか美人…美人は一つではありません。自分を客観視して、自分の一番の魅力、チャームポイントを見つけて伸ばせば誰でも美人になれる、という希望の書を書いたつもりです。
そして本のタイトルにもなっている赤い口紅は
ちょっと勇気がいるけれど、一歩踏み出してつけてみると、実は一番手っ取り早く美人になれる道具であることがわかります。
日本の女性は年を重ねると地味になったり、謙遜したりしがちですけど、もっとおしゃれを楽しんだ方がいいと思います。そしておしゃれになったり美人になったりするには、いつもチャレンジすることが必要です。

赤い口紅は一歩踏み出す勇気の象徴です。

赤い口紅を上手につける勇気とテクニックがあれば人は誰でも美人になれると信じています。
健やかに、楽しく、美しく、が私の理想ですから、多くの女性とそんな人生をシェアしたいと思っています。そして健やかに、楽しく、美しく過ごす女性が増えれば世の中はもっと素敵に輝くのではないかと思っています。
若い人にとってはこれから自分がどう年を重ねていくか、道しるべになると思います。同年代の人にとっては年をとるのも悪くないと思えるおしゃれのテクニックが書いてあります。男の人には…そうですね、美人の秘密が書いてあるのでネタバレしてしまいますけれど、男性が女性を大切に扱うことが女性を美しくするので、是非読んでほしいです。
ということで、一家に一冊お願いします。

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2016年11月20日

BOOK STAND 野宮真貴さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は野宮真貴さんの登場です。
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野宮さんは90年代にピチカート・ファイヴのボーカリストとして一世を風靡した女性。
ここ数年はシブヤ系を歌い継ぐ作品を作り続けています。
そしてファッション・アイコンでもある野宮さんは、音楽活動と並行してオシャレやライフスタイルに関するエッセイや対談本も出されているんですが、また新しい本が出ました。
タイトルは『赤い口紅があればいい』。
野宮さんがこれまでに実践してきた美とオシャレのテクニックが赤裸々に披露されています。
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今回は野宮真貴さんがきれいになれるヒントが詰まった本
を3冊紹介してくれます。
今回はその2冊目です。

昔も今も変わらない美しさ
今日ご紹介するのは中原「美しくなるための心がけ50」です。
1946年から1960年まで発行されていて戦後の女性たちの生き方やおしゃれのバイブルとされていた「それいゆ」という雑誌がありました。その発行人でもあり、編集長でもあり、イラストレーターでもあり、文筆家でもあった中原淳一さんの言葉を集めた本です。
私の母親が「それいゆ」を愛読していたこともあって、小さいころから、彼の雑誌や言葉に触れて育ちました。
ここで彼の言葉を少し紹介します。「女らしさとは女性だけが持つよさのこと」その良さとはなんでしょうか。私にとっては優雅さ…ですかね。そしてもう一つは
「美しさは自信から」それは本当にそう思います。

自信のある人はチャーミングです。

そして、「今の生活が美しい思い出になるように」思い出になるような生活は理想ですよね。そして最後に「よくなろうとすることがその人の価値を決める」こんな言葉を聞くと、もう少し頑張って仕事をしようと思いますよね。こんな風にシンプルで力強い中原さんの言葉はいつも生きる姿勢を質してくれます。毎日が忙しくて、自分らしさを見失いそうなときはいつも中原さんの本を読むようにしています。そこには人にやさしく、誠実に美しく生きなさいというメッセージがあります。年を重ねても、世の中のトレンドが目まぐるしく変わっても、中原淳一さんの言葉は変化することなく私たちの心に響きます。日々の生活で迷ったり、基本に立ち返りたいときに読む本です。

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2016年11月13日

BOOK STAND 野宮真貴さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は野宮真貴さんの登場です。
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野宮さんは90年代にピチカート・ファイヴのボーカリストとして一世を風靡した女性。
ここ数年はシブヤ系を歌い継ぐ作品を作り続けています。
そしてファッション・アイコンでもある野宮さんは、音楽活動と並行してオシャレやライフスタイルに関するエッセイや対談本も出されているんですが、また新しい本が出ました。
タイトルは『赤い口紅があればいい』。
野宮さんがこれまでに実践してきた美とオシャレのテクニックが赤裸々に披露されています。
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今回は野宮真貴さんが美人になれるヒントが詰まった本を3冊紹介してくれます。
今回はその1冊目です。

美人の秘訣は諦めないこと
今夜ご紹介するのはジェーンスーの『女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり。』
シェーンスーさんは個人的にはナンシー関さん以来ツボにはまっているコラムニストなんですけど、世の中で流行っていたり、おしゃれだと思われたり、男性にモテると思われていること、例えば手料理をするとか、ヨガ、京都旅行、オーガニックなもの、そしてモテる髪形、など…ジェーン・スーさん自らが世間の一般女性並みに着こなしたり、楽しんだりできるか、世間の女の基準、つまりイケているかイケていないかに挑んで、その基準をクリアできた里、出来なかったり、バカらしくなって止めたり…日々一喜一憂している自分の姿を描いている、とてもチャーミングな本です。
実はこの本の中に「赤い唇」というタイトルで、私のプロデュースしたサプリルージュのことが書かれていて驚きました。ジェーン・スーさんは赤は一色しかないと思って、これまでずっと似合わない赤を付けては落ち込んでいたそうなんですが、私の口紅がきっかけで、赤にもいろいろあって、似合う赤を見つければいいということに気が付いたと言っています。
似合う色を探すことがおしゃれをすることですし、似合う色を見つけた人がおしゃれな人と呼ばれています。でも、ジェーン・スーさんのようにまずはチャレンジしないと似合うものを見つけることができません。

着ないで後悔するより、着て後悔するという私のモットー

を実践している本です。
トライ・アンド・エラーを重ねないと美人になれないんですね。美人になることをあきらめない、勇気をくれる本です。

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2016年11月06日

BOOK STAND 石井朋彦さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はアニメ界のイチローと呼ばれているアニメーション・プロデューサーの石井朋彦さん登場です。
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石井さんは1977年生まれ。
スタジブリ時代は「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」などの宣伝に携わり、現在はSTEVE N' STEVENの取締役として、アニメ映画の宣伝を続けている他、いま書店では著書の「自分を捨てる仕事術
が大きな注目を集めています。
本の帯には大きく、ジブリの鈴木敏夫さんの言葉が書かれています。
「3年間、俺のマネだけしてろ!」
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今回は石井朋彦さんがインスパイアされた本3冊を選んでくれました。
今夜は石井朋彦さんの最終回です。

ある視点、読み解く自分の物語
今夜ご紹介するのはアメリカのノーマン・マクリーンという人が書いた「マクリーン川」という自伝的小説、ですかね。
ある一定以上の年齢の人は、ブラッド・ピットが主演して、ロバート・レッドフォードが監督した映画「リバー・ランズ・スルー・イット」のまさにその原作なんですよ。
アメリカの厳格なある教会の司祭の元に生まれた兄弟の話なんですよ。悲しいことに自分よりもずっと美しく才能のあった弟がだんだん自虐的な生活におぼれていって、亡くなるんですね。そのことをずっと人生の傷に思っていたノーマン・マクリーンという人は、ずっと年をとってから自分と自分の家族と弟と神と、それからこれはフライフィッシングがテーマなんですけど、フライフィッシングを通した自然とのかかわりの中で何が起きたのかということを書いた本で、これは当時のアメリカで大ベストセラーになるんですよね。
これは今を生きている僕らもそうで、実は多くの人が思っている自分っていうのは本当の自分ではなくて、自分がこうありたいと思っている自分、世の中がこういう人がいいんだって思っている自分、つまりここではない自分を探しているっていうのが現代だと思うんですけど。この本は自分がない故に生まれたのかっていうことを家族として描き、そういった世の中の生きていく中で1番大事なのは自分を捨てることなんだ、ということを実はこの本は書いていたっていうことにすごく気付かされたっていうことがあって、この映画もこの本も年に2,3回読み直してですね、

今の自分は間違っていないだろうか、
自分が持っていないものを欲しがっていないだろうか

ということを問いただす、きっかけになる大きなきっかけになる本なので…そういった視点で読んでいる人は少ないと思うんですが、この本を読んでいただくと、なんで自分がここにいて、どこへ向かっていこうとしているのか、で、さらに言うとそのことが川になぞらえてこの本は締めくくられているんですけど、その最後の1行を読む感覚が毎回違うんですよ。
そういう意味で多くの人におすすめな本、ということで本日お持ちしました。

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2016年10月30日

BOOK STAND 石井朋彦さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はアニメ界のイチローと呼ばれているアニメーション・プロデューサーの石井朋彦さん登場です。
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石井さんは1977年生まれ。
スタジブリ時代は「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」などの宣伝に携わり、現在はSTEVE N' STEVENの取締役として、アニメ映画の宣伝を続けている他、いま書店では著書の「自分を捨てる仕事術
が大きな注目を集めています。
本の帯には大きく、ジブリの鈴木敏夫さんの言葉が書かれています。
「3年間、俺のマネだけしてろ!」
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今回は石井朋彦さんがインスパイアされた本3冊を選んでくれました。
2冊目は旅先で出会った藤原新也さんの名著です。

自由をもっと、自由にもっと!
今夜ご紹介するのは藤原新也さんの「東京漂流」という本です。10代後半の頃にいわゆるバックパッカーをしていたんですよ。その時に出会った人たちのご縁で今の仕事を出来ているんですが、まあ、どの国…もうそれはインドだろうがアフリカだろうが中近東だろうが…日本人が停まるような宿には必ず藤原新也さんと沢木耕太郎さんの本が、残されてるんですよね。
基本的にはノンフィクションです。
東京という街を自分が出会ったいろんなエピソードを通して切り取ってるんですよね。例えば「人間は犬に食われるほど自由だ」という伝説的なコピーがあって、実際に藤原さんが作ったこのコピーは当時の業界に大きな波紋を起こすんですが、世の中があんだんクリーンに、リッチになっていく中でインドのガンジス川で人間が犬に食べられている写真の上に「人間は犬に食われるほど自由だ」というコピーを掲げて世の中に送り出すんですが、ただ藤原さんはそれに過剰反応する現代日本にシニカルな目を向けていて。なにがおかしいんだと、本来人間って、そういうものだったじゃないか、と。それをさまざまな文明だったり、爛熟した価値観の中で忘れていくことこそ問題じゃないか、と。
実際に僕、帰国した後藤原さんにお会いしに行ったことがあって、やっぱりなにか世の中が何かに向かってわーっという方向に向いているときに、藤原さんは海外からちょっと冷めている目で日本をずっと見続けてきて、それをすごく情熱的な筆致で書く、で、まあ日本に唾を吐いたという言い方を藤原さんされていますけど、ことあるごとに東京漂流っていうものを見返すと、やっぱり日本人って良くも悪くもみんなでわーっと同じ方向に向きがちなところをハッと気づかせてくれる部分があって。東京漂流は現代版の東京漂流を書いてもらいたいぐらい僕が影響を受けた本ですね。

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2016年10月23日

BOOK STAND 石井朋彦さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週はアニメ界のイチローと呼ばれているアニメーション・プロデューサーの石井朋彦さん登場です。
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石井さんは1977年生まれ。
スタジブリ時代は「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」などの宣伝に携わり、現在はSTEVE N' STEVENの取締役として、アニメ映画の宣伝を続けている他、いま書店では著書の「自分を捨てる仕事術
が大きな注目を集めています。
本の帯には大きく、ジブリの鈴木敏夫さんの言葉が書かれています。
「3年間、俺のマネだけしてろ!」
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今回は石井朋彦さんがインスパイアされた本3冊を選んでくれました。
1冊目はジブリ時代の上司、鈴木敏夫さんの本です。

監督、作品の力ですよ!
今夜ご紹介するのは私の師匠である鈴木敏夫さんの『ジブリの仲間たち』という本になります。
まさに日本の映画の歴史を変え続けてきたスタジオジブリの宮崎駿監督と高畑勲監督ともう30年以上一緒に映画を作ってきたプロデューサーである鈴木敏夫さんがどうやって世に映画を送り出してきたか、そのテクニックもかなり明かす形で書いてある本ですね。
鈴木さんのこの本にもちょっとですけど僕が登場するところがあって、「千と千尋の神隠し」がヒットしたときに、世間の多くの人がで鈴木さんの宣伝が非常によかったんじゃないかと、当然あれだけの大ヒットだからうわさも流れるわけなんですけど、やはり監督としては作品の力が人々を動かしたんだと思っているもんですだから、面白くなかったんでしょうね。
で、宮崎監督がいろんなスタッフに聞いていった節があるんですよ、踏み絵をした節があるんですよ。僕はずっと鈴木さんの下でお手伝いをしていたので、本当に鈴木さんが神がかり的にね、人の心を気持ちを動かして作品を世に出すっていう実感としてあったので、「いや、作品が素晴らしかったことはもちろんですが、宣伝の力もよかったと思いますよ」
…若気の至りでしょうね。それを言った後に、宮崎監督が黙って部屋を出て行ったんですよ。で、まあ、そのあとに

「ハウルの動く城は宣伝をしないでやろう」

と言ったと書いてあるんですよ。
僕のせいみたいになっているわけなんですけど(笑)まあ、「ハウルのごく城」もヒットしているわけですから、僕が言ったからではないと思うんですけど。僕自身が鈴木さんという稀代の…まあ、僕の場合は若かったので、育成ですね。ずっとしていただいて、まさに僕は人生が変わったので。それの鈴木さんにとっては一つの卒論、と言うんですかね。ご本人に感想のメールを送った時も「自分としてはこれまでやってきたことの大きな総決算として書いた本なんだ」とお返事をいただきましたけど、そういう意味で、映画だけではなく、物作りをしている人やビジネスをしている人には非常に役に立つ本なんじゃないでしょうか。

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2016年10月16日

BOOK STAND クリープハイプ尾崎世界観さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はクリープハイプの尾崎世界観さんが登場。
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尾崎さんは今年6月に小説「祐介」を発表。
さらにクリープハイプとしては先月にニューアルバム「世界観」をリリースしています。
小説のタイトル「祐介」は尾崎さんの本名、
そしてアルバムのタイトル「世界観」はアーティストネーム、
文章と音楽、2つの表現方法で「表と裏」「光と闇」を描き出しました。
小説の方は半自伝的内容となっているようで、かなり赤裸々な表現も
含まれている力作となっています。
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今回は尾崎世界観さんが影響を受けた本を3冊選んでくれました。
今夜のその最終夜です。

安心感と励ましをくれた背中

今夜ご紹介するのは豊田道倫さんの『たった一行だけの詩を、あのひとにほめられたい』この本は豊田さんの詩とエッセイのようなものがばらばらに混ざっていて、制作している過程のノートをのぞき見しているような感覚ですね。
途中に自分の昔の話も入っていて、奥さんと離婚した話とか…食べものが結構出てくるんですけど、それがすごい印象的ですね。街の話と食べものの話と、あと女の人の話と。すごく自分に近いものを感じたというか、行ったことのないところなんですけど、なんとなくミュージシャンとしてなんとなく音楽をやりながらその街とかかわっているっていうのを想像すると、行ったことない街も行ったことあるような気になるというか。だから見たことのない所に連れて行ってもらえるような気がして。すごく勉強になったというか、自分もそういう作品を作りたいと思いましたね。
印象的なのはすごい女々しい感じがするんですよね、豊田さんの女性に対しての…そこがすごい共感出来て。ケンカして、なんとなく会いづらかったり、家に帰りづらかったりする描写が…そういう時の心境が自分に近いものを感じて、これでいいんだなって励まされたような感覚になりましたね。そういう人がいるんだな、っていうだけで安心しました。あとはやっぱり魅力的な人に会ってるんだなと思いましたね。
やっぱり人との出会い…書けることが財産じゃないですか。こういう人がいたとか、そういうことがあったとか。
そういう経験をもっとしないとだめだなあということを強く感じましたね。

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2016年10月09日

BOOK STAND クリープハイプ尾崎世界観さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はクリープハイプの尾崎世界観さんが登場。
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尾崎さんは今年6月に小説「祐介」を発表。
さらにクリープハイプとしては先月にニューアルバム「世界観」をリリースしています。
小説のタイトル「祐介」は尾崎さんの本名、
そしてアルバムのタイトル「世界観」はアーティストネーム、
文章と音楽、2つの表現方法で「表と裏」「光と闇」を描き出しました。
小説の方は半自伝的内容となっているようで、かなり赤裸々な表現も
含まれている力作となっています。
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今回は尾崎世界観さんが影響を受けた本を3冊選んでくれました。
今夜のその2冊目です。

誰にでもわからないといけないわけじゃない。
今夜ご紹介するのは忌野清志郎さんの『10年ゴム消し』です。清志郎さんの日記のようなもの感覚だと思うんですけど、そこまで具体的に書いているわけではなくて、詩のような…散文詩というか、本当何とも言えない作品だと思ったんですけど。
やっぱり、難しいし、わかりづらいな、という印象があるんですけど、でもだからこそすごくいいというか、やっぱりミュージシャンってぶっとんでるな、到底追いつけない…清志郎さん僕すごく好きなんですけど、到底追いつけない人だなあと思って。僕自身で最近小説を書いて、その感想で「わかんない」とか「難しい」とかそんな感想を見たり聞いたりするんですよね。それがすごい悲しいんですよね。

理解できなくて何が悪いんだろうって僕は思うし。

でも、自分の中ではわかるつもりで書いてるつもりし、もう少し努力して受け取ってもらえたらうれしいんだけどな…と思っているときにこの本を手にとって、すごく感動しましたね。
やっぱりこれでいいんだなと思って。僕はやっぱりわからないからよくないとも思わなかったし、でも感情は伝わってくるんですよね。誰のことを言っているかなあ、とか、そこまではわからないんですけど、こんなに大事な人がいてとか、こんな嫌な奴がいてとか、なんとなく少しだけ清志郎さんの生活している映像が浮かんできて、でもそれぐらいで十分だし。
僕、国立っていう街にずっと住んでいたんですよ。だから国立の描写…南口と北口がさかさまになる瞬間があってその時だけ一瞬だけあそこに行けるんだっていうのが、住んでいたのですごい浮かんできたし。
あと古い本だったので、古い本のにおいってあるじゃないですか。それがずっとにおってて、書いている時代も古いし、本のにおいも古いから、自分が手に届かないような時代のことなんだなと思って、さみしくなるような…何とも言えないような気持ちになって。それがすごく印象的でしたね。

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2016年10月02日

BOOK STAND クリープハイプ尾崎世界観さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からはクリープハイプの尾崎世界観さんが登場。
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尾崎さんは今年6月に小説「祐介」を発表。
さらにクリープハイプとしては先月にニューアルバム「世界観」をリリースしています。
小説のタイトル「祐介」は尾崎さんの本名、
そしてアルバムのタイトル「世界観」はアーティストネーム、
文章と音楽、2つの表現方法で「表と裏」「光と闇」を描き出しました。
小説の方は半自伝的内容となっているようで、かなり赤裸々な表現も
含まれている力作となっています。
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今回は尾崎世界観さんが影響を受けた本を3冊選んでくれました。
今夜のその1冊目です。

"俺"を作った物語
今夜ご紹介するのは尾崎世界観の「祐介」です。
自分の、10代後半から20代前半までの本当にどうしようもない、1番きつかったころの話を書きました。最初はいろんな話を考えていたんですけど、結局自分の体験してきたこととか見てきたことの方が1番面白いんじゃないかと思って書きました。自分が高校卒業して、就職して、そこをすぐやめてしまって、そこからバイトしながらバンドしていたんですけど、
どうしようもなくうまくいかないときで、基本的にライブハウスのノルマっていうものががあって、高いんですよね…月4万ぐらいとられて、それを何本かやらないといけなかったので、もう、夢を追うのに月謝を払っているような感覚で、アルバイト代も全部それでなくなっていくし、そういう生活の中で、どんどん追い詰められながら、でもバンドを辞められずにいた時期で…もう本当に物語が進むたびに最悪な方に進んでいくんですけど、でも自分としては書いていて楽しくなってきて。
もうやけくそになるというか。なんかうまくいかないことがあるだとか、躓いている人たちに主人公に重ねてもらって、その人たちのもやもやした気持ちも全部持っていけたらいいな、と思いながら書いていましたね。
本当に当時としては嫌な思い出ばっかりだったんですよね。でも今思えば大事な存在だな、と思って。どうしようもない忘れたい思い出だったり、嫌な言葉、忘れたい言葉とか言われたりしたんですけど、そういう言葉があったから、今音楽が出来ているし、いろんな表現が出来ているなあと思って。そういうのが大事に思えて、だからより嫌な奴に書きましたね、小説の中では敬意をもって。
中盤に主人公が京都に行くんですけど、そこにすごく嫌なライブハウスノ主みたいな人がいて、その人のセリフを書いているときがすごい楽しくて、ありえないこと言ったりしてるんですけど、「こういう人いるよなあ…」って、思ってくれるんじゃないかと思って書いて、みんなの妄想の中にいる人みたいな感じで。そうしたら思った通りに読んでくれた人たちから、そういうこと言ってもらえて。

そこが自分の頭の中と人の頭の中がリンクした瞬間でうれしかったですね。

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2016年09月25日

BOOK STAND 浅草キッド水道橋博士さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは浅草キッドの水道橋博士さんの登場です。
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以前から日本初のブロガーとして、またコラムニストとして、
執筆業にも励んでいた博士ですが、
2012年11月からは、「水道橋博士のメルマガ旬報」の編集長に就任。
いまでは、樋口毅宏、園子温、酒井若菜、モーリー−ロバートソンなど、
50名を超える連載陣を抱える日本最大のメールマガジンへと大成長しています。
スローガンは「大人のコロコロコミック・子供の文藝春秋」だそうです。
連載陣が増えたことで、メルマガの配信を今年7月から2回から3回に変更。
文字数にすると毎回20万字の活字がパソコンやスマホに届くそうです。
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今回は水道橋博士が『書くということを意識させられる本』を
3冊選んでくれました。
今夜のその1冊目です。

解説にも歴史ってものがある。
今夜ご紹介するのは『あかんやつら』です。副題は「東映京都撮影所血風録」とあるようにですね、映画会社の東映ですね。東映で太秦にある京都撮影所の歴史ですよね、それが戦後いかにして始まったかその立ち上がりから現在に至る社史、ですよね。社史っていうのは会社の歴史なんですよね。
この春日太一って著者はまだすごく若いんですけども、文献とかを全て漁って、それを今本人たち、健在の人たちにあててですね、物語を立ち上がらせるのが得意な人です。
因みにこの本の解説を僕が担当しているんですが、3か月かけて、春日太一という人の全著作がこの本の解説を読んだらすべて読みたくなるというように、して書く、というのを課しているんですね。
だから文庫本の解説っていうのは単行本をで出会わなかった人のためにもあるし、単行本で読んだ人への付加価値にもなるし、あと解説から読む人もいるんですよね。
その人たちへの予告編になるような、ことを自分の中に課してですね、かなり長い時間をかけて書いていて、自分の中で、文庫の解説を担うというのはもう1度産み直しをするような、その…出産に立ち会うような気持ちなんですよね。だからこそ、本を子供…文庫っていうのを自分の中で「分ける子」っていうように、思い込むんですよね。で、立ち会うんだここに…!っていう気持ちでやるんですよね。相当熱い解説になっていると思うんで、その解説も読んでいただきたいです。これ、本文を読む前に読んでもいいような気がしてしまうので。よいようにしてるんで。

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2016年09月18日

BOOK STAND 浅草キッド水道橋博士さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは浅草キッドの水道橋博士さんの登場です。
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以前から日本初のブロガーとして、またコラムニストとして、
執筆業にも励んでいた博士ですが、
2012年11月からは、「水道橋博士のメルマガ旬報」の編集長に就任。
いまでは、樋口毅宏、園子温、酒井若菜、モーリー−ロバートソンなど、
50名を超える連載陣を抱える日本最大のメールマガジンへと大成長しています。
スローガンは「大人のコロコロコミック・子供の文藝春秋」だそうです。
連載陣が増えたことで、メルマガの配信を今年7月から2回から3回に変更。
文字数にすると毎回20万字の活字がパソコンやスマホに届くそうです。
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今回は水道橋博士が『書くということを意識させられる本』を
3冊選んでくれました。
今夜のその2冊目です。

僕らにしかわからないキャッチボール
今夜ご紹介するのは水道橋博士・著「藝人春秋」です。この本はもう文藝春秋から文庫化されているんですが、芸人の世界だけでなく、芸能界に生きている僕が目にしたヒーローたちですね、描いて、ルポタージュした小説に近いかもしれないんだけど、小説に近いかもしれないけれど、実在する人々のエピソード集ですね。
で、藝人春秋というタイトルなので、春・夏・秋・冬という想定をしているんですね。その中で例えば夏みたいなのはこうお金にまつわったそういう熱狂、夏みたいなイメージで、堀江貴文さん、湯浅隆さん、苫米地英人さんなんかを書いてるんですよ、お金にまつわるエピソードなんですけれども。ロックフェラーセンタービルを売った側とロックフェラーセンターを買った側。バブルの時代の底に暗躍した2人の物語を文章上は全部反転しているっていう遊びをやってるんですけど、まあ、パスティーシュという言葉があるんですが、そういう手法をやっている章であったり、あとはテリー伊藤さん、ポール牧さん、甲本ヒロトは僕の中学時代の同級生なんですけど、最後は稲川淳二さんですね。
僕はほぼこの連載を十数年前に終えていたんですが、この稲川淳二さんの章を書くのに十数年かかってしまったという曰くのある章なんですけども。読んでいただいて、稲川さんからお手紙を戴いたり、ここに書いた多くの人からお手紙を戴くんですね。だから一見、悪口や揶揄を書かれていると思われるかもしれないですけど、文を通じて問いかけて、…闇の中でキャッチボールしているような感じなんですよね。会話が成立している状態になる、っていう。
だから本を書く意義みたいなのは

文でなければ通じ合う、分かり合うことができない感覚

があるんだけど、面と向かって口で言い合う物ではなくて、それを分かち合える感じ。
それを自分が職業としている世界で「この感覚わかってもらえますよね」っていう確認が出来る、そのためにこの本を書いている部分もありますし、是非皆さんに読んでもらいたい。
で、永くこれを続けたいなと思っていますね。

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2016年09月11日

BOOK STAND 浅草キッド水道橋博士さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは浅草キッドの水道橋博士さんの登場です。
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以前から日本初のブロガーとして、またコラムニストとして、
執筆業にも励んでいた博士ですが、
2012年11月からは、「水道橋博士のメルマガ旬報」の編集長に就任。
いまでは、樋口毅宏、園子温、酒井若菜、モーリー−ロバートソンなど、
50名を超える連載陣を抱える日本最大のメールマガジンへと大成長しています。
スローガンは「大人のコロコロコミック・子供の文藝春秋」だそうです。
連載陣が増えたことで、メルマガの配信を今年7月から2回から3回に変更。
文字数にすると毎回20万字の活字がパソコンやスマホに届くそうです。
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今回は水道橋博士が『書くということを意識させられる本』を
3冊選んでくれました。
今夜のその1冊目です。

あの頃の自分を見つめる時間。
今夜ご紹介すんのは浅草キッド著、キッドのもとです。
今回文庫化されたんですが、ちくま文庫で、我々浅草キッドがですね、2010年に書いた自叙伝なんですが、それぞれコンビごとにテーマを与えられて、お互い相棒が書いていることを見ないで、生い立ちから自分たちがコンビを組むに至る、そして家庭を築くに至る… 本当の自叙伝ですね。文庫化する際に…僕がこの本を書いた頃は父親の死とかあったので、トラウマになってたので読み返すことがなかったんですけれど、6年経ったら読み返せて。あとはまあ、手を入れたというか、微調整しているんですけれども。自分でもなかなか読み返せなかった本なので、自分たちの…その、記録ですよね。セリフ、ルポタージュだけど。多くの人は、なぜそこにいて芸能界の中で今の仕事をしているかわからないので、実に意味があった1冊だったと。
文庫作業…

文庫作業することによって本気生き残っていく。

新しい、文庫によって永遠の生命を得るような、生みなおしみたいな瞬間があるんで、それを体験できた本ですね。
当時、相棒の文章がすごく良くて、それも自分の中で、「ああ相棒、こんないい文章書くんだ」っ思って。自分も頑張らなきゃ、文章をね。博士文章うまいよって思われてるけど、俺から言わせると、相棒の方がよくて、ちゃんと本を書こうっていうきっかけにもなってるんですよね。あのー、自分の文体を持たないとだめだぞって。そういうきっかけにもなってますね。

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2016年09月04日

BOOK STAND ラブリさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。
今週は、モデル・タレントとして活躍するラブリさんの登場です。
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ラブリさんは今年6月から配信スタートしたWEBマガジン「KILIG(キリグ)」の編集長に就任。
タイトルの「KILIG」は、彼女の母親のルーツであるフィリピンの言葉、タガログ語で「めまいを感じて身震いすること、ドキドキすること」という意味だそうです。内容はファッション写真、動画のほか、ラブリ編集長自らが書いたエッセイや詩などが掲載されるほか、仕事の舞台裏を届ける「Behind the scene」や音楽、映画、レストランなどのリコメンド情報も満載です。
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今回はラブリさんが「愛を感じる本」を3冊選んでくれました。
今週はその3冊目です!

きっと浮かぶ、いとしい人。
今夜ご紹介するのはペイネで「愛の本」です。
付箋を貼る癖がありまして、自分がインスピレーションを受けたものとかには忘れないように付箋を貼るんですね。ただこのペイネの愛の本にはかなり付箋が貼られていて、すごい面白いことになっております(笑)上の方がぴらぴらしてますね、たくさん。でもそれぐらい、やっぱり自分も「これはいいなあ」ってところが。
これは詩集でもあるんですが、画もページページにあるんですよね。これがすごくかわいくて、皮肉もあるんですよ。それが大人の恋大人の恋愛に通ずるところがあって、すごくかわいいです。
恋愛がテーマんですけども、例えば「ずいぶん待たせたかしら」って女の子が男の人に近寄っていくんですよ、雨の中。でも男の人は雨を三つ編みしてるんですよ。「雨を三つ編みして待ってたよ」って、かわいげのある本でもあるんですね。
他のページでは女の人が寝転がっていて、その周りにはサボテンがはあーってあって、その横で男の人が座って「まだ怒ってるのかい?」って。でもそのサボテンが怒りを象徴しているような。リアルなんですよ。リアルをかわいく残しているような。

「かわいいけど皮肉〜(笑)」

みたいな。すごいあるんです。
これとかも、男の人が女の人が向こうへ歩いていくシーンなんですけど、ベンチの下をおばさんが掃除をしてるんですよ、それで塵取りに入れているのが小さなハートがいーっぱいあって、そこに言葉が「無駄遣いをするもんだ」って書いてあって、ハッとさせられるというか。確かに無駄遣いしてたなあって(笑)いろんなことを感じる本ですよ。

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2016年08月28日

BOOK STAND ラブリさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、モデル・タレントとして活躍するラブリさんの登場です。
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ラブリさんは今年6月から配信スタートしたWEBマガジン「KILIG(キリグ)」の編集長に就任。
タイトルの「KILIG」は、彼女の母親のルーツであるフィリピンの言葉、タガログ語で「めまいを感じて身震いすること、ドキドキすること」という意味だそうです。内容はファッション写真、動画のほか、ラブリ編集長自らが書いたエッセイや詩などが掲載されるほか、仕事の舞台裏を届ける「Behind the scene」や音楽、映画、レストランなどのリコメンド情報も満載です。
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今回はラブリさんが「愛を感じる本」を3冊選んでくれました。

今週はその2冊目です!
詠んだ後、思い浮かぶのは誰ですか
今夜ご紹介するのは「大きな木」です。これはですね、作家さんがシェル・シルヴァスタインなんですけども、村上春樹さんが日本語の翻訳をされていて、すごくかわいい本です。ジャンルでいうとですね、大人の人が読んでも身近に感じられる、恋愛だったりとか、そういう愛の気持ちを思い出させてくれるようになっていて、子供も大人も読める本ですね。
1本の木と1人の少年のお話なんですけど、少年がどんどん年齢を重ねていって1本の木との関係が、成長を重ねるごとに代わっていって、でも変わらないのは木の方で、変わっていくのは少年の方で、でも、戻ったらいつでも木はそこにいて、でも木はそのままの少年がすきで、いつでも受け入れているわけですよ。そういう話なんですけど、最後はおじいちゃんになるんですけど、感動するし、恋愛に至っても、無償の愛じゃないけれど、そういうものを木と少年で表現していて…誰かにあげたくなるような本で、中のページをめくると、「僕とあの子」「僕と木」って書いてあるんですけど、少年の心がだんだん木から離れて行っちゃうんですよ。でもそれは仕方のないことで、成長の過程で離れて行って、でもそれを木はさみしいけど、独りぼっちになっちゃうけど、「いつでも待ってるよ」みたいな感じで、すごく…無償の愛なんですよ。じゃあ、例えば少年がりんごを集めたいって言ったら僕の中のりんご全部持って行っていいよって。いつでも受け止めてくれるっていう話なんですけど、いいんです。

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2016年08月21日

BOOK STAND ラブリさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、モデル・タレントとして活躍するラブリさんの登場です。
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ラブリさんは今年6月から配信スタートしたWEBマガジン「KILIG(キリグ)」の編集長に就任。
タイトルの「KILIG」は、彼女の母親のルーツであるフィリピンの言葉、タガログ語で「めまいを感じて身震いすること、ドキドキすること」という意味だそうです。内容はファッション写真、動画のほか、ラブリ編集長自らが書いたエッセイや詩などが掲載されるほか、仕事の舞台裏を届ける「Behind the scene」や音楽、映画、レストランなどのリコメンド情報も満載です。
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今回はラブリさんが「愛を感じる本」を3冊選んでくれました。
今夜はその1冊目です!

わたしを通して見るわたし
今夜ご紹介させていただく本はグレープフルーツジュース。オノ・ヨーコさんが書かれているんですけれど、すごく印象的なのは最初のページで「僕が今まで燃やした本の中でこれが1番偉大な本だ―ジョン・レノン」ここから始まるんです。
これは…なんだろうな、本を読んでいるんですけど、読んでる時間すらもなんだか現実じゃないような気のする、時空を超えているような本で…詩集なんですよ。
結構命令形の詩集で、「呼吸しなさい」とか「世界中の時計を2秒ずつはやめなさい、誰にも気づかれないように。」とか、こう…いつでも想像できるような言葉が並んでいるんですね。でもそれを読んでいると、自然と時間があるようでないような空間にいる自分がいて、これはすごく読み返します。特に私が印象に残っている言葉があります。

あなた自身から抜け出しなさい。
街を歩くあなたを見なさい。
あなたを石に躓かせ、転ばせなさい。
それを見守りなさい。
自分が見ている他人たちを見守りなさい。
あなたがどんなふうに転ぶのか注意深く観察しなさい。
どれくらい時間がかかるのか、どんなリズムで転ぶのかを
スローモーション、フィルムを見るように観察しなさい。

これはジョンレノンさんが亡くなる前にここに書かれているっていうか、グレープフルーツジュースっていう、この本を読んで、インスピレーションを受けてイマジンを作ったそうです。是非読んでいただきたいですね。

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2016年08月14日

BOOK STAND 浜崎容子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、自らの音楽性を「トラウマテクノポップ」と称するバンド、
アーバンギャルドのボーカル、浜崎容子さんの登場です。
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独学で宅録を学び、シャンソン歌手を経てバンドに加入、
サブカル女子のポップ・アイコンとして注目を集める浜崎さんは、
ソロとしても活動中で、先月、6年ぶりのソロアルバム「Blue Forest」を
リリースしました。
ニューアルバムは浜崎さんのセルフプロデュースで、プログラミングの打ち込みもすべてご自身でやっているそうです。
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そんな浜崎容子さんがオススメする本、今夜はその3冊目です!

ここでは誰もわかってくれない
今夜ご紹介させていただく本は山内マリコさんの「ここは退屈迎えに来て」という本を紹介させてもらいたいと思います。
この本は地方出身の女の子が東京に憧れてできたけれど、夢破れて田舎に戻っっちゃったりとかそういう地方の女の子のお話が短編としていくつかあるんですけど、この本を通して共通で出てくる椎名という男の子がいるんですけど、多分私が思うにこの椎名は、みなさんも小学校とか中学校とか高校とか通われているときにクラスとか学年とかで1番目だつ男の子とか、1番人気のグループにいてリーダー格みたいな男の子とかいるじゃないですか。そういうみんなのちょっとした憧れの象徴として椎名君が描かれていて、みんなが羨むような、当時スター扱いだったのに、別にトップスターになっているわけではなく、本当に普通の男として人生を歩んでいるところも、すごいリアリティがあるなあと思っていて。
私も兵庫県出身で、地方のなんていうのかな…わびしさじゃないけど、寂しいとも何とも言い難い、空気が停まっているような感じというか、そういうものを帰省するたびに感じていて、東京に出る前にもなんとなく田舎独特の息苦しさみたいなものってあるじゃないですか。それを感じていたので、この本を読んだときにやっぱりばあーっと自分の地元と重ねて読んじゃうというか、「あ、この空気わかるわかる」みたいな。

多分、東京都内、23区内に生まれ育った人にはわからないかもしれないこの感覚

みたいなものを感じましたね。
この本の中に「君がどこにも行けないのは車持って ないから」というタイトルのお話があるんですけど、やっぱり車がないと不便なんですよ(笑)私の地元もそうだったんですけど、車を持っていない子はちょっと先のコンビニに行くのにも結構苦労するというか。歩きだと10分、15分…もっと、それ以上かかってしまうというか。 
駅に行くにもしてもやっぱ電車に乗るまでが大変というか、バスもなかなか来ないし、なんか説明しがたい寂しさをすごく秘めた本だと思っていて、これは私のように地方から東京に出た女の子に読んでもらえたら面白いなと思います。

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2016年08月07日

BOOK STAND 浜崎容子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、自らの音楽性を「トラウマテクノポップ」と称するバンド、
アーバンギャルドのボーカル、浜崎容子さんの登場です。
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独学で宅録を学び、シャンソン歌手を経てバンドに加入、
サブカル女子のポップ・アイコンとして注目を集める浜崎さんは、
ソロとしても活動中で、先月、6年ぶりのソロアルバム「Blue Forest」を
リリースしました。
ニューアルバムは浜崎さんのセルフプロデュースで、プログラミングの打ち込みもすべてご自身でやっているそうです。
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そんな浜崎容子さんがオススメする本、今夜はその2冊目です!

言葉が育てた美と憎しみ
今週ご紹介させていただく本は三島由紀夫さんの「女神」というご本がありまして、タイトルで最初に「え、なんの女神だろう…」っていうところから入りまして、それでこれを読み進めていくうちに三島由紀夫さんの言葉の言い回しの美しさだとか、美に対する変質的な、執拗なまでのこだわりとかが書かれていて、すごく世界に酔っていけるとうか、これを読んでいるだけで美とは何か教えてもらえているような気がして好きな本ですね。
あるご夫婦がいらっしゃるんですけど、そちらの妻の方が絶世の美女だったんですよ、いわゆる。美を形成する、というか「あなたは美しいんだ」と育てた、というか…それが、絶世の美女を伴侶にする夫。美に対してすごく執着のある夫なんですけど、戦争で家が焼けてしまったときに、奥様の顔がやけどを負ってしまうんですね。それで美が失われてしまったんですよね。それですごく暗い家庭になってしまうんですけど、ある日、ご主人の方がまだ中学生にあがったくらいの自分の娘の姿に自分の奥さんの昔の美しさの片りんを見て、この娘を自分の理想に生涯かけて育てるぞ、と新たに夢を見出したという。
お父さんの手ほどきを受けてどんなどん美しく育った娘が主人公なんですけど、朝子のお父さんが美に対して「女は美しくあるべき」という確固たる執着を持っていて、印象的だったのが美しい顔を持っていた奥様が顔にやけどを負って美を失ったときに、「あなたは美しい、美しい」ってずっと言い続けていた
夫に対しての復讐のために生きる女みたいになってしまったんですよ。

女は美しくないと価値がない

ということが前提に物語が進んでいるところが完全に歪んでて、こういう人が将来の伴侶だったら疲れるし、でもあなたは美しいと言われたらうれしいし、なんか複雑な気持ちになりますよね。

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2016年07月31日

BOOK STAND 浜崎容子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、自らの音楽性を「トラウマテクノポップ」と称するバンド、
アーバンギャルドのボーカル、浜崎容子さんの登場です。
20160730_BS.jpg
独学で宅録を学び、シャンソン歌手を経てバンドに加入、
サブカル女子のポップ・アイコンとして注目を集める浜崎さんは、
ソロとしても活動中で、先月、6年ぶりのソロアルバム「Blue Forest」を
リリースしました。
ニューアルバムは浜崎さんのセルフプロデュースで、プログラミングの打ち込みもすべてご自身でやっているそうです。
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そんな浜崎容子さんがオススメする本、今夜はその1冊目です!

女の子のスキは時に歪。
今夜ご紹介させていただく本は私が著者、なんですが「バラ色の人生」という本を出させていただきまして、そちらを紹介させてもらえたらな、と思っています。ルーフトップというライブハウスのロフト系列がやっているフリーペーパーがあるんですけども、そちらで毎月コラムを連載させていただいていたんですよ。それを1冊の本にまとめたのと、あとは他の本で書いていた「浜崎容子の告白」っていう、私がアーバンギャルドに加入してからのことを時系列で書いた年表みたいなものがあるんですけれど、それを1冊にまとめた感じですね。
幼少の頃から不思議な体験だったりとか、自分の人格を形成してきたであろう印象的な出来事を結構書かせていただいたりして、小学生とか、中学生ぐらいの時の話がこの本には多いですね。
この一番最初の方に出てくるんですけど、小学校の時にゆかりちゃんっていう仲のいいお友達がいて、そのゆかりちゃんが後々に私の人格を形成したんじゃないかって思われることがあって、まず、ゆかりちゃんは独占欲が強い女の子だったんですよ。それでゆかりちゃんの家にみんなで遊びに行くのが日課になっていたんですけど、必ずゆかりちゃんは「お服を脱ぎなさい」ということを強要してきて、でもゆかりちゃんのこと好きだから脱ぎますよね。
そうするとだんだん今度は

「私のこと好きだったら出来るよね」

とキッスをさせたりとか、そういうちょっと危ない、おませな女の子だったんですよ(笑)
それでゆかりちゃんにそういうことを教え込まれて、友情って好きな女の子に裸を見せたりはぐをしたりキスをしたりするのが当たり前のことなんだって思い込まされてしまったなって…小学校1年ですよ(笑)
ゆかりちゃんのおかげで今、アーバンギャルドというバンドに入って、
自分が何の違和感もなく活動できているんじゃないかなと思います。

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2016年07月24日

BOOK STAND 森達也さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは作家・映画監督・明治大学特任教授の森達也さんの登場です。
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森さんは大学卒業後、いくつかの職を経て映像作家としてデビュー。
1997年、オウム真理教信者達の日常を追うドキュメンタリー映画『A』は
大きな話題となり、ベルリン国際映画祭にも正式招待されました。
また、映像表現と並行して数々のノンフィクション書籍を執筆されています。
映像作家としての最新作は、15年ぶりに監督した映画「FAKE」。
こちらは佐村河内守氏のゴーストライター騒動を追跡検証した
ドキュメンタリー作品となっています。
20160709_mori.jpg今回は森達也さんがオススメする本を3冊選んでいただきました。
今週はその最終夜です!

その声、あなたの本当の声ですか?
今夜ご紹介するのはタイトル「8割の人は自分の声が嫌い心に届く声、伝わる声」これは角川新書ですけども。著者は山崎広子さん。音声認知の専門家。で、こうした形では初めて出される本らしいですね。
科学的なバックボーンもありますが、単純に言ってしまえば声というのはものすごく情報量を持っている、と。山崎さんは初めて会った方でも声を聴くだけでその人の性格とか生育環境とか、あるいはそれこそ健康状態、例えば今ちょっと膵臓の方が、あるいは呼吸器系の方が難がある、そういうのが全部わかってしまう。それが全部声で彼女はわかってしまう。
で、そういった彼女のノウハウを使いながら、更には声がいかに他者に影響を与えているか、そこまで言及するわけですね。つまり僕らは普段何気なく喋ってますけど、実は声がちょっと高いか低いかだけで他者に対して影響がものすごく違うんですよ。
で、あれば本来、例えば営業職であればどんな発声がいいのか、あるいはそれこそラジオのDJだったらどんな声がいいのか、いろいろ試行錯誤していいはずなのに、

日本ってものすごく声に関して関心が低いんですね。

政治家が1番そうですね。欧米の政治家はものすごく自分の声に気を遣っていますけども、でも日本の政治家は殆ど気を遣っていない。その結果としてなぜ支持率が上がらないのか、よく自分でわかってないけれど、声変えるだけで全然変わります。そういうことに気が付かせてくれる1冊ですね。
なぜ、タイトルにもあるように「8割の人が自分の声が嫌い」なのか。自分の本当の声じゃないんです。日本人の女性の声って今、世界で1番高いと言われているんです。それが要するに高くなってしまう理由がいくつかあるんです。
大きな要因は「女性は女性らしく」っていう、そういった場合はどうしてもかわいい声に作ってしまう。で、その結果として、声に影響力があるっていうことは、自分に1番影響力があるんです。つまり、声のフィードバック効果です。
無理した声を発声しているからこそ、自分に対していい影響がないんです。でも、オーセンティックスボイスちゃんとした自分の声を出せれば、実は全然違う自分になれてしまう、と。最後の方では言及していますけど。
自分の見た目は自分にフィードバックしませんけど、声はまさしくフィードバックするので、いろんな…病気って言い方も変ですけど、精神的ないろんな問題も声を変えることでもしくは本当の声を取り戻すことでフィードバックされて向上する、そういった例も随分あるようですよ。

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2016年07月17日

BOOK STAND 森達也さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは作家・映画監督・明治大学特任教授の森達也さんの登場です。
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森さんは大学卒業後、いくつかの職を経て映像作家としてデビュー。
1997年、オウム真理教信者達の日常を追うドキュメンタリー映画『A』は
大きな話題となり、ベルリン国際映画祭にも正式招待されました。
また、映像表現と並行して数々のノンフィクション書籍を執筆されています。
映像作家としての最新作は、15年ぶりに監督した映画「FAKE」。
こちらは佐村河内守氏のゴーストライター騒動を追跡検証した
ドキュメンタリー作品となっています。
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今回は森達也さんがオススメする本を3冊選んでいただきました。
今週はその2冊目です!

ひとりひとつ、世界
今夜は「生物から見た世界」というタイトルの本をご紹介したいと思います。作家はユクスキュル、生物学者ですね。結構古典的な本で、今から7、80年前の本だと思うんですけれども、めちゃくちゃ面白いんです。簡単に言っちゃえばタイトルが示してるんですけれども、生物から見た世界、それこそ犬や猫かにはこの世界はどう見えているのか。ハエはどうか、ダニはどうか、蝶にはどう見えているのか、魚にはどう見えているのか…そういう本ですね。
見た世界ということは視覚だけになってしまいますけれども、
視覚だけじゃないんですよ、聴覚とかにおいとかも含めて。
例えば犬は人間より目が悪いと言われています。で、色もはっきりと識別できない。ただ嗅覚はすごいですね。もう何万倍、一億倍と書いてある本もありますけれど、じゃあ、犬にとって世界はどういう風に造形されているのか。あるいは聴覚ですね。
聴覚にしてもこれは視覚にしてもそうですけど、感受できる領域がずれたら全然違うものが見える。例えば僕たちは赤外線は見えない。紫外線もそうですね。でも赤外線が見えるとしたらどんな世界が見えるのか。おそらく夜行性の生き物は赤外線が見えるわけです。じゃあ、それは昼間どんな世界が見えているのか。もう、際限ないですよね。そこからやっぱり、世界っていうのは1つじゃないんだ、と。今僕らが見ている世界は僕らの感覚では一つですけど、ちょっと視野を変えるだけで全然違う世界になってしまうってことを気付かせてくれる1冊です。
あえて言えばね、その後僕はドキュメンタリーを撮ったりしてるので、ドキュメンタリーだってそうです。見方によって全然変わるわけでね、例えば僕はかつてオウムの映画を撮りましたけど、時折、映画上映後にお客さんに言われることがあります。
「やっと真実を知りました。メディアが言ってることは嘘なんですね。」
で、僕は困りながらこういうんですね。

「これは僕の真実で、もしあなたが撮ってたら違うものが撮れていたはずです」

と。ですから、犬や猫や人間ではもちろん世界は違いますけど、さらに言えば人間だって一人ひとり世界が違うはずです。視点が違いますからね。
そういった部分では応用というかね、世界というか、あるいはメディアに対してリテラシーですね、そういった見方を提供してくれる本ですね。

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2016年07月10日

BOOK STAND 森達也さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは作家・映画監督・明治大学特任教授の森達也さんの登場です。
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森さんは大学卒業後、いくつかの職を経て映像作家としてデビュー。
1997年、オウム真理教信者達の日常を追うドキュメンタリー映画『A』は
大きな話題となり、ベルリン国際映画祭にも正式招待されました。
また、映像表現と並行して数々のノンフィクション書籍を執筆されています。
映像作家としての最新作は、15年ぶりに監督した映画「FAKE」。
こちらは佐村河内守氏のゴーストライター騒動を追跡検証した
ドキュメンタリー作品となっています。
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今回は森達也さんがオススメする本を3冊選んでいただきました。
今週はその1冊目です!

死が迫った時、あなたはあなたを貫くでしょうか…?
今夜ご紹介するのは、去年まだ出たばかり、最新刊の「チャンキ」というタイトルで、これは小説です。
近未来SF小説とあえて言えば、そういうくくりになるのかな。チャンキというのは、主人公の17歳の少年の名前、というかあだ名なんですけど、もう端的に言えばその少年が勃起ばかりしている小説です。勃起をしながら、でも日本がどんどん変わっていってしまう。その変わってしまった日本で17歳がどう生きていくのか、というそういう小説です。
僕ね、そもそも小説が大好きですし、そもそもドラマ好きですし、ドキュメンタリー撮って、成り行き上ノンフィクション書いたりしましたけど、それはそれですごく面白いことに気が付いてやってますけど、でもやっぱりドラマも大好きだし、小説も大好きだし、隙あらばドラマも撮りたいし、小説も書きたいと思っています。
まあフィクションと言ってもゼロからではないですよね。いろんな、やっぱり自分が体験したことがベースになってますから。で、さらに言えばノンフィクションだって(あるいはドキュメントだって)全く事実そのものか、っていえばもちろんそうではなくて、自分の中でいろんな解釈をしていますから。
だから僕の中で小説もノンフィクションもあるいはドキュメンタリーもドラマも、そんなに違いはないというか、まあ、ちょっと使う筋力は違うぐらいで、本質的な差異は全然ないと思います。
これは実は30年前からなんとなくそういう物語出来ないかな、と思ってた話なんですけど、要するに、どんどん身の回りの人が自殺していく。なぜか…?!この小説の中ではタナトスという症状の名前にしていますけど、フロイトから持ってきたんですけど、要するに人がどんどん死んでいく社会において、17歳の少年が何を想い、何をよすがに生きていくか…恋人がいるんですけど、その恋人と一線を越えることができない、越えさせてもらえないんですね。
周りがもういつ死ぬかわからない状況の中で、性的快楽だったり享楽的になったりとか、みんなそういう状況の中で、なぜストイックに生きなければいけないのか、そういうことで勃起ばかりしてるでけど。
結構長いんで、読み始めるのが大変だと思うんですけど、読み始め20ページ読んでくれればね、絶対面白いと思ってもらえると自身があるんですけど。
タゲット…よく映画化の時に聞かれますけど、老若男女すべての方に読んでもらいたいです。

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2016年06月26日

BOOK STAND 姫乃たまさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは地下アイドルの姫乃たまさんの登場です。
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地下アイドルとはテレビなどのマスコミには登場せずに、
おもに地下にあるライブハウスでの活動を中心に活動する
マイナー・アイドルのことを指すそうです。
姫乃さんはご自身でライヴやイベントの企画・制作を行うほか、
ライター、DJ、司会業なども積極的に行っているそうです。
昨年出版された初の著書「潜行 地下アイドルの人にいえない生活」では、地下アイドルやそのファンたちの知られざる実態が赤裸々に綴られています。
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今回は姫乃たまさんの感性に刺さった本を3冊選んでもらいました。
今週はその3冊目です!

異色!異国!異素材!眠りを誘う不思議な1冊?!
今回紹介するのは「RANGOON RADIO」です。
ミャンマーの写真を弓田ヒロさんが撮影してきて、そこに白根ゆたんぽさんのイラストを合わせて、さらに!宇川直宏さんがコラージュしたアートブックです。
紙がすごいんですね、中の!凹凸のある紙とかすごく厚手の紙とか、いろんな紙が使われていて、装丁もすごくて。金のキラキラの装丁なんですよ。初回限定版なんですが、…初回限定盤しか出ていなくて、どれを買ってもキラキラなんですが。CDもついていて、ミャンマーで録音したラジオをさらにノイズが入っているんです。これ実はお昼寝に最適なんですねえ。
私はこれ自分のだけじゃなくて、人にプレゼント用にもしょっちゅう買っていて、家に5冊ぐらいあるんですけど、どこがすきかなあ…やっぱり配色がすごくきれいで、割とカラフルな…あまり、組み合わせがよくないというか(笑)
巻末に対談が掲載されているんですけど、薄いピンクと薄い緑という一番見づらい配色で書かれていて、これに絵が反映されていてちょっとこれはないんじゃないかな…っていうカラフルな配色の文とイラストで構成されています。
最後は宇川直宏さんと根本敬さんの対談が載っているんですけど、ちょっと脱線しすぎていてですねえ、何の話か何度読んでもわかんないんですねえ…(笑)絵もそうですし、対談の脱線の仕方もそうなんですけど、CDの内容も含め、何か刺さってくるんですけど、そして、すごく刺激的なんですけど、見たり聞いたりしているとなぜか不思議と眠たくなってしまうという不思議な本です。

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2016年06月19日

BOOK STAND 姫乃たまさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは地下アイドルの姫乃たまさんの登場です。
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地下アイドルとはテレビなどのマスコミには登場せずに、
おもに地下にあるライブハウスでの活動を中心に活動する
マイナー・アイドルのことを指すそうです。
姫乃さんはご自身でライヴやイベントの企画・制作を行うほか、
ライター、DJ、司会業なども積極的に行っているそうです。
昨年出版された初の著書「潜行 地下アイドルの人にいえない生活」では、地下アイドルやそのファンたちの知られざる実態が赤裸々に綴られています。
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今回は姫乃たまさんの感性に刺さった本を3冊選んでもらいました。
今週はその2冊目です!

読んだらわかる!…きっと(笑)
今回紹介するのは鮪オーケストラの「少々生臭いお話」です。
この本はマンガなんですが、短編集なんですがそれよりもブックデザインがすごくて、私全然漫画を読まない人だったんですけど、本屋さんで見てとても読む人を選んでいる本だなあと思って買って、それからすごく漫画を読むようになりました。私、表紙のデザインがすごく好きなんですが、あとから調べたらセキネシンイチ制作室が手掛けていました。
緑とピンクと青と赤の水玉っていう若干嫌悪感を感じるような表紙で…中も蛍光色が使われているんですけど、漫画もタイトル通り少々生臭いお話しがたくさん入っているんですが、タイトルが「こんにゃく」という話があるんですが、50歳の営業マンの梶原守が大学受験をするために家庭教師を雇うんですが、
家庭教師がすごくかわいい女の子なんですが、実はこんにゃくで、テストでいい点を取ると体をもみって食べさせてくれる。
おもしろいなあ〜、伝わるかなあ(笑)
説明が下手とかではなくて、読んでもその通りなので、これが実際の絵で伝わると嬉しいです。そういうのがお好きな人はぜひ。漫画すごくおもしろいな、と思って、漫画を読んでこなかったので最初はコマの読み進め方もわからなかったんですけど、この掲載誌のコミックビームを読むようになって、今、なんとコミックビームでも連載しているので、とっても人生の転機になった1冊です。

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2016年06月12日

BOOK STAND 姫乃たまさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは地下アイドルの姫乃たまさんの登場です。
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地下アイドルとはテレビなどのマスコミには登場せずに、
おもに地下にあるライブハウスでの活動を中心に活動する
マイナー・アイドルのことを指すそうです。
姫乃さんはご自身でライヴやイベントの企画・制作を行うほか、
ライター、DJ、司会業なども積極的に行っているそうです。
昨年出版された初の著書「潜行 地下アイドルの人にいえない生活」では、地下アイドルやそのファンたちの知られざる実態が赤裸々に綴られています。
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今回は姫乃たまさんの感性に刺さった本を3冊選んでもらいました。
今週はその1冊目です!

本当の自分を知る家。

今回ご紹介するのは北尾トロさんの「男の隠れ家を持ってみた」です。
ずっと『裏モノJAPAN』でずっと連載されていたエッセイなんですけど、北尾トロさんが自分の芸名を使わずに1つ部屋を借りてそこで生活してみる、という本です。因みに男の隠れ家っていうとベテランのライターさんなのですごく豪勢っぽいですが、6畳1間の安アパートを奥さんに相談して借りたという好感度の高いものです。で、最終的に芸名じゃない本当の自分っていうのがどんな人間だったのかに気づいていくんですけど、地下アイドルとして活動している自分と重なる部分があって、大事にお守りみたいに持っていて、ボロボロになっている本です(笑)
北尾さんが見知らぬバーに入ってみるだけの、本当に何でもないことの連続で、連載時はまだ読んでなかったんですけど、連載時これで大丈夫だったのかなって思うぐらい何も起こらないんですよ。でもすごい最後まで読んでいくとグッとくるんですよ。本当にただ近所のバーに入ってみたとか、夜寝れないとかそういった話が淡々と読みやすい文章で続いていきます。
地下アイドルって長く続けられる職業ではなくて、大体3年目ぐらいで辞めて行ってしまうんですけれど、私が今7年続けていられるのはこの本のおかげだと思います。この本の中に

『自分を楽にするために北尾トロとしてふるまうことが日常的になっていたんだと思う。臭いものに蓋をするように私生活の部分まで北尾で埋めつくせば現実は先延ばしにすることだって簡単だから』

というところがあるんですけど、私も私生活よりも姫乃たまっていうものに自分の欠点とかをずっと押し付けていて、それで活動がいやになってたんだなっていうことに気が付いた1冊だったので、とっても大事な本です。

BOOK BAR staff| 00:33 | カテゴリー:BOOK STAND

2016年06月05日

BOOK STAND 三浦隆一(空想委員会)さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは空想委員会のボーカル、ギターの三浦隆一さんが登場。
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空想委員会は2008年に結成、2年前にメジャーデビューしたスリーピースバンドです。
委員長の三浦さんはアマチュア時代からバンド運営に役立てるために、
数々のビジネス書を読破。ライヴへの動員やファン層の拡大などに本から得た
知識を活かしているそうです。
先月リリースされたサードシングル「ビジョン」が好評発売中です。
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今回は空想委員会の三浦さんが参考にした本を3冊選んでもらいました。
今週はその3冊目です!

自己プロデュースのヒントが見つかる、かも…?
今回紹介するのはカーマイン・ガロさんの「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」という本です。これはですね、僕はバンドでヴォーカルをやっているんですけど、よくMCを担当するんですね。でも、MCが苦手すぎて、バンドがいくら良くてもMCがよくないとCDが売れないということが結び付けられてなかったんですけど、MCが面白ければCDが売れるということに気が付いて、勉強するために買いました。
少し引用しますと、

「うっそー!な瞬間を演出する」

スティーブ・ジョブズがMacBook Airを発表するときに茶封筒の中に入れていて、取り出すんですね。見ている側からすると、「こんな薄いのはいるんだぜ?」「うそでしょう!」と思わせることができるんです。
この本を読んで、僕が過去に1番MCで意識したのは、空想委員会がインディーズからメージャーにいきますっていうのを発表するときに、お客さんに僕はわざと暗めの雰囲気をだして「お知らせすることがあります」って言うと、お客さんは僕らの不穏な空気を感じ取って、「卒業します」っていうのを先に言って「空想委員会、メジャーデビューします!」っていうのを発表することで、1回落ちた感情がうわっとあがって、いまだかつて聞いたことがないぐらいの拍手が起こったんですよ。
この本はたくさんヒントがありますね。
ただ、マネしてもしょうがないので、ここからいかにヒントを得て、応用するか日々考えているところですね。

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2016年05月29日

BOOK STAND 三浦隆一(空想委員会)さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは空想委員会のボーカル、ギターの三浦隆一さんが登場。
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空想委員会は2008年に結成、2年前にメジャーデビューしたスリーピースバンドです。
委員長の三浦さんはアマチュア時代からバンド運営に役立てるために、
数々のビジネス書を読破。ライヴへの動員やファン層の拡大などに本から得た
知識を活かしているそうです。
先月リリースされたサードシングル「ビジョン」が好評発売中です。
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今回は空想委員会の三浦さんが参考にした本を3冊選んでもらいました。
今週はその2冊目です!

ミュージシャンも三顧の礼?

今回紹介するのはジャック・ワースと言う方の本で「売り込まなくても売れる! ― 説得いらずの高確率セールス」という本でございます。
僕はバンドをやりながらですね、自分たちの音楽をどうやって人に広めるか考えていた時期があって、その時に思っていたのが会社の営業の方が自社の製品を売り込むのと、僕らが音楽を聴いてもらおうとするのは一緒のことだな、と思ったことがあって、その時にいっぱいこういう営業の本を読んだ時期があるんですけども、その時の1冊がこれです。
読み終わってからは、誰に対して自分の音楽を広めるかっていう、ターゲットがはっきりしたところが1番大きかったところですね。今まではやみくもに聴いてもらって、いい曲だったら絶対に広まると思っていたところが実は間違っていて、

"いい曲とかいい音楽に出会いたいな、という人のところに自分から行って、売り込まないと広まらない"

っていうことをこの本で知りましたね。
この本に書かれているのは電話の掛け方ですね。「自社の製品いかがですか?」っていうやり方が全部書いてあるんですけれど、それを応用してライブ会場でチラシを配るのもですし、CD売るのもやってました。アマチュアの頃ですけど。
この本読んだあとやってたのは、よくお客さんのいないバンドは5バンドくらい集まって対バンライブをやるんですけど、そん時って大体目当てのバンドだけ見て帰っちゃうんですよね、興味がないから。それもわかっていたので、興味を持ってもらうために、僕らがやっていたのは、入口のところに立っていて、チケットを買いに来たお客さんに「今日何番目にでる空想委員会と言います」っていうチラシを配ってまず1回目に会うのをやり、2回目に会うのはライブの時で、僕らはステージで客席にお客さんがいて、2回会って、ライブ終わった後に僕らフロアに出ていって、アンケートを配るなり、「CD販売してます」って言うとこで3回会うのを必ずやろうと思ってやった結果、アマチュアの時の自主盤のCDはそれから結構売り上げが伸びました。
だから大きなヒント貰ったな、という本ですね。

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2016年05月22日

BOOK STAND 三浦隆一(空想委員会)さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは空想委員会のボーカル、ギターの三浦隆一さんが登場。
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空想委員会は2008年に結成、2年前にメジャーデビューしたスリーピースバンドです。
委員長の三浦さんはアマチュア時代からバンド運営に役立てるために、
数々のビジネス書を読破。ライヴへの動員やファン層の拡大などに本から得た
知識を活かしているそうです。
先月リリースされたサードシングル「ビジョン」が好評発売中です。
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今回は空想委員会の三浦さんが参考にした本を3冊選んでもらいました。
今週はその1冊目です!

導くのは本ではなく、その後の自分自身
今回紹介するのは加茂啓太郎さんが書いた 「ミュージシャンになる方法」でございます。
これはですね、わたくし、1番影響を受けているバンドがナンバーガールというバンドなんですけども、そのナンバーガールと言うバンドをインディーズの時に発掘してメジャーに引っ張ってきた人なんですけど、その方がその人の視点で「プロミュージシャンとは何か」っていうのを紹介している本ですね。これは大学生の時に初めて買って「ミュージシャンってどんな仕事なのかな」っていうのを勉強した本でございます。
その時は就活中でやりたいことも何もなかったので、ミュージシャンになれるとは思っていなかったので、その周りのスタッフさんになれたらいいなとちょっと思っている時期もありまして、そのスタッフさんの仕事も書いてあるのでそれを読んで勉強しようと思って買った本です。
マネジメント会社とは何かとか、音楽出版社とは何かとか、印税の仕組みとか、イベンターとは何かとか、そういう専門用語について説明してあったり、あとはミュージシャンになれる人はどういう人かっていう…「こういうアーティストはこういうところがよくてデビューしたんですよ」っていう
普通に学生やってたら知らないようなことを紹介してくれている本ですね。

逆に、(ミュージシャンに)なれないなと思いましたね、これ読んで。

ただこれ、最後のページの方に、この本を読んだ方でミュージシャン志望の方は加茂さん宛にデモテープを送ってくださいって書いてあって、僕それ送ったんですよね。で、送るときにこの本買ったよという証拠のために、応募券があるんですけど、それ切り抜いて貼ってね、というのがあるんですけど、今僕の手元にある本は切り抜かれている跡がありまして。で、送ったらちゃんと「今の三浦君の技量、才能ではちょっと難しいと思います」という返事ももらいました、加茂さんから。
僕にとっては大事な本ですね。

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2016年05月15日

BOOK STAND 鴻巣友季子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からはの鴻巣友季子さんが登場。
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鴻巣さんは、1987年から翻訳の仕事を始め、
これまでに数々のミステリー作品のほか、
ノーベル文学賞作家ジョン・クッツェーの『恥辱』や、
『嵐が丘』の新訳などを手がけてきた方です。
最近のお仕事では今年1月に『翻訳問答2 創作のヒミツ』が発売中の他、『風と共に去りぬ』の新訳が話題となっています。
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今回は鴻巣友季子さんに「噛めば噛むほど味が出る人生」が描かれた本を
3冊選んでもらいました。
今週はその3冊目です!

見つめる闇にあるものは…
ちょっと海外文学を選んでみました。
アメリカとイギリスの文学はよく翻訳されるんですけど、今はオーストラリアの文学も結構訳されるようになってきてて、ミステリー仕立てのものとか人気があるんですけど、今回はケイト・グレンヴィルさんと言う作家さんの『闇の河』と言う作品です。
オーストラリアってみなさんご存知の通りイギリスから入植をして作られた国なんですけど、最初は犯罪を犯した人が流刑囚として送られる流刑地だったんですけど、そこで自分を立て直すっていうのかな、雄大な自然の中で開拓地を切り開いて立派な人間になっていくみたいなそういう一つのオーストラリア神話みたいなものは結構これまで書かれてきたらしいんですね。
このお話はロンドンの最貧層のウイリアムス・ソンヒルという男の子が盗みをして流刑にあって、っていうところから始まってシドニーでそこそこ裕福な暮らしができるぐらいまでが第2部なんですけど。
第3部ですごく大胆に展開するのが、土地の所有力っていうのが出てきてしまうんですね、そこから先住民の人たちとの軋轢があったり、最後の方は残虐な描写もあったり、これはケイトさんが調査に調査を重ねて、自分たちの歴史とハードな思いをして向かい合って書いたっていう…迫害された側じゃなくて迫害した側になるわけですけども、その人たちが真実を見つめて書くっていう姿に胸を打たれて、これは何度でも・・・最後のところ主人公側が夜の闇を見つめているところで終わるんですけど、読めば読むほど味が出るというか、いろんな風に解釈できる本です。

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2016年05月08日

BOOK STAND 鴻巣友季子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からはの鴻巣友季子さんが登場。
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鴻巣さんは、1987年から翻訳の仕事を始め、
これまでに数々のミステリー作品のほか、
ノーベル文学賞作家ジョン・クッツェーの『恥辱』や、
『嵐が丘』の新訳などを手がけてきた方です。
最近のお仕事では今年1月に『翻訳問答2 創作のヒミツ』が発売中の他、『風と共に去りぬ』の新訳が話題となっています。
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今回は鴻巣友季子さんに「噛めば噛むほど味が出る人生」が描かれた本を
3冊選んでもらいました。
今週はその2冊目です!

「あのね、亀ちゃん、小さい役なんていうのはないのよね」
戌井昭人さんの「俳優亀岡拓次 のろい男」と言う本をご紹介します。
これはある、売れない俳優と言ってしまうと語弊があるんですけれど、名脇役が主人公なんですよ。とにかく脇役ばっかりやってるんですよ。大体誰かにぶん殴られる役だったり、殺し屋みたいな役をやっても殺し屋なのに冒頭で真っ先に殺されちゃうみたいな役だったり、ちょこっとしか出ないんだけれど、とっても存在感があって味のある役者さんの生きざまを綴った連作短編集なんです。これ今1番はまっているって言ってもいい本だと思います。
この主人公の亀ちゃんっていうのが本当にとくに趣味もないし、お酒飲むのが大好きでロケから帰ったら必ずスナックに立ち寄って、ママに「あら、亀ちゃんおかえりなさい」とかって言われて、ひと心地ついて、カラオケ2曲ぐらい「スローなブギにしてくれ」となんだったかな…なんか、そういうのを歌ってほっとするみたいなね、そういう話なんですけど。
大女優に彼が言われる言葉があって「あのね、亀ちゃん、小さい役なんていうのはないのよね」っていうんですよね。「私、あなたを見てるとそういう役者になれると思うわ」「小さい役だからやりたくないなんて言うやつは今すぐ役者なんて辞めちゃえばいいのよ」って、大女優が言うんです。
結構私、人生に敷衍(ふえん)して考えるっていうか、自分のこと振り返ったりして、よく役者と翻訳者の訳者ってシャレじゃないんですけれど、比喩で語られることが多いんです。だから今、振り返ってみると殆ど売れない本だったなと思うんですけれど、

確かに小さい訳(役)なんてなかったな

と、自分の人生にはって。1つ1つやっぱりどっかのピースになってきたしって。そんな殊勝なこと思ったり。でも全体的には本当にそんなお説教ぶった本ではないので。
人生ってやっぱりいいかも、ってそんな気持ちになるかなあ…そんな本ですね。

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2016年04月24日

BOOK STAND 大森靖子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からはの大森靖子さんが登場。
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今年2月にリリースされた最新アルバム「TOKYO BLACK HOLE」の
完全生産限定盤は、初の書き下ろしエッセイ付。
昨年10月の出産の瞬間までの1ヶ月間を綴った200ページに渡る
ボリュームたっぶりの書籍となっていて、読み応え、聴き応えたっぷりの
濃厚な作品となっています。
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今回は大森靖子さんが「なにかを失って気づかせてくれた本」を3冊紹介してくれます。
今週はその3冊目です!

「それしかないじゃないですか。」
今回紹介するのは東村アキコさんの『かくかくしかじか』です。
美術の予備校時代の恩師が亡くなってしまった、東村アキコさんがペンを握った作品です。東村アキコさんてやっぱり、エネルギッシュだし、いろんなものを鮮やかに切り取ると言うか、ポジティブな方じゃないですか、すごく。だから、楽しく読めるんですよ。楽しく読めるんですけどぐさぐさくる表現がたくさんあって。
特に、美術予備校から美大に行くんですけど、美大に行ってからサボりまくるんですよ東村アキコさんが。サボりまくりつつ、それを斬るというか、「美大に行ったぐらいでは何にもならないよ」みたいなことにぐさぐさぐさぐさやられるんですよね(笑)
自分も予備校行って美大行っての、同じ経路を辿ってきたので。
それでこの予備校の先生が、私の予備校の先生に似ているんですよ!この、とにかくスパルタで、とにかく描かせるっていう・・・私の先生は精神論しか教えてくれなかったんですよね。東村さんは宮崎の予備校で、私は愛媛で、やっぱり愛媛とか宮崎とかから少人数の集団を、東京の大きい予備校の集団に勝たせるためには、そうするしかなかったんですよね。とにかく描かせて、とにかく絵に向き合う姿勢みたいなものを養って、っていう風にさせるしかなかったんですけど、そうさせるためにはやっぱりカリスマなんですよね、もうその存在が。
最後に印象に残っているシーンが、先生が最後

「描けッ」

って言うんですね。その一言がぐさっと来ますね。
とにかく描くことに向き合えって。
私だったら「歌え」とかに置き換えられると思うんですけど、私はミュージシャンなので。それしかないじゃないですか。
ひたすらやり続けること。そしてその努力を重ねるだけしかないので、
1番大事なシーンはそれなんだと再確認できたので、
全ての何かをやり遂げたい人にはぜひ読んでほしい作品ですね。

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2016年04月17日

BOOK STAND 大森靖子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からはの大森靖子さんが登場。
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今年2月にリリースされた最新アルバム「TOKYO BLACK HOLE」の
完全生産限定盤は、初の書き下ろしエッセイ付。
昨年10月の出産の瞬間までの1ヶ月間を綴った200ページに渡る
ボリュームたっぶりの書籍となっていて、読み応え、聴き応えたっぷりの
濃厚な作品となっています。
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今回は大森靖子さんが「なにかを失って気づかせてくれた本」を3冊を紹介してくれます。
今週はその1冊目です!

家族が好き、それがすべて。
今夜紹介するのはつんくさんがお書きになった「だから生きる」と言う本です。
こちらの本はですね、つんくさんが喉頭ガンを患って手術したことをきっかけに書かれた本なんですけど、どうしてそうなったか、自分のバンドの時代のことや、自分では喉の異変に気が付いていたのに病院の検査で異変がなかったから安心してしまって、喉の状態がどんどん悪くなってしまった後悔を鮮明に書いてますね。
あとは結婚したこと。どういうことが支えになって、手術を乗り切ったか、声をなくしても生きていくという選択をどうしてしたか、そういうことが書かれています。やっぱりそこには家族の愛情みたいなものが大きくて、奥さんや娘さん、息子さんのことをどんなに愛しているかが書かれているんです。
つんくさんと言えば「ん?」とひっかかる歌詞、「イェイ、めっちゃホリデイ」みたいに、「どうやったらそんなの思いつくの」みたいなポイントになるような歌詞がいっぱいあるじゃないですか。
そんな感じで双子が生まれた時に「めっちゃロックや!」って書いてあって、双子が生まれたことのどこがロックかは冷静に考えたら全然わからないんですけれど、それが本にテンポを生んでいてすごく読みやすいというか。
そういうところ、やっぱりつんくさんだなあと。
お嫁さんが出来たことによってつんくさんの生活ががらっと変わっていて、そんな奥さんをみていて、子供さんを見ていて生まれた歌詞がたくさんあると書かれていたんですよ。
奥さんがケーキ屋さんに行って、つんくさんに「じゃあ2個選んで」って言ったらしいんですよ。「何で2個なの?え、だって1個でしょ」って言ったら、「家に帰って食べる分と、夜ご飯の後に食べる分が必要じゃない?」と言われたそうなんですよ。「ああ女性はそんなふうな世界を持っているんだ」と衝撃を受けて、書いた歌詞があったり・・・
つんくさんが奥さんとお子さんをいかに大事にされているのか、結論のところに書いてあるんですよ。

僕は妻が好き、家族が好き。それだけだ。

本当に好きだから、生きていくことに決めたんだなって。
声を失っても生きていこうって決めるってすごいじゃないですか、歌手にとって。
家族ってすごいんだなってことに気が付かせてくれた本です。

BOOK BAR staff| 00:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2016年04月10日

BOOK STAND 大森靖子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からはシンガーソングライターの大森靖子さんが登場。
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今年2月にリリースされた最新アルバム「TOKYO BLACK HOLE」の
完全生産限定盤は、初の書き下ろしエッセイ付。
昨年10月の出産の瞬間までの1ヶ月間を綴った200ページに渡る
ボリュームたっぶりの書籍となっていて、読み応え、聴き応えたっぷりの
濃厚な作品となっています。
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今回は大森靖子さんが「なにかを失って気づかせてくれた本」を3冊を紹介してくれます。
今週はその1冊目です!

悲しみも全部、日常なんだ
今夜私がオススメする本は上野顕太郎さんの「さよならもいわずに」です。
2010年に発売された漫画で、上野さんがお嫁さんを亡くしたことをきっかけに描いた
お別れの様子と、その後の生活の様子を描いています。
大体そういうことを描くとき、ドラマチックに描いてしまったり
想い出のキラキラフィルターだとか、喪失感によって過剰になりがちですけど
これは絵のタッチもセリフもリアルに繊細に普通のテンションで描かれているんですよ。

「ああ、悲しみってこんな感じで当たり前に降り注ぐものなんだよな・・・」

って、いうことを思い知らされるというか。
中島みゆきさんが好きなんですよ、亡くなったお嫁さん。
作中でお嫁さんがカラオケで中島みゆきさんの「あした」を歌われていて
デンモクの描写に「あ、カラオケで曲を入れる時ってデンモクで入れるよな」って。
生活と地続きの「死」が周りの人を大事にしようって思わせる本です。
あと、表紙がPP加工がされているところだけ
描写が滲んで涙が落ちているようになっていて、すごく気に入っているんですよ。
何か手紙を書いた時に想いが溢れて泣いて、文字が滲んでしまったことがあって、
でも滲んでしまった文字までが私の想いだから汲み取ってほしいと、
そのまま出したことがあるんですよね。
そういうエモさを感じさせるって言うか。

BOOK BAR staff| 00:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2016年04月03日

BOOK STAND 酒井若菜さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは女優の酒井若菜さんが登場。
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酒井さんは今年2月に、対談・エッセイ本『酒井若菜と8人の男たち』を出版。
仕事を通して交友のある大好きな俳優や芸人さんに向けた生前弔辞という
構成がお見事です。
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今回は酒井若菜さんが心に残っている3冊を紹介してくれます。
今週はその3冊目です!

あなたの本棚にもきっと・・・!
今夜紹介する一冊は夏目漱石の『こころ』です。
本棚にあるほんの中で読んだ気になっていて、
実は読んでいなかった名作、ってあると思うんですよね。
例えば世界的にはドストエフスキーの「罪と罰」。
日本だとそれが夏目漱石、だそうです。
私も実はそうで、35歳にしてようやく
この本に出会えたんですが、
これまで読んだことなかったことが残念になるほど面白かったんです。
主人公の青年が避暑に行った先でたまたま出会った男に興味を持ったんです。
その時たまたま口をついて出たのが「先生」というだけで
実際に「先生」かどうかもわからない。
心を開いているでもなくとにかく自分の人生を諦めている「先生」。
でも先生には過去に秘密があるらしいぞと言う
人間の直観力は侮れないよなと言うところと、
人間に潜む闇みたいなものをすごく美しく描いていて、
実写化したら出たいな、と思うんですが
・・・女は殆ど出てこないんですよね(笑)

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2016年03月27日

BOOK STAND 酒井若菜さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは女優の酒井若菜さんが登場。
酒井さんは先月、対談・エッセイ本『酒井若菜と8人の男たち』を出版。
仕事を通して交友のある大好きな俳優や芸人さんに向けた生前弔辞という
構成がお見事です。
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今回は酒井若菜さんが心に残っている3冊を紹介してくれます。
今週はその2冊目です!

テレビの内と外、それぞれの青春!

今夜紹介する本はテレビのスキマさんこと戸部田誠の「1989年のテレビっ子」です。 
この本はテレビのスキマさんがテレビが好きすぎて書いた本なんですけども、
単に1989年のことだけでなくて、テレビに出ている側の方や作っている裏方、
そして見ている側の方など、いろいろなテレビ史を描いていて、
テレビがいかに面白いかを再認識させてくれるようなテレビ愛が詰まっています。
一応私もテレビの中の人間なので、「こんな風にテレビって見てもらえるんだ」って
思えて、すごく勇気づけられました。

「その番組が当時の僕の味方のような気がしたんだ」

という一節があって、普通はテレビに出ているあのキャラクターに対して
使うところを番組自体を「味方」と呼んだのがスキマさんらしいなって。
私はこのテレビのスキマさんと同世代なので本当にわかるわかるの連続でした。
当時のテレビを彩った「ビックスリー」ビートたけしさんや明石家さんまさん、
タモリさんなど多くの芸人さんとテレビマン、そしてそれに夢中になった
当時11歳のテレビのスキマさん。
テレビのスキマさんならではの視点、言葉で綴られた青春群像。

酒井さんが「この人で終わるんだ!」と思ったラストにも注目です。

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2016年03月20日

BOOK STAND 酒井若菜さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは女優の酒井若菜さんが登場。
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酒井さんは先月、対談・エッセイ本『酒井若菜と8人の男たち』を出版。
仕事を通して交友のある大好きな俳優や芸人さんに向けた生前弔辞という
構成がお見事です。
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今回は酒井若菜さんが心に残っている3冊を紹介してくれます。
今週はその1冊目です!

向田邦子さんが、ケンカ腰?!

向田邦子さんの「向田邦子全対談」です。
これは向田邦子さんがお亡くなりになった後に出版されたものなんです。
たくさんの人と対談された向田さんですが、対談集が出ていなかったことに
気が付いて、いろんな雑誌とかで対談してきたものをまとめて作られた本
なんですけれどもその対談をまとめつつ、各対談相手の方がお亡くなりになった
向田さんとの思い出を、言い換えれば弔辞のようなものをエッセイとして
書かれているんですね。その構成っていうのがすごく面白いなって思って。
私が最近出した本が『酒井若菜と8人の男たち』という本なんですけれども
構成を参考にさせてもらったのがこの本だったんです。
対談相手は、和田誠さんや吉行淳之介さん、中川一誠さん、竹脇無我さん、
倉本聰さん・・・読んでておもしろかったのが谷川俊太郎さんとの対談で、
なぜか向田さんが終始ケンカ腰なんです。

「詩人の方っていうのは朝起きた時から目覚ましの音が、
もう私たちとは違いますでしょう?」

と、ちょっと皮肉めいて言っているんですよ。
「ロマンチックな音で起きてらっしゃるんでしょう?」
そういう風にずっと「どうせ詩人なんて」というニアンスに
とられかねないことを向田さんがすごく強気に言っているんですけど、
谷川さんがするするするーっと「そんなことないよ〜」と、
諫めているような感じの関係が面白かったですね。 

BOOK BAR staff| 00:35 | カテゴリー:BOOK STAND

2016年03月13日

BOOK STAND 常見陽平さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は千葉商科大学・専任講師の常見陽平さんが登場。
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1974年生まれの常見さんは北海道出身。
一橋大学卒業後は「リクルート」「バンダイ」で働き、
就職活動に関連した著書を数多く書かれています。
現在、代表作のひとつである「僕たちはガンダムのジムである」が
日経ビジネス人文庫より文庫化され再び注目を集めています。
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今回は常見さんが、
何かが終わり、何かが始まる今の季節におすすめする本を
今週はその3冊目です!

やっさんを殴って、一面トップ?!

大谷由里子さんの【吉本興業女マネージャー奮闘記「そんなアホな!」】です。
元々は、1996年に扶桑社から出版された本なんですが、99年には 朝日文庫から
文庫化され、今回がまた2回目の文庫化として立東舎文庫から出ています。
何を隠そう、こちらは私が解説を書いています。
この本、今回どうして紹介したかというと「新入社員にお勧めの本」、
もっと言うと「女性社員にお勧めの本」です。
これはですね1985年、この頃「男女雇用機会均等法」がもう制定されていて
次の年に施行されるという女性の社会進出がますます盛んになるぞ!って頃に
京都の女子大を出て吉本興業に入社した当時、松岡由里子さん、
通称、まっちゃんの青春記なんです。なんと若手の時にあの「やすしきよし」を
担当したり、その他「宮川大助花子」とか、
言ってみれば「そんなアホな!」って日々が続くわけですよ、
非常に面白かったのは、若い人は知らないかもしれませんが、
伝説のコメディアン、エンターテイナー横山やすしさんとの日々が
載っていて、横山やすしさんはセスナの免許を持っていて東京出張には、
やっさんが操縦するセスナで大阪から東京に行った話だとか、
極めつけは有名なエピソードですが、やっさんが泥酔した状態で
ある番組に出演してあまりにもひどいもんだから、休憩時間に
セットの裏に新入社員のまっちゃん事、著者の大谷由里子さんが
やっさんを呼び出してやっさんを殴ったっと。
「しっかりしてくれ!」と、しかもその時、TVの収録なのに
他のタレントさん目当てなのかマスコミの方がいらっしゃって、
次の日、スポーツ新聞の一面トップを飾ってしまった…という
結構有名なエピソードなんですけど、言ってみれば活躍する女性の
フロントランナーだなぁ〜と、思ったんです。
今年は、芸能スキャンダルが多い年ですがその芸能人って言うのも
また孤独だし、実はそれを支える芸能マネージャーあっての
彼ら彼女達の活躍があるんだなぁって事をね、是非どのスキャンダルとは
言いませんけど皆さんは読んで味わってほしいなぁと思います。

BOOK BAR staff| 00:31 | カテゴリー:BOOK STAND

2016年03月06日

BOOK STAND 常見陽平さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は千葉商科大学・専任講師の常見陽平さんが登場。
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1974年生まれの常見さんは北海道出身。
一橋大学卒業後は「リクルート」「バンダイ」で働き、
就職活動に関連した著書を数多く書かれています。
現在、代表作のひとつである「僕たちはガンダムのジムである」が
日経ビジネス人文庫より文庫化され再び注目を集めています。
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今回は常見さんが、
何かが終わり、何かが始まる今の季節におすすめする本を
今週はその2冊目です!

卒業式の「呼びかけ」っていつ生まれたの?

有本真紀さんの「卒業式の歴史学」です。
この本は、卒業式というのがどのように生まれたのか?
日本でどのように生まれどのように変わっていったかと、
いう事を、歴史学・社会学的に描いた面白い本です。
この本を手に取った理由は、様々な新聞の書評でこの本が
取り上げられていたから、そしてもうひとつは私自身が
卒業式というものに対する違和感。
前回紹介した宮本輝さんの「青が散る」を読んで僕は、
青春というものは結局美しいんだけど一方で結構大変で美しくない、
決して楽しくはない。それを含めて青春だと紹介しましたが、
そもそも僕は「卒業式」ってものが昔から気持ち悪かったんですよ、
幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、そして大学院と、
6回も卒業式、終了式というものを経験しているんですけれども、
毎回、なんらかの違和感があって…、幼稚園ではなんでこんなに
強制的に「呼びかけ」というものをさせられみんな泣くんだろう?しかも、
幼稚園の園長のすごく分かりやすい話で親まで泣いているのが、
凄く嫌な光景だったんです。いわゆる、今で言う例えば小学校の
卒業式でいうと、「呼びかけ」っていうものがあり、みんなで校歌の他に
何か卒業式にちなんだ歌。「蛍の光」や「仰げば尊し」などを歌い、
さらに涙する。このフォーマットがいかにできてきたかを描いている。
そこで言うと、そもそも昔は春の卒業式ではなかった。
この本によると7月ぐらいだったかな?あと面白かったのが昔の
東京大学の卒業式が取り上げられていて、昔はいわゆる家族などといった
感じではなく、かなりの見学者が来ていて凄いことになっていたそうです。
で、途中その「呼びかけ」ってのが導入されていったとか…。
みんな卒業式ってこんなものだ!と、なんの疑いもないと思うんですが、
だけどそれは、日本で学校というものが広がっていって様々な時代を経ていく
過程で色々あった。特に卒業式で歌を歌うっていうことがどうして実現したのか?
という話だとか、呼びかけがいつ始まったのか?とか、
そういったものが丁寧に検証されているのが面白い本だと思います。

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2016年02月28日

BOOK STAND 常見陽平さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は千葉商科大学・専任講師の常見陽平さんが登場。
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1974年生まれの常見さんは北海道出身。
一橋大学卒業後は「リクルート」「バンダイ」で働き、
就職活動に関連した著書を数多く書かれています。
現在、代表作のひとつである「僕たちはガンダムのジムである」が
日経ビジネス人文庫より文庫化され再び注目を集めています。
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今回は常見さんが、
何かが終わり、何かが始まる今の季節におすすめする本を
今週はその1冊目です!

青春は、楽しくない!

宮本輝さんの「青が散る」です。
現在は、文春文庫から上下巻で分かれて発売されています。
私が昔買った頃は、こちらは1冊だったんですけどね。
一言で言うと…大学生活の入学から卒業までを描いた青春小説です。
テニスに没頭する青年たちを描き、恋愛模様ですとか悲しい別れとか
色んな屈折した部分とか、あるいは先生に説教されるシーンだとか、
本当に大学生活と言ったものが凝縮されている。
ちょっと個人的に思い入れが強い本で、この本を私が初めて読んだのは
実は、大学に合格してこれから上京するぞってタイミングだったんです。
この小説が初めて出版されたのが確か1980年代、昭和40年代の大学生活を
描いているんですが非常に衝撃を受けまして何かというと…
実はリスナーの皆さんに一番言いたいことなんですが、

青春は、楽しくない!っていう…現実を伝えたい。

青春ってよく美しいとかね爽やかだとか若い魂を燃やす時期だとか
色々言うんですが、青春って色々先が見えないしつまらない対立もあるし、
何かしらコンプレックスを抱くし、楽しくないんですよ。
昔のドラマが描いたようないかにもレジャーランド、モラトリアムな
大学生活なんて少なくとも今はなくて…、昔も全部がそうだったかと
言うとそうではなくて、なんというかそれでも青春って美しいなって
この小説を読んで思ったんです。
あと、青春の残酷な部分をちゃんと教えてくれたということで
キラキラしたドラマで描かれるような青春なんて誰も信用しないわけですよ
今こそ、特に大学生の皆さんだとか大学生活が懐かしい人だったり
それこそ、これから学生生活が始まる方には、是非読んで頂きたいな。

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2016年02月21日

BOOK STAND 吉田豪さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は書評家・インタビュアー・コラムニストの吉田豪さんが登場。
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吉田豪さんはプロレス関連の書籍やタレント本、及びタレント・グッズの
収集家として知られており、著名人をインタビューする際は徹底した
事前調査を行うことで取材対象から本音を引き出していきます。

今回はタレント本コレクターである吉田豪さんが繰り返し読んでいる
オススメのタレント本を3冊選んでもらいました。

今週はその3冊目です!

子役時代から酷い!

坂上忍の「地球に落ちてしまった忍」です。
この本は、子役としてデビューした坂上忍さんがロックにかぶれて
David Bowieが大好きだった頃、歌手デビューした17歳の坂上忍さんが
書いた1冊。俳優としても色々と主演作品に出始めた頃、
一番勢いに乗って、一番ギラギラしていてTVに出ては喧嘩とかして
していた坂上忍さんの本なので…、今とは少し違う、
一番青臭い頃のギラギラした坂上忍さんの魅力が詰まっている本。
アイドルと呼ばれると激怒していた頃ですね…。
坂上忍さんって、ここ5〜6年前から再評価されてTVとかにも
出るようになったのは、僕は10年ちょい前に、たぶん僕が最初に
再評価活動を始めたんですよ!坂上忍さんがいかに昔から
ヒドいことばっかりを言っているかってのが面白くて本人に直撃する
インタビューを行ったんですが、その原点となったのがこの本です。
この本は、芸能界全編に毒づいている感じです(笑)
例えば、
アイドルと言うのは坂上流にいえば、芸能界の 小学生だ!
ちなみに僕の慕っているいるアイドルは、David Bowieです。
っていう…。

個人的に一番好きな話は、今一番欲しいものは何ですか?って聞かれて
まず、ロンドンをもらう!っていう…(笑)
その話のデカさが好きで。
僕が最初にインタビューした時は、昔の若気の至り的な酷い話は、
つっこまれる度に反省していたんですが、
「いや〜、本当にすみません。」って言っていたのが、
完全に今は、開き直りモードになりましたからね。
まぁこの本は、子役時代から17歳までの半生ですがね。
坂上忍の映画評コーナーがまた酷いんですよ。
本当ね、基本悪口しか書かれていないんですよ。
大物の監督に、なんだっけな…、
映画「フェーム」、みんなが良かったと言っているから
観に行ったものの、まるでパープリン。何が言いたいのか
テーマもさっぱりお客さんに伝わてこない。まぁ子役の頃から酷いんですよ。
僕がよく言っているのは、消費税が導入される前ぐらいに発売された
タレント本っていうのは、今と常識が違うというか
「あ〜そこまで書いていいんだ!」っていうような基準が明らかに違う。
今なら確実に問題になる事が普通に書かれていて。
元々僕はパンクとかが好きで、そういうPUNKSのデストロイな感じに
憧れていたら…ふと考えたら日本の芸能人の方がデストロイというか、
よっぽど酷いことやってるっと思って、完全にそっちに持っていかれたって
流れがあったんですけど、なので皆さん古本は面白いですよ、
特にタレント本、最高です!今だと1年に数冊面白いのがあるかないかですが、
是非、色々読んで頂ければと思います。

BOOK BAR staff| 00:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2016年02月14日

BOOK STAND 吉田豪さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は書評家・インタビュアー・コラムニストの吉田豪さんが登場。
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吉田豪さんはプロレス関連の書籍やタレント本、及びタレント・グッズの
収集家として知られており、著名人をインタビューする際は徹底した
事前調査を行うことで取材対象から本音を引き出していきます。

今回はタレント本コレクターである吉田豪さんが繰り返し読んでいる
オススメのタレント本を3冊選んでもらいました。

今週はその2冊目です!

浮気の話も奥さんも大好き!その美しさ!

長門裕之さんの「洋子へ」です。
これは僕が人生で一番衝撃を受けた本です。
大好きな伝説の暴露本なんですよ。
分かりやすく言いますと、まぁ目次を読むと分かるんですが
全編「浮気の歴史」と「こいつが嫌いだ」みたいな事が
書いてあるだけなんですよ。
だから「えぇっ!?こんな本出していいの?」っていう、
凄い本ですよね。凄く心の広い奥さんなんですが、
実はこの本の前にも1冊あって、それは奥さんとの共著で
そこでも浮気をアピールしてるんです。
まぁ後で分かった事なんですが、僕は晩年の長門裕之さんを
何度かインタビューしているのでこの本がなんでこんなに面白くなったのか、
本当にカラッとしているんですよ、いわゆる暴露本ってちょっと恨みがましく
なったりするじゃないですか、この本は何もないんですよ。
本当に突き抜けた面白さがあって、それが何でなのかと思ったら
取材後にいつも編集者やライターの方とかと酒を飲んで
バカ話をしていたと…それを全部勝手に書かれたっという。
それが原稿チェックもないまま出てしまったという。
面白いに決まってるんですよ!ところが長門裕之さんも凄くて
「なんで、そんな本を出すんだ!」ってなった後に、印税がたくさん入ってきて
「これならいいかと、思った。」って言っていました(笑)
長門裕之さんは、良い人とか悪い人とかっていう単純な話じゃないんですよ。
こういう浮気の話をするのも大好きだし、奥さんの事も大好きだし
って言う、どっちもイコールなんですよね。
だから全然懲りずに「あの頃は、楽しかった〜!」って、最終的には
僕と組んでまたあんな暴露本を出したいって言っていました。
最後まで反省ゼロだったんですよ。その美しさですよね。
あと初版と改定版の違いも面白くて、僕の趣味で改定版になったりとか
文庫になったたりした本を全ページ読み比べをするってのがあるんですよ。
「あぁ〜ここは問題になったんだな。」とかが分かって面白いので
是非、みなさん、そんな読書も面白いのでやってみて下さい。

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2016年02月07日

BOOK STAND 吉田豪さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は書評家・インタビュアー・コラムニストの吉田豪さんが登場。
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吉田豪さんはプロレス関連の書籍やタレント本、及びタレント・グッズの
収集家として知られており、著名人をインタビューする際は徹底した
事前調査を行うことで取材対象から本音を引き出していきます。

今回はタレント本コレクターである吉田豪さんが繰り返し読んでいる
オススメのタレント本を3冊選んでもらいました。

今週はその1冊目です!

1行目から衝撃の1冊!

元光GENJIの諸星和己さんの「くそ長〜いプロフィール」。
諸星さんが光GENJI時代にいかに酷い事をやっていたのか
本人が全く自粛もしないで書いている画期的な本。
異常な面白さです。
元アイドルが書いた本として、ここまで反省もなく酷い話が
出ている本って珍しいくらい。
最近は、ジャニーズ事務所は色々と話題になっていますけど、
この本は読んでいるとジャニー喜多川さんに同情してくるんですよ!
かーくんがあまりにも酷すぎて…ジャニーさん可哀想って思えてくる
全く新しいパターンでした。(笑)
この本は、諸星和己さんが光GENJIを辞めジャニーズ事務所を辞めて
NYとかに行っていた頃に出版した1冊。
1ページ目から衝撃なんですよ、
こういう本の書き出し何行目かでいきなり心をつかまれる事って
滅多にないんですが…1行目

子どもの頃、住んでいた家が大雨のあとの鉄砲水で流されたことがある。

こんなつかみってないじゃないですか、えぇ〜って言う(笑)
豪快すぎる話が続くんですよ。
分かりやすく言うとバイオレント&セックスの本です、これ。
あまりにも面白ろ過ぎて即座に諸星さんを取材したら
この本に書いてある事よりも酷い話がどんどん出てきて、
僕は相当な数の人をインタビューしていますけど、
マネージャーが本気でビビッて取材後にそのテープを回収させて下さいと
言われたのは、人生で最初で最後の経験でした。
証拠を消そうとしたんですよ、事務所の人が(笑)
それぐらい酷いインタビューをして、それからまたあまりにも
面白くて僕は光GENJIを立体的にするようになり元メンバーの
大沢樹生さんとその後仲良くなって、何度かインタビューをしたんですけど、
この本がいかに素晴らしかったのか、かーくんがいかに面白かったのかを
伝ええると「彼は結構ね、虚言癖があるんだよね〜」って、
えぇぇ!じゃ、このエピソードは?!って聞くと、
「僕は見ていないないですね。」って、えぇぇっ!!!って言うような、
何が本当か分からなくなる部分まで含めて面白いんですよ。
なんだろう、自分を良く見せようっていう気持ちがゼロなんですよ。
僕はこの本1冊持っていたんですけど、某所でサイン入りが売っているのを
見つけて買い直しましたからね。なので2冊持っています。
光GENJI時代に出したかーくんの本と並べて読むと面白い。
同じエピソードが全く違う風に書かれています。

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2016年01月31日

BOOK STAND 落語家の立川吉笑さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は落語家の立川吉笑さんが登場。
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吉祥さんは2010年に6代目立川談笑に入門。
入門した当初から新作落語を発表し、
1年半という異例のスピードで二つ目に昇進しました。
これまで創作した新作落語は70を超えるそうです。

昨年12月に発売された立川吉笑さんの最新著書、「現在落語論
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今なおトップセールスを誇る
立川談志が書いた「現代落語論」の発売から50年。
立川談志の孫弟子、吉笑さんがまとめ上げた「落語論」とは?!

今回は、吉笑さんが新作落語のネタ作りの参考に
しているという本を3冊選んでもらいました。

今週はその3冊目です!

数学を考える作業は、自分についてずっと考えること。

森田真生さんの「数学する身体」。
著者のの森田さんは、元々東京大学で数学を勉強された方、
私の1つ年下なので1985年生まれまだお若い方なんですけど
肩書きが独特で「独立研究者」として今、活動されています。
数学の研究をされているんですが、どこかの研究機関とかには
所属せずに京都の山奥にこもって1人で数学を研究しながら
休みの日になったら全国を飛び回って「数学の演奏会」という
数学をまるで音楽の演奏会のようにパフォーマンスをするみたいな
ちょっと変わった経歴の方なんです。
そもそもこの本自体は数学の歴史をずっと辿っていくんですが、
意外と数学というのは身体的な作業であると…
要は体と密接な繋がりがあるというような事が書かれているんです。
確かに面白いし入ってくるんですけれども、自分としては内容と
言うよりかは、文章や文体とうか1つ年下の方なのにどこか
浮世離れをしているような感じがします。
また日本でも有名な数学学者の岡潔さんを尊敬されていて、
岡さんは仏教に精通されている方なんですが、だからなのか仏教的な
悟りの境地みたいな文体なんです。印象的なのは、そんな岡潔さんの言葉で、

何か物事を成し遂げようとしたい時に、一生で無理だったら
二生でも三生でも繰り返したらいいんだよ…

って、いうような言葉があってそんなの聞いてもピンとこないし
だって死んだら終わりじゃんって思うけど、
森田さんは意外にこの事が腑に落ちているというか、
本当にコツコツコツコツなんか着実に、まるで牛歩のように
しっかり制作をされているような感じがして、
同年代なのに自分はもっと有名になりたいとかお金を稼ぎたいとか、
なんかバタバタしているけれど、こういった本を読むとそういった
ざわざわした心がすっと落ち着くみたいな…。
まったく思っていた数学感と違って、例えば森田さんが言うには
「数学者は数学をしながら風景を見ている」と、ある問題を証明する時に
大きな山が前に見えてその山を数学者は、どの道から登ろうかとか
どうやって解こうかを考えている時には、自分の心が出てくると。
数学というのは情緒などはなく機械的な世界のように感じられるんですが、
内面世界にどんどん潜っていくような感じで日々数学を研究している、
みたいなことが書かれていて、意外と数学を考えるという作業は
哲学をやるみたいに自分についてずっと考えるみたいな、なんかそんな事が
書かれている本です。

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2016年01月24日

BOOK STAND 落語家の立川吉笑さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は落語家の立川吉笑さんが登場。
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吉笑さんは2010年に6代目立川談笑に入門。
入門した当初から新作落語を発表し、
1年半という異例のスピードで二つ目に昇進しました。
これまで創作した新作落語は70を超えるそうです。

昨年12月に発売された立川吉笑さんの最新著書、「現在落語論
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今なおトップセールスを誇る
立川談志が書いた「現代落語論」の発売から50年。
立川談志の孫弟子、吉笑さんがまとめ上げた「落語論」とは?!


今回は、吉笑さんが新作落語のネタ作りの参考に
しているという本を3冊選んでもらいました。
  
今週はその2冊目です!

言葉からネタを作る?!。

倉本美津留さんの「倉本美津留の超国語辞典」です。
タイトルの通り国語辞典の体裁をとってはいるけれども
全く国語辞典らしくない本。
そもそも著者の倉本美津留さんは、放送作家の方でダウンタウンの
ブレインというか「ごっつええ感じ」「ダウンタウンDX」とか、
松本さんと一緒にネタ作りをされてきた方で、そんな方が作った本なので
まぁ、大喜利…、言葉大喜利みたいな。また帯の言葉が秀逸で
高橋源一郎さんが書いた「倉本。あんた、日本語のストーカーか!」
まさにそうで、日本語をこんな視点でよくもまぁ集めたなぁと。
全部で38項目、色んな角度から日本語のちょっとおかしな所とかについて
言ったら屁理屈なんですけど、屁理屈からどんどん笑いに消化していく
みたいな作品ですね。めちゃくちゃ面白いのいっぱいあるんですが
特に好きなのは「言葉の漫才師」という項目があって、これ何かというと
日本語には、2つの言葉を並べる事によって強調するいたいな表現があって
例えば、「あちらこちら」とか「着の身着のまま」とか、
これって漫才師のコンビ名みたいだなって、元々は漫才師のコンビ名が
「あちらこちら」や「あの手この手」みたいに韻を踏む言葉から
作ったんでしょうけど逆になんか、言葉からネタを作ってみようみたいな
取り組みがあって、色々あげているんです。もし「あちらこちら」という
漫才師がいたらどんな漫才をするかなと…。
漫才台本が書いてあるんですけれども、例えば、はい!どーも。って出てきて
あちらさんとこちらさんが全然違う所にいて、センターマイクから離れて
立っていてって話になっていて、あと「うんともすんとも」って漫才師がいたら
出てきても何も喋らないとか…。なんかそんな感じでこの言葉から逆算して
漫才作ったらどうなるかなみたいなことが書いてあって面白いですね。

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2016年01月17日

BOOK STAND 落語家の立川吉笑さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は落語家の立川吉笑さんが登場。
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吉笑さんは2010年に6代目立川談笑に入門。
入門した当初から新作落語を発表し、
1年半という異例のスピードで二つ目に昇進しました。
これまで創作した新作落語は70を超えるそうです。

昨年12月に発売された立川吉笑さんの最新著書、「現在落語論
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今なおトップセールスを誇る
立川談志が書いた「現代落語論」の発売から50年。
立川談志の孫弟子、吉笑さんがまとめ上げた「落語論」とは?!

今回は、吉笑さんが新作落語のネタ作りの参考に
しているという本を3冊選んでもらいました。今週はその1冊目です!

読んだ瞬間にトリハダ!衝撃の1冊。

榎本俊二さんの「ムーたち」という漫画です。
榎本さんは「GOLDEN LUCKY」という四コマ漫画でデビューされた漫画家で
ギャグマンガの旗手というか、凄まじくシュールでナンセンス。
ちょっとエッチだったりグロテスクなものを得意としている榎本さんが
連載していた漫画。急に可愛らしい絵柄になって…たぶんご自身がご結婚されて
お子さんができたタイミングとかがあるかもしれませんが、
これまでの榎本さんの作品とはぐっと変わって家族のお話。
お父さん、お母さん、そして主人公の子供「ムー夫」、ムーたち3人の
家族の中で巻き起こる色々なんですけど、なんか日常の些細なことに
哲学があるというか、難しくはないけどちょっと考えたら
「これって変だよね」って事が色々と提案する4ページ読み切りぐらいの
さくさく読める本です。この本との出会いは、学生時代にコンビニエンスストアで
アルバイトをしていた頃、休憩時間に漫画雑誌「モーニング」を読んでいて
たまたまこの「ムーたち」のある回が目について、見た瞬間に
「なんて面白いネタを作るんだ!」と、ゾッとして…
というのも当時、自分が作るネタが特殊でなにかしらオリジナリティーがあると
若気の至りで思っていて、ただ全く同じような内容をもっと深くしかも
クオリティーが高い作品をやってらして、読んだ瞬間はトリ肌がたって、
「これは、やばい!」と、ただ4ページで終わるからすぐ読み終わって
うわぁ〜と思いながらも、でもそこから毎週楽しみにしていて。
ちなみにこの「ムーたち」のストーリーは、ムー夫という小学2年生か3年生の
主人公が家に帰って来てお母さんに宿題をやるからと質問をするんです、
「1+1」のテロップを見せて「これは1+1だよね?」って、
「そしてこれは1×1だよね?」と続き、さらに「+」と「×」の丁度
中間ぐらいの斜めの記号を見せて、「これは、1何?1なの?」と、
話し始める…ようは、「+」と「×」の間だから「たける」かもしれないし
「かけす」「たする」「たすかける」かもしれないと、考えられる組み合わせを
あげていって、全部で37個ぐらいあるとその中でムー夫が知っている言葉は
いくつある?って、今度はお父さんが問いかけて、すると「たかす」という
友達がいるとか7個ぐらい知っている、すると37分の7知っている事になる。
それを計算したら何%になる。他にも何%になる出来事はあるかな?
探してみようか?と、みたいな話なんですよ…。

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2016年01月10日

BOOK STAND スージー鈴木さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は音楽評論家のスージー鈴木さんが登場。
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スージーさんの最新刊「1979年の歌謡曲」。
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この本では、1979年という年は歌謡曲とニューミュージックが
拮抗したという点において、それ以降の日本の大衆音楽の
ターニングポイントとなったと分析されています。

今回はスージー鈴木さんが「昭和のエンターテイメントの歴史」に
関する本を3冊選んでもらいました。
  
今週はその3冊目です!


プロレスラー前のジャイアント馬場

広尾晃さんの『巨人軍の巨人 馬場正平』
ジャイアント馬場の野球選手時代のヒストリーを追った本です。
自伝っちゃ自伝ですが、自分で書いてはいないんですが
この前のタモリ本と同じく歴史を丹念に追った本なんですけど
プロレス関係で最近そういうタフな歴史探求ものがかなり流行っていまして
その端緒は「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」という
バカ売れした本で僕も読んだんですが、それと同じ流れで
柳澤健さんが書かれた「1964年のジャイアント馬場」、これはプロレスに
入ってから、いかにジャイアント馬場が成功していったかという歴史本が
あるんですが、そのアンサー本みたな感じで…じゃ、プロレスラーとして
成功する前にジャイアント馬場さんがプロ野球選手だった事は、みんな
知っているけれど果たしてどんなプレイヤーだったのか?
もしくは野球選手になる前、生まれてからの話っていうのを丹念に追った本。
もう逸話が様々ありまして、まぁ当然身長が大きかった。
実は「巨人病」という一種の病気で身長が高くなったけれども
運動神経は、めちゃくちゃ良かった。当時、プロレスというスポーツも
まだまだ浸透していなく運動神経のいい子はだいたい野球選手になった
戦後すぐの時代。そんな環境の中、巨人の選手になったがその後宗教に入ったり
監督と上手くいかなくなったり、最後は怪我をして…と、波乱万丈の
プロ野球選手としての歴史があって「あぁ、こんなこともあったんだぁ〜」と、
目からウロコな様々な歴史的事実が判明する面白い本です。
やっぱり力道山が日本でプロレスを初めて猪木と馬場が登場して、
当時、アメリカで日本人レスラーはヒールですから馬場は「東洋の巨人」と
不気味なキャラクターだった。猪木は力道山からかなり厳しくされたが
ジャイアント馬場は、かなりの優等生で力道山からそんなに強く怒られたことは
なかった。非常にクレバーで知的な野球人生があったみたいですね。

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2016年01月03日

BOOK STAND スージー鈴木さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は音楽評論家のスージー鈴木さんが登場。
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スージーさんの最新刊「1979年の歌謡曲」。
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この本では、1979年という年は歌謡曲とニューミュージックが
拮抗したという点において、それ以降の日本の大衆音楽の
ターニングポイントとなったと分析されています。

今回はスージー鈴木さんが「昭和のエンターテイメントの歴史」に
関する本を3冊選んでもらいました。
  
今週はその2冊目です!


10年に1度出てくるタモリさんの知性

『タモリと戦後日本』講談社現代新書から、近藤正高さんが書かれた1冊。
僕もタモリは一時期すごい熱中しました、またその当時タモリさん関係の
本がいくつか出版されたじゃないですかその中でも真打と銘打って読んでも
圧巻の内容でした。まず『タモリと戦後日本』このタイトルなんですが、
そもそもの着眼点がタモリさんが生まれた1945年8月22日、何かというと
終戦の丁度、一週間後にタモリさんは生まれたということで、
戦後の日本社会とタモリっていう関係を見ていく読み解いていく1冊。
これまでは、タモリさんのキャラクターや番組の分析が多かったが、
この本は、タモリと日本の歴史・戦後史を絡めていくという…
そういう意味ではタフな分析をしている本です。
特に印象的だったのは、まぁ最後の方なんですが、某公共放送でタモリさんが
資本主義の未来について語った、これは2015年の元日放送。
資本主義のやり方、方向性が行き詰っているではないかと…。
では日本の勤勉さなどがこれからの資本主義の中で活かされるじゃないかと、
えらい真面目な硬派な話をしたっていう話。タモリという人は少し変わった人で
知的な人だという話もあるんだけれども、軽薄なようにみえて軽薄じゃない
すごく知性があってそれが10年に1回ぐらいぽつぽつと出てくる。
その顕著な例として2015年の元日に語った「資本主義の未来」について語った一幕。
なんか戦後史の中でタモリの知性がぽつぽつと出てくる瞬間を捕まえて
分析していくって本なんですよね…。

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2015年12月27日

BOOK STAND スージー鈴木さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は音楽評論家のスージー鈴木さんが登場。
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スージーさんの最新刊「1979年の歌謡曲」。
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この本では、1979年という年は歌謡曲とニューミュージックが
拮抗したという点において、それ以降の日本の大衆音楽の
ターニングポイントとなったと分析されています。

今回はスージー鈴木さんが「昭和のエンターテイメントの歴史」に
関する本を3冊選んでもらいました。
  
今週はその1冊目です!

洋楽のリズムを既に加工貿易していた昭和のリズム

輪島裕介さんの「踊る昭和歌謡―リズムからみる大衆音楽」
著者の輪島さんは、大阪大学文学部・文学研究科准教授、
音楽学の学者。僕もリアルタイムではないけれど昭和には今よりも
いろんな洋楽のリズムが入ってきた時代。
この本の説明によると、スイング・ジャズやマンボ、チャチャチャに
カリプソ、ドドンパ、ツイスト、ボサノバにスカ、スイムにタムレに
スックスク…なんだかよく分からなくなったけど、
主にラテンのリズムが多いんですがそういうのが日本にどっと入ってきて
それを日本人がどう解釈したかを丹念に調べた本です。
特に読者に向けて強く書かれているのは、「ドドンパ」ってリズムがありまして
口で言いますと「ドッタン、タカタカタッタ…」なんと言いましょうか、
この本によりますと、フィリピンから入ってきたリズムを日本で活躍してた
歌手、アイ・ジョージがこのリズムをベースに日本で作られたリズム。
なので海外から入ってきたリズムを日本人はすでに加工貿易ですよね、
自分で加工してリズムを作ってそれが大流行したのが「ドドンパ」。
このドドンパの話が一番面白かったですね。
有名なのは、お座敷小唄が爆発的ヒットを記録したんですが、
僕が思うのは、日本人って普通前拍のリズムなんですが、ドドンパは
二拍目に強みがあって「ドン、タン!」って、一拍目じゃなくて二拍目に
アクセントがある。言ってみればこれが後に若者が踊るロックンロールや
ディスコとかクラブのリズムに繋がる。今、普通に楽しまれているリズムは
ここ日本では、ドドンパから始まったんじゃないかな〜と、
この本を読んだ私の読後感です。

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2015年12月20日

BOOK STAND 田崎健太さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はノンフィクション作家の田崎健太さんが登場。
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今週はノンフィクション作家の田崎健太さんが登場。
田崎さんは1968年京都市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、小学館に入社。
週刊ポスト編集部などを経て1999年に退社。
その後はノンフィクション作家として『CUBAユーウツな楽園』
『ジーコジャパン11のブラジル流方程式』『楽天が巨人に勝つ日』
『偶然完全 勝新太郎伝』などを執筆されています。

今回は田崎健太さんが最新著書『真説・長州力 1951-2015』執筆にあたって
参考になったという本を3冊選んでもらいました。

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今週は、その3冊目です!


「取材される人間は必ず嘘をつく」

井田真木子さんの「プロレス少女伝説 新しい格闘をめざす彼女たちの青春」です。
井田真木子さんは、十数年前に早くして亡くなられた方なんですが、
この「プロレス少女伝説」というのは、神取忍さんだったり
中国籍の女子プロレスラーとか、女子プロレスラーに密着して
女子プロというものは何か?ということを書いている名作中の名作!
当然僕も昔から読んでいたんですが今回長州力さんの本を書くときに
プロレスをどう描くか参考にしたくて読み直したら、
やっぱり良くできているんですよね。当時、この本を書いた時井田さんは
30代でしょうけど、文章も上手いし神取忍さんにずっとくっついて
本年を言わせる、そのやっかいな神取忍さんとどう向き合うか…
やっぱり凄いなと改めて思いましたね。
僕は井田さんと仕事をしたのは1回だけなんですけど何回か一緒に飲みに
行ったりとかお話を伺って、僕が小学館を辞める時もお手紙をもらったり
したんですけど、彼女がいつも言っていたのは「取材される人間は必ず嘘をつく」
というのが彼女の教えだったんです。
だからいかに嘘をつかせないように自分には真実を話せるようにどうやって
巻き込んでいくか、実はこれが井田さんがめちゃめちゃ上手い手法で
まさにこの「プロレス少女伝説」なんていうのは、神取忍さんだったりとか
女子プロレスラーを井田真木子ワールドに引き込んで舞台に上げて
話を聞いているんです。プロレスっていうのは色々秘密があるので取材するのが
難しい上に女子となるとまたちょっと難しいですよね。
だからそこを井田さんが掘り起こして、そして「神取忍」という女子プロの中の
異物を上手く描いた非常に面白い作品です。
そんな神取忍さんの言葉をこう書いています…

あのね、私、柔道やってたじゃん。
だから、勝負に負けるときっていうのはさ、
最初に、心が折れるってこと知ってたんだよ。

この「心が折れる」ってのはここで使ってるんですよ。
これもやっぱりまさに誠実な井田さんらしい、神取忍という人間をきちっと
その会話を使いながら「心が折れる」…うん、結構ちゃんと書いてるなって
改めて思いましたね。あの僕は、井田さんだけは敵に回したくないなぁって
思うぐらい緻密で綿密な下準備、そして…なんて言うかな、
その自分の土俵に上げるテクニックってものは凄いものがあって、
改めて読むとやっぱりなかなか凄いですよね。

BOOK BAR staff| 00:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年12月13日

BOOK STAND 田崎健太さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はノンフィクション作家の田崎健太さんが登場。
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今週はノンフィクション作家の田崎健太さんが登場。
田崎さんは1968年京都市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、小学館に入社。
週刊ポスト編集部などを経て1999年に退社。
その後はノンフィクション作家として『CUBAユーウツな楽園』
『ジーコジャパン11のブラジル流方程式』『楽天が巨人に勝つ日』
『偶然完全 勝新太郎伝』などを執筆されています。

今回は田崎健太さんが最新著書『真説・長州力 1951-2015』執筆にあたって
参考になったという本を3冊選んでもらいました。
長州力.jpg
今週は、その2冊目です!

いい会話を書く秘訣は誠実さにある!

スティーヴン・キングの「書くことについて」。
スティーヴン・キングと言えば、映画化にもなった
「キャリー」から様々な作品でベストセラー作家。
そんな彼が、小説というのはこんな風に書いているんだ、
とという事を赤裸々にあかしている本。
これは、何かを書く人は読んだ方がいいんじゃないかなという
内容の1冊です。「キャリー」で売れるまでは教師をやりながら
生活をして、色々投稿するもなかなか認められなかった。
でも奥さんが第一の読者となって彼を支えいつも的確な意見を
言ってくれていたそうです。スティーヴン・キングはこの本で
そういう人間が凄く大事だと書いています。
あと、書き方に関してもわりと細かく書いています。
例えば、なるべく表現は簡潔にとか、小説を書いてはいるけれど
ノンフィクション作家の僕が読んでも非常に参考になった。
なんといっても、世界で最も売れている作家の1人ですからね。
だから結構勉強になるし参考になります。
中でも印象的だったのは…、

これは小説作法全般に当てはまることだが、
いい会話を書く秘訣は誠実さにある。作中人物の口から出る言葉に
誠実であろうとすれば、あなたは非難の嵐を覚悟しておいたほうがいい。

つまりこれは、言葉が汚い言葉だったりとか
その職業、その人らしい言葉をかっこつけるのではなく「書け!」って
言っているんですよね。
僕がノンフィクションを書くときにある時期から心掛けている事は
例えば、僕が長州力の言葉を書くときに、ほとんどそのまま書いているんです。
それは、長州力さんの言葉を意味を通すのであればもう少し整えなければ
いけないところもあるんですが、長州力さんのイメージを出すんだったら
誠実に書くしかないなと思っていて、ただ実はそこのバランスで意味を
通しながら誠実に書くという所がいつも苦労してるところなんですけど、
特に今回の『真説・長州力 1951-2015』を書くときには、
谷津嘉章さんだったり、坂口征二さんだったり…
まぁ、みんな変な人なんですよ、言葉がね。
それを上手くその人が喋っているように活かすために、まさにこの
スティーヴン・キングが書いた「いい会話を書く秘訣は誠実さにある」。
これは僕、何回も読み直して、というか頭の中に置きながら書きましたね。

BOOK BAR staff| 00:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年12月06日

BOOK STAND 田崎健太さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はノンフィクション作家の田崎健太さんが登場。
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田崎さんは1968年京都市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、小学館に入社。
週刊ポスト編集部などを経て1999年に退社。
その後はノンフィクション作家として『CUBAユーウツな楽園』
『ジーコジャパン11のブラジル流方程式』『楽天が巨人に勝つ日』
『偶然完全 勝新太郎伝』などを執筆されています。

今回は田崎健太さんが最新著書『真説・長州力 1951-2015』執筆にあたって
参考になったという本を3冊選んでもらいました。
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今週はその1冊目です!

小説では書かない舞台裏!

吉村昭さんの「戦艦武蔵ノート」です。
吉村昭さんは、小説家なんですがノンフィクション作家以上に
史実を調べて書く人なんですよ。
この本は、吉村昭さんが有名になった「戦艦武蔵」という作品の
裏側を書いた一冊なんです。
徹底的に取材をした細かなところまで書かれています。
僕が今回書いた『真説・長州力 1951-2015』もそうなんですが、
結構舞台裏をみせているんですよね。
どんな風に長州力さんに取材したのかとか、あるいは谷津さんが
酔っぱらってこんな風に現れたとかね…。結構色々出しているんです。
実は、僕にとってそれは初めての手法だったんです。
つまり、ノンフィクションの舞台裏を見せながらやろうかなぁと
思った時に、ふとこの本を思い出した。
戦前、売れない作家だった吉村さんが、あるきっかけで
「戦艦武蔵」を調べるようになって、これがなかなか資料が
見つからないんですね、そこらどんどん人に会っていって、
舟の作り方を学び、専門用語を勉強し、そして、まだ戦争の傷跡が
残っている時代に現地に行き、たくさんの人に会った。
当時、戦艦武蔵は徹底的に隠さなければいけなかった。
もし、見たとか分かると軍から目を付けられるような時代。

中でも印象的だったのは、吉村昭さんが出来たばかりの
戦艦武蔵をたまたま見てしまった漁師さんを探しあてて
会いに行くんですよね、こんな節で書かれています…

漁師の話を聞きながら私はノートに前ページの図のような
絵を描いて漁師に見せた。「その通りだ」と、漁師は言った。
見たんですね?「見た」。漁師は答えたがその時ふいに漁師の顔色が
変わるのに気が付いた。「あなたはどちらの方ですね」漁師は急に
改たまった口調で言うと岩崎係長の名刺と私の名刺を怯えたように見つめた。
私は質問の意味が分からなかったが、小説を書くために東京から戦艦武蔵の
事を調べにきているのだと、再び言った。「警察の人じゃないだろうね」
漁師の口からこぼれた言葉に私は愕然とした。漁師の顔には恐怖の色が
浮かんでいる。「今日の事は誰にも言わないでくれ。わしは何も知らない
何も見たことがない。」

こんな風にまだ戦争の傷跡が残っている節を描いています。
小説「戦艦武蔵」に、ここは全く出てこない。
でも、こんな風に探し当てそのちょっとのディティールの為に
吉村さんは、この漁師さんに会いに行っているんですね、
ノンフィクションだったらこれは書いちゃうんですけど、
小説には、吉村さんは書かない。
僕はその間じゃないないですが、裏側を見せながら
「真説・長州力 1951-2015」を書こうと思った時に、間接的にですが
参考にした部分はあります。

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2015年11月29日

BOOK STAND 吉澤嘉代子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、シンガーソングライターの吉澤嘉代子さんが登場。
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吉澤さんは1990年生まれ。
16才のときから作詞作曲をはじめ、
2013年にファースト・ミニ・アルバム「魔女図鑑」でデビュー。
最新作は先月リリースされた3枚目のミニ・アルバム「秘密公園」です。
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吉澤さんは子どもの頃から本が大好きで、小学生の時の愛読雑誌は
「ダ・ヴィンチ」だったそうです。

今回は、吉澤嘉代子さん「欲望」をテーマに3冊の本を選んでもらいました。
今週は、その3冊目です!

欲望という感情を知っていた…

姫野カオルコの「ツ、イ、ラ、ク」です。
この小説は、14歳の女の子と若い先生との禁断の恋を描いたお話。
私も丁度14歳の時にこの小説と出会いました。
14歳の私は、大恋愛の経験もなかったのですが
物凄くしっくりきたというかリアリティーがあった。
内容的には過激な表現もありその内容も良く分からないところも
たくさんあったのに、主人公の少女が出会うべくして出会った人が
この先生だったんだなぁっていうのが凄く伝わってきたので
たぶん、しっくりきたんだと思います。
中でも好きなところは、先生の名前が河村先生というんですが、

十四歳をいたわる余裕は河村にはなかった。
認めた快感でめいいっぱいだった。
隠し、誤魔化し、否定し、否定したからにはさらに否定し、
否定し続けていた感情を容赦なく破壊して認める快感で

という箇所が、凄く好きで…
これは、女の子と先生が関係を結んだ後の所。
私が凄く思ったのは、この2人だったからきっと、
どんな年齢でも結ばれてしまったんだろうなぁと、
14歳だったら「欲望」という言葉もきっとずっと前から
知っていたしその感情も湧いていたんじゃないかと思います。
私は、花開いてたと思います…。

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2015年11月22日

BOOK STAND 吉澤嘉代子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、シンガーソングライターの吉澤嘉代子さんが登場。
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吉澤さんは1990年生まれ。
16才のときから作詞作曲をはじめ、
2013年にファースト・ミニ・アルバム「魔女図鑑」でデビュー。
最新作は先月リリースされた3枚目のミニ・アルバム「秘密公園」です。
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吉澤さんは子どもの頃から本が大好きで、小学生の時の愛読雑誌は
「ダ・ヴィンチ」だったそうです。

今回は、吉澤嘉代子さん「欲望」をテーマに3冊の本を選んでもらいました。
今週は、その2冊目です!

欲望は、様々な感情と連なっている。

志賀直哉さんの小説「剃刀」です。
六本木麻布にある床屋さんを営む主人のお話。
1本1本を抜くように剃っていく髭剃りの名人でもある。
ある繁盛期でも忙しい日、主人は体調を崩して
寝込んでしまうが、店にはたくさんのお客さん。
ふらつきながらも起きあがって仕事を始める。
奥さんも心配して主人に「大丈夫?」と声を掛けている。
そんな場面、この「剃刀」が一体何を表しているのかと
考えた時に、私は「男性器」だと思った。この疲労している中、
仕事を全うしなければならないという責任感とのはざまで、
主人公は、疲れ切ってボロボロになっている。
その中で、奥さんの様子が何故だか妙になまめかしく映っていたり、
あと恋愛模様も少し出てきたり、ずっと「性」の匂いが漂っている。
それが最終的に「剃刀」に表れているんじゃないかと思っていて、
というのも、欲望は様々な感情と連なっているから。
食欲があると性欲もあるとか、この主人公は物凄く疲れていた。
ギリギリの状態、自身の命を守りたい状況下。
そんな欲望が連なりになっているので、ひとつを引っ張ると同時に
ひとつが下がる…みたいに、欲望を感じる。

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2015年11月15日

BOOK STAND 吉澤嘉代子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、シンガーソングライターの吉澤嘉代子さんが登場。
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吉澤さんは1990年生まれ。
16才のときから作詞作曲をはじめ、
2013年にファースト・ミニ・アルバム「魔女図鑑」でデビュー。
最新作は先月リリースされた3枚目のミニ・アルバム「秘密公園」です。
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そんな吉澤さんは子どもの頃から本が大好きで、
小学生の時の愛読雑誌はなんと「ダ・ヴィンチ」だったそうです。

今回は、吉澤嘉代子さん「欲望」をテーマに3冊の本を選んでもらいました。
今週は、その1冊目です!

欲望を感じた衝撃的なセリフ!

三島由紀夫の「女神」。
物凄く女性の「美」に対して厳しい主人公の男性、
木宮周伍がとても魅力的で完璧な女性と結婚するんですが、
ある時、彼女は顔に醜い火傷を負ってしまう。
絶望する周伍でしたが、1人娘の朝子が美しく成長していくに従い
今度は、娘を手塩に掛けて育てていく。
周伍もまた面白い人で娘に素敵な恋人や結婚相手をあてがうのだけれど
最終的には仲を引き裂いてしまう。つまり周伍が娘を一人占めしたいという
欲が抑えられなくなっていく。
そして引き裂いた後のセリフがこの「女神」の中で一番欲望を感じたシーン。
最後の最後に周伍と娘のやりとり…

「やっと二人きりになれたね」周伍はそう呟いた。
しかしそれを繰り返した朝子の言葉は、同じ言葉でも、もっと深い余韻をもち、
周伍の心を神秘な幸福感で充たしたのである。
「ええ、やっと二人きりになれたんだわ」

と終わる。娘はそれを受け止めるというか、
私は考えたくもないけど、父に「やっと二人きりになれたね」って
言われたら、本当に嫌な気持ちになりますよね。

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2015年11月08日

BOOK STAND 中村のんさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はスタイリストの中村のんさんが登場。
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中村のんさんは、1970年代に日本初のスタイリスト高橋靖子さんの
アシスタントとして、ファッションの世界に入り活躍されてきた方。
最近は、70年代の原宿をテーマとした写真集「 70'HARAJUKU 」という
自ら企画した写真展をまとめた写真集を出されています。
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今回は、中村のんさんにオススメの本を3冊選んでもらいました。
今週は、その3冊目です!

「YES」を言い続けることで肯定したいことが広がる

写真、高砂淳二さん、詩、覚和歌子さんの「YES」。
写真と言葉のコラボレーションの写真集。
今の世の中「NO」と言いたいことが多い。
でも同時に「NO」と言うこともとても大事だと思います。
この1冊は、あえて「YES」。覚和歌子さんの言葉をお借りすれば、
「NO」ということよりも「YES」といえるということに目を向け
「YES」を言い続けることによって、世界に肯定したい事が
広がっていくんじゃないかと…その気持ちがこの本の写真の
1枚1枚から伝わってくる。誰が見ても美しいと思える写真に「YES」を
込めた覚和歌子さんの言葉がもの凄く響いてくる。
中でも印象的なのは、丘の上に群がる羊達の上に大きな虹がかかった1枚。
一見、合成写真かな?と思うほどなんですが、ご本人から合成ではないと
伺いました。草原と羊と、虹の写真。
そこに、覚和歌子さんの言葉が…、

あなたのなかにひろばをつくりなさい
とおいだれかをおもってたたずむための
ひもとけないきせきがおとずれるための
ただならぬしずけさがたちよるための
それらみんながつどうための

と、書かれています。
ついつい人って、あれやっておかなくちゃなとか、
あれやらなかったなぁ、とか。
心の中はいつも言葉で埋まっていると思うんです、
「あなたのなかにひろばをつくりなさい」ということで、
空間を作る、カラッポにする、ひろばをつくる。
この写真を見ると虹がかかってのどかな羊たちが集まってきて。
予期せぬ奇跡のようなものが訪れるんじゃないかなっていうことを
この「YES」では、言っているんじゃないかなって思います。

BOOK BAR staff| 00:31 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年11月01日

BOOK STAND 中村のんさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はスタイリストの中村のんさんが登場。
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中村のんさんは、1970年代に日本初のスタイリスト高橋靖子さんの
アシスタントとして、ファッションの世界に入り活躍されてきた方。
最近は、70年代の原宿をテーマとした写真集「 70'HARAJUKU 」という
自ら企画した写真展をまとめた写真集を出されています。
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今回は、中村のんさんにオススメの本を3冊選んでもらいました。
今週は、その2冊目です!

きっと、一生忘れられない言葉

高野悦子さんの「二十歳の原点」です。
これは、あまりにも有名な本なのでご存知の方も多いと思います。
1970年に出版されて若者達の間でベストセラーになった1冊。
著者である「高野悦子」という人は、二十歳と六ヶ月の時に
残念ながら鉄道自殺という形で、この世を去ってしまった人なんです。
これは、本にする為に書かれたものではなく、亡くなった後に、
彼女が綴っていた日記が発見されて、その日記が本という形で出版されたと
同時に当時の若者達の間で、話題になりベストセラーになった本です。
私が読んだのは17歳の時なんです。その時に受けた衝撃を分かりやすく言えば、
彼女は当時、京都にある立命館大学の女子大生だったんですが、
日記の中に、時々「シアンクレール」というジャズ喫茶が登場する。
そこで考えた事や聞いた曲が日記にも綴られていて、17歳の私は、
その次の春休みに東京から各駅停車の電車に乗って京都の「シアンクレール」や
立命館大学にも訪れた。どうしても彼女がいた場所に行きたくなって、
友達と2人で行っちゃいました。そのぐらい私にとっては衝撃だったなぁと。
その中に、今でも忘れられない言葉があって、それは冒頭。
この本は、1970年1月2日の日記から始まっているんですが、

私は慣らされる人間ではなく、
創造する人間になりたい「高野悦子」自身になりたい
テレビ、新聞、週刊誌、雑誌、あらゆるものが慣らされる人間にしようとする
私は、自分の意志で決定したことをやり、あらゆるものにぶつかって
必死にもがき、歌をうたい、下手でも絵をかき、
泣いたり笑ったり、悲しんだりすることの出来る人間になりたい

この「高野悦子」自身になりたい、というフレーズは
当時17歳の私にもの凄く刺さって、この言葉はきっと一生忘れない言葉。

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2015年10月25日

BOOK STAND 中村のんさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はスタイリストの中村のんさんが登場。
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中村のんさんは、1970年代に日本初のスタイリスト高橋靖子さんの
アシスタントとして、ファッションの世界に入り活躍されてきた方。
最近は、70年代の原宿をテーマとした写真集「 70'HARAJUKU 」という
自ら企画した写真展をまとめた写真集を出されています。
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今回は、中村のんさんにオススメの本を3冊選んでもらいました。
今週は、その1冊目です!

豪華な面々の日常を写した写真集のような1冊!

高橋靖子さんの「時をかけるヤッコさん」です。
高橋さんは、日本でスタイリストの第一号だった方で、
まさに草分け的存在の1人。
私にとっては、17歳の時に出会ったスタイリストになる
きかっけをくれた師匠です。
この本は、タイトルの通りヤッコさん(高橋靖子さん)が
70年代にロンドンに行ったところから始まります。
まさに60年代の終わりから2015年の現在までを、スタイリストとして
駆け抜けた、走り続けたヤッコさんの人生、そしてその中で
出会ってきた豪華な面々との交友録と思い出が綴られています。
名前を羅列すると、デヴィッド・ボウイ、T.Rex、CAROL、矢沢永吉さん、
山本寛斎さん、加藤和彦さん、ジョー山中さん、忌野清志郎さん、
山口小夜子さん、Charさん、布袋寅泰さん、などなど。
もっとたくさんの方々が登場しますが、ざっくり言うとこの方々と
一緒にやってきた仕事やプライベートでの交友について書かれています。
彼女が、デヴィッド・ボウイと出会ったのは1971年。そして、1973年に
行われた初の来日公演で、山本寛斎さんの衣装でスタイリストをやっている。
改めて凄いなと思うのは、それから才能あって活躍するスタイリストが…、
もちろん私もその1人として山ほど世の中に出てきていますが、
世界的なビッグスターのスタイリングをやった人は、ヤッコさん以降
残念ながら日本で出てきていないんです。
そして、この本がおすすめなのは、ここに登場するデヴィッド・ボウイや
イギー・ポップ、矢沢永吉さん、坂本龍一さん、山口小夜子さんを始め
錚々たる人達と日常を一緒にいる写真というのが、「これ、写真集?」って
いうほどたくさん掲載されています。それだけでも相当なお宝だと、
改めてまとめてみて、凄いなぁ〜って思っています。

BOOK BAR staff| 00:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年10月18日

BOOK STAND 立川談慶さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、落語家の立川談慶さんが登場!
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立川談慶さんは、会社員生活を経て会社員と吉本所属の芸人の二足のわらじ、
そして次に落語の世界へ進むというユニークな経歴の持ち主。
お名前にも一文字付いていますが、なんと慶応卒では初めての落語家だそうです。

そして、立川談慶さんの最新著書
いつも同じお題なのに、なぜ落語家の話は面白いのか」発売中
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今回は談慶さんに「人生の節目で読んできた本」を3冊選んでもらいました。

今週はその3冊目です!


リアルな言葉だからこそ救われた!

水道橋博士の「藝人春秋」です。
自分の本選びは、常に人生にどのようにリンクしてくるか
という目線で選んだ本だなぁ〜と、思います。
まさにこの「藝人春秋」は、芸人の生様が羅列してある1冊。
ドキュメンタリーなんです!
先日紹介した「宮本武蔵」も凄い本なんですが、
あれはフィクションの世界だからこそ距離がとりやすい所もあった。
こちらはドキュメンタリーだから逆にズカズカというか、
刺々しくというか、痛いんです。リアルなんです!
だから荒療治してくれる本なんです。
「宮本武蔵」が自身を優しく宥めてくれる本ならば、
「藝人春秋」は、超過激療法のマッサージ師みたいな感じで
「おまえ痛いだろうが、ここやんなきゃいけないんだよ!」って
言ってくれる。特に石倉三郎さんのページは、自分が真打になっても
地方局の催しで、落語をやっている脇で素人のカラオケ大会が
行われているという過酷な現場があって、なんだよ!って思った。
まだ若手の通過儀礼としてそういった現場を経験するのは、
まだ理解できるが…ただ真打になってまでなんで俺このレベルなのかと
思うと、正直心が折れそうな時にこの本に接して石倉三郎さんの言葉に
救われた。

「俺も落ちるところまで落ちたなぁ」と思ったけどね。

でもそう思った瞬間

「俺もお笑いのプロになったな」って確信できたの。

やっと芸人って仕事に腰かけじゃなくて、
泥までつかったなぁって思えたんだよ、これ分かるだろ

…って、もちろんこれは本の中で橋博士さんに語りかけているんだけど
なんか自分にくるんですよ。「おまえ何やってるんだよ!」って。
全てにおいてリアルなんですよ。
だから、お前は芸人だってことをリアルに生きろということを
いい意味で軌道修正してくれるというか、自分の人生を救ってくれた
本だったと思いますね。

BOOK BAR staff| 00:34 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年10月11日

BOOK STAND 立川談慶さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、落語家の立川談慶さんが登場!
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立川談慶さんは、会社員生活を経て会社員と吉本所属の芸人の二足のわらじ、
そして次に落語の世界へ進むというユニークな経歴の持ち主。
お名前にも一文字付いていますが、なんと慶応卒では初めての落語家だそうです。
そして、立川談慶さんの最新著書
いつも同じお題なのに、なぜ落語家の話は面白いのか」発売中
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今回は談慶さんに「人生の節目で読んできた本」を3冊選んでもらいました。

今週はその2冊目です!


まるで常備薬のような1冊!

吉川英治の「宮本武蔵」です。
SMAPの名曲「らいおんハート」のような
らいおんハートの持ち主のような尊敬する先輩がおりまして
その先輩に「愛読書は何ですか?」と聞いたら、
「宮本武蔵だ!」と一言ズバって言って、
じゃ、俺もその本を読めばらいおんハートを持てるのかなって
憧れを持って読み始めた本です。
今考えるとそんなに遅くはないが、25年前は25歳で入門するのは
かなり遅かったので「大丈夫かなぁ…」と、不安が先だっていた。
弟子入りが叶って古本屋に行ったら、8冊で1000円で購入した。
それを読み進めていくに従い当時は25歳と若かったので、
リアルに宮本武蔵と自身を重ね合わせて読むことによって、
宮本武蔵が抱いた「辛さ」「悩み」みたいなものも自分のものとして
感じ取れる距離感になり、また自分の悩みも武蔵ならどう解決するだろか?と、
考えるようになり武蔵になりきり悩みや淀んだ部分を剣豪のように
ズバッズバッと、斬っていくんじゃないかなって。
そんな高揚感で読んでいた。
この物語は、宮本武蔵が成長していくお話。なので武蔵が成長する事で
自分も悩みをクリアして成長していくのではないかという距離感。
そんな風に読み始めて今年で50歳になりました。
この本は、常備薬というか悩みがあったり辛いなぁっていう時に、
また読み始めていくうちに熱中しちゃっていつの間にか悩みや辛さが消えている。
中でも好きなシーンは、ひとつ戦いを終えて武蔵が富士山に接した時に、

「あれになろう、これになろうと焦るより、富士のように、黙って、
自分を動かないものに作り上げろ。世間に媚びずに世間から仰がれるようになれば、
自然と自分の値うちは世の人がきめてくれる。」

自分もこの言葉を引用して絵手紙とかに書いている。
落語家をマネージャーもなく事務所にもはいっていないし
1人でやていると悩み事だらけの時に、この言葉に接して
「あぁそうだ、俺の原点はここだ!」って、そうだ媚ている場合じゃない。
とにかくもっともっと自分が大きな落語家になればいいんだ。
同じような事を師匠の立川談志にも言われた「おまえが凌駕しちまえ」って
いつも言われた、辛い目にあったらお前が最高の存在になっちまえばいいんだと。
俺に対して怒りを感じるんだったら俺を乗り越えろって言っていたんですね。
それと全く同じ。いつもダメになりそうな時は、この武蔵の言葉にすがっています。

BOOK BAR staff| 00:35 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年10月04日

BOOK STAND 立川談慶さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは落語家の立川談慶さんが登場!
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立川談慶さんは、会社員生活を経て会社員と吉本所属の芸人の二足のわらじ、
そして次に落語の世界へ進むというユニークな経歴の持ち主。
お名前にも一文字付いていますが、なんと慶応卒では初めての落語家だそうです。

そして、立川談慶さんの最新著書
いつも同じお題なのに、なぜ落語家の話は面白いのか」発売中
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今回は談慶さんに「人生の節目で読んできた本」を3冊選んでもらいました。

今週はその1冊目です!

若き日の立川談志を味わえる「立川流」のバイブル!

立川談志の「現代落語論」です。
この本は今から50年前にうちの師匠が29歳で執筆した
落語界初の本と言っても過言ではない1冊。
これを高校生の時に古本屋で買ったんです。
ここに書いてあります180円と…(笑)
今でも「三一書房」で売れている本なんですが、
とにかく29歳で本を出版した談志師匠の才覚もさることながら
まず、予言性ですね。落語の未来を見切っていた!
天才というのは、そこまで把握していたのかと…
戦慄を覚えるんですが、落語が能の道を辿ることは確かであると
いうことと、落語に対する当時の歴史的定義。
落語は人間の業の肯定である。
要するに「業」というのは、人間の弱い部分、ダメな部分、
認めたくない部分、そういったものを落語はすべて包括して認めている。
だから落語は江戸時代から続いている。
というこの定義にひれ伏したのが高校の時。こんな本を書く人は
どんな人なのかなぁと思って大学時代に談志師匠の落語に触れて
「あっ、この人は本物だ!最高のパフォーマーだ!アーティストだ!」
みたいな憧れを持って弟子入りして…えらい目にあったって言う事です。
まぁでも、この本のおかげで自分が落語に目覚めたというか、
落語の面白さや素晴らしさ、そして昭和40年当時の将来性までも
見切っていたと言いましたが、そのおかげでこの本が出版されてから
18年後に「立川流」という団体を作って、落語協会という大きい団体から
飛び出したというこの宣言書みたいな、決意表明みたいな部分も感じ取れる。
若き日の立川談志を味わうのみならず、今の落語界にも通用するような
現代の落語の意義みたいなものが、明確に記されている。
なので落語家になる人ならテキストとして味わってかみしめて読んでほしい。
落語家にならない人でも落語のなんたるかみたいなエキスを満喫できる本です。
いまだに通用する歴史的な定義書です。まさに立川流のバイブルです!

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2015年09月27日

BOOK STAND 鵜飼秀徳さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは日経ビジネスの記者、鵜飼秀徳さんが登場。
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鵜飼さんは京都のお寺に生まれ、実家の副住職も兼務するという
異色の経済記者です。
全国の寺の存続危機を記した著書「寺院消滅」、たいへん話題になり、
経済書としては異例の売上げを記録しています。
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今回は鵜飼さんに「自然と人間」をテーマにした本を3冊選んでもらいました。

今週は、その3冊目です!

心でとらえたものをキャンバスに投影したもの

東山魁夷「日本の美を求めて」。
日本画家の巨匠、東山魁夷さんが日本の風景…
目で見た風景というよりも心象風景について書かれた本です。
つまり、心の目で見る。
ここに書かれている中に、奈良時代の高僧、鑑真が日本に来たときの
様子がかかれています。彼は瀬戸内海を通って6回目のチャレンジで
ようやく日本に到達するんですがその時に視力を失っている。
その光を失った中でも瀬戸内海に入り大和に入っていく時の様子が
彼の目には、非常にくっきり見えていたということが書かれています。
実は、あまりエピソードは載っていないんですが奈良の唐招提寺の話とか
そういった事も書かれていますが、日本の風景、日本の自然、そして色彩。
そういった抽象的なものをテーマに描いているんです。
もう、自分の心の中を描いているといっても過言ではない。
ですので、一見本としては捉えどころのない作品。
ただ、読んでいて非常に心地が良い、そんな本です。
東山魁夷さんの絵は淡い。中学の頃、国語の教科書で「道」という
ただ一本の道がキャンバスの真ん中を通ってその両脇はただの草むら
しかもその草むらのディテールは描かれていない。
緑一色に塗られている…これは、おそらくモチーフになっている場所は
あるんですけども、東山魁夷さんがおそらく目で見るんですが、
同時に心でとらえたものをキャンバスに投影したものだと私は考えています。
私は、東山魁夷さんの絵をそれで好きになったんですが、そういう点では
人間の心の様っていうのかそういったものをもう1度考えてみるというか
本当に日本人が今大切にしなければいけないもの、つまり目で見てそれだけを
信じるのではなく…、こういう時代だからこそ心のあり方とかそういったものを
もう一度見つめてみるということがこの本を通じて学び直せると思います。

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2015年09月20日

BOOK STAND 鵜飼秀徳さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは日経ビジネスの記者、鵜飼秀徳さんが登場。
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鵜飼さんは京都のお寺に生まれ、実家の副住職も兼務するという
異色の経済記者です。
全国の寺の存続危機を記した著書「寺院消滅」、たいへん話題になり、
経済書としては異例の売上げを記録しています。
寺院消滅.jpg
今回は鵜飼さんに「自然と人間」をテーマにした本を3冊選んでもらいました。

今週は、その2冊目です!

世にも珍しいスイミング・レポート!

作家で自然保護主義者のロジャー・ディーキン著書の「イギリスを泳ぎまくる」
そして、カヌーイストの野田知佑さんが監修しています。
イギリスにある、ありとあらゆる水辺を泳ぎまくった男の物語。
非常にユニークで過去に類書がないような1冊。
装丁も柔らかいタッチで水辺で一人の男が海パン1枚で準備体操をしている
風景が描かれています。全英でベストセラーとなり著者の死後日本語でも
訳されています。世にも珍しいスイミング・レポートという側面を持っています。
ケンブリッジ大学の図書館の地図室にこもって等高線やここに沼があるとか
滝があるという記号を頼りにくまなくイギリスの水辺を回っている。
時には、お濠や沼、よく分からない水路みたいな所に飛び込んでとにかく
徹底的に泳ぎまくっている、ただそれだけなんです。
しかし彼の泳いでいる時の目線は岸の様々な風景や建物とかある。
そこからイギリスと水の歴史。例えばイギリスはフライフィッシングの故郷と
呼ばれていますが、人間は水と触れ合っていると陳腐な表現ではあるが癒される
日々の雑事を忘れられる瞬間ですし、あるいはせせらぎの音を聞いているだけで
五感が刺激され明日への英気が養われる。人間は水がないと当然生きられないし
生活の基本、生きる基本がたぶん水だと思うんですが、そういった水と人間の
関わり歴史みたいなものもこの本を読めば読み解けるという側面を持っている。

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2015年09月13日

BOOK STAND 鵜飼秀徳さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは日経ビジネスの記者、鵜飼秀徳さんが登場。
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鵜飼さんは京都のお寺に生まれ、実家の副住職も兼務するという
異色の経済記者です。
全国の寺の存続危機を記した著書「寺院消滅」、たいへん話題になり、
経済書としては異例の売上げを記録しています。
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今回は鵜飼さんに「自然と人間」をテーマにした本を3冊選んでもらいました。

今週はその1冊目です!

「命は、儚いものなのだ…」

盛口満さんの「僕らが死体を拾うわけ 僕と僕らの博物誌」
たまに道を歩いていると動物の死体に遭遇する事ってありますよね。
処分する前にその死体を拾い、解剖をして骨格標本にし、それを
教材に使うという、斬新なテーマの本です。
著者の盛口さんは、ゲッチョ先生と呼ばれる理科の教師で、
身の回りにある落とし物、例えば海岸を歩いていて海岸線に落ちている
ゴミ、あるいはこういった動物の死体などを無駄にせず教材に使い
そこから環境の事とか、命の大切さを教えている方なんです。
実は私もこれを実践しました。子供が丁度小学校4年生なんですが、
昨年から「骨格標本」を夏休みの自由研究テーマに取り組んでいる。
昨年、たまたま家の裏側で猫が死んでいたんです。
その猫を拾ってきて肉をとり、骨にして、そしてもう一度猫に組み上げる。
それを学校に持っていって大騒ぎになった。たかが骨なんでしょうが
ひいては自分たちの「体」「命」、そういったものを最終的には考える
動物の骨を通して自分たちって、一体どういう存在なんだ、
死んだらどうなっていくんだと、つまり逆算していくんです。
つまり死体を見つけて綺麗な骨にして、そして骨の物体として完成させていく
我々の肉体も同じように滅びていくわけですよね、最終的には焼かれるか
土葬されて骨になる。結局自分たちも同じように骨になる。
「儚いものなのだ…」ということを子供たちに教えたい。
そして、私自身も改めて「骨格標本作り」を通して学び直しました。

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2015年09月06日

BOOK STAND のぶみさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は絵本作家ののぶみさんが登場。
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のぶみさんはこれまでに『ぼく仮面ライダーになる!』シリーズや、
『しんかんくん』シリーズなど160冊以上の絵本を書かれた方です。
最新作は、「ママがおばけになっちゃった!」です。
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今回はのぶみさんの人生、キャリアに大きな影響を与えた本を
3冊選んでもらいました。今週は、その3冊目です!

誰かの為に描けば「愛」が入る!

僕が描いた「しんかんくんうちにくる」。
1冊目の絵本は売れて「おかあさんといっしょ」でアニメ化もされたが、
それから7年間ずっと売れなかったんです。
描いても描いても売れなくて、それでも頑張ろうと思って
1日17時間ぐらい絵本を描き続けて、そうしているうちに子供が生まれて
その子は勘太郎って言うんですが、勘太郎の前で「パパ、ダメだぁ!」って
言っちゃったんです、そしたら「何がダメなの?」って聞いてきたんです。
「パパ、全然絵本が上手く描けないんだよ、売れないし」って言ったら
そしたら「誰か困ったの?」って言ったんですね。
そういえば誰も困ってないなぁ〜って、しいて言えば俺が困ってるなぁって。
「俺が困ってる、誰も困ってないよ!」って勘太郎に言ったら
「じゃ、これで遊ぼう!」って、E4系MAX 新幹線のおもちゃを僕にくれて
どうせ、売れないんだったらこの子の為に描いてやろうと思って
その新幹線がうちに来る話を描いたんですね、そしたらベストセラーになったんです。
そうか、誰かの為に描いたら「愛」が入るんだなぁ〜って、
凄くくさくて気持ち悪いかもしれないけど、やっぱそうなんだなぁって。
だからそれ以来、僕の絵本の主人公は男の子だったら息子の名前の「勘太郎」
女の子だったら娘の名前の「アンちゃん」なんです。

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2015年08月30日

BOOK STAND のぶみさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は絵本作家ののぶみさんが登場。
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のぶみさんはこれまでに『ぼく仮面ライダーになる!』シリーズや、
『しんかんくん』シリーズなど160冊以上の絵本を書かれた方です。
最新作は、「ママがおばけになっちゃった!」です。
ママがおばけになっちゃった!.jpg

今回はのぶみさんの人生、キャリアに大きな影響を与えた本を
3冊選んでもらいました。
今週はその2冊目です!

元チーマーだった僕が絵本を褒められた。

160冊出した中で一番最初の絵本、「ぼくとなべお」。
実は僕、高校生の頃はチーマーだったんです。
チーマー160人をまとめる総長だったんです。
物凄く悪かったんです(笑)その僕が、保育士になる専門学校に
通うんですよ、保育士になろうとしたわけではなく、
その学校に通えば優しい女の子にいっぱい出会えそうだったから。
そんな不純な動機で通い始めたが、そこで出会った女の子が
「絵本が好き」って言ったんですね、そこから大嘘なんですが
「俺、絵本描いてるぜ!」って言っちゃったもんだから、
その日の帰りに画材を買って絵本を描き始めた。
絵本を読んだ彼女が「すごい面白い」って言ってくれたんです。
へたくそな絵本だったんだけど、悪い事ばっかりしていたらから
いい事をして褒められた事がなかったので嬉しくて、彼女と話したくて
それから毎日絵本を描き続けた。そして、その女の子が奥さんになった。
奥さんと僕の間に生まれた子供、勘太郎とアンちゃんが
僕の絵本の主人公の名前となった。
この一番最初に描いた「ぼくとなべお」は、奥さんが「これ、本になるよ!」って
言った作品でもあるんです。そしたら本当に出版された。
その後、「おかあさんといっしょ」というTV番組でもアニメ化された。
なべおは、なべみたいな人間の男の子。普通の小学校に「なべお」という
衝撃の友達があらわれる…何のメッセージ性もない一冊。
これで何を伝えたいの?と聞かれたら、何もないですけど(笑)
なぜかこれが、ヒットひましたね。

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2015年08月16日

BOOK STAND 今柊二さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は定食評論家の今柊二さんが登場。
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今さんは1967年愛媛県生まれ。
これまでに「定食と古本」「ニッポン定食紀行」「定食学入門」など
数々の定食に関する本を執筆。
さらに「WEB本の雑誌」では「餃子バンザイ」と題して。
老舗から知られざる名店、チェーン店まで、美味いギョウザを食べ歩く
ひとりメシの旅を連載中です。

そして今回BOOKSTANDでは、最近手にとった本の中から、
特に面白かった本を3週にわたって紹介してくれます。

今週はその3冊目です!

自動販売機への愛が感じる一冊!

魚谷祐介 著書『日本懐かし自販機大全 (タツミムック)
全国にある食べ物が出てくる自動販売機を集めた一冊。
昔はよくあった、お金を入れると普通におうどんが出てくるものだったり
ハンバーガーで出てくるようなもの。
今は絶滅危惧種となりつつあるが、著者の魚谷さんが全国各地を歩いて
写真集にしちゃいました。去年の11月に出版されたばかり。
さらに素敵なのは、最後に店舗紹介ガイド付いているところ!
自動販売機マニアの方は、これを持って出かけるんだなぁ〜と。
これがまた全部へんぴな所にあるんですよ。
基本は、昔のドライブインですから今でこそサービスエリアが発達してますが
そういうのがなかった時代、夜中にちょこっと食べるといった時に
機能していた所なんで、あまり便利なところにはないんですよね。
だからこれをよく取材したなって思うのが、結局この場所に行かなければ
いけないのに便利なところにはないので…おそらくこの本を作った上での
取材経費や費用は相当これ大変だったのではないでしょうか(笑)
著者の魚谷さんが本当に自動販売機を好きじゃないと作れない!
「愛」を非常に感じられる一冊だった。
個人的には、お弁当の自動販売機。レトルトパックとかではなく
普通のお弁当が出てくるものがあって、これが今の所千葉県と
茨城県でしか稼働していないそうで、実は過去に一度だけ
この自動販売機を見たことがあるんですよ。
お金を入れるとお弁当ががちゃっと出てくるんですが、どういう仕組みに
なっているのか気になったのでしばらくその自動販売機の前にいたんですが、
しばらくするとおじさんがやってきて自動販売機の扉を開けてただお弁当を
詰めていただけでした。中で作っているのではなくお弁当が落ちてくるだけだった。
だから中は保温の機能しかなかった。その時見たのは、唐揚げ弁当。
唐揚げとご飯がはいっているだけのシンプルなもの。
でも、ホカホカのお弁当が食べられるのでみんな重宝していた。

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2015年08月09日

BOOK STAND 今柊二さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は定食評論家の今柊二さんが登場。
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今さんは1967年愛媛県生まれ。
これまでに「定食と古本」「ニッポン定食紀行」「定食学入門」など
数々の定食に関する本を執筆。
さらに「WEB本の雑誌」では「餃子バンザイ」と題して。
老舗から知られざる名店、チェーン店まで、美味いギョウザを食べ歩く
ひとりメシの旅を連載中です。
そして今回BOOKSTANDでは、最近手にとった本の中から、
特に面白かった本を3週にわたって紹介してくれます。

今週はその2冊目です!

細井和喜蔵との3年間をいつも宝物のように持っていた

高井としを 著書『わたしの「女工哀史」』
高井としをさんという名前だけ聞いたら分からないんですが、
実は『女工哀史』の著者、細井和喜蔵さんの妻。
「女工哀史」とは、日本史の教科書には必ず出てくるような
有名な労働運動の本。『わたしの「女工哀史」』は、妻である
高井としをさんが綴った1冊。
古い本なのかと思ったが今年の5月に出版されたばかり。
出版された後は、本好きの間でも話題になった本でもあります。
高井としをさんは、1902年生まれで亡くなったのが1983年。
今から30年ほど前、そして「女工哀史」の出版が1925年なので、
それから60年近くも生きてられたんですね。
この本の中身も彼女生まれてから「女工哀史」という本が出て
そしてなおかつその後、どのような人生を過ごして行ったか…。
非常に苦難の人生が続くんですが、彼女はタフに生きるんです。
戦争の後もずっと労働運動に関わり続けて、今は「ブラック企業」が
今は問題になっていますが、常に戦い続けるって事が人間にとって
いつの時代も大切だということが分かる、温かい本です。
一番印象的だったのが、細井和喜蔵さんは28歳の若さで亡くなってるので
結婚してすぐ亡くなった事になりますが、当時の結婚生活が凄く温かいんです。
まず彼女は結婚自体の事を「友情結婚」と言っています。
まだまだ男女の差別がある時代であるにも関わらず、男女は世界中で
半分半分生まれている、男女は同権であると言ってそれを貫いた。
3年間と短い時間しか一緒にはいられなかったが、その間に一度も喧嘩を
したことがなく、としをさんが女工として働いている間に洗濯も済ませ
夕食の支度もしてくれていたりとか、それもまたとても上手だったりとか、
冬に疲れて帰って来たら布団を温めてくれていたり、夏は窓を開けて
うちわであおいでくれたりとか、非常に温かいんですよね。
彼女は生涯の中で細井和喜蔵との3年間をいつも宝物のように持っていたんだと。
あと苦難の時代が続いたがいつもこの時間が走馬灯のように蘇り自身を助けたと
後に綴っていて、これもまた温かい気持ちになりましたね。

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2015年08月02日

BOOK STAND 今柊二さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は定食評論家の今柊二さんが登場。
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今さんは1967年愛媛県生まれ。
これまでに「定食と古本」「ニッポン定食紀行」「定食学入門」など
数々の定食に関する本を執筆。
さらに「WEB本の雑誌」では「餃子バンザイ」と題して。
老舗から知られざる名店、チェーン店まで、美味いギョウザを食べ歩く
ひとりメシの旅を連載中です。

そして今回BOOKSTANDでは、最近手にとった本の中から、
特に面白かった本を3週にわたって紹介してくれます。

今週はその1冊目です!

読書って勇気をもらうもの

任 文桓(イム ムナン) 著 の「日本帝国と大韓民国に仕えた官僚の回想
戦前から激動の時代を生き抜いた著者、任文桓さんのライフストーリー。
これが非常に活き活きと描かれたノンフィクション。
朝鮮半島で生まれた著者が、思いを新たに日本にやってくる。
最初は、同志社大学に入学する。そこで彼をいろんな場面で助けてくれる
人々と出会う。また、その助けてくれる人の登場の仕方が物語よりも面白くて
なおかつ「学ぼう」と思っている人を助けてくれりような人達が日本には、
ずっと昔からいたんだなぁということを力強く感動するような登場の仕方が
この本の1番面白いところ。
結局、著者の任さんは同志社大学の後には、岡山にある旧制高等学校を経て
東京帝国大学(現、東京大学)に行き、最後は朝鮮総督府の官僚になるんです。
そして、戦争が終わった後には、大韓民国で骨を折って働くことになる。
この流れの中でも常にユーモアがある。ユーモアもありながら時代背景も分かる。
人に助けてもらった過去があるから自身も人の事を考えて人に良くしてあげたい、
という思いが非常にある温かい本です。
この本には有名人もたくさん登場します。東京帝国大学(現、東京大学)に入った時
アルバイトを紹介してくれる場所があるんですが、そこで連れて行かれた先が
岩波書店の創設者、岩波茂雄氏の所。そこで少し質問をしただけですぐに働く事に
そして学費が免除されることになった。このようなエピソードの積み重ねなんです。
当時は、いろんな形で学ぼうと思っている人達を助けてくれる人やルールが色々
あったんだなと思いました。だからこの本を読んで古い友達に会うような感じが
すごいする1冊だと思います。読書ってやっぱり勇気をもらうものだと思うので
この本を読んで生きていくことの勇気をもらいました。

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2015年07月26日

BOOK STAND ミムラさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、女優のミムラさんが登場。
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ミムラさんは、ひと月で多いときには200冊を読む「本の虫」だそうですが、
今月4日に初のエッセイ集「文集」を発表しています。
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こちらは、これまでしたためてきた書評・エッセイに、
12年間にわたる出演作について自身の想いを綴った書き下ろし文章を
加えたもので、カバーから表紙デザインまで、
愛読書ならではの熱意と視点で作り上げた一冊となっています。

そして今回BOOKSTANDでは、女性キャラクターが魅力的なマンガを
3週にわたって紹介してくれます。

今週はその3冊目です!

人間臭いところを絶対に見逃さない作家さん!

沙村広明さんの「波よ聞いてくれ」
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こちらはラジオ局が舞台となっている漫画なので
あざといかな(笑)って思いながら持ってきたんですが…
それ以上に面白くてですね、私は沙村作品は「春風のスネグラチカ」から
入って「ブラッドハーレーの馬車」というちょっと過激な作品を通り
「ハルシオン・ランチ」を読んで「幻想ギネコクラシー」「べアゲルター」ときて
「波よ聞いてくれ」に辿り付きました。
順番からいうとそれで良かったなぁ〜と思っています。
最初にこの作品を読んでいたら面白さをつかみ損ねていたと思います。
沙村広明さんが出してくるテイストに慣れてからこれを読むとより面白い!
まず魅力に感じるのは人間的な愛想を出すのが物凄く上手くて、
ダークなところとか人間的な怖いところとかもしっかり描いていらっしゃいますが
その中でも怖い時、ピンチな時にこそ「ぷっ」と笑いが出たりとか
そういう人間臭いところを絶対に見逃さない作家さんで、
なおかつ強かったり冷酷だったりする女性キャラクターをよく描いていて
「波よ聞いてくれ」の主人公も本当に面白くて物凄くべらべらとずーっと喋っている。
彼女の喋っている吹き出しだけでページが埋まっていくというぐらいよく喋る、
でも、無駄話で埋めてるようだけどどれもこれも大事に思えるような…、
台詞を作るのと、その台詞によってキャラクターを立たせるのがうまい。
素人なのに取り立てられて半分騙されるような形で深夜のラジオ放送の
パーソナリティーをやることになるってところで1巻が終わってるんですけど
この先2巻以降で彼女がどうなっていくのか楽しみです。
この女性の名前は、鼓田ミナレ。だらしないところもダメなところもあるけど
どこか1本筋が通っていて全うで応援したくなる。
これは実物の人間で演じるのは、非常に難しいキャラクターで、
ある意味すごく漫画的なとても魅力的な女性です、こんな素敵な女性が
暴れまわる沙村さんの漫画をもっともっと読みたいので、
この作品が終わっても別の作品が読みたいです。

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2015年07月19日

BOOK STAND ミムラさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、女優のミムラさんが登場。
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ミムラさんは、ひと月で多いときには200冊を読む「本の虫」だそうですが、
今月4日に初のエッセイ集「文集」を発表しています。
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こちらは、これまでしたためてきた書評・エッセイに、
12年間にわたる出演作について自身の想いを綴った書き下ろし文章を
加えたもので、カバーから表紙デザインまで、
愛読書ならではの熱意と視点で作り上げた一冊となっています。

そして今回BOOKSTANDでは、女性キャラクターが魅力的なマンガを
3週にわたって紹介してくれます。

今週はその2冊目です!


この世界観は漫画だからこそ輝いている!

宮崎夏次系さんの「僕は問題ありません」です。
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この本との出会いは、ドラマの現場で一緒だった星野源さんです。
以前、星野さんの公式サイトで私も大好きな漫画家「エイス」の伊図透さんとの
コラボイラストを掲載されていたのを見て「あれ、お好きなのかな…?」と思って
話しかけたら最近はまっている漫画としてこの本を紹介してくれました。
この本に登場する女の子を女優さんとして見た時、すごい名女優!って感じがする
気取ったところがないというか、すごく計算されて作られているなぁという
凄さも感じるのに、登場人物たちがそれぞれ坦々と自分たちの世界を生きている。
同じ短編の中にいても別の世界に生きている人もいるし、そういう所の区分けと
放置している状態が凄いなぁ…と、これどうやったらできるんだろう?って
想像がつかないんです。そこの辺りのちょっとミステリアスな部分が残った
女の子たちが可愛い。いくつか作品を読んでいるとこちらも読み慣れてくると
なにか作意を感じ取ってしまうのは仕方がないことだとは思いますが、
それすらもぐわっと超えてきて、何かカタルシスがやってくるんです。
漫画を読む醍醐味みたいなものを感じさせてくれる作家さん。
私自身も映像制作に携わっていますが、逆にそういう立場にいると
映像化が不可能に感じる漫画が大好きで、この世界観は漫画だからこそ
ここまで輝いているもので、映像になったらどうなるか分からない。
そんな予測不可能なところがあるので…もう本当に漫画として完成しきっている。
僭越ながら、読む側だけに徹っしさせてくれる、本当にプロフェッショナルだなぁと。
まだ二十代の作家さん、もっとこなれた方があえてやっている事のように
感じる所が凄くてこの人はこれからどいういう漫画家になるのだろうと思うと
本当に星野源さんに感謝、感謝の1冊です。

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2015年07月12日

BOOK STAND ミムラさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、女優のミムラさんが登場。
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ミムラさんは、ひと月で多いときには200冊を読む「本の虫」だそうですが、
今月4日に初のエッセイ集「文集」を発表しています。
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こちらは、これまでしたためてきた書評・エッセイに、
12年間にわたる出演作について自身の想いを綴った書き下ろし文章を
加えたもので、カバーから表紙デザインまで、
愛読書ならではの熱意と視点で作り上げた一冊となっています。

そして今回BOOKSTANDでは、女性キャラクターが魅力的なマンガを
3週にわたって紹介してくれます。

今週はその1冊目です!

根底に流れているのが「情熱」と「冒険」!

鶴田謙二さんの「冒険エレキテ島」
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マンガも大好きなんですが、年齢を重ねていくごとに
どんどん自分があまり読まなかったジャンルのものを読むようになった。
どちらかというと男性目線で描かれた美少女が登場する作品は
苦手というか、あまり足を踏み入れてはいけないと思っていましたが、
最近読んで、女の子がかわいい〜!って言う事に感激しまして
いろんなジャンルを読んでいます。その中でも鶴田謙二さんの作品は、
美少女なんですけど体系がひょろっとしていてどこか少年的で、
ヌードでも清潔感があっていやらしくない。
この「冒険エレキテ島」は、そのタイトルにあるように
「エレキテ島」を探す冒険を主人公の女の子がしていく物語。
少女の名前は、みくら。ビキニにサングラス、グローブをはめてメカをいじり、
飛行機に乗ってしまうような活発な女の子。
みくらは、祖父が亡くなってしまった事によって知ることになる「エレキテ島」。
どこにあるのかも実際にあるのかも分からないと言われるこの伝説の島を追い求め
飛行機に乗りくり出す。幻のような島を求める旅には、大きな困難や葛藤があるが、
根底にあるのが「情熱」と「冒険」、この2つが全編に心地よく流れている。
「エレキテ島」に対する情熱は、本当に読んでいて気持ちがいい。
そして、自分のやりたいことを一生懸命やっている姿は、見ていて清々しい。
なので毎回読むと「私は自分のやりたい事を一生懸命やっているのか?」と、
身につまされる。マンガとしてももちろん面白いんですが、ふとした瞬間に
自分の中の情熱を試めされるようなそんあところがあって大好きな1冊です。

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2015年07月05日

BOOK STAND 犬山紙子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、イラストエッセイストの犬山紙子さんが登場。
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「美人にもかかわらず負けている恋愛エピソード」を紹介したブログが
注目を集めたことから、執筆活動とメディア出演がスタート。
最新刊の「地雷手帖 嫌われ女子50の秘密」では、
地雷手帖 嫌われ女子50の秘密.jpg
職場の人間関係から、合コンやデート、SNSの地雷ポイントまで、
「何この女」と思われてしまう意外で笑える地雷ポイントを
50のシチュエーション別に徹底解説しています。

今夜は、犬山さんの最終夜。

まだ名前のない気持ちがするすると言葉がついてくる

フランソワーズ・サガンの「悲しみよ こんにちは」
これは、読んでいる人も多いと思いますが…。
私の中で読まなきゃいけないっていう本なんだけど、
ずっと読んでこなかったっていう、知ったかして「読んだ、読んだ!」って
言っていて読んでいなかったので、読みました。
そしたら、まぁ面白かった!正直、フランスの本とか海外の本、
日本でも昔の時代物は苦手だった。カルチャーや背景が自分の中で分かっていないと
本の事を紹介できなかったりしてあんまり手が伸びなかった。
なので最近のものだったりとか近しい年代の人が書いた本を読む事が多い。
初めて他の国の人の本を読んですごく共感したりとか沁みたりとか、
一瞬で読んでしまった。
知っている人が聞いたら今さら何言ってるの!ってなると思いますが、
まだ読んでいな人の為に説明すると、この本は、サガンが18歳の時に書いたもので
舞台はフランスのヴァカンスです。父親と17歳の娘、そして父親の愛人の
3人が一緒に別荘に行くところからスタートします。
父親は女性が大好きでころころと彼女を変える、娘はそれを認めている。
父と娘、お互い自由な生活を謳歌している事を楽しんでいる。
ただある日、父親の愛人として新しく現れたアンヌが、凄く生活を律する
人物だったがとても魅力的でセンスもよくて美しい、そんな彼女が自分たちの
生活にどんどん入り込んできて、ついに父親は結婚を決断する。
その時の娘の心の葛藤だったりが描かれていて、この本はストーリーとしての
面白さもあるが何よりも17歳の主人公の心の機微というか、
私は34歳なんだけど共感というのか…
自分の中に今まであった名前がまだついていない気持ちっていうのに、
するする言葉がついてくる感じ。
あっ、あれってこういう感情だったんたんだ、と。
そういうところがストレス解消になったなぁって、感じがありましたね。

BOOK BAR staff| 00:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年06月21日

BOOK STAND 犬山紙子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、イラストエッセイストの犬山紙子さんが登場。
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「美人にもかかわらず負けている恋愛エピソード」を紹介したブログが
注目を集めたことから、執筆活動とメディア出演がスタート。
最新刊の「地雷手帖 嫌われ女子50の秘密」では、
地雷手帖 嫌われ女子50の秘密.jpg
職場の人間関係から、合コンやデート、SNSの地雷ポイントまで、
「何この女」と思われてしまう意外で笑える地雷ポイントを
50のシチュエーション別に徹底解説しています。

BOOK STANDでは、毎週のように新幹線を利用している犬山さんが
最近、新幹線の中で読んで気になった本を3週に渡って紹介してくれます。

今夜は、まずその1冊目。

博士に対する「萌え」を感じる

サンキュータツオさんの「ヘンな論文」です。
サンキュータツオさんは、オフィス北野に所属する芸人さんであり
大学の講師をされていたり学者さんでもあります。
この「ヘンな論文」の面白かったところは、よく卒業論文など耳にするが
そういったものは、まっとうなものが多いけど世の中にたくさんある論文の中で
「何で、そんなものを?」情熱をかけてピュアに研究したのか?っていう論文を
サンキュータツオさんが集め解説している本です。
これは目次を読んだだけでワクワクします。「公園の斜面に座るカップルの観察」
「浮気男の頭の中」「女子高性と男子の目」「猫の癒し効果」
「おっぱいの揺れとブラのズレ」など…、もちろん論文の内容も面白いが、
タツオさんの面白がり方が面白い。彼の目線が「萌え」に近いものがある。
例えば、カップル達が斜面で座っていて隣のカップルとどの程度の距離があれば、
手を繋ぎだすのか?抱き合うのか?イチャつき出すのか?っていうのを、
真面目に研究している論文や博士に対してキュンとくる「萌え」の感覚!
これは私の中にもありまして、この本は博士萌えをしながら読む本でもあります。
論文の実験では、学生たちにカップルのふりをさせて合計9日間ほど座らせている、
その様子を考えてタツオさんは、「この大調査ではおそらく小林先生のゼミ生が
駆り出されたことであろう。双眼鏡を片手に蚊にあちこち刺されながら調査した感じが
文面から透けてくるではないか。まさに汗と涙の結晶。
学問は現場で起こっているのである」このタツオさんのツッコミが面白いんですよね。

BOOK BAR staff| 00:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年06月14日

BOOK STAND 西牟田靖さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はノンフィクション作家の西牟田靖さんが登場。
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西牟田さんは会社員を経て95年よりライターとしての活動をスタート。
これまでに『世界殴られ紀行―トラブルだらけのコテンパン旅日記!』、
『ニッポンの穴紀行 近代史を彩る光と影』などを執筆。
本の雑誌社から出ている最新刊、『本で床は抜けるのか』が話題となっています。
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こちらはWEBマガジンで連載時に驚異的なアクセス数を獲得、
読書家の間で大きな話題を呼んだ連載を単行本にまとめたものです。

そして今回BOOK STANDでは、西牟田さんが常に刺激を受けているという
知人・友人の書かれた本を3週にわたって紹介してくれます。
今週は、その3冊目です!

傍観者から当事者へ。

高野秀行さんの「恋するソマリア」、こちらの前に出版された
「謎の独立国家ソマリランド」の続編という形で書かれました。
著者の高野さんは、これまでにミャンマーの奥地や陸路でインドなど、
独自の旅スタイルで様々な場所に行かれている。
そんな高野さんが、何度も訪れ2冊も本を出す「ソマリア」。
タイトルにあるようにソマリアに恋をしているんだなあと思います。
でも「ソマリア」「ソマリランド」は、日本からも遠く日本から行く人も
ほとんどいない国の話をこんなにも面白く読ませるのは凄いこと。
高野さんの語り口の軽妙さとソマリアが抱える深刻な部分のブレンド具合は、
本当に名人芸だなぁと思いましたね。
彼自身が現地の言葉でコミュニケーションができるのもあるが
現地の人からも仲間として受け入れられている感じもする。
それは、彼らと一緒に戦闘に巻き込まれるシーンの時、それまでは傍観者的な
所もあったが当事者として変わる瞬間があった。
そこから現地の仲間からも祝福されている。
傍観者から当事者に変わる…そんな瞬間が書かれており、
今までとは違う境地に達したんだというのが分かりました。

BOOK BAR staff| 00:35 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年06月07日

BOOK STAND 西牟田靖さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はノンフィクション作家の西牟田靖さんが登場。
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西牟田さんは会社員を経て95年よりライターとしての活動をスタート。
これまでに『世界殴られ紀行―トラブルだらけのコテンパン旅日記!』、
『ニッポンの穴紀行 近代史を彩る光と影』などを執筆。
本の雑誌社から出ている最新刊、『本で床は抜けるのか』が話題となっています。
本で床は抜けるのか.jpg

こちらはWEBマガジンで連載時に驚異的なアクセス数を獲得、
読書家の間で大きな話題を呼んだ連載を単行本にまとめたものです。

そして今回BOOK STANDでは、西牟田さんが常に刺激を受けているという
知人・友人の書かれた本を3週にわたって紹介してくれます。
今週は、その2冊目です!

ドラム自体がコミュニケーションの手段

のなか悟空「アフリカ音楽探検記-民族と大地の野生セッション」。
この本は、フリージャズのドラマーが1980年代の末期にドラムセットを持って
アフリカを横断するという、他に類のない変わった旅行記です。
予防注射を11本打ち、ドラムセットを持ち、カメラマンと共にアフリカへと旅立った。
キリマンジャロの山頂までドラムセットを運び叩いてみたり、マサイ族やピグミー族の
村へ行き現地のミュージシャンたちとセッションをしたり、人や自然とドラムを介した
コミュニケーションをはかっている。
文化人類学者などの専門家ではないいちミュージシャンが、ドラムという手段を通じて
現地の人々と交流をしている様子は、言葉が通じなくても上手くコミュニケーションが
出来るんだ!っと、感じられるそんな一冊。
中でも印象的だったエピソードは、ピグミー族の村に行った時の事、
ドラムセットを組み立てて、いざ叩き始めると人々ものってきて彼のまわりで
何か言葉を発しながらぐるぐると回り踊り始めた。ドラムって心臓の鼓動に近い
楽器だからこそそんなエピソードがあるのかなと思いました。
そして、アフリカってトーキングドラムをはじめとして、狼煙の変わりだったり
ドラム自体がコミュニケーションの手段として実は使われている。
だからこそ、こういうエピソードもあるんだろうなぁと思いました。

BOOK BAR staff| 00:26 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年05月31日

BOOK STAND 西牟田靖さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週からは3週にわたってノンフィクション作家の西牟田靖さんが登場。
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西牟田さんは会社員を経て95年よりライターとしての活動をスタート。
これまでに『世界殴られ紀行―トラブルだらけのコテンパン旅日記!』、
『ニッポンの穴紀行 近代史を彩る光と影』などを執筆。
本の雑誌社から出ている最新刊、『本で床は抜けるのか』が話題となっています。

本で床は抜けるのか.jpg

こちらはWEBマガジンで連載時に驚異的なアクセス数を獲得、
読書家の間で大きな話題を呼んだ連載を単行本にまとめたものです。

今回「BOOK STAND」では、西牟田さんが常に刺激を受けているという
知人・友人の書かれた本を3週にわたって紹介してくれます。

今週はその1冊目です!

現代社会は明るすぎる。闇の魅力

中野純さんの『「闇学」入門』です。
中野さんとは、僕が書いた『本で床は抜けるのか』の取材で、
彼が経営する少女漫画ばかりを収めた「少女まんが館」という
図書館を訪れたことがきっかけで知り合いました。
「少女まんが館」は、東京都といえど都心からは少し遠く
あきる野市にある秋川渓谷の近くでした。
取材が終わった時にはもう辺りが暗くなっていて夜道も少し怖かった。
でも、歩いていると逆に自然に包み込まれエゴが溶けていくような
不思議な感覚があった。中野さんはそんな「闇」の専門家でもあります。
というのも彼は、1994年に高尾山で終電を逃してしまって手持ち無沙汰に陥り、
ふらっと山の中へと入ってしまう。そこで自然に包まれる不思議な感覚を始め
闇の魅力を感じそれから20年間、夜の山をハイキングしてまわったり
闇を求めて国内外様々なところを歩いて回り、そういうことだけではなく
日本人は「闇」とどのように関わってきたのか?いつから現代は、
こんなにも明るくなったのか?その転機はいつだったのか?などなど、様々な
文献を読み、研究している。この本は、そんな「闇」の歩き方から
「闇」の歴史を分かりやすく紹介した一冊です。
これを読むと現代日本人がいかに「闇」から遠ざかっているのかがすごくわかる。
それこそ高度成長より前の時期は、月の光や蛍の光、虫の音を楽しむ文化があった。
江戸時代から、富士山のご来光を見るため夜中に登る登山の仕方があった。
中野さんと出会って「闇」というものに興味を持ってきました。

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2015年05月24日

BOOK STAND 山内マリコさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は作家の山内マリコさんが登場。
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山内さんは富山県生まれ、大阪芸術大学卒業。
京都でライターとして活動の後、東京に移り、
2008年に「女による女のためのR−18文学賞」読者賞を受賞。
2012年に受賞作「十六歳はセックスの齢」を含む短編集
『ここは退屈迎えに来て』を刊行。
デビュー作ながら、様々なジャンルの著名人から称賛を受け、
話題となりました。
そして現在、書店で平積みとなっている最新刊「かわいい結婚」では、
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家事嫌いの専業主婦の日常や、男が女に変身するハプニングを
コミカルなタッチで描きながら、男女関係の「見えないルール」を痛烈に風刺。
さらにTVブロスや週刊文春の連載コラムでも独自の視点による切り口が
冴え渡っています。
今回のBOOK STANDでは、山内さんが憧れた世界が描かれている本を
3週にわたって紹介してくれます。

今週はその3冊目です!

特別であるって事は、簡単じゃない!

多屋澄礼さんの「フィメール・コンプレックス (彼女が音楽を選んだ理由)」
この本は、18人の女性ミュージシャンのライフストーリーで構成されています。
キャロル・キングやテイラー・スイフトといったメジャーなミュージシャンではなく、
ややインディーよりのミュージシャンがたくさんセレクトされています。
エブリシング・バット・ザ・ガールのトレイシー・ソーンやキャシー・ラモーン
ベル・アンド・セバスチャンにいたイゾベル・キャンベルなど。
ちょっと尖った人選というか、どの方も自分で自分の人生を開拓している
タイプの女性が多いです。
「自分が何をやりたいのか?」「自分は何が好きなのか?」など、
そういった部分で音楽が大きく作用しているタイプの女性ミュージシャンです。
中に2人、女優さんがラインナップされていて『(500)日のサマー』で有名な
ズーイー・デシャネル、実は彼女はミュージシャンでもあってシー&ヒムという名前で
レコードを3枚くらいリリースしています。そんな彼女のライフストーリーも
もちろん入っています。普通に生きていたら音楽は聞いておしまいじゃないですか、
でも彼女たちは、音楽を自分で演奏する、音楽で自分を表現する…
ちょっと特別なタイプの女の子なんです。
特別であるって事は簡単じゃない。特別なものを持っているとその分、人生が少し
複雑になるというか、そういう色んな事がある中で自分らしい生き方に
辿り着いている。そんな共通点があるんじゃないかなと思います。
そして著者の多屋澄礼さんは、執筆業を始めDJや翻訳家としても活動。
DJでは、伊勢丹ガールズフロアの選曲もされている。
私が知っている限り「かなりいけている女の子」のアイコンです。

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2015年05月17日

BOOK STAND 山内マリコさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は作家の山内マリコさんが登場。
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山内さんは富山県生まれ、大阪芸術大学卒業。
京都でライターとして活動の後、東京に移り、
2008年に「女による女のためのR−18文学賞」読者賞を受賞。
2012年に受賞作「十六歳はセックスの齢」を含む短編集
『ここは退屈迎えに来て』を刊行。
デビュー作ながら、様々なジャンルの著名人から称賛を受け、
話題となりました。
そして現在、書店で平積みとなっている最新刊「かわいい結婚」では、
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家事嫌いの専業主婦の日常や、男が女に変身するハプニングを
コミカルなタッチで描きながら、男女関係の「見えないルール」を痛烈に風刺。
さらにTVブロスや週刊文春の連載コラムでも独自の視点による切り口が
冴え渡っています。
今回のBOOK STANDでは、山内さんが憧れた世界が描かれている本を
3週にわたって紹介してくれます。

今週はその2冊目です!

リアルオリーブ少女のサクセスストーリー

山崎まどか著書の『オリーブ少女ライフ』
タイトルにある「オリーブ少女」とは、80年代にマガジンハウスが
創刊した少女向けのティーン雑誌「Olive」のこと。
創刊当時は人気も高く特に十代の女の子たちにたくさん読まれ
影響力のあった雑誌。2003年に休刊したが4月号の「GINZA」の特別付録
「おとなのオリーブ」で復刊したり、今また注目を集めています。
著者の山崎まどかさんは、オリーブ黄金期の80年代はリアルオリーブ少女で
(「オリーブ少女」=オリーブを愛読している少女の事)
雑誌「Olive」から凄く影響を受けたライターさん。
私は逆に雑誌「Olive」自体は知らないけど、山崎まどかさんが書いたものを
読んで映画だったり音楽や小説を知った。まるで「孫弟子」?
世代のずれは少しあるけれど、山崎さんが実際に中高校生の頃に読んでいた
メモアールがこの本に詰まっています。
章がいくつかありますが、「Olive」の表紙にある特集コピーがそのまま
章のタイトルになっていてその号にまつわる思い出とかその頃の自分の
生活の様子だとか、あと「Olive」に載っていて欲しいと思った洋服を探しに
一生懸命お店を巡って買った洋服の事とかが事細かに綴られています。
例えば、第一章の「制服のない学校だから、おしゃれ。」これは、
雑誌「Olive」の特集のタイトルそのままなんですが、実際山崎さんも制服のない
学校に通っていたのでその号を読んで着こなしなど勉強されたそうです。
雑誌が女の子と凄く蜜月だった頃の事が描かれています。

山崎まどかさんは、実際にオリーブ読者だったんですが、
雑誌「Olive」が休刊を挟んで復刊した2000年代に今度はライターとして
書き手として「Olive」に登場しています。
「Olive」で育って、仕事の第一歩を「Olive」で踏み出した
リアルオリーブ少女のサクセスストーリーみたいな感じ。
そして復刊した後、山崎さんは「東京プリンセス」という連載を
2001年8月号から2002年12月号までやられていた。
それをリアルタイムで読んでた読者にとって伝説的存在、
ものすごく人気がある支持の熱い連載だったそうです。
よく「一冊にまとめないんですか?」と、聞かれていたそうなんですが
『オリーブ少女ライフ』にはそちらも採録されています。
2000年前後に復刊した「Olive」の時代とさらに遡った時代
山崎さんが少女だった頃の時代が、両方入っている
なので、これを読むと一人の女の子の成長物語になっている気がしますね。

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2015年05月10日

BOOK STAND 山内マリコさんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は作家の山内マリコさんが登場。
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山内さんは富山県生まれ、大阪芸術大学卒業。
京都でライターとして活動の後、東京に移り、
2008年に「女による女のためのR−18文学賞」読者賞を受賞。
2012年に受賞作「十六歳はセックスの齢」を含む短編集
『ここは退屈迎えに来て』を刊行。
デビュー作ながら、様々なジャンルの著名人から称賛を受け、
話題となりました。
そして現在、書店で平積みとなっている最新刊「かわいい結婚」では、
かわいい結婚.jpg

家事嫌いの専業主婦の日常や、男が女に変身するハプニングを
コミカルなタッチで描きながら、男女関係の「見えないルール」を痛烈に風刺。
さらにTVブロスや週刊文春の連載コラムでも独自の視点による切り口が
冴え渡っています。
今回のBOOK STANDでは、山内さんが憧れた世界が描かれている本を
3週にわたって紹介してくれます。

今週はその1冊目です!

すぐそばにいるような不思議な雰囲気になる!

島崎今日子さんが書いた「安井かずみがいた時代」。
安井かずみさんの存在は、早くにお亡くなりになられていたので
高校生ぐらいの時に知った。一番有名なのは、作詞家として
小柳ルミ子さんの「わたしの城下町」や沢田研二さんの「危険なふたり」など、
歌謡曲が全盛だった頃に活躍されていた。
そして、まだ日本にレストランなどがそんなない頃、六本木に「キャンティ」と
いうお店があって、そこには文化人が多く集まるサロン的な場所になっていて
安井かずみさんは、そこのヒロインみたいな存在だったと雑誌などで知った。
でも、実際はどんな方だったのかを知る事ができなかったが、
この本は、安井かずみさんの周りにいらっしゃった方々の証言集になっている。
証言集なので人間の多面性というか、同じ人間でも相手によって見え方が違う
この人にとっては、こんな風に見える…と、いろんな角度から描かれている。
1977年に加藤和彦さんとご結婚されてからの安井かずみさんは、それ以前と
それ以降では、キャラクターやセンスが違う。
私は読んでいてどちらも凄く素敵だと感じましたが、70年代に仲良かった人達は、
「ズズ(安井さんの愛称)変わっちゃったね!」みたいな事を言われている、
80年代以降、ちょっと浮ついた時代に仲良かった人達は、それ以前のズズとは違う
少しコンサバティブなお付き合いをしている。同じ人、同じ女性なんだけど
違う側面があったりする、時代によって変わっていく、進化していく様が
凄く魅力的です。

この本の証言者たちは、平尾昌晃さん、中尾ミエさん、
園まりさんや伊東ゆかりさんなど、作詞家仲間や安井さんから詩を
提供された歌手たち。そして、安井さんに憧れていた林真理子さんなど、
いろんな方々が証言されている。
面白いのは、安井かずみさんが書いた曲のタイトルが各章の章題になっている。
林真理子さんの章は「おしゃべりな真珠」、これは伊東ゆかりさんが歌った歌。
その曲のタイトルと歌詞の内容と証言が絶妙にマッチしていて、インタビューの中で
歌詞を引用されたり全てが絶妙にオーバーラップして…、
なんか安井かずみさんが見守っているというか、すぐそこにいるようなちょっと
不思議な雰囲気がある。この本が出版された事で安井さんが蘇ったみたいな、
今も生きているんだなぁって、すごく感じられるとてもいい本です。

BOOK BAR staff| 00:37 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年05月03日

BOOK STAND 川上麻衣子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、女優の川上麻衣子さんが登場。0502_kawakami.jpg

川上さんは大のネコ好きで、このたび「彼と彼女と私の538日」という
初の猫エッセイ集をお出しになっています。
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猫派の大倉さんにもたまらない一冊。

そして今回BOOKSTANDでは、川上麻衣子さんが繰り返し読んでいる
ネコの本を3週にわたって紹介してくれます。

今週はその3冊目!

タイトルに惹かれて買ったが、ある意味裏切られた一冊!

沼田まほかるさんの「猫鳴り」です。
これはある意味凄く裏切られた小説です。
この「猫鳴り」というタイトルや表紙の猫の絵に
「これは猫の本が読めるぞ!」って、買って読み始めたら
どうしよう…って思うほどキツいんですよ。
とにかく描写もきついし、いわゆる猫を虐待する所から始まるので
「失敗したかな?!」ってちょっと思いながらも、
どう解決するのか?どう折り合いを付けていくのか…、
全く途中まで見えなかったけど、最後の下りでとんでもなく
引き込まれてしまいました。著者の沼田まほかるさんは、
ドロドロとした人間の部分を描くのがお上手な作家さんなんですが、
最終的には、「あっこの人、本当は猫が凄く好きなんだろうな!」と
感じた本でした。ネットとかで書評や一般の方々の口コミを見たんですが、
これはちょっと酷評されるのかな??と思ったんですが、
最初はやっぱりきつかったけど最終的には皆さん物凄く感動したと、
涙が止まらない人が多かったみたいです。
やっぱり最後まで読めば伝わるんだなぁ〜って、思いました。
著者がどなな思いで付けられたのかは分かりませんが
私は、この「猫鳴り」というタイトルの印象は、猫がのどをゴロゴロと
鳴らすじゃないですか、そのことだと勝手にそう思っていました。
「猫鳴り」…もうそういう響きだけで猫好きはもうダメなんですよ(笑)
この物語は、猫を通して人間の裏の心の部分とか上手く表現している。
ある夫婦の間に拾われてきた猫を通して様々な思いを綴っている。
最終的には夫と猫が残っていきますが、ネコの生命力や強さを凄く感じる。
そういうこと含め、凄く感動した一冊です。

BOOK BAR staff| 00:32 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年04月26日

BOOK STAND 川上麻衣子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、女優の川上麻衣子さんが登場。
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川上さんは大のネコ好きで、このたび「彼と彼女と私の538日」という
初の猫エッセイ集をお出しになっています。
彼と彼女と私の538日.jpg

猫派の大倉さんにもたまらない一冊。

そして今回BOOKSTANDでは、川上麻衣子さんが繰り返し読んでいる
ネコの本を3週にわたって紹介してくれます。

今週はその2冊目です!

何度読んでも泣いちゃう…。

やまだ紫さんの「性悪猫」。
最初に読んだ時、ボロボロに泣きましたね。
この本は古い漫画なんですが、可愛らしい絵ではないけれど
特徴的な猫の細かい動きとか表情を捉えた繊細な漫画なんです。
猫が語る言葉があまりにも哲学的だったり切なかったり、
今も読み返したら泣いちゃう一冊なんですよね。
途中途中に絵一枚に対して詩が書かれたりしているんですが
これがまた標準語じゃないというか、方言でもないし…
いわゆる、昔の言葉使い。それが妙に猫と合うんですよね。
例えば、「野良」というタイトルで紹介されている猫は拾われてきた猫で
その家にはすでに美しい飼い猫がいる。その子を見ながら拾われた
野良猫の自分は、みすぼらしくてすさんでいると思う。
「わたしはすさんでいるの だから目つきもこんななの、
あの若造ののうのうとした様子を見ると嫉妬にかられどんどん
自分がみすぼらしくなってしまう」っていう、その中で引用すると

私なんか誰かがくると一瞬に塊になってしまうよ
風がくるだけで飛んで逃げるよ どうしたね怖いものなぞ
さっきないと言ったろうに、守らねばならぬものなど今さら
持ち合わせない、と言い捨てたのっじゃなかったか

こんな言葉使いなんですよ。
なんかそういう世界観が凄く好きで猫に合うなって。
是非これは絵と合わせて読んで頂きたい一冊です。

BOOK BAR staff| 00:34 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年04月19日

BOOK STAND 川上麻衣子さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は、女優の川上麻衣子さんが登場。
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川上さんは大のネコ好きで、このたび「彼と彼女と私の538日」という
初の猫エッセイ集をお出しになっています。
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猫派の大倉さんにもたまらない一冊。

そして今回BOOKSTANDでは、川上麻衣子さんが繰り返し読んでいる
ネコの本を3週にわたって紹介してくれます。

今週はその1冊目です!

全てが猫の気持ちで書かれている!

ポール・ギャリコ「猫語の教科書」。
凄く不思議な本なんですが、物語としては
ある編集者の家に突然、玄関に原稿が置かれている
読んでみるとなんだか少し暗号めいている。
そこで暗号を解くのが好きな人に頼んでみたら
「どうやらこの原稿は猫が書いている」らしい…。
「猫語の教科書」とは、猫が人間を教育する本なんです。
人間の飼いならし方、人間のしつけ方などなど。
私は猫を飼って30年、猫好きなことも周りのお友達も知っていて
なので「猫に関する」ものをプレゼントして頂く事が多い。
この本も友達がくれたのがきっかけで繰り返し読んでいる。
どれをとっても印象的なんですが、目次を見ただけでも興味深い
「人間の家を 乗っ取る方法」「人間ってどういう生き物?」
「別宅を持ってしまったら…」など、猫の気持ちで書かれています。
私は、どれも可愛いらしく読めた。中でもなるほどなぁと思ったのは、
人間の心を掴むには...「ニャ-」って鳴く振りをして声を出さずに
いること、これが人間には一番効くんですっていう章があるんですが
これを読んだときには、あぁやっぱり猫は知っているんだろうなって
ちょっと思っちゃいました。
「ニャー」って言いそうなのに声を出さない時の顔がまた…、
あれをされると人間はダメですね。猫好きはやられます。

BOOK BAR staff| 00:32 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年04月12日

BOOK STAND ラーメンズの片桐仁さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はお笑いコンビ、ラーメンズの片桐仁さんが登場!
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片桐さんはお笑いだけでなく、俳優、アートオブジェの創作活動など、
多彩な活動をしている方なんですが、このたび「大人の社会見学」をテーマに
したTVブロスの連載をまとめた本の第2弾
「おしり2 ラーメンズ片桐仁のおしえて何故ならしりたがりだから 」が出版されました。
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今回も仏像の制作現場や口笛教室などユニークな場所を訪問しています。

そして今回BOOKSTANDでは、片桐さんが感銘を受けた本を3週にわたって
紹介してくれます。今週はその3冊目です!


ペットを飼っている人には全員読んでもらいたい!

谷口ジローさんの「犬を飼う」という漫画です。
犬って、すごいじゃないですか。
この物語は、子供のいないある夫婦が犬を飼い
最期を看取るというお話。
亡くなるまでの半年は、おトイレにも立てないほど衰弱していく。
僕も2011年の夏から犬を飼っています。
被災犬を預かることになり、家にきた時は12歳だったので間もなく
16歳になります。それまで犬を飼ったことがなかったので
どうしたらいいか全く分からなかった。餌をあげる時も後ろを通って
噛まれたりとかする関係だったんですが、一ヶ月、二ヶ月すると
だんだんと「認めてもらえる瞬間」がきて、そうなったら犬って
待っててくれるじゃないですか、「お父さん!お父さん!」って
来るじゃないですか、あの感じがたまらなくて…
そうなると、これ死ぬのか?!って思うわけですよ。
ペットを飼っている人はみんな共通でペットロスになってしまうんですよね。
でもこの「犬を飼う」という話は、最初の40頁が犬を飼う話で、
その後は「もうあんな悲し思いをしたくないから動物を飼うのはやめよう」と
思っていたら近所で動物のボランティアの人に「猫を飼ってくれない?」って、
奥さんが猫を連れて帰ってくるんですよ。そうなったらもう飼うしかない。
よくよく調べてみたらその猫ちゃんは妊娠をしていて子猫を産んじゃうって
話に展開していくんです。死から始まって命が生まれる話で終わる。
犬は喋れないけど何かを必ず訴えている、そこに直の愛情みたいなものが
あるので、それを漫画で描いているってのが凄い。
これは、動物を飼っている人は全員読んでほしい!
ワンちゃんが亡くなっていくところを泣きながらデッサンをしている
シーンがあって、これは何回読んでも泣けるんです。
シンプルなお話なんですけどね…、
小学館漫画賞も受賞してますからおすすめです。

BOOK BAR staff| 00:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年04月05日

BOOK STAND ラーメンズの片桐仁さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週もお笑いコンビ、ラーメンズの片桐仁さんが登場!
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片桐さんはお笑いだけでなく、俳優、アートオブジェの創作活動など、
多彩な活動をしている方なんですが、このたび「大人の社会見学」をテーマに
したTVブロスの連載をまとめた本の第2弾
「おしり2 ラーメンズ片桐仁のおしえて何故ならしりたがりだから 」が出版されました。
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今回も仏像の制作現場や口笛教室などユニークな場所を訪問しています。

そして今回BOOKSTANDでは、片桐さんが感銘を受けた本を3週にわたって
紹介してくれます。今週はその2冊目です!

恐れずにコミュニケーションをとる!

鴻上尚史さんの「コミュニケイションのレッスン 聞く・話す・交渉する」
鴻上さんと言えば、作家、演出家、『第三舞台』主宰として様々な場所で
活躍中、そんな鴻上さんが書く「レッスンシリーズ」があり、
「発声と身体のレッスン」や「表現力のレッスン」など、お芝居を実践した
レッスンもあれば、今回紹介する日常でいかせるコミュニケーションの
レッスン術もあります。「コミュニケーションは技術」、野球やサッカーと
同じようにやればやるほど上達するとおしゃっています。いいですよね!
やっぱり最初は「聞く」事が大事で、その後に「話す」、
なので聞く話が多いんです。「人の話を聞く」というのは、
ただ聞くだけではなくてその人と上手くコミュニケーションをとって
いかなきゃいけない。
その人の話をどう理解していくかがポイント。逆に話す側になったら
自分が何を話しているかを理解しなければならない。
また「交渉する」の章では、大勢の前で話す時の心の構え方や声のトーンに
目線の使い方などなどが記されている。
この本を手に取った理由は、1年ほど前に地元の高校の文化祭で講演会を
やることになって、1000人ちょっとの生徒の前で話す機会があった、
そこで何が壁になったかというと「自意識」。
「俺みたいな職業の人間が何を話せばいいんだ!」と、だけどやっぱり
高校時代から20年ほど経って「言いたい事はある!」けど、どう話すか、
またどう話せば納得してもらえるか、そして自意識をいかにコントロールするか、
それらが書いてある。長時間話している間に自分自身で迷ってしまったりする事も
出てきますから、そういう時は一人の自分に返る。
一人の自分の世界、二人の世界、それより大きい世界、この三つを自分の中で
コントロールすることができれば、落ち着いて自分の意見をまとめることができるとか、
話が面白くない人は、面白くない話をしている場合はしょうがないが、
本当は面白いのにその話し方じゃ面白くない場合もありますよね、
その時は、聞き手の力でその話を面白くする、それが聞く力だと書かれています。

「交渉する」とは、コミュニケーションの一歩先。
聞いて話したその先、何か目的があって話す場合や
自分の願いを分かってもらう、そういう時は「世間」と「社会」という
言葉が使われている。「家族」や「友人」と接する時の距離感と
不特定多数に接する時の距離感は変わる。
育った環境も年齢や性別も違う相手と会話していく、
社会とコミットしていく=「交渉する」ことが出てくる。
だからこそコミュニケーションをとることを怯えずに
とにかく話さないと分からない!
鴻上尚史さんは、イギリスで勉強された経験があるので
演出も具体的に説明してくれるんです。それがすごく面白い。
4月3日(金)から、鴻上尚史さん作・演出の舞台「ベター・ハーフ」に
出演しているんですが、「この稽古はこういう意味がある」だから
「こうして下さい」とか、「何でするんですか?」と聞いたら
「稽古場での失敗を恐れない為」だと、どんどん失敗していいのが
稽古場だからそこから何かが生まれるし自分が失敗だと思っても
相手には何かプラスになったりすることもあるから、とにかくそこの
コミュニケーションをとりましょうとおっしゃっています。

BOOK BAR staff| 00:35 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年03月29日

BOOK STAND ラーメンズの片桐仁さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週はお笑いコンビ、ラーメンズの片桐仁さんが登場!
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片桐さんは、お笑いだけでなく、俳優、アートオブジェの創作活動など、
多彩な活動をしている方なんですが、このたび「大人の社会見学」をテーマに
したTVブロスの連載をまとめた本の第2弾
「おしり2 ラーメンズ片桐仁のおしえて何故ならしりたがりだから 」が
出版されました。
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今回も仏像の制作現場や口笛教室などユニークな場所を訪問しています。

そして今回BOOKSTANDでは、片桐さんが感銘を受けた本を3週にわたって
紹介してくれます。今週はその1冊目です!

目からうろこの一冊!

古賀史健さんの「20才の自分に受けさせたい文章講義」
僕もいろんな雑誌などで文章を書いたりするんですが…、
大人になって文章を伝える時に何を指標にしていったらいいのか
すごく悩んでいた。タレントさんのコラム本とはいえ知らない人も読むわけだし、
知らない人が読んだ時にこそ話が伝わらなきゃ、お面白さがつ伝わらなきゃと
思うんです。今まで、そんなガイド本的なものも読んだこともなかった。
そんな時、1973年生まれが集う会なるもので同じ年の著者、古賀史健さんと出会い
この本を頂いた、まさに目からうろこ…!
「いい文章とはどういうことか」「どうやったら読みやすいか」
「それをどのようにアプローチしていくか」が、全部書いてあるんです。
Howto本とはいえ、文章を書いたことがない人が読んでも「目からうろこ」な一冊。
ノンフィクションに限ったことと前置きしていますが、
文章とは、びっくりするするような事ばっかりだと読み辛い。
びっくりするような内容は三割ぐらいに抑えつつ、皆が知っている話から入り
「ふむふむ…」と思わせるなど、バランスの話など例文を交えて紹介している。
「読者のことを考える」「読みやすい文章に不可欠なリズムとは」とか、
「読者を惹きつける条件とは」「編集するとはどういうことか」などなど、
細かく書かれている。リズムが悪い文は、やはり読みにくい。
あと「句読点は一行に一つ」句読点が少ない文章も読み辛い。
日本語は、主語の後に動詞が来ないからどうしても文章が長くなり、
最後まで読まないと「Yes」か「No」が分からない。
だから短い文章にするべきだし、接続詞を工夫する。
あと「起承転結」ではなく「起転承結」な書き方…。
映像が浮かぶように文章を書く、だからこそ細部が重要になってくる。
読み手の感じ方で読み進めていくので結論えはなく、
道筋を作ってあげて下さいって、いいこと言うよね〜。

BOOK BAR staff| 00:32 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年03月22日

BOOK STAND 薗部真一さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は宝島社「このマンガがすごい!」編集長の薗部真一さんが登場!
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「このマンガがすごい!」では、昨年5月から、
「今、本当におもしろいマンガ、注目すべきマンガ」の情報を
リアルタイムで発信する、ほかにはない“マンガレビューサイト”の運営を
スタートしました。新刊マンガ単行本の人気ランキングや、人気漫画家の
ロングインタビュー、編集部注目のマンガ紹介などを毎日更新しています。

本当に面白いマンガとの出会いを手助けしてくれるポータルサイトとして、
非常に注目です。

今回BOOKSTANDでは、薗部編集長が3週にわたって
「これから実写化が期待されるマンガ」を紹介してくれました。

今週はラスト、その3冊目です。

ジャンル的には、アラサー女子もの!

東村アキコさん著書「東京タラレバ娘」
東村アキコさんと言えば、能年玲奈さんで実写映画化された「海月姫」や
菜々緒さん主演でドラマ化された「主に泣いてます」など、
言わずもがな実写映像化の常連作家さん。
この作品は、「このマンガがすごい!2015」オンナ編の第2位!
そして、「このマンガがすごい!WEB」11月のランキングで1位!
ランクインを連発した話題作。なんだかちょっと明るい作品なんですが
実際は「アラサー女子もの」というジャンルにカテゴリーされる作品で、
ちょっとえぐられる感じがある。現実を突きつけられるというか、
ただすごくハイテンションなので楽しく読めちゃう。
内容は、2020年の東京オリンピック開催までには、私達結婚してるからね!って
言ってる、33歳の女子たち。美人でスタイルもいいんだけど何故か独身で
「結婚が出来なかった」のではなく「結婚をまだしていない」3人組が主人公!
最近は女子会でも「手っ取り早く酔っ払いたいんだ!」とか、
「酒がぐいぐい飲めるつまみで野みたい!」とか言っているうちに素敵な
イタリアンとかに行かなくなって、おっさんが好きそうな居酒屋で白子ポン酢を
つまみにと、変わってきている。だんだん酔っ払ってくると妄想が広がり
タラの白子とかレバーとかのおつまみが並んで見えてくる。
タイトルの「東京タラレバ娘」は、まさにこの「タラ」と「レバー」。
もう一つのタラレバは、誰かが失恋なんかしたら、ダイエットして5kg痩せて
綺麗になったらもっともっといい男が現れるからその人の事好きになれれば
運命の恋をして結婚をするんだって…、お互いを慰めあっていたりする。
すると「それって行き遅れ女子の井戸端会議だよね!」って、そこに居合わせた
若いイケメンに突っ込まれちゃうようなお話、それもタイトルの由来。
昔付き合った相手の事を思い出したりしてあの時振ったあの相手が一番良かったな
なんて言っていて、でも向こうは自分の後輩の若い女の子に「好き」とか言っていて
前は自分の方から振ったのになんか失恋しちゃったりとか、でも飲み屋で
突っ込まれたイケメン君とちょっと恋が始まるのかな…っていう今1巻の終わり。
なんか上げたり下げたり現実を突きつけたり、ドキドキさせてくれる感じも流石!
東村さんの手腕は、連続ドラマ向きだと思います。

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2015年03月15日

BOOK STAND 薗部真一さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は宝島社「このマンガがすごい!」編集長の薗部真一さんが登場!
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「このマンガがすごい!」では昨年5月から、
「今、本当におもしろいマンガ、注目すべきマンガ」の情報を
リアルタイムで発信する、ほかにはない“マンガレビューサイト”の運営を
スタートしました。新刊マンガ単行本の人気ランキングや、人気漫画家の
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本当に面白いマンガとの出会いを手助けしてくれるポータルサイトとして、
非常に注目です。

今回BOOKSTANDでは、薗部編集長が3週にわたって
「これから実写化が期待されるマンガ」を紹介してくれました。

今週は、その2冊目です。

ユニークな妄想が筒抜け?

「高台家の人々」著者:森本梢子
この高台家とは、主人公が恋をする相手の名前です。
多部未華子さんが主演でドラマ化された「デカワンコ」や、
仲間由紀恵さんが主演した「ごくせん」など、実写ドラマ化の常連、
森本作品、これはもう実写化するのに順番待ちみたいな作品でもあると思います。
個人的には、今までの森本作品の中で一番面白い作品だと思います。
物語は、妄想好きの冴えないOL女の子がエリートでお金持ちのイケメンに恋をする。
これだけを聞くとそんな新しい感じもしませんが、実はこのエリートでイケメンの彼、
そして彼の一族「高台家の人々」は、人の考えている事や想像が見えてしまう
エスパー体質なんです。主人公の妄想ももちろんのこと全部見えてしまいます。
その妄想が相当可笑しくて…、エスパー故の苦悩や恋のじれったさなど
見所はありますが、そういった話が盛り上がってくるたびに、ピンポイントで
妄想が入ってきてその妄想が眠りに落ちる直前に見る夢みたいにかなりおかしな
妄想なんです。例えば、彼はエスパーなので主人公の名前をすでに知っている、
妄想がみえているので。
でも主人公の女の子は「憧れの彼が何故私の名前をしっているの?」と大混乱に
陥り彼女は妄想に逃げ込みます。その妄想の中でハリーポッターに出てくる
屋敷しもべ妖精ドビーみたいなキャラクターが出てきて主人公の名前
平野木絵(ひらのきえ)を「平凡の平」に「野ぐぞの野」の平野です、げす!
なんて妄想をして、彼に筒抜けで笑ってしまいます。
なぜ笑っているのか分からないし、彼の方もエスパーであることがばれては
いけないし、そんな二人の関係性があって前向きでくだらない妄想によって
だんだんと心が開かれていき、恋が発展していくというちょっと面白い作品です。

実写化したら主人公には…杏さんがいいと思います!

BOOK BAR staff| 00:31 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年03月08日

BOOK STAND 薗部真一さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は宝島社「このマンガがすごい!」編集長の薗部真一さんが登場!
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「このマンガがすごい!」では昨年5月から、
「今、本当におもしろいマンガ、注目すべきマンガ」の情報を
リアルタイムで発信する、ほかにはない“マンガレビューサイト”の運営を
スタートしました。新刊マンガ単行本の人気ランキングや、人気漫画家の
ロングインタビュー、編集部注目のマンガ紹介などを毎日更新しています。

本当に面白いマンガとの出会いを手助けしてくれるポータルサイトとして、
非常に注目です。

今回BOOKSTANDでは、薗部編集長が3週にわたって
これから実写化が期待されるマンガ」を紹介してくれました。

今週は、その1冊目です。

主人公が気が付いていない事は、さらりと描く。

大今良時「聲の形(こえのかたち)」
今年の「このマンガがすごい!」男編の第一位作品。
このマンガが特に凄いのは、一位の発表直後にアニメ化が
既に決定していたところです。物凄いゴールデンコース!
これは間違いなく実写ドラマ化があるのではないでしょうか?
物語は、聴覚障害がある女の子とその子を小学校時代に
いじめてしまった事で人生が変わってしまった男の子、この二人の恋物語。
障害が可哀想といったような今までの障害をテーマにした作品とは
少し趣が違って、人が誰しも持っている「足りなさ」や
「心を伝える事の難しさ」の象徴として「耳が聞こえない」事を
テーマにしています。これが変に曲解されずにエンターテイメントしている
そこが評価された作品です。そしてこの作品の凄いところは、
作中で主人公が気が付かない事は明確に描かれたりしない。
例えば、主人公の女の子が小学校でいじめられているシーンで
担任の先生が非常にやる気がなくちょっとダメな人で、
その先生に高校生になった二人が会いに行くんですが、相変わらず
ダメなんですが聴覚障害がある女の子の手話を理解している描写が
突然出てくる、やはりいじめ事件の後に担任の先生は先生なりに
思う所があって手話を学んでいた。普通ならそういう場面は一生懸命
描く作品が多いけれど、この作品では読者に気が付かないぐらい
さらっと描かれている。主人公が気が付いていない事はことさら描かないという
手法を選んでいる。そこがまた深い作品だと感じる。

BOOK BAR staff| 00:33 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年03月01日

BOOK STAND 速水健朗さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は編集者/フリーライターの速水健朗さんにお話しを伺いました。
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速水さんはこれまでメディア論にはじまり、音楽、文学、格闘技まで
幅広い分野で執筆編集活動を行ってきましたが、ここ数年は
『都市と消費とディズニーの夢 ショッピングモーライゼーションの時代』、
『フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人』などの
都市と人口移動を軸とした本が話題となっています。

そして最新刊は「すべてのニュースは賞味期限切れである」。
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こちらはスタップ細胞捏造事件や、サッカーのワールドカップ、
「笑っていいとも」最終回などの時事問題をTVブロスの編集者
おぐらりゅうじさんと対談した模様が記録されています。

そこで今回は、速水さんの関心の高い都市をテーマにした本を
3冊選んでいただきました。今夜はその3冊目です。

どこに住むかが大事になってくる!

エンリコ・モレッティの著書「年収は「住むところ」で決まる」
こちらは経済学者が書いた都市論です。
世界人口の半分以上が都市に住んでいる都市化時代ですが
けどこれから先は、都市間競争の時代がくるとモレッティは説いています。
例えば、IT産業で発展し現在最先端の都市でもある、サンフランシスコで
美容師として働いている人物と、一方、人口も激減し自動車産業の衰退と共に
衰退している都市、デトロイトでソフトウェアエンジニアとして働く超エリート、
この2人を比較した時、サンフランシスコで美容師として働く人物に今後年収では
抜かれつつあるし、これは職業よりも住むところの方が重要になっていくという本。
IT技術や交通技術も発達し、人は住む場所が大事ではなくなると思われてきたが、
拠点を分散し家に居ながら仕事ができる時代が来ると言われていたが、
エンリコ・モレッティはそれを否定している。むしろ情報技術が進めば進むほど
集積の価値が高まると彼は結論付けています。
現代の産業で発展している物作りとかよりも、知識やアイデアから生まれる
ビジネス、これは知識集約型産業と言われていますが、そういう時代になると
お金を生むものはアイデアだけなんですよね。そのアイデアはそうやって生まれるのか?
それは会議そのものよりも、ランチの時間で話す無駄話から生まれたり
仕事が終わって飲みに行った所から生まれたり、そう考えるとアイデアが生まれる
場所は、都市なんですよね。都市がアイデアを生むということを言っている。
だから住んでいる場所が重要になっているんです。
僕はこの本で2つ大事なことがあると思っていて、1つは周りの人間の存在。
人は周りの人間に影響されるので自宅で1人で働いていてはだめ。
職場にいるとレベルの高い同僚や上司と接触することができる。
教育レベルの高い同僚と一緒に働くと生産性が向上し、引き上げられるのだと
とてもいいアドバイスをしている。もう1つの重要な生き方のすすめは
「引っ越し」が非常に大事だと語っている。どこに住むかが大事だという事は
とにかく自分のチョイスで住む場所で人生が決まる。生まれた場所は非常に
愛着があるが、そこを出ることの重要性!出る人達の方が成功率が高まっていると
客観データを突きつけられている。年齢を重ね、そろそろ故郷に戻ろうと
考えている人がいたら、もちろんそこで頑張るのも大事だが、
しかし、どこに住むかでそのチョイスがあなたの今後が決まる。
そうなると、引っ越しの重要度が今後高まっていく時代がくる。
それは都市内東京内の引っ越しにしても国外お引越しにしても、
どこに住むかが非常に重要になってくる。その重要性が今後どんどん
高まってくる時代だということを頭に入れて生きていくべきです!と、
この本に突きつけられました!

BOOK BAR staff| 00:34 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年02月22日

BOOK STAND 速水健朗さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は編集者/フリーライターの速水健朗さんにお話しを伺いました。
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速水さんはこれまでメディア論にはじまり、音楽、文学、格闘技まで
幅広い分野で執筆編集活動を行ってきましたが、ここ数年は
『都市と消費とディズニーの夢 ショッピングモーライゼーションの時代』、
『フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人』などの
都市と人口移動を軸とした本が話題となっています。

そして最新刊は「すべてのニュースは賞味期限切れである」。
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こちらはスタップ細胞捏造事件や、サッカーのワールドカップ、
「笑っていいとも」最終回などの時事問題をTVブロスの編集者
おぐらりゅうじさんと対談した模様が記録されています。

そこで今回は、速水さんの関心の高い都市をテーマにした本を
3冊選んでいただきました。今夜はその2冊目です。

33年の間に女性の生き方が変わった!

田中康夫さんの「33年後のなんとなく、クリスタル」です。
社会現象にもなった1981年に刊行された「なんとなく、クリスタル」の
続編、33年後を綴った話題作。
まさに1980年代、バブルが始まる前の時代どんどん消費社会に入っていく段階で
海外の有名ブランドで全身を固められた生活をしている女子大生が主人公の物語。
この本は、そこから実際33年後に主人公たちがどうなっているのかという…
続編なんです。非常に面白かったんです!33年たっているので主人公たちは
もう50代になっているが相変わらずバブルな生活をしているというか、
代官山の有名レストランからお取り寄せをしたり、女子会をしたり。
非常に面白いのが再会の仕方、Facebookで一気に繋がっていくっていう
今時ありそうなものすごく下世話な話なんですよ。
この下世話さが田中康夫さんの一番のキーポイント!
繋がった後は、またマンションの一室ペントハウスとかでパーティーが始まる。
ただ、会話の中身が海外の音楽の話とかではなく健康問題や老人介護の問題など
みんな青山の高級スーパーに通ってはいるんだけど、青山も高齢化して
今後、人口が減って都会の限界集落ができていくのではないかという話が
ものすごくリアルなんです。

81年に発表された「なんとなく、クリスタル」のヒロイン、由利は
女子大生でモデル、ミュージシャンの彼氏がいた。
そこから33年がたった彼女は、モデルをやめ海外ブランドの広報を経て
現在は独立している。またここで現代っぽいというかさすが田中康夫さん!って
ところなんですが、彼女は社会企業家なんです。
すごく意識が高いことをやっているところがクリスタルなんですよね。
なので「なんとなく、クリスタル」って、言葉自体も大変流行しましたが、
当時は海外ブランド高級ブランドに囲まれることがクリスタルだったのが、
現代では意識が高く社会貢献をすることが、キラキラとしたクリスタル!
モデルで美人でモテる女性が当時の最先端として描かれていましたが、
今はそれだけじゃダメなんだとこの小説では描かれています。
そこらへんのリアリティーが今と当時とでは、物凄く変わったんです。
女性の生き方みたいなものがこの33年で変わったのが凄く印象的に描かれています。

BOOK BAR staff| 00:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年02月15日

BOOK STAND 速水健朗さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は編集者/フリーライターの速水健朗さんにお話しを伺いました。
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速水さんはこれまでメディア論にはじまり、音楽、文学、格闘技まで
幅広い分野で執筆編集活動を行ってきましたが、ここ数年は
『都市と消費とディズニーの夢 ショッピングモーライゼーションの時代』、
『フード左翼とフード右翼 食で分断される日本人』などの
都市と人口移動を軸とした本が話題となっています。

そして最新刊は「すべてのニュースは賞味期限切れである
すべてのニュースは賞味期限切れである.jpg
こちらはスタップ細胞捏造事件や、サッカーのワールドカップ、
「笑っていいとも」最終回などの時事問題をTVブロスの編集者
おぐらりゅうじさんと対談した模様が記録されています。

そこで今回は、速水さんの関心の高い都市をテーマにした本を
3冊選んでいただきました。今夜はその1冊目です。

人の憧れと人口移動!

山内 マリコ 著書の「パリ行ったことないの」。
こちらは、雑誌フィガロで連載していたもので10人の女性の主人公たちが
「パリ行ったことない」をテーマに最終話で「パリに行く」という連作短編。
「人生で成功するとパリに住む」という共有された漠然とした夢が女性にはある
男性にはあまり分からないところもありますが、
フランス映画に憧れている女の子であるとか、様々なヒロインたちが
何故かパリに行ってしまうという…。
著者の山内マリコさんの3年前に出た本「ここは退屈迎えに来て」で
話題になった作家さんでもあります。
こちらは、郊外化された地方に住んでいる女性たち、中には東京に憧れていたり
憧れて上京したのに戻ってきて地方に暮らす女性を描いています。
山内さんがテーマにしている事は、パリでも東京でも同じ。
憧れて、最終的にどこに行きたいのか、行けない人たちや行ってしまう人たち、
色んなタイプの人口移動を書かれています。
人の憧れと人口移動みたいなものをテーマにしているのが面白い。
「パリ行ったことないの」の中でも印象的なエピソードは、
大学生で東京に出て来てガールズバーで働く女の子、吉祥寺に住み
大学で出来た親友と2人でパリ旅行をすることが目標。
親友は、フランスの血が入ったクウォーターなことが自慢。
自分にとっても目標で憧れのかっこいい友達でもあるが、
どんどん東京に馴染みお笑いタレントの卵みたいな男性にナンパされ
その子自体は、かっこよかったはずなのにどんどん落ちていく…みたいな。
物凄く地方出身者のリアルが出てくるが、そういうものを乗り越えて
パリに行くんだ!って話が、ぐっときました。

BOOK BAR staff| 00:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年02月08日

BOOK STAND 関口靖彦さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は本やマンガの面白さを伝える雑誌ダ・ヴィンチの編集長・関口靖彦さん
にお話しを伺います。

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現在、ダ・ヴィンチではBOOK BARを紹介しているページもあるので、
ぜひ手にとってご覧ください。
今回、関口編集長は眠りにつく前におすすめの本を3冊選んでいただきました。

今週は、その3冊目です。

今の写真なのに懐かしい手触り…

米澤純子 写真集「赤い糸

「赤い糸」と、タイトルだけ聞くとちょっと恋愛や恋、男女にまつわる写真を
思い浮かべてしまいますが、この写真集の内容はとくに恋愛に偏ったものではなく
その辺に生えている木々や草花など、ごく普通の日常の風景が撮られています。
団地の扉の横、窓枠にかかる傘が撮られていたり、
砂浜に佇んでいる人が撮られていたり、滑り台やジャングルジムがある公園だったり
至って普通の日本の風景を切り取った写真集です。
写真集と言えば、世界の絶景や美しい生き物などを写したものが多く、
もちろん、そんな珍しくて綺麗なものが詰まった写真集も面白いですが、
寝る前に読むのには刺激が強いかと思います。
逆にごく当たり前の風景、普段は気付きもしないで通り過ぎてしまうような
でもその中に凄く美しい一瞬とか穏やかな空気が流れている。
その事を思い出させてくれるような一冊です。
写真って何を撮るかだけではなくて、どう撮るのかという事が
カメラマンのキャラクターが出るところ。
この「赤い糸」は、全体的に光が柔らかく撮られていて…例えていうなら、
冬の日の夕方まではいかないけど午後遅めの光っていうんでしょうか、
ギラギラとした鮮やかな光ではなく、白茶っけたような雰囲気は、
今の写真なんだけど昔の事を見ているようなちょっと懐かしい手触りがある。
それもまた見ていると心が落ち着いてくるというか、今日一日の…とか、
明日の大変なことなど、少し忘れて昔の空気の中に身を置けるというか、
目の前の事から少し離れられるからこそ、落ち着いた気持ちになれる
そんな不思議な写真集だと思います。

BOOK BAR staff| 00:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年02月01日

BOOK STAND 関口靖彦さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は本やマンガの面白さを伝える雑誌ダ・ヴィンチの編集長・関口靖彦さん
にお話しを伺います。
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現在、ダ・ヴィンチではBOOK BARを紹介しているページもあるので、
ぜひ手にとってご覧ください。
今回、関口編集長は眠りにつく前におすすめの本を3冊選んでいただきました。

今週はその2冊目です。

最後は一人だと分かっている大人っぽい魅力!

南伸坊さんの「ねこはい」。
こちらは、そのタイトルの通り…猫が詠んだ俳句です。
もちろん詠んでいるのは、南さんなんですが
猫の気持ちになって猫が俳句を詠んだらこんな風になるんじゃないかと
いうことで、詠まれています。
俳句だけではなく、それ合わせて南さんが愛らしいタッチの絵を
描かれていて、その絵を眺めながら俳句を味わうという本になっています。

例えば、

いちめんの. ねこじゃらしなり. われひとり

という俳句があります。
ねこじゃらしといえば、猫が大好きなアイテムですが、
絵は、そのねこじゃらしの草っぱらの中に真白い猫が
一人で佇んでいる絵になっていて可愛らしさもありながら
どこかちょっと大人の寂しさというか凛々しさというか
その一人で静かに味わっている空気っていうところが表れている。
猫ってそういうところがあると思うんですが、
なんかすごく可愛らしいようでいて飼い主とも必要以上にベタつかない
最後は一人だよってということを分かっているような
そんな猫の大人っぽい魅力が捉えられています。
ただ、かわいいかわいいじゃない猫の魅力が絵と俳句に表れていて
何度も繰り返し読みたくなるような一冊。

仕事で疲れて帰ってきて一杯お酒でも飲んで寝ようかな…って時に
開いて頂けると日々の忙しさとか、疲れがだんだんと鎮まっていって
ゆっくり眠って明日またがんばろうと思えるような、
綺麗さと柔らかさというか優しさというか、そういうものが
一冊にまとまった本だと思います。
どの猫もちょっとブサかわと言いますか…
綺麗な猫じゃないところがまた和めます。なんといっても傑作なのが
カバーなんですが、どっしりとしたおじさんのような猫の前に
ビールが注がれているんです、これはもちろん瓶ビールです(笑)
で、帯にひとつ俳句が載っています。

わがはいは ビールのすきな ねこである

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で、世界初、猫 が作った俳句絵本。と書かれています。
もうこの一句で私はやられちゃって即手に取って買ってきた一冊です。

BOOK BAR staff| 00:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年01月25日

BOOK STAND 関口靖彦さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週は本やマンガの面白さを伝える雑誌ダ・ヴィンチの編集長
関口靖彦さんにお話しを伺います。

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現在、ダ・ヴィンチではBOOK BARを紹介しているページもあるので、
ぜひ手にとってご覧ください。
今回、関口編集長は眠りにつく前におすすめの本を3冊選んでいただきました。

今週は、その1冊目です。

派手さはないが、昔のヨーロッパ映画のような美しさ!

穂村弘さんと酒井駒子さんによる絵本「まばたき」

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疲れて帰ってきてほっと一息ついて眠る前に読んだら
きっと穏やかな気持ちになってゆっくり休めるような1冊。
絵本の表紙には目を閉じた女の子が描かれています、
まばたきをする一瞬、その一瞬の間に世界ではこんなことが
起こっているんだという一瞬の美しさを切り取った絵本です。
具体的には、蝶々が花から飛び立つ一瞬、蝶が飛び立つ
ほんの一瞬だけを捉えています。まばたき一回の間に起きている
出来事。また別のページでは、時計の針が「かちっ」と動いて
鳩時計の鳩が出てくるその一瞬だけ、まさにまばたきして
目を閉じている間に通り過ぎてしまう出来事をゆっくりと
美しい絵で表現しています。
じーっと目を凝らして見ていると胸の中が鎮まってくるような
静かな空気が流れている美しい絵本です。
そしてこの本の最後には「みつあみちゃん」という文字と共に
三つ編みをした少女がティーカップを前に座っているところが
描かれています。そんな少女は一瞬を経てどうなるのか…、
それは実際に手にとって確かめて下さい。
時間の流れとは捉え方で凄く変わってくると思いますが、
そういう一瞬の違いというものも「まばたき」という一言で
美しく捉えています。絵本は子供のものと思われる方も多いと思いますが
絵を担当した酒井駒子さんは大人の女性に人気の高い絵本作家さんで
コミカルなクマのキャラクターも書かれる一方で、
今回のこの「まばたき」では、昔のヨーロッパ映画を思わせるような
派手さはないけれど凄く目に焼き付く胸に浸み込むような美しさがある。
だから本当に眠る前にこの本を静かに見つめて眠りにつくとより深く
ぐっすりと眠れるような1冊だと思います。

BOOK BAR staff| 00:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年01月18日

BOOK STAND 水口克夫さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週、登場するのはアートディレクターの水口克夫さん。
水口克夫さん.JPG

水口さんは「バザールでござーる」のイラストや缶コーヒーのBOSSの広告、
大河ドラマ「平清盛」のポスターなどを手がけてきた広告業界の注目人物。
現在は独立してHotchkiss という会社を設立しています。
そして最近は「ぞうぼうし パオ」という絵本を書かれています。

ぞうぼうし パオ.jpg

こちらは「ぞう」のしょう「ぼうし」、ぞうぼうし見習いのパオが主人公。
失敗ばかりで、夢をあきらめようとしたその時、ともだちの危機を知ったパオは
長いハナを駆使して奮闘するという物語です。
水口さんの描く「ぞうぼうし」、とってもカワイイ!

今週は、水口さんに人気ハードボイルド小説をご紹介頂きました!

倫理観と美学!

Robert B. Parkerのスペンサー・シリーズ「初秋」
いわゆるハードボイルド小説なんですが
主人公のスペンサーは、マッチョで喧嘩も強いが
女性には優しく自分で料理を作ったりだとか
従来のハードボイルの主人公とはちょと違う部分がある。
スペンサーはボストンに居を構える私立探偵なんですが
この「初秋」は、少し経路が変わっていて、事件を解決する
つまり悪と戦うということではなく、ポールという少年がいて
その少年の両親は離婚調停をしていてその両親の間、親の愛を
知らない環境の中で育っているポールをスペンサーが助ける。
その助け方も彼を成長させないと、つまりただ単に施設に
送ったりだとかでは彼を助けられない…、じゃどうするか?
夏休みの間、ポールを山に連れて行き2人で山小屋を建てるんです。
最初は「なんで、こんなことやらなきゃいけないんだ!」って
反抗するが、そこはスペンサーの美学、倫理観を持って
言葉だけではなく、そこはハードボイルドなんですが
自分の背中を見せながら

「自分は何者なんだ!」って事を見つけ出す為の山小屋作り!

経済活動の一つではあるが、倫理観と美学がないと
人を騙したりとか、人を嫌な気持ちにさせたりする事も多い仕事
だからこそ自らの仕事に誇りと美学を持つということが大切。
そのことをこの小説から学んだ。
その中でこの「初秋」は、さらに深いところまで突っ込んでて
かなり泣けます

BOOK BAR staff| 00:35 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年01月11日

BOOK STAND 水口克夫さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週、登場するのはアートディレクターの
水口克夫さん。
水口克夫さん.JPG

水口さんは「バザールでござーる」のイラストや缶コーヒーのBOSSの広告、
大河ドラマ「平清盛」のポスターなどを手がけてきた広告業界の注目人物。
現在は独立してHotchkissという会社を設立しています。
そして最近は「ぞうぼうし パオ」という絵本を書かれています。

ぞうぼうし パオ.jpg

こちらは「ぞう」のしょう「ぼうし」、ぞうぼうし見習いのパオが主人公。
失敗ばかりで、夢をあきらめようとしたその時、ともだちの危機を知ったパオは
長いハナを駆使して奮闘するという物語です。
水口さんの描く「ぞうぼうし」、とってもカワイイ!

今週は、村上春樹さんの短編について語って頂きました。

文章で夏の瑞々しさが伝わってくる。

村上春樹さんの短編集「中国行きのスロウ・ボート」から
『午後の最後の芝生』がすごく好きです。
僕は、村上春樹さんの短編が素晴らしいと思っていて、
特にこのお話は、文章で夏の瑞々しさを丁寧に表現している。
このお話は、芝刈りのバイトをする学生の「僕」が、
お金もたまりこれ以上お金も必要ないのでバイトをやめようと
する所から始まります。
梅雨が明けて夏になり、芝刈りの本格的なシーズンを迎えると
雇い主からもう少し仕事を続けて欲しいと頼まれる。
すごく丁寧に誇りを持って仕事をする「僕」は、自分なりのこだわりや
ある意味美学をしっかりと貫き通す。その中で自分と向き合いながら
仕事をを終えていく。ある意味ストイックで誰からも認められないけど
そこを丁寧にする。僕が読んだのが社会人になった頃で世の中はバブル全盛期。
まわりは少し浮かれ自分というものを見失いがちだった時に、この小説を読んで
ひとつひとつの事を自分の価値観でしっかりやっていくんだ!ってことを
引っ張り戻してくれたので、僕にとってとても大切な1冊です。

BOOK BAR staff| 00:31 | カテゴリー:BOOK STAND

2015年01月04日

BOOK STAND 水口克夫さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人のお気に入りの一冊を伺っています。

今週から3週にわたって登場するのはアートディレクターの
水口克夫さん。

水口克夫さん.JPG

水口さんは「バザールでござーる」のイラストや缶コーヒーのBOSSの広告、
大河ドラマ「平清盛」のポスターなどを手がけてきた広告業界の注目人物。
現在は独立してHotchkiss という会社を設立しています。
そして最近は「ぞうぼうし パオ」という絵本を書かれています。
ぞうぼうし パオ.jpg

こちらは「ぞう」のしょう「ぼうし」、ぞうぼうし見習いのパオが主人公。
失敗ばかりで、夢をあきらめようとしたその時、ともだちの危機を知ったパオは
長いハナを駆使して奮闘するという物語です。
水口さんの描く「ぞうぼうし」、とってもカワイイ!

今週は、水口克夫さんがアートディレクターを目指す原点となったマンガに
ついてお話してくれます。

志のきっかけとなった作品との再会!

江口寿史「すすめ!!パイレーツ」
僕が小学校から中学校にかけての時代は、野球漫画が大人気!
そんな中「すすめ!!パイレーツ」は、今までの野球漫画とは
全く違う方向の作品だった。
野球漫画なのに野球をしないでギャグをしまくって
変なキャラクターがたくさん登場した。
そして江口寿史さんと言えば、その子頃のポップアートだったり
音楽でいうとテクノだったり、そういう要素を野球漫画にいれてきた。
特に表紙がデザインされていた、例えばクラフトワークのジャケットを
文字ってグラフィックデザインになっている。
それを真似しているうちにデザインという世界を知り、そこに進む決意をした。

後日談として…、

広告代理店で働いている時、手塚治虫さんの初期の漫画を集めて
10冊の文庫にまとめる仕事で装丁・ブックデザインを担当させて頂いた。

それを見た江口先生が「この仕事をした人と仕事がしたい!」
というオファーがきた。それは「すすめ!!パイレーツ」を文庫化するので
その表紙デザインの依頼だった。
お会いしたらとてもシャイな方で、プレゼンテーションした後にぽつりと
「これでいいんじゃないでしょうか…」と、言って頂いて
さらに、あとがきまで僕に書いてくれとおしゃって頂いて書いちゃったという。
中学校の頃に志したきっかけとなった漫画と再会し、新たに形となった。
印象深い1冊というか思い出の大事な1冊です。

BOOK BAR staff| 00:35 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年12月28日

BOOK STAND 尾崎世界観さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週も人気バンド、クリープハイプの尾崎世界観さんが登場。
BS_尾崎世界観2.jpg

クリープハイプは、今月3日に3rd ALBUM
「一つになれないなら、せめて二つだけでいよう」をリリース。
一つになれないなら、せめて二つだけでいよう.jpg

さらに尾崎さんが責任編集する雑誌『SHABEL Vol.1』を
同時発売しています。
シャベルという雑誌名は「喋る」とシャベルで「掘る」の2重の意味が
こめられているそうです。

今夜は、バンド出身の人気作家の小説から印象的な一行を紹介してくれます。

解決はしないが悩みを消してくれる物語もある。

町田 康「屈辱ポンチ」

この小説は、とにかく次々と不思議なことが起こるんです。
僕も本を読むときに内容を求めて読んではいないが、
この作品はリズム感がいいです。
作者の町田さんが元々ミュージシャンだからかもしれない。
言葉の使い方も面白いし。町田さんの小説には、うまくいかない主人公が多い。
この本もそう。頑張ってやろうと思っても変な方向にいく。
読んでいて安心するんです。自分も色々と不安になる事もあるけど
特に20代の前半どうしていいのかわからない時期に読んだら、
「あぁ、大丈夫かもしれない。」って思いましたね。

印象的だったのは…、、

これまで前に垂れた髪で見えなかったのだが、
なんだか長さ10センチくらいの白いものを口に咥えてぶらぶらさせながら
往来しているのであり、さらに謎は募り、今度は舗道の脇に寄り
立ち止まって観察したところ、少女達が口からぶらさげているのが、
何度も確認したので間違いない、どうも素麺らしいのである。

素麺を口からぶらさげて歩いている女の子たちがいて、
これは映画にもなっているんですが…、
読んでいると悩みとかもうどうでもいいなってなりますね。
こんなことを書くのかってことを書いてくるので、
自分もなんでも表現していいんだなって思わせてくれる。
やりすぎかなって、時々ためらったりすることがなくなりました。
悩みを解決はしないかもしれないが消してくれる物語もあるんだと思いますね。

BOOK BAR staff| 00:31 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年12月21日

BOOK STAND 尾崎世界観さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週からは人気バンド、クリープハイプの尾崎世界観さんが登場。
BS_尾崎世界観3.jpg

クリープハイプは、今月3日に3rd ALBUM
「一つになれないなら、せめて二つだけでいよう」をリリース。
一つになれないなら、せめて二つだけでいよう.jpg

さらに尾崎さんが責任編集する雑誌『SHABEL Vol.1』を
同時発売しています。
シャベルという雑誌名は「喋る」とシャベルで「掘る」の2重の意味が
こめられているそうです。

今夜は、少し前に話題になった小説から印象的な一行を紹介してくれます。

物語を見守っているような気持ちになる。

窪美澄さんの「晴天の迷いクジラ」
章に分かれているのでいろんな登場人物がでてくるけど、
それがどんどん繋がっていくというか、視点が変わっていくので
最初の章で登場した主人公が見ていた人が他の章では主人公になる。
今まで読んだ事のない物語。

印象的な一行は…、

渡されたノートを開くと、「アイス食べたいな。
水色のソーダアイス。正子がいつも食べてたやつ」とだけ書かれていた。

これは、1人の主人公がやっとできた友達を病気で亡くしてしまう。
その友達が残してくれた言葉なんですけど、読んでいてまた1人に
なるんだなってって、かわいそうだなって思い印象に残っています。

最終的には、打ち上げられたクジラを見に行くんですが、
あまり関係のなかった人達が繋がっていって、
一緒にクジラを見に行くって…不思議な話だけど
でも、読んでいてこの人達は一緒になって良かったなって思いました。

不思議な出会いだけど同じように苦しんでいる中で、
それを隠したりしていて、それを客観的に物語を見ていると
見守っているような気持ちになる。
あぁ、良かったって思いました。
あまり楽しい話ではないけど、最終的にちょっと希望が
見えてくるのが素敵でしたね。

BOOK BAR staff| 00:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年12月14日

BOOK STAND 尾崎世界観さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週からは人気バンド、クリープハイプの尾崎世界観さんが登場。
BS_尾崎世界観1.jpg

クリープハイプは、今月3日に3rd ALBUM
「一つになれないなら、せめて二つだけでいよう」をリリース。
一つになれないなら、せめて二つだけでいよう.jpg

さらに尾崎さんが責任編集する雑誌『SHABEL Vol.1』を
同時発売しています。
シャベルという雑誌名は「喋る」とシャベルで「掘る」の2重の意味が
こめられているそうです。

今夜は人気作家、奥田英朗さんの本のなかから印象的な一行を紹介してくれます。


結末が書いていないので先を想像できる!

奥田英朗さんの「純平、考え直せ」です。
奥田さんの作品はよく読むんですが、この作品は
暴力団の下っ端の純平が主人公。
新宿の歌舞伎町で暮らす彼が最終的に鉄砲弾になるまでを描いている。
純平の事を好きな女の子がいて、彼女がインターネットの掲示板に
「好きな人が鉄砲弾になろうとしている」と書き込みそこから
掲示板が盛り上がっていく。その書き込みと同時に物語が
すすんでいくんです。そういうの面白いです。
でも色んな要素が入っていて恋愛の要素だったり、
若い人達の話だけど、なんか懐かしいなぁ〜とかは思わず、
今の気持ちで読めるのが嬉しい。
やっぱりそういう気持ちもあるし、素直に人とコミュニケーションを
とれなかったりとか、自分を重ねるところもたくさんあって

一番好きなのは一番最後…

「うおーっ!」純平は大声で叫んだ。
静まり返った深夜の路地にこだまする。地面を蹴る。
銃を構えた。男たちが咄嗟に身をかわそうとする。
純平は引鉄を引いた。

ここにいくまでには色々あったけど結末を書いていないので
「どうなったのかな?」って、先を想像できるのがいい。
この本は、俳優の池松壮亮が「これいいから読んでみて」って
くれた1冊。直接もらっているから
映画化するなら主演してもらいたいと思っています。

BOOK BAR staff| 00:31 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年12月07日

BOOK STAND 森永真弓さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、森永真弓さんが登場。

森永真弓_3.jpg

森永さんは、博報堂のマーケッターとして働く傍ら、
この秋にクリエイティブ・ディレクターの嶋浩一郎さんと共同執筆した本
「グルメサイトで★★★(ホシ3つ)の店は、本当に美味しいのか?」が
話題となっています。

グルメサイトで.jpg

今週は、森永さんが日本を代表する歌人の印象的な一行を紹介してくれました。

正岡子規の胆力!面白さ!

正岡子規の随筆「死後」
この随筆に出会ったのは中学生くらいのと時、
40人ほどのクラスだったが「あなたは北原白秋!」
「私は、正岡子規!」と、それぞれ担当を決めて
その作家についてのレポートを夏休みの宿題で作った。
私が正岡子規を選んだきっかけは、野球観戦が好きだったので
野球を「ベースボール」と訳したのが正岡子規だったので
面白いかなぁと思い、そして元々は俳句の方なので
読み物が短いだろうと思い選んだ。
レポートを書くにあたり色々読み調べたらこの「死後」という随筆集は、
結核で病状が思わしくない時、自分がいつ死ぬか分からない時に
書かれたものにも関わらず、実は「葬式」を気にしている。
例えば、ヨーロッパは土葬支流らしいが、苦しくないのか?!とか、
日本は、火葬だからは蒸し焼き「蒸し焼きは相当息苦しいだろう」とか、
死んだらそれは分からないよね…っていうような事を気にしている。
死を前にして辛いはずなのによくもまぁこんな妄想を繰り広げられるものだなと
正岡子規の胆力をうかがいしれる、面白さに感動した。

印象的な一行は、まさにそのお葬式のところ

「土葬はいかにも 窮屈であるが、それでは火葬はどうかというと
火葬は面白くない…(一部省略)殊に蒸し焼きにせられると思うと、
堪まらぬわけじゃないか。」

ここまで死んだ後のことをこと細かに想像する。
その後、火葬中の坊さんとの会話まで、永遠綴っている。
そこが非常に面白いと思います。

BOOK BAR staff| 00:33 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年11月30日

BOOK STAND 森永真弓さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、森永真弓さんが登場。
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森永さんは、博報堂のマーケッターとして働く傍ら、
この秋にクリエイティブ・ディレクターの嶋浩一郎さんと共同執筆した本
「グルメサイトで★★★(ホシ3つ)の店は、本当に美味しいのか?」が
話題となっています。

グルメサイトで.jpg

今週は、森永さんが意外な本から、
印象的な一行を紹介してくれます。

自分にとって命よりも大事なものって何だろう?

上遠野浩平さんのソウルドロップシリーズから
「コギトピノキオの遠隔思考」です。

上遠野浩平さんといえば、ライトノベルで有名な方、
数多くの名作を発表しています。
この「ソウルドロップシリーズ」では1つ大きなテーマが
流れていて「キャビネッセンス」という言葉が出てきます。

この「キャビネッセンス」とは「生命と同じだけの価値あるもの」
物語の中で必ず出てくるセリフとして、

「これを見た者の、生命と同じだけの価値あるものを盗む」

という予告文が出されそれを巡って殺人事件が起きたり
冒険活劇が起きたり…、
その「生命と同じだけの価値あるもの」
例えばそれは、大切な人との思い出の品で、それを奪われて
しまうと心がおれてぱたっと死んでしまうとか、
あるいは、その人にとって昔の嫌な思い出が逆に人生を
駆り立てていたり、だからその記憶が消えたら亡くなってしまうとか。

自分にとって命よりも大事なものって何だろう?
と、突きつけてくる物語。
ライトノベルにしては深い作品。
また「生命と同じだけの価値あるものを盗む」と言った時に、
物語上誰かが死なないと何が大事なのかが分からないようになっていて
亡くなるのが後半になってくると、あれが大事なのではないか?
これが大事なのでは?と、色々な予測を立てそれを守ろうと奔走する

「命よりも大事なものって何だろう?」と、毎回物語の中で
様々な角度の視野が生まれる、そこが非常に面白い。

BOOK BAR staff| 00:34 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年11月23日

BOOK STAND 森永真弓さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、森永真弓さんが登場。
森永真弓_1.jpg

森永さんは、博報堂のマーケッターとして働く傍ら、
この秋にクリエイティブ・ディレクターの嶋浩一郎さんと共同執筆した本
「グルメサイトで★★★(ホシ3つ)の店は、本当に美味しいのか?」が
話題となっています。
グルメサイトで.jpg

今週は、森永さんが世界的ロングセラーとなっている本から
印象的な一行を紹介してくれます。

作家目線で書かれた「博物誌」!?

ジュール・ルナール 著の「博物誌」

ルナールは、児童文学「にんじん」で有名な人物。
そんなルナールが、世の中にいる動物や虫、植物などを
作家の目線で説明した1冊です。
ヨーロッパなのでメンドリやあひる、七面鳥から
ねずみやいたち、とかげ、大きいものではクジラ、
動物でないものでは「ぶどう畑」なども紹介されています。
例えば、メンドリがどういう生態かを綴っているのではなく
どういった生き物で、自分から見えている姿を書いている。
そこから様々な情景が見えてくる。

気に入っている一節は、数多くの動物を紹介されている中で

「蛇」に関しては「長すぎる」の一言!

他の動物に関しては2,3ページに渡り長々と説明しているのに、
著者が嫌いだったのか、その長さが気持ち悪いと思ったのかは
分かりませんが、その言葉の強さ、たった一言で全てを
言い表している感じが物凄く好き。
「博物誌」の中でも「蛇」のくだりが非常に気に入っています。

BOOK BAR staff| 00:34 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年11月16日

BOOK STAND 劔樹人さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は劔樹人さんが登場。
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劔さんは人気バンド「神聖かまってちゃん」の辣腕マネージャーとして
働くかたわら、自らも「あらかじめ決められていた恋人たちへ」という
バンドのベーシストとして活動。
さらにはニコ生の番組の司会をしたり、最近はマンガ家としてもデビュー。
さえない高校生の日常を描いた「高校生のブルース」が好評発売中です。
高校生のブルース.jpg

今週は、劔さんがあるグラビアアイドルが書いた小説から印象的な
一行を紹介してくれます。

すごく冒険!自身の才能と向き合うのはすごい!

現役グラビアアイドル、今野杏南の官能小説「撮られたい」です。

常にコンビなどで売られる雑誌の表紙を飾る現役グラビア・アイドル。
そんな彼女が実際に書いた、官能小説!
少年誌のグラビアは今、AKBのグループの子たちが飾っていて
グラビアだけをやっているアイドルは下火になっている。
その中でグラビアアイドルの世界を盛り上げようと活動する人も
増え目立つようになってきたが、何故か今野杏南さんは小説の方にいった
そこに興味を持った。

この物語は、人気のないグラビアアイドルがカメラマンと
関係を持つことによって輝いていくというお話。

現役グラビアアイドルが主人公なので読んでいる者は、
今野杏南さんに重ねてしまう。これは本当に自身の経験なのでは?と、
勘ぐってしまう。そこを物語にしている辺りとかすごく冒険だと思う。
こういう形で自分の才能と向き合い形にしたのは凄い。


印象に残っている一説は、あとがきにあるマネージャーについて
語った一説。

マネージャーさんの言う事は間違いないと、
グラビアを始めた頃から私も信頼をしてついて行こうと決めていたので、
私はもう一度小説と向き合おうと決心しました。

自分の本業ではない小説を書く上で、やはり悩んだみたいなんです。
どうやらきっかけがマネージャーさんのアイデアで始まったらしく、
タレントとマネージャーの関係は本当大事だと思う。
僕もロックバンドのマネージャーをしていますが、タレントさんが
マネージャーを信用することによって成し遂げられることは多いから
二人三脚で作り上げた1冊なんだと感じる。
そして、益々自分の立場に重ね合わせてしまいました。

BOOK BAR staff| 00:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年11月09日

BOOK STAND 劔樹人さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は劔樹人さんが登場。

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劔さんは人気バンド「神聖かまってちゃん」の辣腕マネージャーとして
働くかたわら、自らも「あらかじめ決められていた恋人たちへ」という
バンドのベーシストとして活動。
さらにはニコ生の番組の司会をしたり、最近はマンガ家としてもデビュー。
さえない高校生の日常を描いた「高校生のブルース」が好評発売中です。

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今夜は、奇跡の復活に導いたレスラーの自伝を紹介してくれます。

嫌われる行動を買ってでも目をひく事!

棚橋弘至さん著書の「棚橋弘至はなぜ新日本プロレスを変えることができたのか」

新日本プロレスはアントニオ猪木さんの時代には人気があったが2000年代は下火。
棚橋さんは、そのころに新日に入ったレスラー。下火時代を支え、今また人気がでた。
そんな季節の復活に導いたと言われる棚橋さんの考えが詰まった自伝。
僕はモーニング娘も大好きなんですが、モー娘も同じように栄華を極めて低迷した
アイドルグループですが、道重さゆみさんがリーダーになって復活。
道重さゆみさんと棚橋さんの言っている事がリンクしている。嫌われ役にまわっても
所属のグループを盛り上げる。

印象に残っている一説は、

相手の技に痛めつけられながら相手を光らせ試合を盛り上げる…
誰かの為に何かをした時にカタルシスを感じる。

受けの美学を大事にしている。
自分を痛めつけ損な部分でもあるのに具体的に強くもっているのは素晴らしい。

BOOK BAR staff| 00:35 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年11月02日

BOOK STAND 劔樹人さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は劔樹人さんが登場。
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劔さんは人気バンド「神聖かまってちゃん」の辣腕マネージャーとして
働くかたわら、自らも「あらかじめ決められていた恋人たちへ」という
バンドのベーシストとして活動。
さらにはニコ生の番組の司会をしたり、最近はマンガ家としてもデビュー。
さえない高校生の日常を描いた「高校生のブルース」が好評発売中です。

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今夜は、劔さんも大好きなバンドの自伝本から印象的な一行を紹介してくれます。

心が綺麗じゃない人の歌に絶対感動しない!

怒髪天 増子直純の『歩きつづけるかぎり 』という自叙伝です。
自分に自信がない気弱な僕は、昔から男らしいものに惹かれている。
寅さんやトラック野郎とか仁義なき戦いとか。
男らしいものってユーモラスなところもあるし、音楽界でいうと怒髪天!
怒髪天は、メジャーデビュー後うまくいかず一度活動休止をする。
解散をしたからこそ、何が間違っていたのか、足りなかったかを気付かされ
30歳を超えてから人気が出てくる、怒髪天って年齢を重ねるごとに人気が高まる
稀有な存在。年をとることを肯定してくれる存在、うまくいかなかった事も
経験と人との出会いで変わっていく事を教えてくれる。
何にしても、諦めず続けることの意味・希望を教えてくれる1冊。

印象的な一行は、増子さんのお母さんの言葉

音楽をやるには心が綺麗じゃないと嘘は見抜けるし芸術・芸人とは
そういうもの心が綺麗じゃない人の歌に絶対感動しない。

特に増子さんは歌っているし歌詞も書いているから嘘は付けない。
本文には増子さんの人間性が表れている。
こういう人だからこそ多くの人に響く音楽を作れるんだよなぁ、
と、本を通して知った。

BOOK BAR staff| 00:32 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年10月26日

BOOK STAND 渡辺俊美さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週はTOKYO No.1 SOUL SETの渡辺俊美さんが登場。
渡辺俊美3改定.jpg

TOKYO NO1SOUL SETは今年デビュー20周年を迎えた
ヒップホップバンドとしてJ-WAVEでもお馴染みですが、
渡辺俊美さんは福島県出身ということで、震災後に同じ福島出身の
クリエイティブディレクターの箭内道彦さんらとともに猪苗代湖ズで活動。
紅白にも出場しています

そして今年出した「461個の弁当は、親父と息子の男の約束。」という本が
大きな話題となっています。
461個の弁当は、親父と息子の男の約束2.jpg

こちらは現在は再婚なさっている俊美さんがシングルファーザーの頃に
息子さんのために作り続けたお弁当にこめた思いを綴ったエッセイ。
ツアー中は地方のお惣菜ネタを探し、居酒屋では味を盗む。
父と子の愛情の記録として絶賛されている一冊です。

今週は、渡辺俊美さんがその生き方に感銘を受けた本から、
印象的な一行を紹介してくれます。

成長より成熟

「ききがたり ときをためる暮らし」
つばた 英子さん と つばた しゅういちさん夫婦が書いた1冊。
もともと建築士だったが、あることをきっかけに畑を始め、
ほぼ自給自足で生活しているご夫婦の話。

まぁこの本は暮らしの知恵みたいな本です。

僕も年をとったらこんな暮らしがしたいと思って
参考書として買いました。
ミニマムに好きなことをやったことが色んな人の
幸せに繋がるというこういう生き方は素敵だなと思う。

特に印象に残っている一行は、

立派な肩書を手にする 大きな財産を手にする
そういう事がなくても 人は幸せになれると思っています。

僕はもうすぐ50歳になるんですけど、
自分の身の丈がやっと分かってきたんです。
今までは、自分の身の丈が分からなかったから
子供と同じようにチャレンジしたり、無理したり、
成長を目指してやってきたけど、この本を読んだら
ちゃんと成熟したいと思いました。だから今の日本も、
もうこれ以上高層ビルを建てなくていいんじゃないかなっていう、
もっと成長よりも成熟した方がいいかなとう考え方が
この本からえた。

それは、都会がだめだとかそういう事ではなくて、
もっと1人1人がそういった思いがあれば戦争も
なくなるだろうなぁと、僕は思います。

BOOK BAR staff| 00:35 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年10月19日

BOOK STAND 渡辺俊美さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週はTOKYO No.1 SOUL SETの渡辺俊美さんが登場。
渡辺俊美2改定.jpg

TOKYO NO1SOUL SETは今年デビュー20周年を迎えた
ヒップホップバンドとしてJ-WAVEでもお馴染みですが、
渡辺俊美さんは福島県出身ということで、震災後に同じ福島出身の
クリエイティブディレクターの箭内道彦さんらとともに猪苗代湖ズで活動。
紅白にも出場しています

そして今年出した「461個の弁当は、親父と息子の男の約束。」という本が
大きな話題となっています。
461個の弁当は、親父と息子の男の約束2.jpg
こちらは現在は再婚なさっている俊美さんがシングルファーザーの頃に
息子さんのために作り続けたお弁当にこめた思いを綴ったエッセイ。
ツアー中は地方のお惣菜ネタを探し、居酒屋では味を盗む。
父と子の愛情の記録として絶賛されている一冊です。

今週は、渡辺俊美さんが東北にある伝説のお店のオーナーの著書から、
印象的な一行を紹介してくれます。

人間関係は、年をとると縦、その先は奥行…

『ジャズ喫茶「ベイシー」の選択』です。
これは、ジャズ喫茶「ベイシー」のオーナーである菅原正二さんが書かれた1冊。
副題は「ぼくとジムランの酒とバラの日々」
このジムランとは、JBLのスピーカーの事。
菅原さんは、岩手県の一ノ関でジャズ喫茶「ベイシー」を作った。
僕も3回くらい行きました。
全国のジャズファン、ジャズ・ミュージシャンがそこに集まるんです。
僕は福島の方から東京に出てきて「何故、東京なのか?」と、自分の中に
ずっとテーマがあって、でも菅原さんは東京には行かず、自分の故郷で
ジャズ喫茶を始められた、そして全国の人を集めた。
そのパワーは何なのだろうと…。

特に印象に残っている一行は、

聞きやすくて良い、という言葉は人を馬鹿にしていると思う。

食べやす食べ物、飲みやすい飲み物、も同じでなんじゃくら!って言っている。
そして、オーディオの音以前にそもそも音楽が聞きやすくて良い、などという
レベルで語れること自体に間違いがある!
「読みやすい本」ばかりを読んでいたら、馬鹿になるだ ろうが…、ていうね。
やっぱり想像力が失われるのえはないでしょうかね。
何でも、簡単なもの、便利なものは。
すんなり見て聞いて分かるようなものよりも「なんなんだこれは!?」
「なんなんだろう??」って、人でもそうですが「なんだこの人は?」みたいな
異物感ある人いますよね。若いうちの人間関係は横に広げると思うんですが
年をとって縦に広げて、最終的には奥に広める。その奥行に行くまでは、
ある程度の困難な道に進んでいった方が奥行のある仲間が増えるのでは
ないでしょうかね。

BOOK BAR staff| 00:33 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年10月12日

BOOK STAND 渡辺俊美さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週はTOKYO No.1 SOUL SETの渡辺俊美さんが登場。
渡辺俊美1.JPG

TOKYO NO1SOUL SETは今年デビュー20周年を迎えた
ヒップホップバンドとしてJ-WAVEでもお馴染みですが、
渡辺俊美さんは福島県出身ということで、震災後に同じ福島出身の
クリエイティブディレクターの箭内道彦さんらとともに猪苗代湖ズで活動。紅白にも出場しています

そして今年出した「461個の弁当は、親父と息子の男の約束。」という本が
大きな話題となっています。
461個の弁当は、親父と息子の男の約束2.jpg

こちらは現在は再婚なさっている俊美さんがシングルファーザーの頃に
息子さんのために作り続けたお弁当にこめた思いを綴ったエッセイ。
ツアー中は地方のお惣菜ネタを探し、居酒屋では味を盗む。
父と子の愛情の記録として絶賛されている一冊です。

今週は、渡辺俊美さんが食にまつわる本から、印象的な一行を紹介してくれます。


安いものには理由がある!

辰巳 芳子さんの『この国の食を守りたい―その一端として』
レシピとかそういう事じゃなくて「食」がどれだけ生きて行く中で大事なのかを、
そして、日本独自の食べ物「和食」の素晴らしさを説いた1冊。
こちらは、東日本大震災の前の2009年に書かれた本ですが、
放射能の安全性や料理研究家としてただ作るだけではなく何のために食べるのか?
など、素晴らしい思いが凝縮されています。

僕は、ほとんどレシピ本は買わない。
でも「食」に関するエッセイは大好きなんです。
池波正太郎さんのエッセイから興味を抱いた。
そこから様々なものを掘り起こした、レコードと同じ。

印象に残っている一行は、

食は人間の呼吸と同じように命の仕組みに組み込まれている

24時間食べられるものや、買えるものが増えた便利な時代
実際にそんな中で、体の中に入れるということは命を守ること。
それにみんな気が付いていないんじゃないかなぁ。

ある程度の値段がするのは当たり前だと思う。
安く買えるものには何らかしら理由があるのではないかと
この本を読んで思うようになった。

BOOK BAR staff| 00:33 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年10月05日

BOOK STAND プチ鹿島さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週も、お笑いタレントのプチ鹿島さんが登場。

プチ鹿島3.jpg

鹿島さんは1997年に大川興業でデビュー。退団後はピンとして活動。
時事ネタを得意とする時事芸人、文系芸人として活躍中です。
今年の夏に出した最新著書「教養としてのプロレス」は、
世の中のすべてはプロレス的思考法で読み解ける!・・・という発想のもと、
自己啓発本やビジネス書をマットに沈める超実践的思想書として注目されています。
教養としてのプロレス.png

今週は、プチ鹿島さんが国民的人気のあのマンガを紹介してくれました。

4コマなのに、当時の世相や空気が伝わる

「よりぬきサザエさん」

説明不要かと思いますが国民的人気アニメ「サザエさん」の
原作マンガのベスト版。元々は朝日新聞の4コマ漫画として
ずっと連載していたものを「よりぬき」まとめた作品。
それが昨年、朝日新聞出版社から復刻されバカ売れしているらしい。
この「よりぬきサザエさん」を読むと、50年代、60年代、70年代の
世相が分かるんです。実はサザエさんは時事ネタなんですよ。
僕が読んだのは80年代ですが、小学3年か4年生の時、
歯医者さんの待合室で読んでいた子供の僕にも自分が生まれていない
時代、50年代〜70年代の世相が笑えて手に取るように分かった。
時代の空気みたいなものを学べるんです。
中でも好きなエピソードは、

「よりぬきサザエさん」の11巻から

カツオがサザエさんに「江戸の仇を長崎でうつってどういうこと?」
するとサザエさんが「う〜ん、つまり…今になおすとネ」と、
ガラス屋さんショーウィンドのガラスを変えているお店を見て、
「ベトナム反戦を東京で荒れるってこと」ってサザエさんがにこやか説明している

サザエ.jpg

これで当時の世相や空気が分かる。
いわゆるベトナム反戦を掲げる学生たちで東京が荒れている様が
意外と日常だったことが読み解ける。

BOOK BAR staff| 00:31 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年09月27日

BOOK STAND プチ鹿島さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、先週に引き続きお笑いタレントのプチ鹿島さんが登場。
プチ鹿島2.jpg

鹿島さんは1997年に大川興業でデビュー。退団後はピンとして活動。
時事ネタを得意とする時事芸人、文系芸人として活躍中です。
今年の夏に出した最新著書「教養としてのプロレス」は、
世の中のすべてはプロレス的思考法で読み解ける!・・・という発想のもと、
自己啓発本やビジネス書をマットに沈める超実践的思想書として注目されています。

教養としてのプロレス.png

今週は、プチ鹿島さんが尊敬する先輩の本を紹介してくれました。


10年見守る、焦らせてはいけない。

松本ハウスのハウス加賀谷と松本キック著書の「統合失調症がやってきた」
実は僕、お笑い会に入った時、当時事務所が同じだった。
一番年齢も近く、一番かわいがってくれた先輩。
当時は、ボキャ天ブームがありそこで松本ハウスは大ブレイクするんです。
お笑い界で一発当てるとこんなにも生活が激変するんだと…、
付き人のような形で仕事の手伝いもしていたので間近で感じました。
ところがハウス加賀谷さんが統合失調症を発病されて休養、
事実上の引退となった。つっこみを担当していた松本キックさんは1人になり、
若手の指導を始めた。だから僕は、いかにこの2人が天才なのかと
つねに間近で感じていたからこそ、発病から10年松本ハウスの復活は
本当に自分の事のように嬉しい。世間的には闘病記として売れましたが
こんなに凄いコンビがいて、こんなに凄いコンビが10年も世間から
離れていて、だけどこんなにも凄い愛の物語があることを
お笑いの力を知ってほしい本なんです。

最後に2人の10年間を松本キックさんがこう書いています

「コンビ復活について」の章から

加賀谷が入院している間、俺お見舞いに行かなかった。
退院しても必要以上に連絡をしなかった。季節が変わるごとにどうしてるんだ?と
加賀谷の様子を伺うだけ焦らせてはいけないという思いだった。

という一説なんですが、今読むとさらっとした文章に見えますが
だけどこれを10年ですよ。普通10年待てるかな?
こういう病気は、あまりプレッシャーを与えてはいけないという事を
松本キックさんが一番学んでいて、専門家の先生が言うには
加賀谷さんもよく頑張ったけど松本キックさんが一番の理解者として
近くにいたのが復帰できた一つの大きな理由になったのではないかと。
こんな懐の深い、男っぷりのいい人は他にはいない。
っていうぐらいの人がやっとこの本で気付き始めたのが嬉しくて
紹介させて頂きました。

BOOK BAR staff| 23:39 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年09月20日

BOOK STAND プチ鹿島さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週から3週にわたってお笑いタレントのプチ鹿島さんが登場。
プチ鹿島1.jpg

鹿島さんは1997年に大川興業でデビュー。退団後はピンとして活動。
時事ネタを得意とする時事芸人、文系芸人として活躍中です。
今年の夏に出した最新著書「教養としてのプロレス」は、
世の中のすべてはプロレス的思考法で読み解ける!・・・という発想のもと、
自己啓発本やビジネス書をマットに沈める超実践的思想書として注目されて
教養としてのプロレス.png

今週は、プチ鹿島さんが話題のノンフィクションを紹介してくれます。


冷静かつロマンが溢れている

角幡唯介さんが書かれた「雪男は向こうからやって来た」
小説ではなくノンフィクション!
作者は、もともと大学時代に探検をしていた。
結構な秘境なども経験したのち、朝日新聞社に入社。
なので「雪男」や「ネッシー」などを探す感じえはなく
公式な方の探検家なんです。
そしてこの方ジャーナリストでもあるので出発前に
かなり慎重に取材を行った。しかし調べていくと
名声があり世界的な探検家でも公にしていないだけで
「実は…見たんですよ。」みたいな話を聞き、著者は
ちょっとづつ心をひらいていく。
雪男に興味を持ち始める。すると今度は自身が世間の
冷笑的反応に出会うようになる。
かつてこんなに疑心暗鬼にまみれて雪男を探しに行った人は
いないと思う。だからこの本は文章がはしゃいでなくていい。
ちょっとでも気になる事は現地でも徹底して調べていた。
冷静でかつロマンに溢れた本なんです。
出版された後は話題になり様々な賞を受賞。
解説の三浦しおんさんはこう綴っています。

本書のテーマは実は雪男ではないと私は思っている。
著者が雪男を目撃した経験のある人々と行動を共にし、
彼らと接することによって人間の深遠に迫っていくことになる。
本書は雪男ではなくその深遠を描いているのではないかと
思えてならない。

と、まさしく!
世間からすれば価値のないものと思われている
だけど大いなるロマンがある。大いなる無駄がある。
でもそこに費やす価値があるのかい?と、この
タイトルずばり。

BOOK BAR staff| 23:36 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年09月13日

BOOK STAND 大野更紗さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、作家の大野更紗さんの最終回です。
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大野さんは大学院生のときに民主化運動や人権問題に関心をもち、
勉強していたところ、2008年から自己免疫疾患系の難病にかかり闘病生活がスタート。
ノンフィクション作家の高野秀行さんにメールで相談したことがきっかけで、
闘病日記「困ってるひと」のWEB連載が始まります。
その連載が好評を博し書籍化も実現。20万部を売り上げるヒットを記録しています。
「困ってるひと」は中国や台湾でも翻訳されて話題になっているそうです。
そして、この夏、待望の新刊「シャバはつらいよ」が出ました。
シャバはつらいよ.png

最終回となる今週は、またまた興味深い本を紹介してくれました。

「老人の歴史」

パット セイン、イギリス人の歴史学の女性研究者が著者で、
木下康仁さんが訳している「老人の歴史」という本です。
見た目は、分厚いですが「絵・図版」が230以上入っていて目にもとても
楽しい素晴らしい一冊。
「老人」という人たちが歴史上どのように捉えられ描かれてきたのか?ということを
非常に豊かに描き出している。帯にはスウィフトの「誰もが長生きしたいと切に願う。
しかし、誰 一人として年寄りにはなりたくなかった。」という、
含蓄のある言葉がのってるこれは、たまたま大学の図書館で見つけて、
すごい本だな〜と思って手に取った。

実は「◯◯の歴史」というのは、フォーマットになってる。
歴史学の本のタイトルとして鉄板のフォーマット。
老人というもの、お年寄りというもの、がこんなに多様なことに
感動しながら読んだ。

例えば、いまだったら退職するのって現代の人間には当たり前の事で
誰も疑いもしない。ただこの「退職する」って概念がどこから誕生したのか?
そもそも貧しい労働者はいつ引退したか、それは貧しくて引退なんか
できなかった。徐々に社会保険とか社会制度が登場してきて
引退の概念が世の中に誕生する。
「高齢問題」は、毎日ニュースで見るけど
たまに視点を変えてこのような本を読むのもいいのではないのかな。

私の好きな一行は、

はるか以前、はっきりとしない遠い「過去の時代」には
老年期まで生きた人々は少なかったので、今日とは異なり高齢者は家族から
大事にされ、尊敬され、やさしく支えてもらっていたと話は続く。
本書は老年期の真の歴史を伝えることで、この社会通念に挑戦する。

高齢者の人々がどのように生きてきたかを知る事は、
とってもいい読書体験だと思います。

BOOK BAR staff| 23:38 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年09月06日

BOOK STAND 大野更紗さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

先週に引き続き今夜も作家の大野更紗さんが登場。

大野さんは大学院生のときに民主化運動や人権問題に関心をもち、
勉強していたところ、2008年から自己免疫疾患系の難病にかかり闘病生活がスタート。
ノンフィクション作家の高野秀行さんにメールで相談したことがきっかけで、
闘病日記「困ってるひと」のWEB連載が始まります。
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その連載が好評を博し書籍化も実現。20万部を売り上げるヒットを記録しています。
そして、この夏、待望の新刊「シャバはつらいよ」が出ました。
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今週も、かなりの読書家である大野更紗さんが興味深い1冊を紹介してくれました。

迷ったら読み返す好きな一行

土本 典昭さんと鈴木 一誌さんとの編著。
「全貌フレデリック・ワイズマン――アメリカ合衆国を記録する」
土本 典昭さんは、日本のドキュメンタリー映画の草分け的存在の方、
鈴木 一誌さんは、グラフィックデザイナー。
この本は、アメリカのフレデリック・ワイズマンという映像作家に関する
いろいろんな人が寄稿したり、本人にインタビューをとってたりする
壮大なカタログみたいな1冊。
私は、フレデリック・ワイズマンという監督が異常に好きで
ものを作る人間として1つの理想というか目標であり、アイドルみたいな存在。

例えば日本の監督だと想田 和弘さんとかはフレデリック・ワイズマンの
大きな影響を受けている方のお1人だと思います。
ともあれ、世界中の監督が影響を受けている監督なんです。
みんなその秘密を知りたいんです。どうやったらワイズマンみたいに撮れるのか。
少し話す時もあるが彼はなかなか明かさない。
そのかけひきみたいなものがこの本の中のロングインタビューに載っている。
やっぱり映画製作の現場は、まず資金獲得、配給、どのように被写体から
許可をとっているのかなど、どきどきしながら読むのがこの本の醍醐味だと思います。

私が好きな一行は、

わたしは映画を通して、コン パッションを表現しようとしている 。
しかしそれと、誰かの側に立つことは違う。

すごい哲学的というか難解なセリフですが
自分が中立的であること、自分の被写体から距離をとろうとする
私が本を書くにしてもこのページをいつも開き、
「コン パッションを表現する」ってなにかなって、考えたりする時があります。

BOOK BAR staff| 23:36 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年08月30日

BOOK STAND 大野更紗さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週からは、作家の大野更紗さんが登場。
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大野さんは大学院生のときに民主化運動や人権問題に関心をもち、
勉強していたところ、2008年から自己免疫疾患系の難病にかかり闘病生活がスタート。
ノンフィクション作家の高野秀行さんにメールで相談したことがきっかけで、
闘病日記「困ってるひと」のWEB連載が始まります。
その連載が好評を博し書籍化も実現。20万部を売り上げるヒットを記録しています。
そして、この夏、待望の新刊「シャバはつらいよ」が出ました。

シャバはつらいよ.png

今週は、大野更紗さんがお気に入りの本を紹介してくれました。

簡単には希望は見いだせない…。

「その後の不自由―「嵐」のあとを生きる人たち 」という1冊。
著者の、上岡春江さんと大嶋英子さんは、トラウマをもった人達や
DVの被害者のシェルターで援助したり暴力にあった人たちを支援する
グループの方々が書いた本。この本に書いてある事とは、
「その後の人生をどう生きるべきなのか」「どのように生きののびるのか」を
これまでにないやり方で書いている。医学書院からでている「ケアをひらく」
シリーズなんですが、そこの名物編集者の白石さんが1人で作っているような
非常に不思議なシリーズなんですが、例えばなんらかの依存症の人、
薬物とかアルコールとか様々あると思いますが、自分が依存症の状態の時に
健康な人と付き合うとどうやらすごく寂しいと感じるらしいんです。
相手とぴったり重なりあう「ニコイチ」の関係を望んでしまう。
それは男女の関係だけではなく、自分以外見ないでほしいとか、自分以外と
喋らないでほしいという気持ちが出てくる。でも、健康な人は「ニコイチ」の
関係にはなってくれないそこで大暴れしてしまう。
そういうことが坦々と当事者研究として書いてある。読んでいるこちらは
依存症の人はそういう構造で暴れるんだと知る。


なかでも印象的だった一行は、

一見合理的で洗練されているかのように見えるそのモデルを眺めても
私はそこに希望をあまり見いだせないでいます。
むしろ、バタバタと慌ただしい日常の支援の中で本人達がやらかす
「まったくもう」と思うようなトラブル、そのトラブルの質がふっと
変わっていることに気付く瞬間に希望を見出すのです。

この本の中には、希望を見出すことはそんなに簡単じゃないと
何度もでてくる。でもその事自体に希望を見出すしかないと書いてある。
じゃ、どうすればいいんだ!という気持ちになるんだけど、
じたばたしてでもちょっとづつ進んでいこうという人がいる事が伝わってくる一行です。

BOOK BAR staff| 23:39 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年08月23日

BOOK STAND はあちゅうさん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、人気ブロガーのはあちゅうさんが登場。
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大学生時代に立ち上げたブログ「はあちゅう主義」が各方面から評価され、
講演、執筆、取材、広告出演などを経験。
大学卒業後は、某大手広告代理店に入社しコピーライターとして勤務。
現在はマーケティング事業を行う会社で働く傍ら、個人としてウェブサービスの
運営や講演・執筆活動を続けています。
最新著書「恋愛炎上主義」では、アラサー女子に起こりがちな恋愛法則を紹介し
話題となっています。
恋愛炎上主義.jpg

今週は、はあちゅうさんが共感を覚えた大御所女流作家の
作品を紹介してくれました。

この本を読み切ると、凄く恋をしたくなる!

田辺聖子さんの「言い寄る」という本。
田辺さんの恋愛小説の中で最高傑作と言われている。
書店員さんの知り合いが薦めてくれた1冊。
これは「のりこ三部作」と言われていて主人公の女性である乃里子さんが
31歳の時、33歳の時、35歳の時、1冊づつ分かれていてそれぞれタイトルも
違うんですが、独立して読んでも楽しめますし、連続して読んでも楽しい本なんです。
「言い寄る」は、最初の1冊。31歳のフリーのデザイナーである乃里子さんが
自由に一人で暮らし、自由な恋愛も楽しんでいる、今の東京にいるような女性像。
恋も仕事も凄く楽しんではいるが、どうしても言い寄れない相手への恋心も
持ちつつも、この男はダメだと思いながらも恋をしてしまうという話。
全編共感でしかない。この本を読み終わると凄く恋がしたくなるんです。
男と女で空気を読み合っているところとか期待を勝手に持っちゃって裏切られて
「バカみたい…」って思うような気持ちとか、自分が1つの恋を終えたような
気持ちになっている。そこが凄いです。
この本の中でお気に入りのフレーズは、主人公が後に恋をする相手と
出会ったきっかけが親友のミミが元カレの子供を身籠ってしまった事で
お金を払う払わないと話している現場に彼がいた。
そのお金を主人公が取りに行くことになり、そこで再会する。
そして、男性の方から主人公の乃里子に言い寄るんです…。
その会話が凄く活き活きしている

男「あなたの友達はバカですね」
女「バカな娘ほどかわいいのよ」
男「明日の晩(お金を)取りに来て1人でね」
女「どうして晩なの?」
男「夜の方が仲良しになりやすい」

こういう口説き方は物凄く生々しいリアル。
何年か前に書かれた本なのに現代の男女の話ですよね。
恋愛は色褪せないですね。

BOOK BAR staff| 23:39 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年08月09日

BOOK STAND はあちゅうさん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、人気ブロガーのはあちゅうさんが登場。
はあちゅう1.JPG

大学生時代に立ち上げたブログ「はあちゅう主義」が各方面から評価され、
講演、執筆、取材、広告出演などを経験。
大学卒業後は、某大手広告代理店に入社しコピーライターとして勤務。
現在はマーケティング事業を行う会社で働く傍ら、個人としてウェブサービスの
運営や講演・執筆活動を続けています。
本も何冊が出されていて、最新著書「恋愛炎上主義」では、
アラサー女子に起こりがちな恋愛法則を紹介して話題となっています。

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今夜は、はあちゅうさんがリスペクトする女性作家の本を紹介してくれました。

私は今、彼女の人生を追体験している…。

林真理子「ワンス・ア・イヤー」
林さん自身の人生を投影した自伝的長編小説。
23才から36才くらいまでの人生を決定付ける14年間の
私生活や仕事の話などが描かれている。
元々、林真理子さんが大好きで、9才の時にエッセイを読んで
「あぁ、この人大好きだわ…」って、そこからずっとはまっている。
最近だと「野心のすすめ」が話題になっていましたが、
こちらがお好きならば是非この「ワンス・ア・イヤー」にも遡って
読んでほしい。苦労した時代が小説風に書かれている。
林さんの何が凄いかというと、女性の心理描写が上手い。
感情の細かい波だったり、この感情ってどうやって名前を付ければ
いいのだろうかと思っていたものに名前を付けてくれたりとか、
表現をしてくれる人なんです。
私も今、28才で丁度ど真ん中というか、彼女が辿ってきた人生を
追体験するような感じで読み、何度も読み返しています。

副題が、

私はいかに傷つき、いかに戦ったか

これが本の裏表紙にある。
この1冊をよく表していると感じた。

私はもうこの男の手の届かないところにいる
このフレーズをつぶやくまでに、私はどれほど傷つき、戦ってきたことか

ここが一番好きです。
大好きだった人と歩んできた人生だったが、最終的に彼女が高い所に
行ってしまって釣り合わなくなったじゃないですが、それが彼女の
目標であったと同時に「あっ、ここに来ちゃった…」みたいな、
実現した時の一種の寂しさや虚しさを凝縮したフレーズ。
女の子が野心があるゆえに男性との距離のとりかたがちょっと
複雑になってしまいますよね。

BOOK BAR staff| 23:39 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年08月02日

BOOK STAND 小西利行さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、コピーライター、クリエイティブディレクターの小西利行さんが登場。
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車や清涼飲料水など、誰もが知る人気商品を手がけてきた
広告業界の売れっ子ですが、最近では初の著書「伝わっているか?」が
話題になっています。コミュニケーション・スキルの高いイルカを通じて、
お悩みを解決するメソッドをわかりやすくストーリー仕立てで伝えている1冊。
伝わっているか?.jpg

今週は、小西さんが好きな詩集を紹介してくれました。

ちょっと意識するだけで、世の中が楽しくなる!

詩が好きなんです。今回紹介したいのは、茨木のり子さんの詩集「言の葉」。
その中でも一番好きなのが「汲む」というタイトルの詩。
シンプルな詩なんだけど奥が物凄く深い。自分がふらふらになりながら
物を作ったり考えたりして「もう、ダメだぁ〜」って思った時に読むと
本当におしてくれる詩です。その中の一説で、

あらゆる仕事
すべてのいい仕事の核には
震える弱いアンテナが隠されている きっと……

って書いてあって、みんな震えるような弱いアンテナで情報をキャッチして
その感受性を震わせながらギリギリのところでやっているけれど、
それが本当に大切で、すれっからしになったり、人生を悪いようにみたり、
えらそうにしたりしたらその感受性が失われていくから、
本当に恥ずかしいと思うくらい「ダメな自分」でいいのですよって、
書いてあるようで驚いた。以前、BURTUSの西田編集長と飲んだ時に
2人共この詩「汲む」が大好きで、この一説を空で言い合いながら
お酒を飲んだ。この話だけで2時間もいけました。

BOOK BAR staff| 23:36 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年07月26日

BOOK STAND 小西利行さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

先週に引き続き、コピーライター、クリエイティブディレクターの小西利行さんが登場。

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小西利行さん初の著書「伝わっているか?」は、大好評!
コミュニケーション能力の高いイルカが様々なメソッドを紹介することで、
悩みを抱える人を助けていくという仕組みの実用書です。

伝わっているか?.jpg


今週は、小西さんが創造力を掻き立てられたという本を紹介してくれました。

ちょっと意識するだけで、世の中が楽しくなる!

日比野克彦さんの「100の指令」という本です。
これは、中に「○○してみよう!」としか書いていないんです。
表紙には「口の中をベロで触って、どんな形があるか探ってみよう。」
その他、「いつもと違う道で家に帰ろう」とか、いろんな指令が
100通り書かれてある。読んだ時に、ものすごくやってみたいってっていうか
簡単にできるのに「そーいえば、今までにやった事がないな」って事が
たくさん書いてある。それがドキドキした。
色んな事になんとかしてみようって考えたら世の中すごく楽しくなるなと。
例えば、「地下鉄が入ってきた時に、それが動物だったら…?」とか、
「川の水が一番最初に生まれた瞬間、何だったか…?」とか、
もっとシンプルに言えば、電車で自分の前に座ったおじさんが昨日
何があったか想像してみたりとか、色々想像するだけで世の中は
意外に楽しい事がたくさんあるんだなぁ〜と、思えるようになった1冊。

これは、年上の部長さんにプレゼントしたことがある。
そうしたら、感激していて、本当に簡単な事なのになかなかやらない事で
それでも言われると「あぁ、そうなんだって、思えるんだよね!」って、
そんな楽しそうな表情を見せた事なかったのに…割と嬉しそうな表情を
この人はするんだなって印象に残っている。

中でも僕が好きな指令は、

帽子の中に秘密の言葉を書いた手紙を入れて街を歩いてみよう。

どうでもいい事なのに、なんとなく冒険している気分になる。
ワクワクするだろうなって思って。
ちょっと意識するだけでも想像力って膨らむし
いろんな事って面白くなりませんか?って提案をされているようで
本当に素敵だなって思った事があります。

BOOK BAR staff| 23:37 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年07月19日

BOOK STAND 小西利行さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、コピーライター、クリエイティブディレクターの小西利行さんが登場。
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以前、杏ちゃんとも仕事をしたことがあるという、
広告業界では大変な売れっ子の方です。
最近、初の著書を出されたんですが、こちらがまた大好評だということです。
タイトルは「伝わっているか?」表紙には可愛いイルカの絵が描かれています。
伝わっているか?.jpg
コミュニケーション能力を高めるためのメソッドが、わかりやすく
ストーリー仕立てで説明されています。

今夜は、小西さんBOOK BARでも取り上げた伊坂幸太郎作品を紹介してくれます。

伊坂幸太郎は、完璧な人間?!

伊坂幸太郎さんの「オーデュボンの祈り」。
この本は、伊坂さん最初のメジャー作品!
ファンタジックで人間の感覚を細かい描写でつく感じがすごく衝撃的でした。
その後、伊坂さんにお会いしてインタビューすることになったんですが、
またものすごくいい方なんです。
伊坂幸太郎さんは、仙台にお住まいなので東京の僕の事務所と仙台にある
喫茶店で打ち合わせをよくしたりしました。
その時もお話したんですが、伊坂さんの言葉はコピーライターの感覚に近い。
物凄く読み手の事を考えて作っている。中の一説で「夜景」について
語っているところがあるんです、全く光がない海を見ていて…、

これが本当の夜景だ

よくよく考えたら僕らは「夜景」を100万ドルの夜景とか
「光」の事を言いますが、昔から「夜景」とは、夜の景色の事。
だから暗い、暗い中にも淡く海の光があったり月があったり、
この事を夜景とよぶ。本当の意味を気付かせてくれるような文章を
たくさん書いてくれている。
ただ、伊坂さんは物凄く普通の気持ちを持っている方なんです。
こんなに売れているのに全然偉そうじゃないし。
いつも普通の牛タン屋さんでご飯を食べているんですが、
ある日、伊坂さんが「今日は僕が奢ります。」って言われたので
お礼を言ったら、その時お金がなくて…あの伊坂幸太郎なのに。
「お金をおろしに行きます!」って言っていました。
可愛らしい人なんです。
よく「一歩先を見ながら広告は作る」と言いますが、
僕は、半歩後ろ。実際に物を買う人とか、その広告を見る人たちの
歩いている姿を想像して呼びかけるぐらいが丁度いいのじゃないかと
思っているので、そういう意味では普通の感覚を持っている
物凄く文章が上手い、素敵な人って事なので…
伊坂さんは、僕にとって完璧な人間なんです!

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2014年07月12日

BOOK STAND Casa BRUTUS編集長 松原亨さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、Casa BRUTUS編集長、松原亨さんが登場。

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Casa BRUTUSはマガジンハウスから出ている建築・デザイン・食・アート・
旅などをテーマにした雑誌。
7月10日に発売された最新号では「井上雄彦とガウディ巡礼」と題して、
なぜサグラダ・ファミリアは完成までに150年もかかるのか?など、
ガウディ建築の謎を人気マンガ家の井上雄彦さんとともに迫っています。
最終かとなる今週は、は松原編集長がJ-WAVEでもたいへん人気の
アーティストの本を紹介してくれます。

星野源ならではの表現方法!

星野源「蘇る変態」。俳優であり音楽家である星野源が
ファッション誌『GINZA』に連載していたエッセイをまとめた1冊。

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「完全復活」と書かれた帯の下には、“ものづくり地獄”の音楽制作、
俳優業の舞台裏から、エロ妄想で乗り越えた闘病生活まで。
突然の病に倒れ、死の淵から復活した著者の怒涛の3年間。と、綴られています。
皆さんもご存知のように2012年末に星野さんは、くも膜下出血で倒れ
闘病生活に入りました。まさに、このエッセイを書いている時が丁度その時。
様々な事がエッセイには綴られているんですが、注目してしまうのはその時の事。
特に2回目の再発の時は、その苦しさ頭の痛さ、それが地獄だと表現されて
いるんですが、こちらも読んでいるだけで頭が痛くなってくるような辛さが
伝わってくるんですが、その中でも僕が注目したのは、2回目の手術は名医に
お願いするんですが、まずその名医と手術前に面談をするんですが、星野さんと
会った瞬間に「やりたくないなぁ…」って、言われるんですよ。
その名医と星野さんのやり取りが面白い!その先生との出会いによって
彼はこう語り、面白がる。

面白さが、辛さに勝ったのだ。

僕は、闘病記として読んで非常に感銘を受けた。
まさに、星野源ならではの感覚、哲学みたいなものが
死ぬかもしれない苦しさの中で「面白い」って事が、
「辛さに勝つ」っていう言葉が非常に印象に残りました。

Casa BRUTUS カーサ ブルータス - マガジンハウス

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2014年07月05日

BOOK STAND Casa BRUTUS編集長 松原亨さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、Casa BRUTUS編集長、松原亨さんが登場。matsubara3.jpg

Casa BRUTUSはマガジンハウスから出ている建築・デザイン・食・アート・
旅などをテーマにした雑誌。
7月10日に発売される次号では「井上雄彦とガウディ巡礼」と題して、
なぜサグラダ・ファミリアは完成までに150年もかかるのか?など、
ガウディ建築の謎を人気マンガ家の井上雄彦さんとともに迫っています。

今週は、松原編集長がたいへん参考になったという現代美術の入門書を
紹介してくれました。

既成のジャンルには入らない創作への欲求!

フィルムアート社から出ている「現代アートの本当の学び方」
この本は、美術関係者がこれからアーティストになろうとする美大生に向けた1冊。
どうやったら現代美術作家として生きていけるのか?を、いろんな専門家が
アドバイスしています。その中で現代美術作家の会田誠さんと日比野克彦さんの
対談が集録されている。
日比野さんと言えば、80年代の景気がいい時代に非常にポップな作風で一世を
風靡されて現在も活躍されている作家。一方の会田誠さんは、90年代に物議を
醸し出す作風で話題になりました。
2012年、森美術館で行われた「天才でごめんなさい」という展覧会では、
こちらも賛否両論飛び交い、非常に話題になりました。
90年代以降の日本を代表する現代美術家のお1人。この2人の対談が面白い。

私達は、見る方。
多くの人は鑑賞をする側で、それを楽しむ。
常々、現代美術は見て面白いけれども…何か理解しなければならないのか?と、
どういう意味なんだろう?とか、何のためにあるのか?とか。
そういう疑問に対してこの本では、作り手側の考えがよく分かる。
鑑賞する側もそういう所を知れば新たな発見がある。
この対談の中で「今後、現代美術はどうなっていくのか?」みたいなことを
話ているんですが、これは美術だけではなくてものを作りたい、
作る人側からの話として…、

作りたい欲求の対象には既成のジャンル、例えば漫画とか
アニメーションとかゲームとか、それらのどこにも入らない無理に入れても
落ち着かないような種類のものは永遠に出てくるでしょう。
そういった表現の受け皿としてアートは利用できたりする。

つまりアートって何だろう?って思う時に会田さんの答えは
いろんなジャンルのものがあるがそのジャンルに入らないものが
絶対にある。漫画にも映画にも家具デザインにも入らない表現への
欲求がある、それの受け皿がアートだと、会田誠さんが言われている。
なるほどそういうものか、そうすると納得がいくなと思いました!

Casa BRUTUS カーサ ブルータス - マガジンハウス

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2014年06月28日

BOOK STAND ラサール石井さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、ベテラン俳優のラサール石井さんが登場。
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ラサールさんは現在、「新橋演舞場」で公演中の熱海五郎一座
天然女房のスパイ大作戦」に出演中。

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「熱海五郎一座」は座長の三宅裕司さんを中心に、伊東四朗さん、小倉久寛さん、
東貴博さん、そしてラサール石井らで結成された演劇ユニット。
昔ながらの「東京の笑い」を継承する大衆演劇を実践、
今回の舞台では沢口靖子さんがヒロインの天然女房を演じています。

今週は、ラサールさんが最近読んだ本のなかで抜群に面白かったという
話題の本を紹介してくれました。

これはドラマになるなぁ〜!

最近話題の本、榎本まみさんの「督促OL 修行日記」。

著者の就職先がカードやローンの未払いを催促する
コールセンターだった。電話を掛ける相手は滞納しているので
「なんだ、うるせーな」など、ぼろくそに言われるらしんです。
そこを耐えに耐え、だんだんとテクニックを覚えていくという本。
例えば、「○○日までに返す」という言質は、絶対に相手に
言わせなけれなならない。それは、相手が自分で言ったのにも事に関わらず
払えなかったという負い目が生じるそこで少し優位に立てる。
そこを利用するので絶対にこちらから日付を決めちゃいけない。
あと、人は疑問形に対して答えてしまうという心理があるので
そこを利用する。「すいません返してください」だったら
「うるさい!ないものはない!」って言われてしまうが疑問形で
「いつまでにならお返していただけますか?」と聞くと、
「そーだな、給料日が○○日だから…」みたいな感じで答えてくれる。

その中で、T田さんという群を抜いて回収率の多かった30代前半の男性社員がいた。
ある時、その彼と横で仕事をする機会があったのでどんな催促するのかと思い、
隣で聞いていた。意外に普通な対応で坦々と進んでいく。
途中厳しい事も言っていたが、それも含め普通の対応。
しかし、この後がすごい。その部分の一説

そして交渉も終盤に差し掛かった頃、私は思わず顔を上げて
T田さんを二度見してしまった。電話を終えるクロージングに差し掛かると
T田さんの声と口調ががらりと変わった。「いろいろ厳し事を申し上げましたが
くれぐれもご無理はしないでくださいね。お客様のお体が一番大切なんですから、
では、ご入金をお待ちしています。」

なんだこの甘い声は!
って書いてありましたが…きっとこれはドラマになるなぁ〜って感じです。

BOOK BAR staff| 23:35 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年06月21日

BOOK STAND ラサール石井さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、ベテラン俳優のラサール石井さんが登場。
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ラサールさんは現在、「新橋演舞場」で公演中の熱海五郎一座
天然女房のスパイ大作戦」に出演中。

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「熱海五郎一座」は座長の三宅裕司さんを中心に、伊東四朗さん、小倉久寛さん、
東貴博さん、そしてラサール石井らで結成された演劇ユニット。
昔ながらの「東京の笑い」を継承する大衆演劇を実践、
今回の舞台では沢口靖子さんがヒロインの天然女房を演じています。

今夜は、笑いにこだわりを持つラサールらしい本を紹介してくれます。

気になる存在。

ピースの又吉直樹くんのエッセイ集「東京百景」。
又吉くんは、非常に読書家というか既に書評本を何冊も
出版されているし、かなりの読み手でありエッセイも出している。
この本がまた面白い。タイトルの「東京百景」ちょっと太宰治っぽくて
装丁も地味な感じで又吉くんらしい。
この本は、下北沢や吉祥寺など、場所とその場所で起こった事を
綴ったエッセイ集。その中で構成作家の大塚くんと2人でタクシーに
乗っていた時、次のLIVEでやるコントの構想を又吉くんが話しているんです。
それで又吉くんが、

シリアスな場面やねんけど嘘を付くときだけ幼児言葉になんねん。

っていう設定があって、最初は感動的に物語が進んでいくが、
少しづつ幼児言葉が混ざっていく、つまりはだんだんとみんなが嘘を付き始める

僕は2人の幸せだけを望んでいるんでちゅ。
君だけを犠牲にはできないでちゅ。

みたいな感じで愛を語っているのに嘘言葉になっていると。
するとそこにヤンキー集団が登場して、

おぉ、えらい可愛い女連れてるじゃないでちゅか。

なんて言うわけですよ。そしたら男が、

やめろ!その子をくどくなら僕を殴ってからにするでちゅ!

って、それもまた嘘なんです。そしたらそこに全然関係のないおじさんが来て

河童に靴を盗まれました!

ってちゃんと言う。これがオチなんですね。
そのオチを言った時にタクシーの運転手さんが全く笑っていない。

僕が全力でプレゼンしているのにタクシーの運転手さんが全く
笑っていないのが少し気になった。不安になり大塚君に「どう?」と聞くと
大塚君が「いいでちゅね。」と言った。あっ、全然いいと思っていない。
その瞬間、運転手はガハハと大爆笑!芸人の僕ではなく作家の大塚君で笑った。
窓の外は淡島通で、もうすぐ下北沢だった。

面白いでしょう!?

又吉くんは、あんな感じなので全く社交的ではないから
会っても「あぁ…」っていう感じです。
また変に僕が寄って行っても向こうも嫌がると思う。
気にはなっていますが外から見ているだけです。
そのうち飲みに行こうぜみたいなのもね、
最近の若手ってね、本当にみんな開いてないんですよ。
特に僕なんて相当の上ですからね、気を使わせちゃう。

昨日もキングオブコメディの今野くんと飲みましたけど
ほとんど話さなかった、超人見知りの人なんです。

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2014年06月14日

BOOK STAND ラサール石井さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週からは3週にわたってラサール石井さんが登場。
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ラサールさんは現在、「新橋演舞場」で公演中の熱海五郎一座
天然女房のスパイ大作戦」に出演中。
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「熱海五郎一座」は座長の三宅裕司さんを中心に、伊東四朗さん、小倉久寛さん、
東貴博さん、そしてラサール石井らで結成された演劇ユニット。
昔ながらの「東京の笑い」を継承する大衆演劇を実践、
今回の舞台では沢口靖子さんがヒロインの天然女房を演じています。

今週は、舞台と笑いを愛するラサールさんならではの本を紹介して頂きました。

元々備わっていないものだからこそ作るのは大変!

井上ひさしさんの戯曲「ロマンス」。
これは、チェーホフの生涯を描いた作品です。
昔、井上ひさしさんが書いた「てんぷくトリオのコント」という本が
あるんですが、元々井上さんはてんぷくトリオの座付き作家をやっていて、
150本ほどのコントを書かれているんですが、そのコントを今度は、同じく
お笑いトリオの我が家に再現してもらうという公演を今月、19日(木)から、
てんぷくトリオのコント」が始まります。
そちらのコントの監修をするにあたり、改めて井上ひさしの作品を読み直しました。
この「ロマンス」の中にも珠玉の言葉がたくさんあるんですが、中でも
チェーホフの台詞なんですが…、

人は元々あらかじめその内側に苦しみを備えて生まれて落ちるのです。
だから生きて病気をして年をとって死んでいくというその成り行きそのものが
苦しみなのです。けれども笑いは違います。
笑いというものは、人の内側に備わってはいない。だから外から、
自分の外側(手)で、作りだして互いに分け合い持ち合うしかありません。
元々ないものを作るんですから大変です。

これはチェーホフの考えというより井上さんの考え。
「笑い」は、作り出さないとないので、意識して作りだすのが
どれほど大切か、そして笑うことによって希望を見出していく事が
どれだけ大事かを感じました。

お笑いをやっているという事が少し低く見られがち
井上ひさしさんは、そのことについて苦しんだり「何故だろう?」と
いろんな所で書かれていますが、つい先日の事ですが、
とある議員の方がNHKのコント番組について
「あれは民放でやればいいことだ、NHKでやるとは…」みたいな事を
おっしゃったんですが、いつまでたってもこういう事を言われるんだと、
まっ、くだらないんですが、それをくだらなくて意味のないものだと
思っているんですよ。でもきっ、とその方も笑いで助かった事
たくさんあると思うんですよ、それに気が付いていない人が
まだいるんだなぁと、物事をつまらなく小さく見せる事によって
真実を見せるっていうのが「笑いの力」。
ユーモアや笑いををわかってない人がたくさんいるので、
損しているなと思いますね。

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2014年06月07日

BOOK STAND Casa BRUTUS編集長 松原亨さん登場!

BOOK STAND  Casa BRUTUS編集長 松原亨さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、Casa BRUTUS編集長、松原亨さんが登場。

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Casa BRUTUSはマガジンハウスから出ている建築・デザイン・食・アート・
旅などをテーマにした雑誌。
来週、6月10日発売の最新号では「みんなのブラジル」と題して、
オスカー・ニーマイヤーなどブラジルを代表する建築家や、ブラジルが生んだ20世紀最大のヒット作といわれるボサノヴァの
誕生にまつわるエピソードなどが現地取材のもと紹介されています。
Casa BRUTUSがブラジルを特集するのは創刊以来初とのことですが、
第2特集ではデザイン界のビッグイベント、ミラノサローネを速報しています。

今夜は、松原編集長がいまもっとも注目するクリエイターについての本を
持ってきてくれました。

「ノーデザイン」と「アンチデザイン」

「ローマン アンド ウィリアムスの軌跡」という、インテリア・デザインの作品集です。
この「ローマン アンド ウィリアムス」と言えば、今、アメリカで最も注目を
集めているインテリアデザイン事務所と言っていいと思います。
代表作は、NYにある「Ace Hotel」。
少し変わった事務所でそもそも映画の美術からキャリアをスタートさせた人が
立ち上げたデザイン事務所で、モデル業界を描いた、ベン・スティラー監督・主演作品「Zoolander」の美術を担当した時、ベン・スティラーから評価され、その後ハリウッドの映画業界からオファーが殺到したそうです。
そんな彼らの代表作でもある「Ace Hotel」のコンセプト自体が、権威から解放された
自由な空間。NYのアップタウンからもダウンタウンからも人が集まって集えるような
空間。これがコンセプトなので、彼らがやったのがある意味なんてことない
アンティークなどを集めて彼らの言葉で言えば「ノー・デザイン」、
何かコンセプチャルにデザインするんじゃなくて本当に心地良い空間を作る、
それでいて刺激的、そこを狙って作っているそうです。
これは作品集なので基本的には彼らが今までにやったインテリアデザインが
美しい写真で見ることができる。そして、彼らのインタビューも掲載されている。
その中で彼らの代表作である「Ace Hotel」のデザインについて、こう語っています。

自由こそが「Ace Hotel」のテーマです。
それは、場の秩序をとっぱらう姿勢であり方向性としてはアンチデザインです。

さらっと「方向性としては、アンチデザイン」って言っていますが
デザインをしないって言っても、物がそこにあるだけで形はあるわけで
「ノーデザイン」とか「アンチデザイン」ってどういう事なんだろうと
常々思うんですが、でも雰囲気として写真を見れば、その空間を見れば
なんとなく分かる気がします。

Casa BRUTUS カーサ ブルータス
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2014年05月31日

BOOK STAND QOOLAND 平井拓郎さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週が、平井拓郎さんの最終回。
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平井さんは、4人組ロックバンド、 QOOLANDのボーカル・ギターを担当。
デビュー前は本屋さんでバイトしたりするほどの読書家。
そんな平井さんがラストに紹介してくれたのは、どんな1冊でしょうか?

気持ちよければ、気持ちがいい!

ヴィンテージギター編集部「前略、テレキャスター様」という本です。
僕は、テレキャスターの1本しか持っていなくて
The Clashのジョー・ストラマーが、ぼろぼろのテレキャスター1本で
世界を回っていたのがかっこよくて、真似しています。
僕たちの新譜で「毎日弾こうテレキャスターagain」の制作時に
いろんなテレキャスターをお借りして弾いたんですが、
自分のテレキャスターが一番良かったです。
エレキギターっていろんな種類があるんですが、その中で
テレキャスターは、世界最初のソリッドギターなんです。
この本は、そんなテレキャスターの魅力を深めて深めて綴った1冊。
日本を代表するテレキャスターフリークがたくさん出ていて
インタビューされているんですが、僕も大好きなNUMBER GIRLの
向井秀徳さんのテレキャスターに対する表現が自分と似ていて
印象的でした。

テレキャスターは、自分の感性と直結している。

確かに金属的でバキッとした音って、向井さんの音楽と直結している。
もし違うギターだったらNUMBER GIRLにならないなぁ、と思います。
音楽をどっぷり聞く人じゃないとギターの種類まで興味が行くことは
少ないと思いますが、それを超えた向井さんとテレキャスターという
ひとつのコンビだと思います。
勉強になったのは、The Rolling Stonesの存在です。
僕は、The Rolling StonesよりThe Beatlesを聞いていた子供だったんですが、
テレキャスターといえば、The Rolling Stonesは外せないかっこいいバンド。
みんなThe Rolling Stonesのかっこよさを語っているんですよ、
ちょっと分からなかったけど、皆が語るので聞いてみました。
僕は家で本を読んでいるような子供だったのでちょっと不良っぽい
The Rolling Stonesを敬遠していました。
The Beatlesは、歌詞だったりメロディーだったりするんですが、
The Rolling Stonesの「Beggars Banquet」を聞いて、バッキングの
かっこよさやボーカルがメロディーをなぞらなくても気持ちよけれいい
気持ちがいいっていう所を学びました。


QOOLANDの最新ミニアルバム「毎日弾こうテレキャスターagain」
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2014.4.23 RELEASE

QOOLAND OFFICIAL WEBSITE

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2014年05月24日

BOOK STAND QOOLAND 平井拓郎さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、4人組ロックバンド、 QOOLANDのボーカル・ギター、
平井拓郎さんの第2回目。QOOLAND2.jpg

平井さんはこれまで本屋さんでバイトしたり、学芸員の資格まで持つ、
たいへん読書家だそうです。
今週はどんな本をセレクトしてくれたのでしょうか?

上京指南書?!

長谷川隆さんの「戦略的上京論」という本。
不動産をやっている長谷川さんによる上京指南書。
場所選びがすごく具体的に書かれていて、
僕が最初に上京した時は、神奈川県の小田急相模原に
住んでしまったんです。どうしても僕たちがやりたいことを
考えると、新宿・渋谷・高円寺・下北沢から始まるので
どうしても終電を気にしてしまい、そのせいでいろんな
人間関係や逃したチャンスが多かった。
今は、下高井戸なのでどこへ行ってもランニングで帰えれる距離です。

この本の中には、

終電を気にしていたら道は開けない

と、書かれていますが、確かに家から出るのにも億劫になってしまう
家に引きこもるために東京にきたわけではないのに、
小田急相模原に住んでいる当時は、実家にいる時よりも家にいるっていう
事態になってしまって、当時組んでいたバンドもうまくいかず上京に失敗した。
この本が当時あったら、読んでいたら、ダメージをちょっとは軽減できた所が
たくさんあります。それ以外にも多くの事が書かれているが、耳が痛い読書。
この場合、目が痛い読書…というのが正しいかわかりませんが、
心にくる貴重な1冊です。

最後の最後に、、


さあ、今すぐ行動しましょう!東京はあなたの人生にとって
最高の舞台になるはずです。

と、書いている。
僕もまだまだ「東京」という街が怖いけど、
最後に勇気づけられるというか、結局やるのは自分なんだと
厳しさも半分感じた。
そーいえば、最初に書いてありました。
「あなたたちは、大人です」と。1冊のストーリーとしても美しい本ですね。


QOOLANDの最新ミニアルバム「毎日弾こうテレキャスターagain」
QOOLANDジャケ写.jpg
2014.4.23 RELEASE

QOOLAND OFFICIAL WEBSITE

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2014年05月17日

BOOK STAND QOOLAND 平井拓郎さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週からは3週にわたって、4人組ロックバンド、 QOOLANDの
ボーカル・ギター、平井拓郎さんが登場。

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これまで本屋さんでバイトしたり、学芸員の資格まで持っているなど、
本と密接に暮らしてきたという平井さん。
読書家だけあって、なかなか面白そうな本をセレクトしてくれました。

プロセスの大切さ。

野村 克也さんの「オレとO・N」です。
監督としても名将ですし、現役時代も数々の記録を残し
プロ野球の発展に関わった方。
もう2人、プロ野球史上始まって以来のスーパースター
「O・N」事、王貞治さんと長嶋茂雄さんを野村さんの視点で
どんな存在だったのかを語った1冊。
もちろん僕は、活躍した2人の現役時代を知りませんが、
その凄さは活字からも伝わります。
一番印象深かったのは、試合に出ていない時もチームの鑑で
あり続けたと野村さんが綴っている事です。
どうしてもロックバンドは1人ではできない、小さいながらにも
メンバーを合わせると4人、そしてスタッフを含めるともう少し
膨らみます。その中で自分が作詞作曲をしているので中心であることが
多いので、その中心として鑑になると言ったら大袈裟ですが、
指針を示す人間としてこの本は非常に勉強になった。
その中から印象深った言葉は…、

何故なら結果の元となるものは、プロセスであり
きちんとしたプロセスを経ないで出た結果は、例えそれが良いもので
あったとしても本物ではないからだ。

僕らぐらいの新人バンドからするとよく言われるのが
プロになるのはさして難しくないけど、プロでい続けることが難しいと
いろんな方が言われるので、意識してひとつひとつやっていかないとなぁと、
ずっと思っております。


QOOLANDの最新ミニアルバム「毎日弾こうテレキャスターagain」
QOOLANDジャケ写.jpg
2014.4.23 RELEASE

QOOLAND OFFICIAL WEBSITE

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2014年05月10日

BOOK STAND 西野亮廣さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週も、お笑いコンビ、キングコングの西野亮廣さんが登場。
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西野亮廣さんを迎えての最終回。
今回は、誰もが知っているあの大ヒットマンガを取り上げてくれました。

子供心に震え上がった驚異的な数字!

ドラゴンボールの戦闘能力ってあったじゃないですか。ナメック星に行った時、みんな2万とか3万とかでえっちらおっちらやっている中
フリーザが出てきて、そん時にフリーザが言った一言

私の戦闘力は53万です。

これを聞いた時は、もう吹き出しましたね。
これは、あかんと思って。あれは、本当に絶望でしたね。

お笑いで数字ボケはないですからね。
でもフリーザの戦闘能力53万は、数字ボケの最高峰です!
怖すぎて笑っちゃいました。
圧倒的すぎてよく覚えています。
戦闘能力聞いて震え上がったマックスは、あの53万です。

それから毎年1つは、怖い仕事をしようと思っている。
例えば、アメトークで鈴木おさむさんと会ったときは
フリーザなみの怖さがありました。
去年NYで個展を開いたんですが、自分のお金ではなく
クラウドファウンディング、ネット上で支援を募って
運営費、渡航費、全部他人様のお金で行かせて頂いたんです。
NYで三日間行ったんですが、初日の最初の1時間はお客さんは
1人も来なかった、その時はもう終わったと思った。でも日本を発つ前に、twitterを使って今現在、NYを体験または
体感しているような日本人を700、800人はじきだし、
1人1人「はじめまして…」って、twitterを介してコンタクトを
とったんです。それは誰彼かまわず、坂本龍一さん、矢野顕子さん、
大江千里さんなど、NY在住の有名人にもいきました。
もちろん面識はないですが、矢野顕子さんや大江千里さんは個展に
来てくださいました。坂本龍一さんは、たまたまNYにいないタイミング
だったのですが、引用リツイートして下さったのでそれを見た
坂本さんのファンの方などが足を運んでくれました。
結果は、三日間で1700人集まりました!

■コンビを離れてソロでも活動している西野さん、
 現在8月9日に開催される【西野亮廣独演会in日比谷公会堂】に向けて、
 2000円のチケットを、ツイッターなどを利用しながら手売り販売するなど
 話題となっています。公演の詳しい情報は下記、公式サイトで確認して下さい。


西野亮廣独演会 in 日比谷公会堂
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BOOK BAR staff| 23:39 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年05月03日

BOOK STAND 西野亮廣さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

先週に引き続き、お笑いコンビ、キングコングの西野亮廣さんが登場。

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今回は、西野さんの人生を変えるほど影響を受けたという
大好きな作家の作品を紹介してくれます。

人生のバイブル!

松本 大洋「花男」という、僕の大好きな作品。
もう人生のバイブルといっていいほどの1冊。
物語も面白い、とある理由で別居している夫婦がいて
そこに超がり勉の息子が1人いるんです。
その子は、お母さん側にいるんですが、勉強ばっかり
しているので学校でももちろん学力は1位なんですが、
それを母親が心配になって夏休みの間だけ父親の所に行かせる。
またこの父親というのがどうしようもない道楽者で、
いい歳をして「巨人の4番になる」とか言ってるんですよ。
それでも人望は厚く何故か人に慕われている人物だが、
がり勉の息子からしたら一番嫌いなタイプの人間。
そんな2人の一夏の物語。
息子の方は頭がいいもので、全て理詰めでいくんです
それを父親は気に食わない。
おまえは頭でっかちだ!と、息子の首根っこつかまえて
海に放り投げるんですよ。

そこで放った一言。

冷たいか茂雄!それが海だ!

僕もこの世界に入って15年ほどたちますが
やぱり飛び込んでみないと分からないですね。
海が冷たいとかしょっぱいとかは、飛び込んで体験して
思い知らないと分からない事。
それを端的に言ったシーンだなと、すごく好きなシーンです。
でも松本 大洋さんの作品といったら「鉄コン筋クリート」とか
「ピンポン」が有名ですが、この作品が一番好き。
この作品に出会ってなにかしら人生が変わっていると思う。

■コンビを離れてソロでも活動している西野さん、
 現在、8月9日に開催される【西野亮廣独演会in日比谷公会堂】に向けて、
 2000円のチケットを、ツイッターなどを利用しながら手売り販売するなど
 話題となっています。
 公演の詳しい情報は下記、公式サイトで確認して下さい。

西野亮廣独演会 in 日比谷公会堂


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2014年04月26日

BOOK STAND 西野亮廣さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週から3週にわたってお笑いコンビ、キングコングの西野亮廣さんが登場。

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西野さんが大好きなマンガの中から忘れられないセリフを紹介してくれます。

しんちゃんに泣かされる?!

映画として上映されていたクレヨンしんちゃんの作品、
「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲」のコミック版。
悪い奴らが「大人帝国」を作ろうとするが、最後はうまくいかず
その悪い奴らがタワーの一番上から自殺をしようとするんです。
そこでしんちゃんがかけた一言、

ずるいぞ!

この言葉には、ゾクッとした。
自殺は「ずるい事」だと、言うのだと・・・。
でも、しんちゃんは悪い奴らがバンジージャンプをして楽しむのだと
思って「ずるいぞ!」といったけど、作者の方はそうじゃないですよね。
この一行には、本当びっくりしました。

クレヨンしんちゃんのTVアニメは観れていませんが
映画は、各方面から面白いと聞いていたので、ホンマかな?っと思って
観てみたらことごとく面白かったです。
また、しんちゃんが泣かせるから余計ね・・・。
「泣かせまっせ」みたいな人の作品は、いまいち苦手ですが
しんちゃんは、振り幅が効いてていいですね。

■コンビを離れてソロでも活動している西野さん、
 現在8月9日に開催される【西野亮廣独演会in日比谷公会堂】に向けて、
 2000円のチケットを、ツイッターなどを利用しながら手売り販売するなど
 話題となっています。公演の詳しい情報は下記、公式サイトで確認して下さい。

西野亮廣独演会 in 日比谷公会堂

BOOK BAR staff| 23:37 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年04月19日

BOOK STAND 内沼晋太郎さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週はブック・コーディネーターの内沼晋太郎さんが登場。

uchinuma-3.jpg


内沼さんは洋服のセレクトショップやカフェなど本屋さん以外の場所に
本を売るスペースをディレクションしたり、図書館以外の公共スペースに
ライブラリーを作ったりしている方です。
今夜は、芝居好きには見逃せない一冊を紹介してくれます。

本と演劇は、一番似ているかも!

「演劇最強論」という本。僕は、ここ数年たくさんのお芝居を観ていて、
特に小さい若い劇団の演劇、いわゆる小劇場と呼ばれる所でやっているものを
たくさん観ているんですが、そういった劇団を色々紹介したり、主宰の人を
インタビューしたりしてまとめている本です。

この本の中からお気に入りの一説は、

この本のタイトルは「演劇最強論」ですけど、私が何故、
演劇が最強だと思うかといえば、今明らかに複数のジャンルから
たっぷりの栄養、語彙や文法、フレームの切り取り方やその効果などを
吸収した才能が演劇に集まっているという実感があるからです。

(〜中略〜)

彼らは、演劇しかないという切実さではなく演劇もあるという豊かさから
演劇を選んだ人たち。切実さに価値はあるし美しいけれど、その美しさは
時に分かってよっという強制力に変わるし、自分の話に終始しやすい。

演劇最強論.jpg

僕もここ数年演劇を観ていて面白いんですよ。
それは、演劇と何かがコラボレーションする事も増えていますし
そもそも映像で観たものの切り取り方だったり、あるいは文学的なものの
切り取り方だったり、あるいは音楽的な物の切り取り方、そのようなものの
ミックスしたものが演劇に集中しているというか、
今、演劇にはそういうものがたくさんあるなぁと思います。

僕は本の仕事をしていて、今回「本の逆襲」という本を書いたんですけど
ちょっと似ている気がする。本の世界に一番似ているのは「演劇」かもしれないと
最近思っていて、何故かというと本というのは書かれた時には終わっていないんです。
書き手は「書いただけ」で終わりなんですが、本は書き手と読み手のコラボレーション
つまりどのように読むかによって、100人の読者がいれば100通りの読み方があって
書いた本人も想定していなかったような、読まれ方をされるんですよ。
これを演劇に例えると、本は脚本でしかなくてその先の演技や演出は読者がする。
そして、本屋は劇場。どんな風に読まれるかどのように人に手に取られるかという
所にそっちに面白い事があると思っていて僕もそっちの努力をいろいろしたいと
思っています。

本屋 B&B

BOOK BAR staff| 23:35 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年04月12日

BOOK STAND 内沼晋太郎さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週はブック・コーディネーターの内沼晋太郎さんが登場。
uchinuma-2.jpg

内沼さんは洋服のセレクトショップやカフェなど本屋さん以外の場所に
本を売るスペースをディレクションしたり、図書館以外の公共スペースに
ライブラリーを作ったりしている方です。
先週は朝日出版社より出ている最新著書「本の逆襲」からの一節を
紹介してもらいましたが、今週はその「本の逆襲」執筆にあたって
ヒントになったという本を紹介してくれます。

本屋は友達を探しにいく場所。サードプレイス

レイ・オルデンバーグ「サードプレイス」という本です。
この「サードプレイス」という言葉は、最近聞くようになっていると
思いますが、レイ・オルデンバーグが書いたこの本が1989年に最初に紹介し
代表的な存在となっています。
ようは第一の場所「自分の家」、「職場や学校」が第二の場所。
それぞれの人にもう一つ第三の場所が必要であると説いた1冊。
日本でいうと後のカフェブーム等でもよく引用された言葉です。

この本の中からの一行は、サードプレイスの説明の箇所

先に述べた通り、本稿の残りの部分は
とびきり居心地の良い場所の本領である、コミュニティー構築機能に
充てることにする。大抵の場合、私はそのような場所を第一の家、
第二の職場に続く、第三の場所(サードプレイス)と称するが、
それらはインフォーマルな公共の集いの場だ。
こうした場所はあらゆる人を受け入れて地元密着であるかぎりに
おいて最もコミュニティーの為になる

サブタイトルは「コミュニティの核になる「とびきり居心地よい場所」」
本の中にも出てくるんですが、本屋もサードプレイスの1つ。
つまり街の中にあって、家があって職場があって、そのもう一つの場所として
帰りに立ち寄って、そこにいる人達と話をしたり、新しい出会いがあったりとか
この本の中でサードプレイスとは、コミュニティーの中に自分が入っていく
人との会話がある事がある程度前提になっています。
日本においては、そこはどうなんだ?って話があって、
例えば日本でサードプレイス的な話をすると、「Starbucks Coffee」的な
コーヒーチェーンであるとか、あるいはコンビニエンスストアも
そうなんじゃないかとか。そういう話もあるわけです。
そういう所は、みんな帰りに立ち寄ってほっとしているんですが、
ただ、どちらかというとそこは「1人になれる場所」。そういう場所として
受け入れられていると思うんです。
僕は本屋さんをしているんですが、本も人みたいなものだと思っていて
お気に入りの1冊は、仲の良い友達みたいな存在。
だから「本屋」は、友達を探しに行くみたいな場所でもあると思うんですよね。

本屋 B&B

BOOK BAR staff| 23:36 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年04月05日

BOOK STAND 内沼晋太郎さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週はブック・コーディネーターの内沼晋太郎さんが登場。
内沼◆1.jpg

本屋 B&B
http://bookandbeer.com/

内沼さんは洋服のセレクトショップやカフェなど本屋さん以外の場所に
本を売るスペースをディレクションしたり、図書館以外の公共スペースに
ライブラリーを作ったりしている方です。
本の未来について書いた著書「本の逆襲」がたいへん好評のようですが、
きょうはその本からお気に入りの一節を紹介してくれます。

本の逆襲.jpg

本の未来が既に作られている。

ここ10年ぐらい「本」自体が売れないとか、もう斜陽産業だとか
言われてきましたが、ここ最近は新しい本屋さん、あるいは実際
その「本屋」という形ではなくとも本に関わる事をやっている人が増えている。
「本の逆襲」では、そのようなことを紹介しています。
これから「本」に関わる人を増やす為に書いた、一種の啓蒙書です。
この本の中で大きな意味で「本屋」と紹介していますが、大きな意味で
本に関わって本屋さんになりたい人の為の本です。

この本の中からの一行は、

この10年現場で経験した事からも
決して未来が明るくはないという事がよくわかりました。
しかし一方で、例えば飲食業界の未来と食未来。
アパレル業界の未来とファッションの未来とが別であるように、
出版業界の未来と本の未来とは、別のものだと考えるようになりました。
出版業界の未来は、はっきり言って暗いけれども生き残る方法はたくさんあるし、
本の未来に至っては、むしろ明るく可能性の海が広がっていると考えています

暗い暗い、売れない売れないって、言われてきているのは
あくまで出版業界という業界から出ている印刷された紙の束で、
バーコードが付いていて、出版社が作って、出版取次が流通して、
全国の本屋さんに並んで、一定期間並ぶと返品されて、
返ってきて売れなかったものは断裁されて…
このような一連の流れの中にある商品、これの事だけを出版業界では
「本」と言われているんですが、必ずしもそれだけではなくて、
本というもの自体の可能性や楽しみ方が広がっている。
そもそも、その流れに乗っかていないで作られたものもたくさんあって
そういうものが「本の未来」を既に今作っていると思います。
これからそれが広がっていくと考えています。

本屋 B&B website

BOOK BAR staff| 23:36 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年03月29日

BOOK STAND 太田和彦さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週はグラフィックデザイナーの太田和彦さんが登場。
太田和彦_02.jpg

資生堂時代は写真家の十文字美信さんと組んだ前衛的な広告で注目を浴び、
独立後は椎名誠監督の映画の美術監督を務めるなど、広告の枠を越えた仕事でも
高い評価を得ている巨匠です。
また酒好きが高じて、居酒屋関連の著書も多数あり、
旅チャンネルやBSの番組での居酒屋めぐりもたいへんな人気です。

今夜は、太田さんが言葉を生み出すヒントとなる本から
読んでいて気持ちがいいというフレーズを紹介して下さいます。

制作者も気が付かなった珠玉の言葉

「関根忠郎の映画惹句術」この「惹句」とは「宣伝文句」
「キャッチコピー」とも言いますが、関根忠郎さんという方は、
東映の宣伝部にいて映画のコピーを手掛け、数々の名作を
世に放っている人です。
僕は、化粧品会社でずっと広告を作ってきてコピーライターという
類の人とはたくさん付き合ってきましたが、広告のコピーライター
なんて、やわなもんだね。
その点、映画をヒットさせなきゃいけないという重責を持った人の
コピーの力強さと鷲掴みの迫力は違う。
例えば、任侠映画が終わって実録路線に変わった「仁義なき戦い」


盃は、騙し合いの道具ではなかった筈だ! 広島やくざ抗争、遂にドロ沼へ!

たったこれだけの言葉でも良くわかる。
そして、読んでいても気持ちがいい。

その他、「仁義なき戦い 広島死闘篇」では

殺れい!殺ったれい!拳銃が焼きつくまで撃て!

「殺れい!」(とれい)これは、広島言葉使って大ヒットした。

それから、観客の声を予想して出すこともあるそうです。
それを上手に使うのだけれど。

実録やくざという点に惹かれて観に行ったが、
           これは紛れもなく青春映画の傑作だった(観客の声)

訴えかけるのは「観に来てくれ!」ということだが、制作者の気持ちと違うもは許されない。
まぁ、それは物書きの良心だよね。
でもまたそれを制作者に「それは何ですか?」と、問うのもバカげている。
だからこそ、いろんな所から探っていって制作者も気が付かなかった
珠玉の言葉を生み出す。
深作欣二監督が来て、「関ちゃん(関根忠郎)やっやね!」と、その一言をもらう。
それは難しいことですが、仕事上の良心というか流行ればなんでもいいわけではない。

BOOK BAR staff| 23:36 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年03月22日

BOOK STAND 太田和彦さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、先週に引き続き
グラフィックデザイナーの太田和彦さんが登場。
太田和彦_03.jpg

資生堂時代は写真家の十文字美信さんと組んだ前衛的な広告で注目を浴び、
独立後は椎名誠監督の映画の美術監督を務めるなど、広告の枠を越えた仕事でも
高い評価を得ている巨匠です。
また酒好きが高じて、居酒屋関連の著書も多数あり、
旅チャンネルやBSの番組での居酒屋めぐりもたいへんな人気です。

2回目の今夜は、太田さんがお酒をともにした作家の椎名誠さんと
カヌーイストの野田知佑さんとのエピソードを島崎藤村の
ある一節を交えて語って下さいました。

川のほとりで詩の朗唱

野田知佑さんや椎名誠さんとは、よく川のほとりでキャンプをしたんですが、
まぁ僕らは、怪しい探検隊なので焚火をしながらがやがやと飲んでました。
そのうち、話すこともなくなってくるとおもむろに野田さんがハーモニカを
出して吹き始めるんです。あれが実によくてね。文部省唱歌とか五木の子守唄とか
懐かしい歌が多い。いい大人の男が集まって童謡を歌うのは気持ちが悪いが、
ハーモニカを静かに聞いているってのは、いいものなんだよ。
僕が憧れているのは、野田さんがユーコン川なんかを下る時は世界中から
川下りをしている青年やおっさんが集まっている。
そこで同じように川岸で焚火なんかをしていると、彼らは詩を朗唱する。
有名な詩の一説や芝居の有名なセリフなど。英語でやるんだろうけど
例えば日本語でやるとするならば・・・

まだあげ初めし前髪の 林檎のもとに見えしとき

島崎藤村の「初恋」を交互に朗唱する。
これもいいもんだね。文学的だし高尚だし。
野田知佑さんの本によるとドイツ語の人もいればフランス語や英語など、
ドイツ語の音律、韻律を聞いているだけでもいいものだと。
きっとそうだと思う。
英語の簡単な詩ならば僕でも分かるかも知れないので
それを星空の下で焚火を見ながらみんなで聞いているなんて、
いい風景だなぁと思うが、まだやった事がないね。

BOOK BAR staff| 23:37 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年03月15日

BOOK STAND 太田和彦さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週はグラフィックデザイナーの太田和彦さんが登場。
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資生堂時代は写真家の十文字美信さんと組んだ前衛的な広告で注目を浴び、
独立後は椎名誠監督の映画の美術監督を務めるなど、広告の枠を越えた仕事でも
高い評価を得ている巨匠です。また酒好きが高じて、居酒屋関連の著書も多数あり、
旅チャンネルやBSの番組での居酒屋めぐりもたいへんな人気です。

第一回目の今夜は、太田さんをアウトドアの世界へ誘った名著から
文章のお手本にもされているという一節を伺います。


これが男らしい文章


野田知佑さんの「日本の川を旅する」。
日本のカヌーイストの第一人者でもある野田さんの最初の本です。
ノンフィクション大賞も受賞された素晴らしい1冊。
これは、野田さんが日本中の川をカヌーで下った記録。
目次にあるように川の数は14本。それまで競技用カヌーがほとんどで
ツーリングカヌーは、日本でやる人はいなく知られない存在だったが
野田さんが始めて今では大人気のスタイル。
日本だけでなく世界の川を目指して出かける人もいるほどです。
いわば、それの先駆けとなった本。
川をカヌーで下るということは、こんなに素晴らしいことだと
知らしめた不朽の名著です。

書き出しの一行は


「テントの外で夜通し鳥が鳴いた。」

これはアウトドアをやっている人なら誰でも分かると思いますが
テントの中で1人で眠ったら自然と外の世界に耳を傾ける。
鳥の声、川の音、風の音。
そういう空気感がこの一行ですごく通じてくる。

 テントの外で夜通し鳥が鳴いた。
 屈斜路湖畔の第一夜。北海道の夏は午前3時には東の空が明るくなる。
 焚き火を起こし、熱いコーヒーを啜った。一面の濃霧。
 七月だが朝夕はセーターにジャンパーを着込むほど寒い。
 八時頃、雲が晴れて青空がのぞいた。

野田さんは、カヌーイストの第一人者であり
イギリス人のような本当の紳士、ジェントルマンなのに冒険家
おおらかで、とても尊敬できる人物。
中でも文章が素晴らしく上手い!
その文章の特徴は、男らしい。スパン、スパン、スパン、ときっていく。
文章は文末が大事なんだけど全部「あいうえお」の「あ」で終わったり
「う」で終わったり、「え」で終わったり。
そういう所がとても行き届いている。リズミカルで余計な修飾語がない。
これを読んでから野田さんの本が出るたび追いかけていくのだけれど
本当にすべて上手い。それからユーモアが少しある。
飾ったところはなにもないし、本当に男らしい文章っていうのは
こういうものだなと思って一生懸命真似しているんだけどなかなか
できないですね。

BOOK BAR staff| 23:36 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年03月08日

BOOK STAND 真山仁さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は作家の真山仁さんが登場。

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真山さんといえば、ドラマや映画が大ヒットした「ハゲタカ」シリーズが
有名ですが、杏ちゃんは2011年のBOOK BAR大賞に真山さんの「コラプティオ」
を選んでいましたね?

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真山さんには、第1回、第2回ともに選んだ本から最初の一行を
ご紹介して頂きましたが、最終回となる今夜も
最初の一行について語っています。

読者の予想とは違う所にポイントがある

日本で一行目の魔術師と私が呼んでいる小説家は、
連城三紀彦さんです。残念なことに昨年、お亡くなりに
なったのですが非常に短編の名手であられました。
彼の書く作品は叙述トリックが多い。小説の構成全体が
実は大きなトリックだったというような書き方。
それは、読者の先入観を利用して物語を書いていく。
読者が勝手に思い込んでいくように仕向ける。
その為に何が大事かというと…一行目

読者がその小説のイメージを作る瞬間にもう連城さんの
騙しの世界が始まっている。どんどんどんどん作家が用意した
罠のフックにかかっていく。短編小説の魅力は、最後の一行に
辿り着いた時に今まである世界が全部底が割れて違う世界が
出てくるみたいな…。これは、短編ミステリーの魅力。
連城三紀彦さんはそれが物凄くお上手なんです。

絶版になって古本でしか手に入らない「夜よ鼠たちのために」の
最初の一行は、

「そのときまで俺たちは幸福だった」

これは何でもない言葉で、これから不幸が始まるんだろうなぁと
読者は思うが、実はこの一行に物凄く大きな意味があります。
ほとんどの読者の予想とは違う所にポイントがあるんです。
実際に手に入るものでお勧めなのは「戻り川心中」という短編集。
これは戦前の日本で貧しい生活の中で一生懸命生きている人達の
物語を恋愛とミステリーを上手に融合させている小説。
しっとりと始まる一行目が多いんですが、しっとりとした作品だと
思っていると、最後にはそんな話ではない事が分かる。
そういう意味では、一度読み始めると癖になるような作品。
是非、連城三紀彦さんの小説を読んで頂きたい。

BOOK BAR staff| 23:38 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年03月01日

BOOK STAND 真山仁さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は作家の真山仁さんが登場。

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真山さんといえば、ドラマや映画が大ヒットした「ハゲタカ」シリーズが
有名ですが、杏ちゃんは2011年のBOOK BAR大賞に真山さんの「コラプティオ」
を選んでいましたね?

今夜は、真山仁さんが「コラプティオ」の最初の一行に込めた思いを語ってくれました。


正義とは心の中に秘めるもの

今年の1月に文庫になった「コラプティオ」
この作品も最初の一行は、自分的に気持ちを込めた一行。

「政治とは、約束」

この小説は政治を描いた一冊なんだけれども
冒頭で「政治とは、約束」と読むと、多くの人は
「いや、政治家は約束を破る人でしょ」って思うんですよ。
でも政治とは、いろんな人達が約束事を決めるために動くもの。
それをなんとなくいろんな大人の言葉にして誤魔化したり
当選するために約束事を自分でいい話にして後で嘘をつく。
でも本当は、投票する時には「この政治家は、約束を守るかな」
って、自分の中で信じているかどうかって実は大きなポイント。
この小説の中でも「政治とは、約束」って言葉が読者の方に
沁みこんで頂くと物語が流れていく中で政治の危うさ、
約束の難しさが出てくる。
なのでこの最初の一行をどうやって見つけられるのかなって。
最初は希望でもいいのかと考えた。
でも「希望」だと「今の政治に希望はない」と否定さえそうだった。
すると一行目から否定されてします。
そうじゃななくて「へぇー」っと、思わせる一行をどのように
ひねっていくかが実は一番の考えどころです。

この小説「コラプティオ」の中でもうひとつ思いをこめたのが

「そこに正義はあるのか」

正義を振りかざす瞬間から正義とはダメになっていくんだって
いうやり取りがある。
それは非常に人気のある工藤という総理が追いつめられる時に
彼は突然「正義」の話をし始める。
日本人は「正義」という言葉が好き。正義とは自分の心の中に
秘めて行動するべきこと。ところが政治家が正義を振りかざす時、
そこには傲慢さ、正しさをわざわざ口にして主張することは
実は危うい第一歩。われわれの大好きな正義という言葉が
政治家から出てきた時は、注意した方がいい。

コラプティオ.jpg

BOOK BAR staff| 23:35 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年02月22日

BOOK STAND 真山仁さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は作家の真山仁さんが登場。

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真山さんといえば、ドラマや映画が大ヒットした「ハゲタカ」シリーズが
有名ですが、杏ちゃんは2011年のBOOK BAR大賞に真山さんの
「コラプティオ」を選んでいました。

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今夜は、その真山仁さんのお気に入りの本、
そして、お気に入りの一行を紹介してくれました。

一行目が一番大切!

アメリカの小説家、マイクル・コナリーの「真鍮の評決」。
マイクル・コナリーは、アメリカでは知らない人がいないほどの
大ベストセラー作家。
彼は、ボッシュというロス市警の殺人課の刑事を主人公にした
非常にディープでハードボイルドな作品をずっと書いている。
この数年前から新しい登場人物を主人公に書き始めた新シリーズが
「リンカーン弁護士」という作品。
「真鍮の評決」は、この作品の第2弾なんです。
この作品の最大の魅力は、リンカーン弁護士と呼ばれる
ミッキー・ ハラーという主人公。
彼が何故、リンカーン弁護士と呼ばれているかというと
オフィスを持たずリンカーンという車で仕事するから。
そんな彼が一番大事にしていることは、正義ではなくお金。
つまり依頼者に対して「無実」ではなくいかに「無罪」を
勝ち取るのかが彼の仕事。
無実ではなく無罪を勝ち取ってお金儲けをする事に徹底している。

小説家にとって一番大切なのは、最初の一行。
「真鍮の評決」が好きな理由は、もちろん作品全体ではあるが
最初の一行なんです。

「人はみな嘘をつく」

つまり、この小説の中にいるのは自分が助かりたいばかりに嘘をつく人物。
読者は最初、嘘を暴くのが弁護士だからと思う。
最初の一行「人はみな嘘をつく」がなんとなく最後まで残っている。
しかし物語が進むにつれて最初の言葉がいろんな化学反応をおこして
もしかしたらそんな浅い意味ではなくて実は正義の側の人も嘘を
つくのかもしれない。まったく本人は意識してないけど
その人の嘘がものすごく大きな悲劇を生んでいるかもしれない。
読者がどんどん引っかかっている言葉が広く深く化学反応していく。

マイクル・コナリーは、一行目がとても上手な作家。
この一行目がどんな意味を持つのか読み進めていくうちに
たくさんの出来事に引っかっていく。
そういう意味では、これから他の小説を読む際にも一行目を読めば
書き手がどんな知恵を絞っているのかチェックするのによいヒントになる。

真鍮の評決1.jpg

BOOK BAR staff| 23:40 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年02月15日

BOOK STAND 片桐卓也さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、音楽ライターの片桐卓也さんが登場。
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クラシック音楽の造詣に詳しい片桐さんは、
「クラシックの音楽祭がなぜ100万人を集めたのか〜ラ・フォル・ジュルネの奇跡〜」
などの本も書かれている方です。
クラシックの音楽祭がなぜ100万人を集めたのか.jpg

今夜は、片桐さんが戦後まもない頃に書かれた日本文学を紹介してくれます。


若者のフワフワとした空気感

わりと早く亡くなった方の短編小説が好き。
例えば、戦後に登場した作家、山川方夫さんの短編小説
「安南の王子」安南とは、今のベトナムの事。
戦後のある一時期に遊び仲間達がいてその中に
スラリとした美少年がいた。
その少年の事を仲間内で「安南の王子」と呼んでいた。
だけどあるパーティーに行った帰りその王子が急に消えてします。
次の朝に亡くなっていたことが分かる・・・。
というお話なんですが、これは山川さんが21、22歳で書かれた。
戦争が終わって世の中がまだざわざわしている時の若者達の
なんんかフワフワしている感じがすごく良く描かれている。
これは今の方にもおすすめです。

そのフワフワした感じを表した部分

「かく彼らの毎日は、雲を踏むようにたわい無く楽しく
ばかげていた。繰り返して言うがそれは彼らが酩酊した為ではなく、
彼らが自我のない幻影に化していた為なのであった。」

フワフワとした若者達の集団って、どういう論理とか
どんな理由かは分からないまま、皆動き集まる。
そして、そこに居心地の良さを見つける。という表現だと
思うんですが、そんなところがぴったりしているように感じる。
ある種、映画のような突然クライマックスがきてぱっと終わる
そんな映画のような部分がある。

BOOK BAR staff| 23:39 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年02月08日

BOOK STAND 片桐卓也さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、音楽ライターの片桐卓也さんが登場。
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クラシック音楽の造詣に詳しい片桐さんは、
「クラシックの音楽祭がなぜ100万人を集めたのか〜ラ・フォル・ジュルネの奇跡〜」
などの本も書かれている方です。
クラシックの音楽祭がなぜ100万人を集めたのか.jpg

今夜は、尊敬する大先輩の本を紹介してくれます。

それ以外のものにも通じる有用な言葉!

僕は、クラッシック音楽の原稿を書いて食べているので、
どうしてもそこの所を多く読んでいます。
その中で触れずにはいられない方が吉田秀和さんという評論家です。
2012年にお亡くなりになったんですが、1913年生まれなので
2013年まで、もし生きていらしたら100才の音楽評論家。
まさに日本の音楽評論の草分け的存在。
吉田さんは、クラシック音楽の評論だけではなく絵画の評論も
たくさん書かれていた。最初の頃に書かれていたものの中で、
パウル・クレーというスイスの画家の絵について書いた
文章がありまして、これがかなり面白い。
例えば、クレーの「天使の絵」がどのように描かれたのかを
論理的に推理している。この作品は、ほとんど線で描かれた絵なんですが
どういう順番で描かれたかを推理し自身で後付ていく。
そうすることでクレーの絵の構造がわかる。
それは、結局音楽の時もやられている手法。
論理的に突き詰めながらも非常に柔らかい文章で書かれている。
そこら辺は、太刀打ち出来ない!
クレーの「天使の絵」の分析の最後にこんなフレーズがある


「彼の美しい言葉を借りれば、
芸術は見えるものを再現するのではなく、見えるようにする行為なのである」

これはクレーの絵を分析しながら吉田さんご自身がたどり着いた結論でもある。

これって、ひとつの芸術ジャンルに当てはめる言葉ではなく
音楽もそうだし、映画や写真、それ以外のものにも通じる有用な言葉と感じる。

BOOK BAR staff| 23:37 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年02月01日

BOOK STAND 片桐卓也さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、音楽ライターの片桐卓也さんが登場。

stand_katagiri.jpg
クラシック音楽の造詣に詳しい片桐さんは、
「クラシックの音楽祭がなぜ100万人を集めたのか〜ラ・フォル・ジュルネの奇跡〜」
などの本も書かれている方です。

クラシックの音楽祭がなぜ100万人を集めたのか.jpg

今夜は、片桐さんがお気に入りの短編小説から、
印象的なフレーズを紹介してくれます。

「カーンと冴えかえっていた。」斬新な表現!

中学校に入ってから小説を読み始めた。
最初に読んだのが梶井 基次郎の「檸檬」。
この作品は、一部では有名カルトな人気を誇る1冊です。
何故、この作品を手に取ったかというと…
実は、タイトルの「檸檬」という漢字を読めなかったから。
「これは、なんと読むのだろう?」と思い買って帰ったのが最初。
文庫本にして僅か7Pほどの短編小説なのに、そこには時代観や世相、
当時抑圧されていた主人公(書き手)の気持ちが全部ストレートに
伝わってくるものがあった。持ち歩くほど惹きつけられた1冊。
最近また読み返してみたら今の世相、若者達を取り巻いているような
空気感が微妙にシンクロしている。
「檸檬」は、戦前の話だがその時代だけではなく今の時代に通ずるものがある。
不滅のものは時代を超えて訴えかけてくるものを感じる。


主人公が丸善の美術書コーナーに本をたくさん積み上げた上に
買ってきた檸檬を置くんですが、その時の表現が印象的で
いまでも心に残っている。

「その檸檬の色彩はガチャガチャした色の諧調をひっそりと紡錘形の身体の中へ
 吸収してしまって、カーンと冴えかえっていた。」

この「カーンと冴えかえっていた。」という表現がものすごく印象的じゃないですか?
今の小説ではなく、戦前の作品でこの表現は、斬新。
その辺が今読んでも面白いと思いますよ。

BOOK BAR staff| 23:35 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年01月25日

BOOK STAND 片桐卓也さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
毎回、著名人がお気に入り一冊から印象的な一行を紹介してくれます。

今週は、音楽ライターの片桐卓也さんが登場。
stand_katagiri.jpg
クラシック音楽の造詣に詳しい片桐さんは、
「クラシックの音楽祭がなぜ100万人を集めたのか〜ラ・フォル・ジュルネの奇跡〜」
などの本も書かれている方です。
クラシックの音楽祭がなぜ100万人を集めたのか.jpg

今夜は、片桐さんがお気に入りの一冊から、
特に印象的なフレーズを紹介してくれます。

三行の中に宇宙が入っている!

子供の頃から詩を読むのが好きな少年だった。
それは、小学3年生ぐらいから。
例えば文庫本に入っている詩人の詩は片っ端から読みました。
その中で出会ったのが西脇順三郎さんの詩集「ギリシャ的抒情詩」。
その中で気になる一行

「(覆された宝石)のような朝」

この一行にすごい衝撃を受けたことをいまだに覚えている。

今持ってきたのは「西脇順三郎詩集」岩波書店から出ている1冊。

片桐_本.jpg

これは、様々な時代のものが詰まったアンソロジーになっているので
西脇順三郎さんの作品を知るのにはいい1冊です。
先ほど紹介した衝撃の一行の詩は、三行しかないですが非常に不思議な世界
でもその三行の中に宇宙全体が入っているようなイメージ。
ボールの中に雪が降っているオモチャ(スノードーム)のような世界。
好奇心もあったが新たな世界観はすごく新鮮にうつった。

BOOK BAR staff| 23:35 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年01月18日

BOOK STAND 佐渡島庸平さん 登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、日本初の作家のエージェント会社「コルク」の代表、
佐渡島庸平さんが登場。

佐渡島2.jpg

佐渡島さんは講談社に在籍していた頃、
井上雄彦「バガボンド」、安野モヨコ「さくらん」
三田紀房「ドラゴン桜」、小山宙哉「宇宙兄弟」などを担当してきたスター編集者。
独立後は出版社側ではなく、作家側の立場で働きたいと、
エージェント会社を立ち上げた方です。

4回目となる今夜は、活字のプロである佐渡島さんが
普段どのように本を読んでいるのか?・・についてお話を伺いました。


一回目は、わざと雑に読む!

仕事として読むときは「じっくり」読んでいると思われているが実は、
小説にしても漫画にしても作家から送られてきたら
物凄く雑に読んでいるんです。なぜなら読者は雑に読むからです。
だから雑に読んで持った感想を一番大切にしている。
それから雑に読んでも伝わる分かりやすさや面白さがでてくるように直していく。
もちろん作家と話し合う前には丁寧に読みます。
でも、できるだけ1回目は、雑に読むことをわざと試みています。
あえて世間の読者と同じ気持ちになることが重要なんです。
作家さんの気持ちになると「確かにここはじっくりと説明して世界観を伝えて…」
なんて事がでてきてしまうが、一般的な読者は、そこをぱっと読んだ時に
「長いなぁ〜」と感じるとそこで読むのをやめてしまう読者もたくさんいる。
その時の「長いなぁ〜」という感覚を作家の気持ちになって仕方がないと思うよりも、
ここをもっと短く同じ事を表現できるように考え直しませんか?と、
提案をしていくわけです。

BOOK BAR staff| 23:36 | カテゴリー:BOOK STAND

2014年01月11日

BOOK STAND 佐渡島庸平さん 登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、日本初の作家のエージェント会社「コルク」の代表、
佐渡島庸平さんが登場。
佐渡島3.jpg

佐渡島さんは講談社に在籍していた頃、
井上雄彦「バガボンド」、安野モヨコ「さくらん」
三田紀房「ドラゴン桜」、小山宙哉「宇宙兄弟」などを担当してきたスター編集者。
独立後は出版社側ではなく、作家側の立場で働きたいと、
エージェント会社を立ち上げた方です。

今夜は、佐渡島さんが学生時代に追いかけていた翻訳者について語ってくれました。

会いたい人に会いに東大へ!

中学・高校とずっと村上春樹さんが好きで
村上春樹さんといえば翻訳もされているので
そこからレイモンド・カーヴァーやティム・オブライエンも
好きになった。村上春樹さんの本を読んでいると
あとがきにいつも「今回も翻訳を柴田元幸さんに協力してもらった」と
書いてあって、この柴田元幸さんってどんな人だろう?と、思い
ポール・オースターなど、柴田元幸さんが翻訳されている本を
読むようになりました。そこから柴田さんへの興味が深まっていった。
当時、大学にいく意味や大学進学に疑問も感じていた頃だったが、
東大で先生をしていた柴田さんに会いたくて東大へ進学した。
丁度英文科の先生に変わられた時だったので英文科へ行った。
柴田先生に会うために東大に行くことに決めた
東大では4年間柴田さんの授業を受け続けた。
柴田さんが訳してるならオモシロイ本にちがいないと全部読んだ。

卒論は、ティム・オブライエンという作家がすごい好きで
このティム・オブライエンとは、
村上春樹が翻訳しているのだと「本当の戦争の話をしよう」
そして「ニュークリア・エイジ」など。
ぼくはこの「ニュークリア・エイジ」が大好きで
それからぼくが大学生の時にでた「失踪」という作品も好き。
それでこの2作品を軸に卒論を書いた。
ティム・オブライエンは、ベトナム戦争から帰国して作家になった人物。
ベトナム戦争の戦場にいたくなくて違う世界を想像するようになる。
そこで、その想像の世界と目の前にある現実とどっちがより
リアルなのかという事を問いかけるんです。
読者にとっては小説を読んで知った情報と自身の経験とどっちが
よりリアルかという問いがパラレルで展開される。
そのパラレルな感じが面白い。
記憶とはすごくいい加減なものだと思うんです。
自分が何を記憶してなにを記憶しなかったのかを考えるのも好き。
このティム・オブライエンの読書体験は、ぼくにとって重要でした。

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2014年01月04日

BOOK STAND 佐渡島庸平さん 登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、日本初の作家のエージェント会社「コルク」の代表、
佐渡島庸平さんが登場。

佐渡島2.jpg

今夜は、佐渡島さんが海外で生活していた思春期に影響を受けた本、
作家について伺ってみました。

僕が感じた問いと同じ問いを
   小説を通して答えようとしている小説家の作品が好き。

編集者になる前に作家の人に直接交流を持ったのは
南アフリカにいた中学生時代に遠藤周作さん。
遠藤周作さんの「沈黙」「侍」がすごい大好きで何度も何度も読んでいて
それで1度ファンレターを書いて送ったことがある。
「沈黙」は、何度も裏切ってしまう弱い人間が主人公なんですが
それを読みながら

「自分は、この踏み絵を踏んでしまう人間なのか?
               それとも、耐えられる人間なのか?」

弱い人間を周りの人間が許せるかどうか?という問いもあって
「僕は弱い人間を許せるのだろうか?」と、考えていた。

あと、遠藤周作さんは「白い人・黄色い人」という本も書いていて
当時、南アフリカに住んでいたので差別の問題もすごく考えさせられた。
なのでその中学生の時に島崎藤村「破戒」を何度も読んで
それを自分で劇に学芸祭で発表した経験もある。

「なんで人って差別しちゃうんだろう?」とか、
「人間は宗教に何を求めているのだろうか?」とか、
そういう事を考えていて、僕が感じた問いと同じ問いを
小説を通して答えようとしている小説家の作品が好き。
どれも入試の問題のように答えがあるような問いではないので
作家の人なりの答えが小説の中で描かれているので、
こちらはそれを読み取るという作業を行う。
なので答えを知るっていうようりも、僕が考えを進められるように
その為に本を読んでいる感じでした。

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2013年12月28日

BOOK STAND 佐渡島庸平さん 登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、日本初の作家のエージェント会社「コルク」の代表、
佐渡島庸平さんが登場。
佐渡島1.jpg

佐渡島さんは講談社に在籍していた頃、
井上雄彦「バガボンド」、安野モヨコ「さくらん」
三田紀房「ドラゴン桜」、小山宙哉「宇宙兄弟」などを担当してきたスター編集者。
独立後は出版社側ではなく、作家側の立場で働きたいと、
エージェント会社を立ち上げた方です。

今夜は、佐渡島さんが今もっとも注目している作品について語ってくれました。

復活を感じた変態の定義!

まだ単行本にはなっていませんが
僕が担当する安野モヨコさんの「鼻下長紳士回顧録」という作品が
フィールヤングで発表された。

鼻下長紳士回顧録.jpg

安野さんの本格的執筆は久し振り。
日本の漫画の歴史のな中で長い休載期間から復活した例は少ない。
僕は、安野さんが一生懸命復活しようと頑張っている姿をずっと傍で
見ているので「早く世に出てほしい。」「早く世に出るのを手伝いたい」
そうやってずっと思い続けていた。
それが、ついに世に出て、そしてその1話目がとてつもなくレベルの高い
作品だと思っていて、それが凄く嬉しい。
まだ単行本になっていないとしてもこの雑誌自体が僕にとって今最も大切な1冊です。


はじめはバカらしい、ただただ笑えて作品の意味とかも関係なく、
みんなが「なんでこんなの書いたの?」って言っちゃうような
ものにしましょうといって始めた。
その名残りが1ページ目にある。こんなセリフから始まるんです。

「驚かないで聞いてほしいんだが…、実は…僕はものすごく…その変態なんだ」

「大丈夫!!ここにいる人全員そうだから!」

ここから変態にめぐる物語が始まるんです。
始め出来てきたものは、本当にただの変態を描いただけのもので
でもその後、どんどん深くなっていって「生きているってなんだろう?」って
考えさせるようなセリフが出てくるんです。
例えば、変態を定義しているんですが、
「変態とは、目を閉じて花瓶の形を両手で確かめるように自分の欲望の
輪郭をなぞりその正確な形を突き止めた人達のことで。」

これはすごい定義だし、すごいセリフだと思った。
たった1話ですが、素晴らしいって思うセリフがたくさんあって
これぞ「安野モヨコ復活!」って気がして嬉しかったですね。

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2013年12月21日

BOOK STAND ゴスペラーズ 村上てつやさん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、5人組男性ヴォーカルグループ、ゴスペラーズのリーダー、
村上てつやさんが登場。

murakami1 re.jpg

早稲田大学のサークルを母体にして結成されたゴスペラーズは、
1994年にメジャーデビュー。
これまでに「ひとり」「永遠に」などをヒットさせています。
最新作はグループ初となる『ハモ騒動〜The Gospellers Covers〜』。

ハモ騒動〜The Gospellers Covers〜.jpg

スピッツ、ユーミンから彼らのルーツであるソウル、R&Bの名曲を
見事なコーラスアレンジで聞かせてくれます。

最終回となる今夜は、村上さんの本職である音楽にまつわる読書について
伺ってみました。

今、読まなくても後で分かる気になる本!

音楽の本も結構読みます。分かりやすい所でアーティスト物。
例えば、マーヴィン・ゲイの本では彼が父親のことで悩んでいたとか
そういった事というのは、やっぱり作品の中だけでは分かり得ない事。
それを理解したら歌が良く聞こえるっていうのも少し変な気もしますが
ただ、こういうリアルな生活を送った人がこんな曲を作ったんだなぁ〜と
思うとより面白い。そして意外に好きなのはレコード会社のヒストリーです。
スタックスレコード、モータウン、アトランティックレコードなど。
創始者が語っている場合もあれば、アーティストのインタビューを織り交ぜた
ものもある、特にアーティストのインタビュー物は、スタジオの中のいろんな
何気ない会話が音楽を作っていったり、黒人音楽の歴史の中にどのように
資本やそれ以外の音楽がどのように関係していったか、みたいな事を
ふれられたりする本は凄く面白い。それは、この音楽をここ日本で
日本語で追求するという自分たちのスタンスの中でとても大事。
そして、ブラックミュージックが世界に広がった裏にある、
受難の歴史や栄光の歴史、様々ありながらもどのように
レコード会社やアーティスト、プロモーターやメディアが関わっていったのかを
読むのが非常に面白い。特に「スタックスレコード物語」は面白い!

日本の音楽にふれられる本も非常に面白い。
服部良一さんの自伝もこの間読んだんだけれどもものすごく面白い!
戦前にどうやってJAZZというものを上手く日本に合わせて、
つまりは、これから欧米と戦争していこ事になるのかなぁという世の中の
中でどのように好きなJAZZを奏でるのか?みたいな話をされています。
そして、ある時ビッグバンドでトランペットを吹いていた日系二世の
森山くんという男の英語訛りが気にいって歌手に抜擢したんだ。
のちに彼は、森山良子さんの父親になるんだよって…そんな話が書かれている。
「ほぉー」みたいな、そんな話は知らなかった〜って。
だから、日本の昭和30年代ぐらいまでのアーティストの本を見つけたら
今、読まなくても後で分かってくることがあるからこれはレコードと一緒なんですが
絶対後で気になるからっていうものは先に買っておくようにしています。


ゴスペラーズ オフィシャルサイト Gostudio

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2013年12月14日

BOOK STAND ゴスペラーズ 村上てつやさん 登場!

BOOK STAND ゴスペラーズ 村上てつやさん 登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は5人組男性ヴォーカルグループ、ゴスペラーズのリーダー、
村上てつやさんが登場。

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早稲田大学のサークルを母体にして結成されたゴスペラーズは、
1994年にメジャーデビュー。
これまでに「ひとり」「永遠に」などをヒットさせています。
最新作はグループ初となるカバーアルバム『ハモ騒動〜The Gospellers Covers〜』

ハモ騒動〜The Gospellers Covers〜.jpg

スピッツ、ユーミンから彼らのルーツであるソウル、R&Bの名曲を
見事なコーラスアレンジで聞かせてくれます。

今週は、村上さんが子供の頃に読んだ印象的な1冊を紹介してくれました!

ゴスペラーズの誕生にも繋がった1冊かも!

子供の頃って必ず読書感想文とかを書くじゃないですか、 
灰谷健次郎さんの本は、幼心にひっかかるものがあって
特に印象に残っているのは「きみはダックス先生がきらいか」。
これはたぶん小学校の4年生で読んだんだと思う。
ある学校に風変わりな先生が赴任してきて小学校4年生を担当するようになる、
これがストーリーの発端です。
だから我々4年生が読書感想文を書かされたんだと思うんですが…、
で、その先生が学校の様々な常識を柔らかく崩していくシーンがたくさん
登場するんですが、それが今でも心に残っています。
中でも印象的だったのが
「廊下を走るな、常に右側を歩きましょう」という学校の目標を
いきなり先生がバッテンする。
「なんでですか?」と生徒が問うと、「状況をみて歩くのが人間です。」
人がたくさんいて流れが必要だと思える時に右側を歩けばいい。
誰も人がいないときにもいつも右側を歩けというのは、学校の中でしか
通用しないルールだと…、分かりやすく1つ1つ学校が決めた規則みたいなものを
柔らかく論破していくんです。

そして、合唱コンクールでやんちゃな男の子がいつもは
うるさいのに黙っている。それはその子があまり歌が上手じゃない
ということで以前の先生が「おまえはそこに黙っていてくれればいい」と
言っていたから。でも、そういう事にはものすごく怒るんです。
「学校の音楽というのは、どのクラスが1番かを決めるのではなく、
もちろん上手いか下手でもなく、みんなが自分が思っている1番いい声を
出しあって歌を歌う事。その為に合唱の授業があるんだ」と、
これを読んだ時「ほぉ〜」って思いましたね。
自分で言うのもなんですが当時からそこそこ歌の上手い子だったので
周りをみればいろんな子がいるなぁ〜と思っていたから
この本が違う視点を投げかけてくれた。
みんなでいろんな声を出し合って歌うという事を好きになったのに
一番大きな影響を与えた一冊かもしれません。
だから、小学校で読んだ本のなかでずば抜けて印象に残っています。


ゴスペラーズ オフィシャルサイト Gostudio

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2013年12月07日

BOOK STAND ゴスペラーズ 村上てつやさん 登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は5人組男性ヴォーカルグループ、ゴスペラーズのリーダー、
村上てつやさんが登場。

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早稲田大学のサークルを母体にして結成されたゴスペラーズは、
1994年にメジャーデビュー。
これまでに「ひとり」「永遠に」などをヒットさせています。
最新作はグループ初となるカバーアルバム
『ハモ騒動〜The Gospellers Covers〜』。

ハモ騒動〜The Gospellers Covers〜.jpg

スピッツ、ユーミンから彼らのルーツであるソウル、R&Bの名曲を
見事なコーラスアレンジで聞かせてくれます。

今週は、村上さんが最近の読書傾向について話してくれました

ノンフィクションは一番のリフレッシュ!?

昔は結構小説が好きだったけど、今はノンフィクションや社会学的な本を
読むほうが楽しいモードです。そこには、知らないことが書いてあるし、
小説ってどこかで自分の仕事にダイレクトに結び付けてしまうところがある。
「この人のこの描き方」自分だったら1曲4分半の中でどんな風に描くのかな?って
そこまで深く考えないにしても「うわぁ、ここでこの台詞か!」っていうのは
当然、自分が音楽をやる上ですごく気になるし引っかかったりする部分でもある。
そういう事でいうと、どこかで仕事の延長で読んでしまう。
なので別の意味でも疲れる部分がある。
ノンフィクションは、その意味での疲れがない。
そこがだから一番リフレッシュできる部分かもしれないですね。

移動中の読書はつらい。特に内容がある本だったら特に。
読書は、半身浴しているときが多い。
でも、本屋に行って、買って、そのまま喫茶店に行って読むのが黄金パターン
オフの過ごし方として結構ありますね。

ゴスペラーズ オフィシャルサイト Gostudio

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2013年11月30日

BOOK STAND ゴスペラーズ 村上てつやさん 登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は5人組男性ヴォーカルグループ、ゴスペラーズのリーダー、
村上てつやさんが登場。

murakami1 re.jpg

早稲田大学のサークルを母体にして結成されたゴスペラーズは、
1994年にメジャーデビュー。
これまでに「ひとり」「永遠に」などをヒットさせています。
最新作はグループ初となる『ハモ騒動〜The Gospellers Covers〜』

ハモ騒動〜The Gospellers Covers〜.jpg

スピッツ、ユーミンから彼らのルーツであるソウル、R&Bの名曲を
見事なコーラスアレンジで聞かせてくれます。

今週は、村上さんが最近読んだ本の中で印象的だった一冊を紹介してくれました。

日本の地方都市の現状をJ‐POPと絡めて紹介

本当につい最近読んだのは、社会学者の阿部真大さんが書いた
「地方にこもる若者たち」です。
日本の郊外に大きなショッピングモールができ、
全国どこでも似たような店が立ち並び各地方の暮らしも似通って
きているというような実際の地方都市で暮らす生活者の面白い
考察があると聞いて手に取った1冊。
途中からJ‐POPの代表的なバンドをあげてそのバンドの中で
描かれる自分象みたいなものが色々変化していった。
80年代から90年代前半、90年代中盤から後半、それから2000年代。
そして2000年代の中盤以降。例に挙げられているバンドが
BOOWY、B'z、Mr.Children、KICK THE CAN CREW、ONE OK ROCK
そのようなバンドがどういうふうに自分ていうものを曲の中で主張するのかと
いう事と、その地方都市のショッピングモールや街道沿いに似通った店が
立ち並んでいく、そういう日本の地方都市の現状みたいな事を絡めて書いている
非常に面白かったですね。結構新書で今の世の中のトピックスみたいなものが
分かるのでツアーの合間に読む事が多い。
阿部真大さん著書の「地方にこもる若者たち」もそうですが
自分がいろんな街に行っていろんな街の様子をみる機会が多い職業なので、
そういった時にはその街の本を買って読むとかその辺りは面白い所かもしれません。

ゴスペラーズ オフィシャルサイト Gostudio

BOOK BAR staff| 23:40 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年11月23日

BOOK STAND 渋谷直角さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今月はライター、マンガ家、コラムニストの渋谷直角さんが登場。

渋谷直角.jpg

渋谷さんは1975年生まれ、東京育ち。
映画や音楽に詳しく、マガジンハウスの『Hanako FOR MEN』や
週刊誌『SPA!』など連載10本を抱える売れっ子です。
今年は夏に刊行された書き下ろしマンガ
「カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生」で
さらなるブレイクを果たしました。

カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生.jpg

今週は、渋谷直角さんが今まさにハマっているマンガについて語ってくれました!

人気漫画家の代わりに描く???

週刊モーニングで現在連載中の「ミリオンジョー」。

ミリオンジョー.jpg

それは初版500万部を売る超人気少年漫画家、「ワンピース」とか
「フェアリーテイル」みたいなものだと思うんですけど、
そういう漫画家が突然死んじゃったらその時、担当編集者さんがどうしたか?!
じゃぁ、代わりに描く!…という内容の漫画で、もちろんフィクションですが、
なんかすごいスリリングなんですよ!もう絶対やばいよ!
「絶対、こんなのバレちゃうよ〜〜!!」みたいな。
同じ漫画で例えるのもあれですが「DEATH NOTE」みたいにテンポが早くて
どうなっていくのか恐い、「あぁぁ、もうバレる!」なのがずっと続く漫画で
凄くヒヤヒヤする漫画でとても面白いです。

BOOK BAR staff| 23:46 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年11月16日

BOOK STAND 渋谷直角さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今月はライター、マンガ家、コラムニストの渋谷直角さんが登場。

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渋谷さんは1975年生まれ、東京育ち。
映画や音楽に詳しく、マガジンハウスの『Hanako FOR MEN』や
週刊誌『SPA!』など連載10本を抱える売れっ子です。
今年は夏に刊行された書き下ろしマンガ
「カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生」で
さらなるブレイクを果たしました。

カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生.jpg

今週は、渋谷さんの注目の最新作
「カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生」を
書くにあたり影響を受けた漫画について語っています!

漫画でマッシュアップ?!

土田世紀先生の「編集王」です。これは僕の今回の本
「カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生」
口の上手い売れっ子ライター/編集者に仕事も女もぜんぶ持ってかれる漫画
(MASH UP)という漫画が入っていて、ライター志望の男の子が
ディベート上手の売れっ子ライターに仕事も女も全部持っていかれるって
そのまんまの漫画なんですが…その時に土田世紀先生の「編集王」から
「MASH UP(マッシュ・アップ)」しました。
音楽の手法では、良く耳にする言葉なんですがマッシュ・アップとは、
レッド・ツェッペリンの曲にビートルズのヴォーカルだけをただ混ぜて
1曲にしてしまうみたいな、リミックスというかDJ的発想なんですが
こういうのを漫画でやってみたかった。
で、土田世紀先生の「編集王」は、漫画編集者が主人公の物語
引用したい部分が持ち込みで連載が決まっていたのになしになっちゃう
その後もう1度がんばるんだけど結局連載ができないと気付いた時に
担当編集者とのやりとりで宮沢賢治の「春と修羅」という詩がかぶさってくる
シーンがあり、そこが号泣もんで「これ!このままやりたい!」って、
仕事も女も全部持ってかれて打ちのめされ落ち込んで電車に乗るところで
宮沢賢治の詩「春と修羅」をかぶせる、絵も土田世紀先生そのままかぶせて
やろうと思っていたが自身の画力のなさを全く計算していなかったので
土田世紀先生の絵にならなかったので一応マッシュ・アップだとは
言っていますがこれを知らなかったら「これ、パクってんじゃん!」って、
なりそうなので、あとがきにその旨を書いております。
オマージュしているのは伝わると思います。
なので、先に土田世紀先生の「編集王」を読んでもらえればと思います。

BOOK BAR staff| 23:48 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年11月09日

BOOK STAND 渋谷直角さん 登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今月はライター、マンガ家、コラムニストの渋谷直角さんが登場。
渋谷直角.jpg
渋谷さんは1975年生まれ、東京育ち。
映画や音楽に詳しく、マガジンハウスの『Hanako FOR MEN』や
週刊誌『SPA!』など連載10本を抱える売れっ子です。
今年は夏に刊行された書き下ろしマンガ
「カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生」で
さらなるブレイクを果たしました。

カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生.jpg

今週は、渋谷直角さんがライターとしての技術を学んだという
ある作家について語っています!

ごまかしが凄い!文章がキレキレ!

五島勉先生の『ノストラダムスの大予言』!
小学校3年生の時に初めて読みトラウマになった。
だけど中学生ぐらいで他の「ノストラダムス」関連の本が
面白くない事に気が付いた。
それは、五島勉先生が逆に凄いんだと痛感した出来事でもあった。
とにかく文章が上手いんですよ!冷静になって読んでみると
辻褄はあっていないのにごまかしのテクニックが凄い!、
何年後かに読み返してみると予言にあるような出来事は実際には
起こっていないので「それって、嘘じゃん!」って、思うけど
リアリティーを感じさせる文章のスキルがとにかく凄いんです。
中学校の卒業文集を五島勉のスタイルで書いたら
国語の先生には低評価だったけど親には「面白い」と高評価!
だから僕のライターとしての文体や文章の技術的な部分は
五島勉仕込みなんです。
嘘は書いてはいないけど、エンターテイメント作品として
『ノストラダムスの大予言』は、すごく面白い!
そんな五島勉先生、今年新刊もだされています
『H.G.ウェルズの予言された未来の記録』これもまた文章がキレキレ!
やっぱり上手いって感じであの技術はなかなか真似は出来ないんです。
五島勉先生は、現在ご高齢ではありますがいまだ衰えぬその
スキルは凄いです。

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2013年11月02日

BOOK STAND 渋谷直角さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今月は、ライター、マンガ家、コラムニストの渋谷直角さんが登場。

渋谷直角.jpg

渋谷さんは1975年生まれ、東京育ち。
映画や音楽に詳しく、マガジンハウスの『Hanako FOR MEN』や
週刊誌『SPA!』など連載10本を抱える売れっ子です。
今年は夏に刊行された書き下ろしマンガ
カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生」で
さらなるブレイクを果たしました。

カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生.jpg

今週は、渋谷直角さんが影響を受けたサブカル界のカリスマについて語っています!

主観だけの表現は描けない!

大槻ケンヂさんの詩集「リンウッド・テラスの心霊フィルム」
これは高校生の時に読んでいた。
高校時代は、大槻ケンヂと電気グルーヴがヒーローだった。
モラトリアムを抱えた暗い少年だった。
その詩集には、筋肉少女帯の曲「何処へでも行ける切手」の歌詞が載っていた
その歌詞の内容は、包帯を巻いた少女がずっと部屋の中で1人でいるから
神様が可哀そうに思って彼女を切手にしてあげた。
切手になれば郵便配達のかばんに入って何処にでも行けるっていう
結構ファンタジックな歌詞なんですが、最後のブロックで切手となった彼女は、
新興宗教のダイレクトメールに貼られて、すぐに捨てられてその行方は誰にも
もう分からないっていうオチで終わるんです。
唐突にその話が入ってくるから結構びっくりするんですよ!
「えぇぇぇ〜!!」みたいな「うわー。救いナシだな」って。
でもそのガラっと変えちゃう感じとかが大槻ケンヂさんは多い。
例えば「ダメ人間なんだ!」「だけど本当は何かできるはずなんだ」みたいな。
それがずっとぐるぐるしているような表現方法を書かれる人で
今回の僕のマンガも「何者かになりたい人」達の話が出てくるんですけど
それが結構ひいた目で見るとこういう風に見えたりとか、
ダメじゃないんじゃないかと思っているけどやっぱダメだったりとか。
その辺りは、オーケンイズムって言うか主観だけでガっといって、
「夢叶いました」みたいな感じの作品は絶対描けない。
客観的に見たらこうなっちゃう、社会においてはこう見えている!
そんな部分も含めて描かないとダメだ!みたいな…。
今回の作品を描いていて改めてこれは大槻ケンヂさんの影響なんだなと思いました。

BOOK BAR staff| 23:37 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年10月26日

BOOK STAND 樋口毅宏さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今月は、作家の樋口毅宏さんが登場。

樋口毅宏1.jpg

樋口さんは1971年生まれ、東京都豊島区育ち。
雑誌BUBUKAや「みうらじゅんマガジン」などの編集を手がけた後、
2009年に「さらば雑司が谷」で小説家デビュー。
その後も「日本のセックス」「民宿雪国」など過激な描写と多くの引用を含む、
独自のスタイルによる作品で話題を集めます。
現在、今年7月に刊行された新書「タモリ論」がロングセラー中。

今週は、樋口さんが日本文学を代表するあの作家について語っています!

高田馬場で心酔したあの大物作家と遭遇!!

高校の頃は、 村上春樹さんの「ノルウェイの森」がミリオンセラーとなり
社会現象、大ブームを迎えていました。僕は、今も昔も「あまのじゃく」なので
「売れているものは、本も音楽も映画もいらないよ〜」って、思っていたんですけど
初めてでした、本1冊を1日で読んだ体験は。その日に「上」を授業そっちのけで読み、
次の日も朝早い時間に「下」を買ってこちらも1日で読みました。
本当にはまってしまった。そこから遡ってデビュー作品の「風の歌を聴け」から
全部読みました。そのくらい心酔しました。
そして僕、村上春樹さんに関しては、数少ない自慢話があるんです。
十数年前になんと高田馬場で村上春樹さんと遭遇したんです。
その日も朝、「ダンス・ダンス・ダンス」を何度目かの読み返しをしたばかり。
夏のある朝の事です。僕は普段有名人と遭遇しても声を掛けたりはしないんですが
さすがにこれはっと思い来た道を引き返して歩いているご本人の背中から肩を
ポンポンと叩き「す、すみません、村上春樹先生ですか?」と尋ねたら、
「はい、そうです」って、結構声が野太いんですよ〜、イメージよりも。
でも何も言えなくて、「はぁ、えっと、はぁ〜」ってやっていたら、
村上春樹さんがニヤって笑って、また歯が白いんですよ!
そして「はい!」って手を差し伸べてくれました。
僕は「ありがとうございます!」と両手を差し出し握手をして頂きました。
村上春樹さんは「じゃっ!」と、てくてく早稲田方面に歩いて行かれました。
僕は、ダッシュで会社に戻り「わぁ〜い、今、村上春樹に握手してもらった〜」、
「今僕と握手すると間接握手になるぞ〜」って喜びました。
会社の人が「でも村上春樹って、よくわかりましたね」と言われたんですけど、
分かっちゃうんですよね、悲しいですよね〜これしか能力がないっていう人生も!

BOOK BAR staff| 23:37 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年10月19日

BOOK STAND 樋口毅宏さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、先週に引き続き作家の樋口毅宏さんが登場。

樋口毅宏1.jpg

樋口さんは1971年生まれ、東京都豊島区育ち。
雑誌BUBUKAや「みうらじゅんマガジン」などの編集を手がけた後、
2009年に「さらば雑司が谷」で小説家デビュー。
その後も「日本のセックス」「民宿雪国」など過激な描写と多くの引用を含む、
独自のスタイルによる作品で話題を集めます。
現在、今年7月に刊行された新書「タモリ論」がロングセラー中。

今週は樋口さんが編集者時代に手がけた本について語ってくれます。

プロレスのアングルや流れも作っていた!

「週刊 プロレス」という雑誌が今よりももっと影響力があった時代
それこそ60万部を売り上げていた頃、記者として日本中をあちこち
飛び回り何ページも書いていた小島和宏さんという記者が週プロを
やめられた後、僕は編集者として「週刊 プロレスにいた日々の事を
書いて下さい」とお願いした1冊が「ぼくの週プロ青春記」という本です。
これは、小島和宏さんのおかげで本当にいい本になりました。
小島さんが大学在学中からベースボールマガジン社に潜り込んで
「週刊 プロレス」を作るようになり、いち記者としてではなくプロレス団体に
深く入り込んでいった姿を綴っています。
例えば当時、大仁田厚さんの所属する「FMW」が成り上がっていく過程の中、
記者としてだけではなく「こんな感じで行けばいいのでは?」とか
「こんな展開がいいよ」など、どんどん口を挟んでいきそして信用され、
プロレスのアングルや流れまで決めていくほどの決定権を得た。
そんな「週刊 プロレス」と共に青春を送っていくのだけれど…、
仕事を優先させてしまうが故に女性にふられたり、体を悪くしたり、
「週刊 プロレス」をやめるまでの日々、プロレスにかけた熱い思いが詰まっています。
本当に素晴らしい本になったと自負しています。

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2013年10月12日

BOOK STAND 樋口毅宏さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、先週に引き続き作家の樋口毅宏さんが登場。

樋口毅宏2.JPG

樋口さんは1971年生まれ、東京都豊島区育ち。
雑誌BUBUKAや「みうらじゅんマガジン」などの編集を手がけた後、
2009年に「さらば雑司が谷」で小説家デビュー。
その後も「日本のセックス」「民宿雪国」など過激な描写と多くの引用を含む、
独自のスタイルによる作品で話題を集めます。
現在、今年7月に刊行された新書「タモリ論」がロングセラー中。
今週は樋口さんが小説家になる後押しをしてくれたある作家について
お話を伺いました。

これが小説だ!これに出逢ったから小説家になれた!

作家になるきっかけになった本は
白石一文さんの「僕のなかの壊れていない部分」という本。
この本を出版された当時は、白石さんはまだ文藝春秋社の
編集者でした。お会いする前に文藝春秋社の方から白石さんの
事を聞いていましたがみんな口々に
「本当に頭のいい人」「文藝春秋社のエース」そして
「文藝春秋社の社長候補」とまで言われていた方です。
そして僕は当時いた会社でインタビューをさせて頂きましたが
その通りの方でした。また「僕のなかの壊れていない部分」を読み、
本当に素晴らしい読者体験になりました。
「こんな小説があるんだ!」「こんなこと書いていいんだ!」
普通物語というのは、一方の方向に進んでいくもの。
しかし、この本の中の主人公は、
会社で働いている自分、彼女AとAの自分、彼女BとBの自分・・・など、
複数の視点から自分を見られる自分がいる。
こんな小説の描き方があるんだ。
今までなんて薄っぺらな主人公の物語を読んできたんだと
気付かされてしまった。
後に、フランスの演出家、詩人のアントナン・ アルトーが
残した一節に「生きるとは、複数の問いを燃やすことだ」という
名言がありますが、白石さんのこの本を読んでその通りなんだと感じた。
恋愛小説は「恋愛」の事しか書いてないし、仕事小説は「仕事」の事しか
書いていなかった、でも生きているといくつもの自分がいるのが
当たり前なんですよね。そういう本に何故、今まで出会ってこなかたのか?
この「僕のなかの壊れていない部分」を読んで「これぞ小説なんだ!」と
思わされた。この本がなかったら僕は小説家になれませんでした。

BOOK BAR staff| 23:37 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年10月05日

BOOK STAND 樋口毅宏さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は作家の樋口毅宏さんが登場。
樋口毅宏1.jpg

樋口さんは1971年生まれ、東京都豊島区育ち。
雑誌BUBUKAや「みうらじゅんマガジン」などの編集を手がけた後、
2009年に「さらば雑司が谷」で小説家デビュー。
その後も「日本のセックス」「民宿雪国」など過激な描写と多くの引用を含む、
独自のスタイルによる作品で話題を集めます。
現在、今年7月に刊行された新書「タモリ論」がロングセラー中。
今週は樋口さんがリスペクトする映画評論家についてお話を伺いました。

序章からして素晴らしい!

最近はまった本は、町山智浩さんの「トラウマ恋愛映画入門」です!
町山智浩さんは、僕が言葉では尽くせないほど大好きな映画評論家。
これは、恋愛映画について語った1冊。
例えば、ウディ・アレンの「アニー・ホール」だったり「エターナルサンシャイン」
名作どころで言うと、ヒッチコックの「めまい」、
フランソワ・ トリュフォーの「隣の女」などを取り上げている。
この本を読むと、自分は本当にこの映画を観ていたろうか?
と思わせるくらいデータと洞察力が凄い!だから本当に為になる1冊なんです!
でも、町山さんは基本オタクの方なので、今回「恋愛」できたんだって
ちょっと驚きではありますが、最初の「はじめに」というところで
「恋愛音痴の為に」って書かれてある。そこからやられた。
その中でも「怪獣や戦車やバイクやブルース・リーのことだけ考えて生きていければ
どれだけ幸せか」と書いてある、同感です!
ところが思春期になると「女の子」のこととかも気になっていく。
町山さんは序章からして本当いいことを書いている。
「偉大な天才や巨匠であっても恋愛については子供以下だったりする」って
本当にその通りで、映画監督フランソワ・ トリュフォーは生涯に数々の
女性達と愛し合い、数々の恋愛映画を作ったが晩年の作品「隣の女」で
こう言っている、「男はみんな恋愛のアマチュアだ!」
「隣の女」には、恋愛において奥深い台詞がちりばめられているが
トリュフォーと付き合った女性たちは「あれって私が彼に言った事よ!」
と、言っている。恋愛に関しては世界の巨匠も女性には及ばない。
もう、一語一句納得です!

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2013年09月28日

BOOK STAND スキップカウズのイマヤスさん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

先週に引き続き、スキップカウズのイマヤスさんが登場。

imayasu2.jpg

スキップカウズは1986年から活動を続けるベテランバンド。
ボーカル担当のイマヤスさんは全楽曲の作詞も手がけています。
今夜は、イマヤスさんに最近の読書傾向についてお話を伺いました。

スカッと!痛快なものが基準!

怪談ものが好き。怖いのが凄い好きなんですよ。
その時々にブームがくる。なので今は何度目かの怪談ブーム。
怪談もので好きなのは、作家さんの書く自分の体験談がしびれる。
でもこれは、なかなかない。
例えば、遠藤周作さんの「怪奇小説集」。
これは、遠藤周作さん実際に体験された不思議な事が書かれていた。
だから、本当なのか嘘なのかではなくどうでもいい。
話は、盛った方が面白い。
だけどそこには、自身のエッセンスが入ってこそ成立する。
そんな所が好き。平山夢明さんに出逢ったのもいわゆる「コンビニ本」と
言われる怪談の本を書いてて、平山さんは日本の怪談本の
エポックメイキングを起こした。
要するに「実話怪談」というジャンルを作って、当時コンビニに
並ぶ本、片っ端から買いました。
平山さんには「東京伝説」というシリーズもあって、
これはいわゆる「都市伝説」の元祖みたいなもの。
最近読んだものは「ダイナー」。
殺し屋のお客さんしか来ないダイナーに働き始めた女性の話。
極端な部分も多いがスカッとする!
なんだか、タランティーノっぽい。
痛快さ、スカッとするもの。
泣けるものも、怖いものも、それが基準かもしれない。

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2013年09月21日

BOOK STAND スキップカウズのイマヤスさん 登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、スキップカウズのイマヤスさんが登場。
imayasu1.jpg

スキップカウズは1986年から活動を続けるベテランバンド。
ボーカル担当のイマヤスさんは全楽曲の作詞も手がけています。
今夜はイマヤスさんに好きな作家についてお話を伺いました。

荒唐無稽に命をかける!

若い頃、僕は「宝島」少年だった。
本当にサブカルであった頃の「宝島」を読み始めて、
その時に中島らもさんの「啓蒙かまぼこ新聞」と出会い、
なんだろうこの人は?面白いなぁと思った。
広告として画期的だったと思う。
小さいスペースに広告がちょこっとあるだけで
あとは中島らもさんの個人記事みたいな感じ。
初めて読んだ時は衝撃的でした。
そのらもさんのエッセイで書いてあるから山田風太郎を読んでみたりとか。
だから今、山田風太郎がものすごく好き。
亡くなってからは、賞を受賞されたり再評価されているけど
現役時代は、無冠で、なんでこんな面白い人が評価されないの?って
いつも思っていた。無冠のイズムみたいな…。
いつもインタビューでは「荒唐無稽に命をかける!」って言っていて
そこも自分の人生と重なって好き。
今の作家さんだったら佐藤 正午さん。
デビュー作の「永遠の1/2」を読んで、ケン・グリムウッドの
「リプレイ」をオマージュした作品「Y」とか。
これは、タイムスリップものの恋愛小説。これは電車で読むとやばい。
もの凄い泣けるんです。
このような人達を好きになるともう分かりやすい感動はもう駄目。
みんながいいというものよりは、最大公約数はちょっと低くていいみたいな。
そういうのを探してしまう。
あと、僕はタイトルがすごく大事。
自分のバンドの中でもそうですが、永遠の1/2」とかは、最初タイトルが
かっこいいなぁ〜と思って読んでみたんですよ。

スキップカウズ・イマヤスの公式アメブロ

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年09月14日

BOOK STAND クリス-ウェブ佳子さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、先週に引き続き、モデルのクリス-ウェブ佳子さんが登場。

クリスウェブ佳子2.jpg

クリス-ウェブさんは女性ファッション誌VERYの専属モデルで2児の母親。
さらにモデル業と平行して、翻訳・音楽関係のライターもこなす才女です。
オフォシャルBlog「TOKYO DAME」では、育児、ファッション、アート、音楽、
スポーツなど様々なテーマを独自の視点で切り取り、好評を博しています。
今夜はクリスウェブさんに本を通した家族のお話を伺いました。

いまだに妹には感謝されています!

読書にはまったきかけは、父親。
そんな父親の読書スタートは大学生。
その頃まで本を読んでこなかったので最初は
読みやすい短編集から入っていったそうです。
なので私は小学校の3年生くらいから既に
星新一さんや井上ひさしさんなど読んでいた。
結構大人な内容なんです、SFだったりとか。
そこから中学生になった思春期になった時は、
1人の人間の中に24人の人格がいる
ダニエル・キイスの「24人のビリー・ミリガン」
このシリーズを読破しました。
その頃、ちょっと異様な本棚だったみたいなので
「将来この子はどこに行くんだろう?」と両親は
心配していました。
心理学・精神学の本が私の部屋にはそろっていて
3つ年下の妹が私の部屋に忍び込んでそういった本を
読んでいたみたいです。
私自身は、そちらの道ではなくモデルの道へ入り。
妹は、精神科医のお医者さんです。
だから今でも妹は「お姉ちゃんがきっかけをくれた」と
感謝されます。

BOOK BAR staff| 23:26 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年09月07日

BOOK STAND クリス-ウェブ佳子さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、モデルのクリス-ウェブ佳子さんが登場。

クリスウェブ佳子1.jpg

クリス-ウェブさんは女性ファッション誌VERYの専属モデルで2児の母親。
さらにモデル業と平行して、翻訳・音楽関係のライターもこなす才女です。
オフォシャルBlog「TOKYO DAME」では、育児、ファッション、アート、音楽、
スポーツなど様々なテーマを独自の視点で切り取り、好評を博しています。
今夜はクリスウェブさんに子育ての際に出会った本についてお話を伺いました。

母となり大きな意味で女を感じた!

「ハーズ―'80年代に女が考えたこと」という本。
1980年代は、フェミニズムが世の中を台頭していた時代。
『ニューヨーク・タイムズ』に掲載されたコラムが編纂されている。
これは、今の時代でも話づらい「整形手術」「中絶」「娘・息子の問題」
シングルの女性だったり既婚女性に離婚している女性、様々な女性が
自身の母として女として妻としての立場から自分たちの問題を語っている。
この本を購入したのは2008年10月4日。
長女が3歳になって、自身の誕生日を迎えた翌日。
きっとこれは自分が母でなければ購入しなかった1冊。
やっぱり自分が母親になるまでは、「娘」という感覚で生きていた。
女のとして自分の存在をみたこともなかったし、母となり大きな
意味で女としてとよく考えるようになったからこそこの本を手に取った。
この本に出逢ったきっかけも、子供が幼くて夜あまり出かけなくなったので
当時は、読書にはまり近所にある中古書店にしょっちゅう行っていた。
そこで、見つけて表紙を開いたら「広尾病院」と記載されていて
きっと、広尾病院の婦人科の患者さんがすごく気にいって持ち帰って
書店に売ったのかなぁって、そういう事も想像しながらこの本を購入した。

BOOK BAR staff| 23:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年08月31日

BOOK STAND 中尾浩之さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は映像作家の中尾浩之さん登場。
中尾監督2.jpg
中尾さんは日大芸術学部を卒業後、テレビ、CMなどの映像を手がけるようになり、
実写映像にCG加工した「ライブメーション」と名付けたユニークな作風で
知られています。
最新作は、8月31日公開となった「タイムスクープハンター 安土城最後の1日」。
この作品は中尾さん自ら企画・脚本・監督を手がけたNHKの番組の劇場版で、
杏さんもテレビ番組と同じタイムナビゲーター役として出演しています。
今夜は作品作りのための資料集めや、最近読んでいる本についてお話を伺いました。

何にも置き換えられない小説ならではの表現!

資料的には、文献や古文書などを翻訳してあるものや、
分かりやすく解説したペーパーを図書館から集めて読んだりしています。
なので資料集めは、結構地味な作業です。
そこに書かれてある一行だけがネタになったりとかするので
分厚い資料を引っ張り出しても使えるのはほんの一部だったりします。
なので、使う箇所を探すのも一苦労です。
子供の頃、いわゆる学校の授業における「歴史の時間」は、
そんなに好きではなかった。結局、何年に何が起こったか?
事柄を暗記するだけのようなもの。
事件が起こった事実よりも、ほんの片隅にかかれた「足軽」の
人生の方が気になった。この人はどんな人生を歩んだのか?
それを空想・想像するのが好きだった。
だから真実だけを記した歴史書よりも、違うものを読みたいと思っていた。
最近、もう1度読みなおしたいと思って読んでいるのは、
クライヴ・バーカーの大傑作「不滅の愛」。
一言でいえば「ダークファンタジー」。
イマジネーションの洪水なんです。これは絶対に映像には
置き換えられないような内容。すごく抽象的な文体なんですが
何故か読み進めていくと具体的なイメージが頭の中に浮かぶ。
でもそれは、決して映像には変換できないような不思議な感覚。
それはたぶん、文字の世界でしか出来ない表現。
そして、それを読んだ時の感覚も映画とはまた違った感覚。
読んでいてすぐこれは映画化できるようなものや、
何かに置き換えられるようなものだと別に小説にする意味もないし
そうではない小説ならではの表現っていうものがあると思いますので
そういったものに惹かれてしまいます。

8月31日公開
『劇場版タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』公式サイト

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年08月24日

BOOK STAND 中尾浩之さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は映像作家の中尾浩之さん登場

中尾監督1.jpg

中尾さんは日大芸術学部を卒業後、テレビ、CMなどの映像を手がけるようになり、
実写映像にCG加工した「ライブメーション」と名付けたユニークな作風で
知られています。
最新作は、8月31日公開の「劇場版 タイムスクープハンター 安土城最後の1日」。
中尾さんが自ら企画したテレビ番組を映画化したもので、脚本・監督を務めています。
今夜は中尾さんが物語作りする上で大切にしているポイントついてお話を伺いました。

細かいディテールが必要!

ジェフリー・ディーヴァーの「静寂の叫び」は最高に面白い。
警察 vs 人質をとった立てこもり犯の交渉。
それだけの話なんだけど緊迫したストーリーが面白い!
子供の頃に聞かされた昔話、例えば「浦島太郎」とかは、
あまり面白くなかった。何故かというと竜宮城を見つけた様子が
「竜宮城を見つけました」のたった一行で終わっている。
それは、ちょっと待って下さいよって思う。
その「竜宮城」を見つけるまでにどのような道のりがあったのか?
そこの所が僕は見たい。「静寂の叫び」は、人質をどのようにとって、
どのように警察が交渉するのか?その限られた時間の中、細かい
ディテールでハラハラドキドキさせられる。
だから浦島太郎も竜宮城に行くまでに「酸素はどうするの?」とか、
「その為に何か特別なものを手に入れなければならないの?」とか、
そこにいっぱいディテールを盛り込んでいけるじゃないですか、
シンプルなストーリーラインにいかにディテールをいっぱい詰め込んで
構築していくのか?そんな作り方が好きみたいです。
ようするに「竜宮城にいくまでの話」なので「竜宮城」にあまり意味がなくてもいい。
道中、だからどんな冒険をしたかが物語を語る人の技術だと思う。

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年08月17日

BOOK STAND 黒沼英之さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はシンガーソングライターの黒沼英之さん登場。
黒沼英之アー写re.jpg
黒沼さんは一時期、図書館で働いたことがあるほどの本好き。
ソングライターとしては、今年6月にミニアルバム「Instand Fantasy」で
メジャーデビューを果たしました。
また、昨年リリースされた杏のミニアルバム「愛をあなたに」では、
収録曲「晴れたって」の歌詞を提供しています。
今夜は黒沼さんが図書館で働いていたときのお話を伺いました。

「ちょっと背中を押す」言葉の魔法

元々母親が本好きだった。棚には本がたくさん並んでいた。
その中で母親的に子供に読ませたらいいんじゃないかという本を
たまにピックアップして渡してくれた。
一番最初は、よしもとばななさんの「つぐみ」を貸してくれた。
装丁を山本容子さんが手がけていて、とても美しい装丁でした。
登場人物達の感情に入り込んでいくような、それぞれの存在感が
立ちあがってくるような1冊でした。
僕のメジャーデビューミニアルバムのタイトルを付けるキッカケにもなった
ある本のあとがきでよしもとばななさんが、彼女が書く話はファンタジーや
寓話が多い、人によっては「現実は甘くないよと」と批判されたりもする。
なんだけど毎日、豊かに生きるためには夢をみることが重要。
世知辛い世の中を生き抜くために「ちょっと背中を押す」言葉の魔法を
作っていきたいとよしもとばななさんが言っていた。
ファンタジーは幻、終わっていくことが前提
彼女の物語は手放しに大丈夫といっているわけではない。
終わりや死を意識しているから、より信頼できる。
それは、よしもとばななさんの「はじめての文学」という本
初めて文学にふれる子供たち、小学校高学年向きの本
これから未来を生きる子供達に向けて書いたあとがきだったと思う。

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年08月10日

BOOK STAND 黒沼英之さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はシンガーソングライターの黒沼英之さん登場。
黒沼英之アー写re.jpg

黒沼さんは一時期、図書館で働いたことがあるほどの本好き。
ソングライターとしては、今年6月にミニアルバム「Instand Fantasy」で
メジャーデビューを果たしました。
また、昨年リリースされた杏のミニアルバム「愛をあなたに」では、
収録曲「晴れたって」の歌詞を提供しています。
今夜は黒沼さんが図書館で働いていたときのお話を伺いました。


黒沼英之 公式HP

背表紙を見るだけで好きな本が分かるように

大学を卒業した後、1年ほど図書館で働いていました。
本に関する仕事が出来ればいいなぁと思い、
図書館の求人だけを募集しているサイトがあってそこに応募した。
図書館では、その図書館に入れる本や削除する本をリストアプする
係の補佐をしていました。常に本がある中で働いているので
普段は、あまり目にしなかった背表紙をずっと見ているうちに
今まで気が付かなかったような事がたくさんあった。
そうしているうちに本の背表紙を見ただけで自分の好きな本が
わかるようになる。本に対する嗅覚が研ぎ澄まされる。
例えば、田村尚子著の「ソローニュの森(シリーズ ケアをひらく)」
普段目につかないような所にある本なので、図書館で働いていないと
出会えなかった1冊とも出会えた。

BOOK BAR staff| 23:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年08月03日

BOOK STAND 西寺郷太さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

引き続き今週も、ノーナ・リーヴスの西寺郷太さんが登場。

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1973年生まれ、ノーナ・リーヴスのシンガーでありソングライター。
早稲田大学卒業後、インディーズでバンド・デビューを果たします。
ソングライターとしてはこれまでにSMAP,V6、中島美嘉などに曲を提供。
最新アルバム「POP STATION」では改めてそのポップセンスを高く評価されています。
また音楽活動のほか、日本屈指のマイケル・ジャクソン・マニアとしても知られて
おり、「新しいマイケル・ジャクソンの教科書」などの著書のほか、数々のCD、DVDの
ライナーノーツを執筆しています。さらに最近は水道橋博士の「メルマ旬報」で
連載中の小説「噂のメロディメイカー」が話題となっています。
今夜は西寺さんが人生で一番数多く読んだという本についてお話を伺いました。

NONA REEVES OFFICIAL SITE

George Michaeにはシンパシーを感じる!

1番数多く読んだのは、
「BARE 〜裸のジョージ・マイケル〜」George Michaelの自伝。

BARE 〜裸のジョージ・マイケル〜.jpg

僕の中のTOP3は、Prince・Michael Jackson
そして、George Michael!この中でGeorge Michaelだけが普通の家の子。
黒人音楽に憧れているイギリス人青年。自分も子供の頃は、日本で
ブラックミュージックや洋楽が好きだったという所がシンクロする。
だからGeorge Michaelには、他の2人に比べてシンパシーを感じる。
この本には、十代の頃に凄く勇気づけられた、何度も何度も同じ所を読んだ。
1番好きななのは、Georgeとお父さんのやり取り。
お父さんは、ギリシャからイギリスへ2000円ぐらいを握り締め出てきて、
働いて働いてウェイターからレストランの経営者になったっていう、
ものすごい頑張り屋さん。そしてお姉さんも頑張っていい大学に出た。
お父さんはGeorgeにお姉さんと同じようにいい大学に入るように促すも
彼は「僕は音楽がしたい」と父親にデモテープを聞かせた。
でも父親はGeorgeに「17歳ぐらいの子供はみんなポップスターになりたがる」と
伝えたが「父さん違うよ、17歳にもなってまだプロになりたい」と思っている時点で
止めてももう遅いよ!…それが、すごく好きな話。
とにかくそのようなエピソードが満載。変な話、今でもよく読んでいる!

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年07月20日

BOOK STAND 西寺郷太さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はノーナ・リーヴスの西寺郷太さん登場。
nona1.jpg

1973年生まれ、ノーナ・リーヴスのシンガーでありソングライター。
早稲田大学卒業後、インディーズでバンド・デビューを果たします。
ソングライターとしてはこれまでにSMAP,V6、中島美嘉などに曲を提供。
最新アルバム「POP STATION」では改めてそのポップセンスを高く評価されています。
また音楽活動のほか、日本屈指のマイケル・ジャクソン・マニアとしても知られて
おり、「新しいマイケル・ジャクソンの教科書」などの著書のほか、
数々のCD、DVDのライナーノーツを執筆しています。
さらに最近は水道橋博士の「メルマ旬報」で連載中の小説「噂のメロディメイカー」が
話題となっています。
今夜は西寺さんが現在の創作活動にも影響を与えたアメリカ文学について、
お話を伺いました。


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本を読むというよりいい言葉を探す感覚

大学では、アメリカ文学部を専攻していました。
その時は、ウィリアム・フォークナーだったり
90年代一番好きだったのは、ピーター キャメロンの
「ママがプールを洗う日」という1冊。
途中からは、小説というよりは歴史の本や実用書を読むようになり
特にアメリカ文学は歌詞を書く時の影響を与えた。
自分の中でだけど、ハリウッド映画のような派手さはないが、
何も起こらないけど、なにか虚しいというような表現。
やっぱり日本語で歌うというのは、どんな歌詞がのっていようが
いい意味で歌謡曲だと思っていて、もちろん歌謡曲も大好きですが
その日本語で書く言葉を探している時のヒントという意味でも
アメリカ文学は好きだった。
ピーター キャメロンの「ママがプールを洗う日」という小説は、
実際、ノーナ・リーヴスの歌詞の中に結構ワードを入れてて、小説の中の言葉を
一つ一つ言葉を分断して言葉のサンプリングというんですかね、全部分解して
使っているぐらい好きです。英語は読むのが得意。
だから自分がマイケル・ジャクソンの本を書いた時は、日本語に訳された本を
読んではいないです。全部原文で読まないと間違って訳されている事も多々あるので、
本を書くときは英語との戦いというか英語の本ばかりを読んでいました。
「ママがプールを洗う日」は、ワードが好きなので本を読むという感覚じゃなくて
いい言葉を探すという感じで原文を持っています。

BOOK BAR staff| 23:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年07月13日

BOOK STAND 西寺郷太さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はノーナ・リーヴスの西寺郷太さん登場。
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1973年生まれ、ノーナ・リーヴスのシンガーでありソングライター。
早稲田大学卒業後、インディーズでバンド・デビューを果たします。
ソングライターとしてはこれまでにSMAP,V6、中島美嘉などに曲を提供。
最新アルバム「POP STATION」では改めてそのポップセンスを高く評価されています。
また音楽活動のほか、日本屈指のマイケル・ジャクソン・マニアとして知られており、
「新しいマイケル・ジャクソンの教科書」などの著書のほか、
数々のCD、DVDのライナーノーツを執筆しています。
さらに最近は、水道橋博士の「メルマ旬報」で連載中の小説「噂のメロディメイカー」
が話題となっています。今夜は西寺さんが小学生の頃のお話を伺いました。

現代語で書かれた本は読み切った!

子供の頃から本が好き。
活字を読んでいないと落ち着かないというぐらいの本好き。
僕は、1973年生まれ。イチローさんとかと同じ世代。
一番子供が多いと言われている世代。そんな子供時代
通っていた小学校がマンモス校の為2校に分けられる事になり
新しくできた分校の方に移る事になった。
新しい校舎ですごく嬉しかったんですが、図書室に本が充実にていなくて
スカスカの本棚、いくつか本が並んでいるだけだったので
その図書室の本を全部読んだ。その後、ひと月に何冊か新しい本が
補充された。図書室の本には一番後ろに図書カードがついていて
借りた人の名前を記入していくシステム。
その名前を記入するシステムにはまり、どの本も自分の名前を
一番最初に書いてやろう!と思い、読みまくった!
卒業する頃までには図書室もたくさんの本が入り、もう現代語で
書かれてある本で読んでないものがなくなり、他の子供が
ドラゴンボールとかを読んでいる時に「義経記」や「南総里見八犬伝」を
読んでいた。小学校6年生ぐらいは「文藝春秋」をずっと読んでいた。
そんな子供でした。

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BOOK BAR staff| 23:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年07月06日

BOOK STAND 小説家の谷津矢車さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は小説家の谷津矢車さんが登場。
昨年、第十八回歴史群像大賞優秀賞を受賞。
今年3月に江戸時代の絵師を題材とした時代小説
『洛中洛外画狂伝 狩野永徳』でデビューしました。

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今夜は谷津さんが最近読んだ中から印象的な本についてお話を伺いました。

ラブリーな酒飲み

和歌森太郎さんの「酒が語る日本史」
これは、一般向けの学術書なんですが、日本史における
酒の扱われ方を総ざらいした1冊でもあります。
何が面白いかというと、著者若森先生のキャラクター!
どうも若森先生は酒好きらしく
「酒飲みとして言わして頂ければ・・・」と言うフレーズも
書かれている。例えば、大伴旅人さんという奈良時代の歌人
この人は、役人としては出世はしなかったがそのウサを
酒で晴らしていたそうです。そのようなお酒の効能を
若森先生はおっしゃっていたそうです。
織田信長に関しては、凄く酒飲みだったそうです。
それに対して、明智光秀は全く飲めない人だったみたいで
どうもアルコール・ハラスメントがあったようです。
それが遠い原因で本能寺の変につながったとか・・・。
そういう見方も面白いなぁ〜と、アルコール・ハラスメントは
サラリーマンにとって通る道なので、他人ごとではない。
昔から同じような事があったんだと考えるとほっこりする。

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年06月29日

BOOK STAND 小説家の谷津矢車さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は小説家の谷津矢車さんが登場。
昨年、第十八回歴史群像大賞優秀賞を受賞。
今年3月に江戸時代の絵師を題材とした時代小説
『洛中洛外画狂伝 狩野永徳』でデビューしました。

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今夜は谷津さんに時代小説、歴史小説との出会いについてお話を伺いました。

結末は知っているはずなのに・・・

本好きな祖父母が「漫画なら1冊だけど、活字の本なら
いくらでも買ってあげる」と、育てられた。
それで本屋に行って活字の本は、一体どんなものがあるのだろうと
いろいろ探していた。子供の頃、夕方4時台に再放送されていた
時代劇「大岡越前」や「水戸黄門」なども観ていて、ちゃんばらものに
親しみもあったので手に取ったのが「鬼平犯科帳」でした。
中でも印象的だったのは、鬼平が夜道を歩いていて刺客がやってくる。
その時に鬼平が、このまま振り返ったら逆に斬られてしまうから
少し走ってから振り返って斬る!ってシーン。
そしてやっぱり司馬遼太郎先生。「燃えよ剣」だったり「竜馬がゆく」
あとは、三好徹先生の沖田総司のひとり語りで展開される歴史小説
「沖田総司―六月は真紅の薔薇」。沖田総司と言えばやはり天才なイメージ
でも天才なりに悩んでいる、そして天才なりに恋もして恋に破れて。
最後は悲劇的な結末を迎えてします。歴史なので結末は知っているにも
かかわらず、最後には感動してしまう。
それを読んだ時に歴史小説って普通の小説とは違うんだなと感じた。
ちなみに歴史の成績は学年で1番でした!!

BOOK BAR staff| 23:27 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年06月22日

BOOK STAND 映画監督の西谷弘さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

先週に引き続き、映画監督の西谷弘さんが登場。

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フジテレビで数々のドラマを手がけたのち、
2005年、「県庁の星」で映画監督デビュー。その後は、「容疑者Xの献身」
「アマルフィ 女神の報酬」「任侠ヘルパー」などヒット作を監督。
最新作は6月29日公開となる福山雅治主演のガリレオシリーズ最新作
真夏の方程式」です。
今夜は西谷監督に原作である東野圭吾作品、【真夏の方程式】について
お話を伺いました。

少年と湯川学

主人公の湯川学は子供嫌い。
これは、元々原作にも書かれていたこと。
それをさらに映像化していく上でフューチャーしていくわけですが
まず少年と湯川の最初のコミュニケーションは、「理科は嫌い」だと
少年が言い、それに対して湯川は反応しない。むっともしない。
それは、好きとか嫌いとかは「主観」だから。
その次に少年に言われた言葉が「理科なんて何の役に立つんだよ」
そうするとこれは、湯川にとっては言語道断。
科学者として自分の人生を否定されたわけなので、そこから湯川は
腹が立ったから、その後少年とコミュニケーションをとっていく。
最終的に事件と深く関わらざる得ない少年との交流があり、ある意味
少年を救っているわけなんです。
それは、なぜならば湯川は常に科学者として向き合っている。
人類とか、自然とか、すなわち子供というのは、地球だったり
人類の未来だったり、未来の象徴。そこに科学者の使命として
義務として携わっていく、というのが一番の狙いです。
もちろんそこが、原作の中にも描かれている。
東野さんの思い出もあると思いますし、主演の福山雅治さんが
くみ取ったものでもあると思います。

BOOK BAR staff| 23:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年06月15日

BOOK STAND 映画監督の西谷弘さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は映画監督の西谷弘さんが登場。
西谷2 (1).JPG
フジテレビで数々のドラマを手がけたのち、
2005年、「県庁の星」で映画監督デビュー。
その後は、「容疑者Xの献身」「アマルフィ 女神の報酬」「任侠ヘルパー」など
ヒット作を監督。最新作は6月29日公開となる東野圭吾原作・福山雅治主演で
人気のガリレオ・シリーズの最新作「真夏の方程式」です。
今夜は西谷監督に好きな作家についてお話を伺いました。

憧れの男性像

好きだったのは伊集院静さん。
自分が作る作品もそうですが「男性」を主人公にする事が多い。
原作で拾う時も「男性」が主人公のものが多い。
自分ではないけど、本来ならば「こう生きたい!」という
理想を掲げている部分もあって、そういう意味では伊集院静さんの
作品に登場する男性の無頼的な生き方は、いつも憧れています。

BOOK BAR staff| 23:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年06月08日

BOOK STAND 映画評論家の清水節さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は編集者・映画評論家の清水節さんが登場。

日大芸術学部映画学科、CM制作会社、編プロなどを経て、
フリーランスの文筆業に転身。
現在は映画を中心とする企画・編集・執筆・批評活動を展開しています。
今月26日には清水さんが日本でのブルーレイ・DVD化に尽力したSFシリーズ
「ギャラクティカ」ブルーレイの完結編とスピンオフがリリースされます。
今夜は清水さんが感銘を受けたSF小説についてお話を伺いました。

SF小説とSF映画は違うもの!!

一番影響を受けたものとして忘れられないのは
アーサー・C・クラークの小説「地球幼年期の終わり」
そして、山田 正紀の「神狩り」の2作からは多大な影響を受けました。
とどのつまり小説とは、ドストエフスキーもオノレ・ド・バルザックも
「人間とは何か?」その人間の矛盾、そこを起点としたいさかい事
それから出発した世界の大きな物語。
という感じのものに何か思春期の青二才として物足りなくなった。
もっと違う視点のものはないかなっという所から始まってSF小説の
世界へ入った。SF小説とSF映画は、違うものだと思っている。
SF小説というのは、もしかしたら映にはならないようなものかもしれない。
それは小説の中でしか成立しないような事かもしれない。
ちなみに「地球幼年期の終わり」「神狩り」は、映画化されていない。
この「地球幼年期の終わり」はどんなお話かというと・・・
ある日突然、世界中の大都市に銀色の大きな円盤が空を覆うようにして
現れる。それまで「見知らぬ宇宙人が地球を滅ぼしにやってくる」ような
勧善懲悪ものは、いっぱいあったけれど、この未知なる存在は攻撃をしない
どころか、あるメッセージを送ってくる。
「つまらない痴情の諍いはやめなさい」「地球人たちは皆結託するしかない」と
太刀打ちできない存在がでてきた時にどうなったかというと、
地球はひとつになるんですね。特に宗教は無力化していく。そんな話。
もうひとつの「神狩り」は、情報工学の天才的な科学者が主人公。
ある古代文字が発見されるが、どうやらその文字は十三重に入り組んだ
関係代名詞と、二つの論理記号で出来ている。どう解読しようと試みても
人間には解読し得ない。人間を超えた存在。つまりそれは「神」ではないか?
そこに行きつき、その謎を解こうとする学者を中心とする者たちが次々と
死んでいく。どうやら「神」は焦燥感を持ち、自分たちの存在に気付き
それを暴かれることを阻止しようとしているのではないか?
というところで、絶対的で人間をも超越した力を持つ存在に対して
なんとか対抗するべく、それをせん滅すべく、どう戦うか?!
っていう方向に向かって行くんです。もう、びっくりしました。

BOOK BAR staff| 23:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年06月01日

BOOK STAND 映画評論家の清水節さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は編集者・映画評論家の清水節さんが登場。

日大芸術学部映画学科、CM制作会社、編プロなどを経て、
フリーランスの文筆業に転身し、
映画を中心とする企画・編集・執筆・批評活動を展開しています。
今月26日には清水さんが日本でのブルーレイ・DVD化に尽力したSFシリーズ
「ギャラクティカ」ブルーレイの完結編とスピンオフがリリースされます。
今夜は清水さんの現在のキャリアに大きな影響を与えた雑誌について
お話を伺いました。

表紙がダースベイダー?!

1978年の夏。映画「未知との遭遇」の公開はもう終わっていて
「スター・ウォーズ」がこれから公開されるぞ!っていうタイミングに
ある雑誌に出会った。これが「STARLOG(スターログ)」という雑誌。
一応、STARLOGの日本版となっていた。
STARLOGは、ニューヨークで出版されたSFビジュアル誌。
情報と写真とイラスト。これがものすごい状態で密集していた。
いわゆるビジュアル誌的感覚の編集によってSF映画を中心に出された雑誌
これは画期的でした。表紙がダースベイダーだったんですよ。
そして「誰も知らないスター・ウォーズ」ってタイトルが付いていた
アメリカでは既に公開されていたがこれから日本にもやってくるっていう
タイミングで出されていた、これがものすごいレアな情報が載っていた。
例えばダースベイダーの中に入っているデビッド・プラウズは、
「時計じかけのオレンジ」に出ていた、小説家の脇にいたボディーガードとして
背の高い頑強な男だったとか・・・。
今だったら許諾が難しそうなのに写真入りで載っていた。
つまりは、それまでは映画をストーリーとしてみるキャラクターとして観る事は
あったけど、その映画のビハインド、批評でもなくビハインド舞台裏。
作り手ははどのようにして作ったのか?そのような事が載っていた。
ツルモトルームは編集・発行していた。ツルモトルームの鶴本 正三さんは
どういう人かというと、70年代に少年マガジンのグラビアをやった人。
それから、明星の芸能人達の構成もやっていた。そしてのちに80年代に入ると
ラフォーレ原宿、建物ごとを全部プロデュースした人。
ちなみにラフォーレ原宿の地下にはSTARLOGのショップまで入っていた。
僕はやっぱりこのSTARLOGって雑誌に影響を受けた。
15歳の時に出逢ったこの雑誌から何を得たかというと「SF映画の観方」
さらに編集という、つまり文章を書くだけではなく何かを伝える時に
表紙からビジュアルの選び方からキャッチコピーから全部組んで
ひとつの表現物として提示する、全てここから学びました。

BOOK BAR staff| 23:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年05月25日

BOOK STAND AZUMA HITOMI 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は宅録シンガーソングライター、AZUMA HITOMIさんが登場。

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AZUMAさんは1988年 東京生まれ 
小学校高学年より楽曲作りを始め、中学生でシーケンス・ソフト「Logic」と出会い、
アレンジからミックスまでひとりで行うようになります。
大学進学後はライブを中心とした本格的な音楽活動をスタート。
現在、ステージではLED照明システムに加え、Mac、アナログシンセ、ペダル鍵盤、
自動キックマシーンなどの機材に囲まれた「要塞のよう」と評されるセッティングと共に、
アコースティック色の強いものから強烈なダンス・ビート・ナンバーまでを
披露。その振り幅の大きいステージングが好評を得ています。
今夜はAZUMA HITOMIさんが大好きな日本の古典文学についてお話を伺いました。

日記文学が好き!

日記文学というものがり、一番最初は
紀 貫之の「土佐日記」だと思う。
それから平安時代になり女流の作品「紫式部日記」「更級日記」など
その中で「蜻蛉日記」がとても好き。
これは、限りなくフィクションに近いノンフィクションというか
ただの事件がならんでいるわけではなく感情を伝えている。
記録だけではなく、著者の感想もある。
現在のブログや私小説の繋がっていくようなもの。
作者は、藤原道綱の母。夫は藤原兼家。
夫との21年間の結婚生活を綴っている。
当時は、妻問婚なので夫がなかなか帰ってこない。
他に4人ぐらい奥さんもいる。とにかく暗くてじめじめした
はかない身の上を毎日綴っている。彼女は何も知らないお嬢様育ち
ただ、夫・藤原兼家を待ち続けている。
いざ夫がやってきてくれてもすねてそっぽを向く。
全てを疑う、夫はモテル男なのでとてもタフでまめ。
他の奥さんの所に行った後によってくれたりする。
でも、そんなのは嫌だから愛の唄を贈られても信じない。
そこがかわいい。現代にも通じるかわいさ。

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年05月18日

BOOK STAND AZUMA HITOMI 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は宅録シンガーソングライター、AZUMA HITOMIさんが登場。
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AZUMAさんは1988年 東京生まれ 
小学校高学年より楽曲作りを始め、中学生でシーケンス・ソフト「Logic」と出会い、
アレンジからミックスまでひとりで行うようになります。
大学進学後はライブを中心とした本格的な音楽活動をスタート。
現在、ステージではLED照明システムに加え、Mac、アナログシンセ、ペダル鍵盤、
自動キックマシーンなどの機材に囲まれた「要塞のよう」と評されるセッティングと共に、
アコースティック色の強いものから強烈なダンス・ビート・ナンバーまでを
披露。その振り幅の大きいステージングが好評を得ています。
今夜はAZUMA HITOMIさんが心惹かれた児童文学についてお話を伺いました。

本当に子供向けの文学?

児童文学が好き。新美南吉とか。
「手袋を買いに」と「ごん狐」は、教科書に載っていた。
子供の時に読んでいる印象は、なんとなく暗くて、寂しい。
でもその後に読んだ「久助君の話」とかは、児童文学の枠で
書いているにも関わらずとても大人向け。
ちびっこ達が遊んでいる中、取っ組み合いになりムキになって
わーわー言ってしまう。でもふいに久助君が静まってしまう。
その時に僕は、久助君の事を見て
「僕が知っている久助君は、本当に僕が知っている久助君なのだろうか?」
他者への疑問というか、他者だと認識すると同時に疑問を感じ
さらにそれを悲しみだと主人公は結論付ける。
これは子供向けの文学ではないだろう!と思って読む。
可愛らしいシチュエーションがある中で、そういう暗い所にいってしまう
結構ディスコミュニケーションに関するお話が多い。
「赤い蝋燭」も、ろうそくを花火と間違える所からお話が始まる
それもやはり物と接する際のディスコミュニケーションというか
そういう相いれなさを悲しみだという結論に衝撃を受けたし
子供の時より今の方が新美南吉さんは、好きで読みます。

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2013年05月11日

BOOK STAND やけのはら 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、DJ,ラッパーとして活躍する「やけのはら」さんが登場。
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最新作はこの春、2年半ぶりにリリースしたアルバム「sunny new life」。
音楽活動のほかにも、雑誌「POPEYE」でのコラム連載など、精力的に活動中です。
今夜は、やけのはらさんが心酔する作家についてお話を伺いました。

日本一、明朝体がうまい男?

伊丹十三さんは、すごく好き。
映画監督、エッセイスト、その他いろいろイラストレーターなど
十の顔を持つと言われている、様々な事で才能を発揮されている。
コラムもほとんど読んでいるほど好き。
どれも面白い「問いつめられたパパとママの本」も面白いけど
最初の頃の「ヨーロッパ退屈日記」「女たちよ!」「再び女たちよ!」は
俳優としてのっていた頃のプレイボーイな都会人の伊丹さんの
シャープな感じが出ていてすごくいいですね。
何をどう言っているというより、伊丹さんのスノッブさというか
考え方、物事に対する距離感が分かる。
映画で好きなのは「お葬式」と「タンポポ」。
この「タンポポ」は、最初の頃のエッセイのニュアンスもある。
食事の話とか、物事のはしたなさや美意識の話。
なので、結構エッセイのトーンに近い。
だんだん大人になって伊丹十三さんがやってきた事の面白さが
分かってきた。当時、日本一「明朝体を書くのがうまい男」と
言われていたようで、すごく細かい所まで好き嫌いや美意識が
はっきりしていてそれが全編に渡って貫かれているのが気持ちいい。
その一つ一つの作法を自分で発明していく。
僕はあそこの靴はいいと思うけど、でもこれ見よがしにあそこの靴を
はくようなやつはダサイ・・・とか。そういうのいちいち自分で考えて
実践していくやらしいところが好きですね。
それに影響を受けてというよりは、自分も雑なんだけど細かい性格で
「嫌だな、こんなめんどくさい性格」ってずっと思っていたんですが
伊丹さんを知るようになって、良かったこういう人も
ちゃんといるんだ〜ってのが、励みになりました。

BOOK BAR staff| 23:27 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年05月04日

BOOK STAND やけのはら 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はDJ,ラッパーとして活躍する「やけのはら」さんが登場。
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自身の活動に併せて、younGSoundsのメンバーとしての楽曲参加や、
雑誌「POPEYE」でのコラム連載など、精力的に活動中です。
今夜はやけのはらさんとある作家との思いがけない出会いについてお話を伺いました。

タイトル買い!ならぬタイトル拾い?!

母親が本が好きだったので、本棚にたくさん本があった。
母親は団塊の世代なのでビート文学など。
でもそれを直接読んでみたいな感じではなかったけれど
読書に対する感覚は、他の人に比べれば近かった。
小さい頃はマンガでした。赤塚不二夫が好きだった。
オルタナティブな表現や左足で描くとか心に残っている。
その後は、椎名誠のエッセイ「昭和軽薄文体」とか
好きでしたね。中でも印象に残っているのは
「さらば国分寺書店のオババ」これは、道に落ちていた
当時は時間もあったので「なんか、文庫本落ちてんじゃん」って
ゴミ捨て場とかに捨てられた文庫本とか興味があるのは
拾って読んでいたので、これはタイトルが気になって読んだ。
それが、椎名誠との出会いでした。

BOOK BAR staff| 23:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年04月27日

BOOK STAND 三池崇史監督 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

先週に引き続き映画監督の三池崇史さんが登場。

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いま日本映画界でもっともアグレッシブで多作な映画監督。
昨年秋に映画化された貴志祐介原作のベストセラー「悪の教典」は、
伊藤英明主演で大ヒットを記録。
最新作は4月26日公開の「藁の楯」。
マンガ「ビー・バップ・ハイスクール」の作者として知られている
木内一裕の小説を原作とするサスペンス大作で、
大沢たかお、松嶋菜々子のダブル主演が話題となっています。
今夜はその「藁の楯」についてお話を伺いました。

数行での表現

読む物と言えば、自分にとっては「台本」。
原作と出会い原作を読む、時には台本は自分が書く。
その時は、ボロッボロになるまで読む。
中でも「悪の教典」は、ボロッボロですね。
どれだけシンプルにできるかっていう取り組みだったので。
ただ「藁の楯」に関しては1回読んだだけです。
自分なりのテーマがしっかり絞れていたので、
あとは脚本家とプロデューサーと話しながら作っていく。
自分が思っていないような事を強化していく。
例えば、今回の松嶋菜々子さんが演じた重要な役所を
女性に変えるとか。その発想はぼくらにはない。
今回 「藁の楯」を映像化するにあたり小説を読んで
最初にまず自分が驚いたのは、大沢たかおさん演じる
警視庁警備部SP銘苅一基という男が、その日どうやら
奥さんが誕生日らしくて「たまにはケーキでも買って帰るか」
って、買って帰ると奥さんは仏壇の中にいる。
数行の描写なんですが、そのそぎ落とした表現の中に
いかに大事にしていた奥さんなのか、なおかつそっと備えた
仏壇に食器がコンって触れる音、部屋の匂い。
そして、孤独感を感じた。数行のなんでもない表現で
小説はこんなにも表現できるんだなぁと。
それで、映画でも近いものができないのかな?っと
そこからまず魅了されて一気に最後まで読み進んで
そのスピード感も含めてこの映画にフィードバックできればなぁと。
そこが自分にとっての原作「藁の楯」ですね。

BOOK BAR staff| 23:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年04月20日

BOOK STAND 三池崇史監督 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は映画監督の三池崇史さんが登場。
三池監督1.jpg

いま日本映画界でもっともアグレッシブで多作な映画監督。
昨年秋に映画化された貴志祐介原作のベストセラー「悪の教典」は、
伊藤英明主演で大ヒットを記録。
最新作は4月26日公開の「藁の楯
マンガ「ビー・バップ・ハイスクール」の作者として知られている
木内一裕の小説を原作とするサスペンス大作で、
大沢たかお、松嶋菜々子のダブル主演が話題となっています。
今夜は三池さんが思春期に出会った文学についてお話を伺いました。

ひけらかすより、優しい。

だいたい勉強しない子は「国語」だけはいい。
体育とね。数学なんて、自分の場合は算数からダメでした。
そこに、英語という意味不明な物が加わってきて
中学になってからは、もう頭がフリーズした状態。
でも、詩なら書けるんですよ。上手い下手は関係なく。
下手でも感動的な詩は書けたりするっていう。
根っからの怠け者なんですよ。
まぁ、そうこうしているうちに勝手に日本語は身に付き
勉強をしなくても本ぐらいは読めるようになる。
高校になるといろんな意味でドロップアウトして…
元々ラグビーが好きだったんで今でも全国制覇するような
ラグビーで名門の常翔学園に入学。そこで打ちのめされるわけですよ。
そこには、ラグビーをする為に生れてきたような奴らがいて
痛みに対する恐怖がないっていう。自分も試合が始まってもまれて
手がボロボロってなってテンションが上がりアドレナリンが出れば
恐怖感がなくなるんですが、そうなるには15分ぐらいかかる。
でもそれは選手としてはダメなんです。
そんな現実を知り「あっ、これはダメだ」と部活にも行かなくなり
パチンコに行くしかなくなるわけですよ。バイクとパチンコ。
さすがにそれではだらしなくて、自分の中でなんか怖くなる。
そんな時にピッタリなのが三島由紀夫!
なんか、すごく上品で背伸びをしている。でも全く無学な人間でも
惹きつける魅力がある。ある意味、ひけらかすものではなく優しい。
しかも、感動した。ほぼ全部読んでいるが最後に書いた
三部作か四部作の作品だけは、もっと大人になったら読もうと
思っているうちに、大人どころか孫ができちゃって困ったなぁみたいな
感じです。


BOOK BAR staff| 23:27 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年04月13日

BOOK STAND Ms.OOJA 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

先週に引き続きシンガー・ソングライターのMs.OOJAさんが登場。
【Ms.OOJA】[アー写]「30」サブ.jpg

名古屋のクラブシーンで10年ほど活動したのち、2009年にメジャーデビュー。
昨年リリースしたシングル「BE…」は100万ダウンロードを記録しています。
先月リリースされた最新シングル「30」では、30才になった彼女のリアルな心情が
歌われ、女性ファンからの共感を呼んでいます。
今夜はMs.OOJAさんの最近の読書スタイルについてお話を伺いました。

読みたい時にすぐに読める!

最近「kindle paperwhite」購入して、それでばかり本を読んでいる。
なかなか本屋さんに行く事もへり、本を買う事もできなくなった。
すぐに読みたい!時に、すぐに買えるのが私にとってすごく便利。
あと読み終わったら「本」をどうすればいいのと心配する必要がない。
「kindle paperwhite」の凄い所は、辞書機能がついている所。
分からない箇所を長押しすると意味が出てくる。
今までは、分からないところは分からないまま読んでいたけど、
これはかなり便利だし、勉強にもなる。
でも、逆にいつでも本が読めるようになって睡眠時間がどんどん減っていく。
最近よく呼んでいるのが、誉田哲也さんの本で、いわゆる姫川シリーズに
はまっている。読みやすいんです。ドキドキするし。
今、話題の「とんび」も買っちゃいました。
結構、ミーハーなんですよ。

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2013年04月06日

BOOK STAND Ms.OOJA 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はシンガー・ソングライターのMs.OOJAさんが登場。
【Ms.OOJA】[アー写]「30」メイン.jpg
名古屋のクラブシーンで10年ほど活動したのち、2009年にメジャーデビュー。
昨年リリースしたシングル「BE…」は100万ダウンロードを記録しています。
先月リリースされた最新シングル「30」では、30才になった彼女のリアルな
心情が歌われ、女性ファンからの共感を呼んでいます。
今夜はミステリー好きのMs.OOJAさんが大好きな作家について語ってくれます。

声をあげて泣いた・・・

好きな作家の1人でもある東野圭吾さんの作品はよく読みます。
いろいろ好きな作品があるんですが、中でも「白夜行」が特に好き!
ドラマティックだし謎がどんどん解き明かされていく感じというか、
読んでいて心が震える。読み終わった後に「あぁぁ…」と、
なんとも言えない気持ちになる1冊だなと思う。
映像を観てから原作を読む事が結構あるけど、原作を読んでから
映像を観る事はあまりない。「容疑者Xの献身」は、映画を観て
あまりにも感動して原作を読みました。
人間の描写というか、心の動きの切なさとか、人ってこんな風に
献身的になれるんだなぁ〜と、その人の深層的な部分を自分自身に
置き換えたり想像したりすると、もう本当に悲しくて切なくて…
声をあげて泣きました。嗚咽が漏れるぐらい泣きました。

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2013年03月30日

BOOK STAND 倉迫康史さん登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は舞台演出家の倉迫康史さんが登場。
倉追2.jpg
早稲田大学を卒業後、演出家を志し、演劇活動を開始。
2000年より現代舞台芸術ユニット「Ort-d.d」を主宰。
美しい日本語にこだわり、主に夏目漱石、三島由紀夫、太宰治など
日本の近代文学を原作にした作品群と児童文学の名作を原作にした
作品群の構成・演出を手がけます。最新作は三島由紀夫の問題作
「わが友ヒットラー」、札幌公演を終え、今週27日からは
下北沢の駅前劇場にて東京公演がスタートしています。
今夜は倉迫さんに最近読んだ本のなかで印象深かった一冊について
お話を伺いました。

人の言葉を受け取るにも想像力が必要

最近読んで面白かったのはいとうせいこうさんの
16年振りの小説「想像ラジオ」
これはダイレクトに震災で亡くなった死者の声を聞くと言う事が
まさにダイレクトに書かれていて衝撃でした。
いとうせいこうさんというと僕の世代だと「ノーライフ・ノーキング」が
あったけどそれに匹敵するくらい面白かった。
これは、おそらく震災で津波に流された人がいる
その人は木にひっかかっているこの状態で自分の人生を
どう考えているのかを想像上のラジオのDJとして発信していく。
そして、同時に今まさに死に至ろうとしている状況の人同士が
まさに交信しはじめる。
人が人の言葉を受け取るという時には「想像力」を駆使しなければ
ならない!!ということをそのまま小説にしている。
これを読んだ時に、三島由紀夫の作品「英霊の声」を思い出した。
これは、亡くなった人の魂を自分の体にをおろす
「神おろし」をする。その中で226事件の将校が降りてきて
現代の人に警鐘を鳴らすといったように。つまりは死者の声を
現在に届ける。読んでいて興味深いのは、その時に警鐘を鳴らしている
事がまったくもって今の日本に通じる所。
やっぱり震災を受けて私たちはどういう風に死者の声を聞くのか?
これは生きている私たちにとって大きなテーマ。
三島の時代には「英霊の声」で紐解き、現代ではいとうせいこうさんが
「想像ラジオ」で表現していると、自分の中では繋がっている。

BOOK BAR staff| 23:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年03月23日

BOOK STAND 倉迫康史さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は舞台演出家の倉迫康史さんが登場。

倉追1.jpg

早稲田大学を卒業後、演出家を志し、演劇活動を開始。
2000年より現代舞台芸術ユニット「Ort-d.d」を主宰。
美しい日本語にこだわり、主に夏目漱石、三島由紀夫、太宰治など
日本の近代文学を原作にした作品群と児童文学の名作を原作にした作品群の
構成・演出を手がけます。最新作は三島由紀夫の問題作「わが友ヒットラー」、
札幌公演を終え、来週27日からは下北沢の駅前劇場にて東京公演がスタートします。
今夜は倉迫さんに近代日本文学に傾倒するキッカケについてお話を伺いました。

太宰治が女生徒になりきっている?!

小説家が書く「文体」を意識したのは、新井素子さん。
今だと普通になっている「一人称」で書かれていた。
その口語体で会話するように書かれていた文章を読んだ時に
「あっ、こんな書き方があるんだ!」と衝撃を受けた。
主人公の目を通して語られていく様は、まさに本を通して
自分に向かって語られているように書かれている。
それは、まるで女の子の心の中を覗いてるみたいに感じた。
「女の子ってこんなこと考えているんだ!」と、
当時とても面白く新鮮だった。
同時にこんな文体のあり方があるのだと感心した。
その後に、太宰治の「女生徒」を読んだ時にも
「あっ、これだ!」と思った。
それも女の子が一人称で書かれている。
「朝起きるのが嫌だ」とか「私は、こんな風に思っている」とか
太宰治が女生徒になりきって書いている。
その時に、新井素子さんの文体で新しいと思っていたけど、
実は、太宰のように昔の人も取り入れていた文体だったんだと
感じた。そこから近代文学が好きになっていった。

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2013年03月09日

BOOK STAND 酒井若菜さん登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は先週に引き続き、女優・酒井若菜さんが登場。
酒井.jpg

1997年にグラビアアイドルとしてデビュー。
10年ほど前から宮藤官九郎/脚本の「木更津キャッツアイ」など、
女優業にシフトし、数々の作品に出演。
最新作は2年前の3月11日、岩手県の釜石で観測史上最大の地震と津波に
直面した人々を描いた映画「遺体〜明日への十日間〜」です。
また昨年出した、初のエッセイ集「心がおぼつかない夜に」では、
その繊細で温かみのある感性が高く評価されています。
心がおぼつかない夜に.jpg

今夜は最近読んだ中から印象的だった一冊について伺いました。

キテレツな人たちが登場する本

ご褒美で本を読む事が多い。
最近のご褒美本は、水道橋博士の「藝人春秋」。
水道橋博士さんとは、10年以上前に仕事をご一緒しましたが
当時は、「すごく怖い方」というイメージがあった。
でもそれは、私の誤解でした。
昨年エッセイ本を出した時に帯文を博士さんに依頼したら

「くよくよしたって始まる!」

と、書いて下さり「はっ」とした。
今までの誤解や悪意が全部ほどけて
改めて水道橋博士の思考を読みたいと思い手にとった1冊。
この「藝人春秋」は、キテレツな人達がいっぱい出てくる本。
稲川淳二さん、テリー伊藤さん、湯浅卓さん…などなど。
「藝人春秋」というタイトルからお笑いの人(芸人)を
ピックアップしているのかと思われがちですが、難しい方の「藝」。
「藝」の人!って感じなのでわりとオールジャンルの方々が
登場しています。

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2013年03月02日

BOOK STAND 酒井若菜さん 登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は女優・酒井若菜さんが登場。
酒井2.JPG

1997年にグラビアアイドルとしてデビュー。
10年ほど前から宮藤官九郎/脚本の「木更津キャッツアイ」など、
女優業にシフトし、数々の作品に出演。
最新作は2年前の3月11日、岩手県の釜石で観測史上最大の地震と津波に直面した
人々を描いた映画「遺体〜明日への十日間〜」です。
また昨年出した、初のエッセイ集「心がおぼつかない夜に」では、

心がおぼつかない夜に.jpg

その繊細で温かみのある感性が高く評価されています。
今夜は酒井さんが子供の頃から親しんできたという作家について伺いました。

「相田みつを」の言葉とともに育った

栃木県出身なので、同じ出身地の「相田みつを」さんの
言葉とともに育ってきた感覚がある。
地元の学校には、廊下だったり校長室だたり体育館だったり
どこを見ても相田さんの言葉が飾ってある。
そういう環境で育ってきたので中学校も高校も相田さんの文字を
見てきた。今は、相田みつを美術館の館長であり相田さんのお子さんの
相田一人さんと交流があるので毎年年賀状を頂く。
その年賀状には相田みつをさんの言葉が書かれてある。
年の初めにはその言葉を読んで、だいたい自分の1年の目標になる。
ちなみに今年の言葉は、

「ひとの世のしあわせは人と人が逢うことからはじまるよき出逢いを」

縁を大切にしようと思っていたところだったので
この言葉を今年の目標に過ごしたい。

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2013年02月23日

BOOK STAND ザ・コレクターズ 加藤ひさしさん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

先週に引き続きザ・コレクターズの加藤ひさしさんが登場。
加藤ひさし2.JPG

1987年にメジャーデビュー。
ボーカルを務める加藤さんはバンドの楽曲のソングライティングを担当するほか、
矢沢永吉の楽曲の作詞を手がけるなど他のアーティストにも作品を提供しています。
また昨年は、ギターの古市コーターローさんとの掛け合いで人気を呼んだポッドキャストを
もとにした本も出版されました。そんなザ・コレクターズの最新作は先月リリースされた
19枚目のアルバム「99匹目のサル」。ロックンロールの初期衝動にあふれたナンバーや、
ウィットに富んだ反原発ソングがコレクターズならではのサウンドで表現されています。

今夜は加藤さんに今のロックキッズにオススメという本を伺いました。

仲が悪くて当たり前!?

1980年か1981年に購入したThe Whoの伝記。
彼らのヒストリーを綴った1冊。
今ほど赤裸々にバンドのメンバーがこうだったみたいな事を
書き記した本が今ほど1980年代はなかった。
高校生ぐらいから僕はバンドを組んでいるんだけれど
バンドって表向きは、わいわい楽しく仲よさそうに見えると
思うけど、ところがThe Whoの伝記には、メンバーの仲の悪さが書かれていた。
ロジャーにピート・タウンゼントが殴りかかったらロジャーが
用心棒を2人連れて仕返しをしにきたとか…
その時、20歳ぐらいで自分もバンドを組んでいた。
どうしたってバンドのメンバーと仲良くなんかできない。
できるわけないじゃん、曲も作って歌っている自分が偉いと思っているんだから!
なんでここでギターミスするんだよ!ってなっちゃう。
なのに、Beatlesの伝記を読んでもジョンとポールがケンカしてました
なんて、どこにも書いてなかったのよ。だから僕は学級委員長のような
気持ちでバンドを続けていた。だからこの本が救ってくれた。
「バンドって、仲悪くて当たり前なんだ」と。それでもThe Whoはちゃんと
ヒットもしたしやってこれた。なるほどね〜と。もう「スゥー」とした。
その後すぐドラムをチェンジしましたよ(笑)
で、今のザ・コレクターズある。だから何が自分の為になる本だかわからない。
たかだかバンドの伝記なのにどんな哲学書よりも自分の人生を変えた。
もし今、音楽をやっている人がこのThe Whoの伝記をおすすめします。
是非、読んで下さい。

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2013年02月16日

BOOK STAND ザ・コレクターズの加藤ひさしさん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はザ・コレクターズの加藤ひさしさんが登場。
加藤ひさし1.JPG

1987年にメジャーデビュー。
ボーカルを務める加藤さんはバンドの楽曲のソングライティングを担当するほか、
矢沢永吉の楽曲の作詞を手がけるなど他のアーティストにも作品を提供しています。
また昨年はギターの古市コーターローさんとの掛け合いで人気を呼んだポッドキャストを
もとにした本も出版されました。そんなザ・コレクターズの最新作は先月リリースされた
19枚目のアルバム「99匹目のサル」。ロックンロールの初期衝動にあふれたナンバーや、
ウィットに富んだ反原発ソングがコレクターズならではのサウンドで表現されています。
今夜は加藤さんに最近読んだ中から印象的な一冊について伺いました。

2度ある事は、3度ある?

今回「99匹目のサル」というアルバムをリリースしたんですけど
これは「百匹目の猿現象」からアイデアをもらった。
そんな同じような現象を説いた本で読んでいたのが
「なぜそれは起こるのか―過去に共鳴する現在 シェルドレイクの仮説をめぐって」
という本。これは、例えばインターネットのない時代にイギリスとアメリカで
同じクイズ番組を放送する、ただほんの少しだけ時間をずらして放送する。
例えばイギリスの方が先に放送するとして、回答率がすごく悪い問題があった
その後すぐに正解を伝える。視聴率もいいのでイギリスの人たちの大半は
この問題の答えを知っている。その少し後に今度はアメリカで同じ問題を
出題すると正解率があがる。逆も同じでアメリカで正解率が低かったものが
今度はイギリスで上がる。これは、ある程度の人数が知識を得たら
それは電波のように繋がっていって、人間はそれを吸収して知らない間に
それを知ってしまうのではないか?第六感みたいなものがあるんじゃないか
という、シェルドレイクの仮説。これは一つの例でその他、遺伝子の分野を
語っていたり…ものすごく面白かった!
本の帯に「2度ある事は3度ある」と書いてあり、どんな話なんだろうと
読んだ。興味のある方は是非読んで下さい。

BOOK BAR staff| 23:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年02月09日

BOOK STAND 中江有里さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は先週に引き続き、女優、作家として活躍する中江有里さんが登場。
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中江さんは16才のときに雑誌の美少女コンテストで優勝したことがキッカケで
芸能界入り。出身地の大阪から上京し女優業をスタートします。
2002年にはNHK大阪が主催するラジオドラマの脚本懸賞に入選し、
脚本家としても活動を始めます。
さらに、その4年後には初めての小説「結婚写真」を発表。
最新刊は「ティンホイッスル」、情熱を失ったマネジャー、復活に賭ける女優、
舞台に招かれる元女優。三人の女性の「運と運命」を描いた長編小説です。
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今月23日には丸善&ジュンク堂渋谷店でトークショー&サイン会が開かれます。
今夜は本の魅力について中江さんに伺いました。

この感情知っている!読書力!

それは、自分だけが分かること。
例えば恋愛感情、AがBを好き。
だけどCがBを好きかというと、その感情は全く違うと思う。
同じような言葉で綴られているけど、湧き上がってくるものは
違うと思う。だけど、それは目には見えないから言葉として
「好き」という表現しかできないけど、でも自分の中には確かに
「この人の事、ものすごく好きだ」っていう気持ちがつかまえられる!
本は、そういう体験をさせてくれるものなのではないかと思う。
つまり、自分にだけは分かる情熱であるとか、自分だけがとっておきたい
思いみたいなものが、本を読む中でいつかこの先に感じる事かもしれないし
「私、この感情知っている!」と、思い起こすこともある。
そういう意味では、本というのは非常に個人的な体験のつまったもの。
それこそが「本」の魅力なのではないでしょうか。
だけど、本って本当に持久力や集中力のような「力」が必要。
それを私は「読書力」と呼んでいます。筋トレだって毎日やらないと
筋肉が落ちてしまう、それと同じで、読書も続けることで読書力がつく。
そうすると多少難解な本でも乗り切る事ができる。
これこそが読書力のひとつのちから。
だから、読めないことを恐れないでほしい。いずれその力がつけば軽々と
読める日がくるかもしれない。ですから、自分で難しいなぁ、
この本乗り切れないなぁと思っても投げ出さないでちょっと置いておいて
もらいたい。そして、半年後、1年後、もっと先で5年後、10年経った後に
「こんなにいい本だったんだ!」と、分かる日が来るかもしれない。
その可能性は、生きている限り続くので、そういうのを信じて
本を扱って頂ければいいなぁと、考えています。

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年02月02日

BOOK STAND 中江有里さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は女優、作家として活躍する中江有里さんが登場。
中江2.jpg

中江さんは16才のときに雑誌の美少女コンテストで優勝したことがキッカケで
芸能界入り。出身地の大阪から上京し女優業をスタートします。
2002年にはNHK大阪が主催するラジオドラマの脚本懸賞に入選し、
脚本家としても活動を始めます。
さらに、その4年後には初めての小説「結婚写真」を発表。
最新刊は「ティンホイッスル」、情熱を失ったマネジャー、復活に賭ける女優、
舞台に招かれる元女優。三人の女性の「運と運命」を描いた長編小説。

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2月23日(土)14:00〜16:00、丸善&ジュンク堂渋谷店で
トークショー&サイン会が行われます。


今夜は最近印象に残った本ついて中江さんに伺いました。


小説にしか表現できない小説!

いしいしんじ「ある一日」。
著者、いしいしんじさんと思われる夫妻が初めての子供を
授かった、出産の一日を描いている。
人に熱烈に勧められて読んで感動したので、私もまた
人に熱烈に紹介している1冊です
著者のいしいさんは男性なので出産には立ち会うけれども
自身が出産する立場ではないのだけれど、この方の筆にかかれば
妊婦の痛みが伝わってくる。奥さんの出産のときの辛さや苦しさ
そして、そういうものを全部受け止めて新しい生命を生み出そうと
するその覚悟なども感じます。面白いのは生まれてくる
赤ん坊の視線も書かれている。赤ん坊に何か思いがあるのか?と
思うのですが…これを読むと不思議とあるように感じる。
そして、生命とは一体どこから流れてくるのだろう?とか、
出産からその生命の不思議みたいなものにどんどん広がっていく。
本当、水みたいに広がっていく不思議な小説でした。
最後は、わけのわからないような涙があふれてくる。
これは、小説にしか表現できない小説だなぁ〜、これは映像とか
音楽とはまた違う。これは、本ならではの表現なんだと
この本に教えてもらいました。

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年01月26日

BOOK STAND sleepy.ab 成山剛さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、先週に引き続きsleepy.abのボーカル、ギターを担当する成山剛さんが登場。

sleepy.JPG

Sleepy.abは北海道出身のメンバーによる3人組バンド。
現在は札幌をベースに活動を続けています。
エフェクターによっていく層にも重ねられた幻想的なサウンドが特徴です。
成山さんはソングライティングの中心的役割を果たしています。
最新作は、来月6日にリリースされる「NEURON」。
今夜は成山さんの思春期の頃の読書体験についてお話を伺いました。

太宰 治は取り上げられた?!

むのたけじさんの詩集。
元々は、新聞記者の方だと思うのですが…
「たいまつ 詞集」は、ぐっときた。
短い文で、ずばっと確信を得ているような文が
書いてあり、それは古本屋で買ってずっと読んでいました。
社会に対してというか、人間に対してというか、
刺激的な言葉が多かった。そんな記憶がある。
やっぱ、ゲーテとかも読みました。
なんだろう…ゲーテさんには失礼だけどその上目線な言い回し方
そういうところを真似して書いていた頃のノートとかたまに
見ると、すごく恥ずかしみたいなのはある。
なんか、偉そうな「人間よ!」みたいな何様だよっていうのが
結構書いてあるんですよ。あと、太宰 治さんの「斜陽」とかは
すごく読みました。文の描き方がすごく詩的というか綺麗なんです。
1度、入院している時に太宰 治を読んでいたら先生に止められた。
その時は「人間失格」とかも読んでいて取り上げられたっていう
経験があります。

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年01月19日

BOOK STAND sleepy.ab 成山剛さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はsleepy.abのボーカル、ギターを担当する成山剛さんが登場。
sleepy.JPG

Sleepy.abは北海道出身のメンバーによる3人組バンド。
現在は札幌をベースに活動を続けています。
エフェクターによっていく層にも重ねられた幻想的なサウンドが特徴です。
成山さんはソングライティングの中心的役割を果たしています。
最新作は、来月6日にリリースされる「NEURON」。
今夜は最近読み始めた本についてお話を伺いました。

知識というより浪漫!

「アンドロメダの守護者」宇宙英雄ローダン・シリーズ
まだ借りたばかりで数ページしか読んでいませんが、
札幌にあるメトロ文庫で借りた1冊。
メトロ文庫とは、各地下鉄の駅に本棚があって
駅の事務局に誰でも読まなくなった本を提供でき
その本棚から誰でも勝手に借りられるシステム。
僕が「アンドロメダの守護者」を手に取ったきっかけは
sleepy.abでアルバムを制作していて、そのテーマが
「宇宙」で「アンドロメダ」という曲もあったりして、
宇宙の写真とかが載っている科学の本とかも読んでいて
そこでアンドロメダ星雲の図と脳神経細胞の写真が
すごく酷似している事を知った。
そこから、今回のアルバムタイトルを神経細胞からとり
「NEURON」と名付けた。宇宙というテーマから「脳内宇宙」という
テーマに変えた。これは、知識というより浪漫…みたいなものを
感じてイメージがどんどん膨らんでいった。

BOOK BAR staff| 23:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年01月12日

BOOK STAND 西田征史さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、先週に引き続き脚本家の西田征史さんが登場。
西田改定.jpg

1975年生まれ、東京出身。
高校卒業後、大学に通いながらお笑いコンビや俳優の経験を積んだ西田さんは、
2000年より舞台の演出・脚本を手がけるようになります。
そして2008年に映画「ガチボーイ」の脚本を手がけたことがキッカケとなり、
本格的にブレイク!
これまでにドラマ「怪物くん」「妖怪人間ベム」、アニメ映画「タイガー&バニー」
などを成功へと導きました。
また昨年は2作目となる小説「小野寺の弟、小野寺の姉」を出版。
ささやかな日常を描いた内容が高く評価されています。
今夜は小説と脚本の違いについてお話を伺いました。

裏の気持ちを描く

小説と脚本は全く違う。180度違いました。
どちらかというと、僕の場合は映像が浮かぶように
ト書きを簡潔に書くようにしている。
なので、ひとつひとつの表現を味わってもらう小説では
そこが難しくゼロからのスタートとなった。
小説を書いていて一番面白かったのは「モノローグ」。
映像作品でも「心の声」は使いますが、僕は極端に少ない。
映像でモノローグを使いすぎてしまうと、役者の表情ひとつで
伝わる部分を消してしまう、演技の味を消してしまう。
小説はむしろ今まで書けなかった
「口ではこう言いながらも本当はこう思っている」という
裏の気持ちが描ける。そこが面白かった。
今回「兄弟の本音と建前」を描いた小説だったので
そこを遊び所としてその辺りを描けたつもりです。
ここから連続ドラマに入ると、小説と脚本は「頭」が
全く違うので切り替えるのが結構難しかった。

BOOK BAR staff| 23:27 | カテゴリー:BOOK STAND

2013年01月05日

BOOK STAND 西田征史さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は脚本家の西田征史さんが登場。
西田_定.jpg
1975年生まれ、東京出身。
高校卒業後、大学に通いながらお笑いコンビや俳優の経験を積んだ西田さんは、
2000年より舞台の演出・脚本を手がけるようになります。
そして2008年に佐藤隆太主演の映画「ガチボーイ」の脚本を手がけたことが
キッカケとなり、映画・ドラマなどの映像作品に深く関わるようなり、
これまでにドラマ「怪物くん」「妖怪人間ベム」、アニメ映画「タイガー&バニー」などを
成功へと導きました。
また昨年は2作目となる小説「小野寺の弟、小野寺の姉」を出版。
ささやかな日常を描いた内容が高く評価されています。
今夜は西田さんが執筆時に大切にしているポイントについてお話を伺いました。

キザな表現は嘘くさい…

作品の中で大事にしているのは、日情感。
「怪物くん」にせよ「妖怪人間ベム」にせよ
世界観が壮大なのでそういう時ほど、みっみちい事、細かい事を
すごく大事に書いています。「逆の先生」というと変ですが、
海外作品を昔読んでいて、すごく凝った「摩天楼」がどうとかっていう
比喩がでてくるじゃないですか、ああいうキザな台詞回しがちょっと
恥ずかしかった時期があって、なのでそういう表現ではないもの
突き詰めようと思った事がある。どうもキザっぽい表現を言っている
キャラクターが嘘くさい気がしちゃった時期があって
だからキザな表現ではなく、その「摩天楼」というところを
具合的に道端に咲いている花なのか?どれだけ生活感のある表現を
持ってくるかというのは、海外作品をみてから思った事なので
そういう意味では、かなり影響を受けました。

BOOK BAR staff| 23:26 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年12月29日

BOOK STAND 川村元気さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、川村元気さんが登場。
川村元気1.jpg
川村さんは1979年生まれ。2001年に東宝に入社。
これまでに「電車男」「デトロイト・メタル・シティ」「告白」「悪人」「モテキ」など
数々のヒットを生んできた気鋭の映画プロデューサーです。
今年の秋には初の小説「世界から猫が消えたなら」で新たな才能が覚醒!
今夜は川村元気さんが最近読んだなかから印象的だった小説について
語ってくれました。

何かが失われていく世界でその価値を見出す!

海外の小説をよく読むようにしている。
タイ人作家の「観光」小説を吉田修一からすすめられて読んだ。
タイで暮らす人々の群像劇。表題作である「観光」は、失明寸前の母親と
田舎から都会の大学への進学が決まっている息子との話。
母親が目が見えなくなる前に景色の綺麗な場所に2人で観光旅行に行く。
見えなくなると思っているから母にはきっとこの景色が美しく見えるのではないのか?と
書かれてあった。自身の作品「世界から猫が消えたなら」のテーマは
何かが失われていく世界でその価値を見出す。
こういうモチーフで書きたいと改めて思わされた1冊。
実際、作中にオマージュ部分もある。
あと最近読んで印象的だったのは
山内マリコさんの『ここは退屈迎えに来て』です。
びっくりするぐらい痛々しくて「モテキ」を作っている頃の僕を思い出した。
なんか「モテキ」に登場していた女の子たちのその後って感じで
すごく切なかったので、印象に残っています。

BOOK BAR staff| 23:27 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年12月22日

BOOK STAND 川村元気さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は川村元気さんが登場。
川村元気2.jpg

これまでに「電車男」「デトロイト・メタル・シティ」「告白」「悪人」「モテキ」など
数々のヒットを生んできた気鋭の映画プロデューサーです。
今年の秋には初の小説「世界から猫が消えたなら」で新たな才能が覚醒!
今夜は誰もが知るあの本について川村さんに語っていただきました。

そういう人にドラマを感じる!

母親がクリスチャンだったので、新約聖書や旧約聖書は
よく読んでいました。もの凄く聖書の影響は強い。
聖書はハードルが高い本なんですけど世界で一番売れている本。
なにより面白い。神様が7日間かけて世界を創り、7日目はお休みをして
それが日曜日で、だから曜日が決まったんだよ!って言われるとなんか
「創世記」という物語がデザインとしてよくできていると思う。
「モーゼの十戒」とか「ノアの箱舟」とか人間の業がよく表現されている。
世の中うまくいかない感じというか、人間がどうしてもうまく生きられない感じ
歴史を俯瞰して見れる。子供ながらに読み込んでいた。
自分のストーリーテリングの基本になっている。
悲しいかな僕の作る映画って、どんなジャンルでも共通しているテーマがある
「上手に生きられない人間を描く」っていうこと。
「モテキ」では、なんでこんなに人は恋愛を不器用にしかできないのか?
って話だし「悪人」とか「告白」は、どうして人間は分かりあえないのか?
僕はそういう人にドラマを感じる。そういう人を描いていきたい。
それは、やはり聖書をよんでいたからだと思う。

BOOK BAR staff| 23:27 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年12月15日

BOOK STAND 川村元気さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は映画プロデューサーの川村元気さんが登場。
川村元気1.jpg

川村さんは1979年生まれ。2001年に東宝に入社。
これまでに「電車男」「陰日向に咲く」「デトロイト・メタル・シティ」「モテキ」など
数々の話題作を連発。なかでも2010年は企画・プロデュースを手がけた
『告白』『悪人』が日本アカデミー賞を総なめにしたことで、
日本映画界を代表するヒットメイカーとして
一躍注目を集めます。さらに今年の秋には初の小説「世界から猫が消えたなら」で
新たな才能が覚醒!今夜は川村元気さんの現在の創作活動の原点にもなった、
幼少期に影響を与えた作品についてお話を伺いました。

難しい事を簡単に!

「ドラえもん」がすごく刷り込まれていて
短くてわかりやすい、小学生でも理解できる表現で
なおかつ大人になって読み直しても深いというものが
一番恒久だなと思う。よく映画でも言う言葉ですが
「簡単な事を難しく言う人は頭が悪い」
「難しい事を簡単に言う人が知恵がある」
まさに作者である、藤本先生はそんな方だったのではないでしょうか?
「ドラえもん」というマンガ表現で、一見子供向けに見えるけど
人間の欲とか悲しさとか、短篇であれだけの数を書いていて表現できている。
僕が小説で表現したかったのはそういうところ。
つまり小学生が読んでも分かる。でも大人が読んでもきちんと
得るものがあるっていうラインはどこなんだろうと…
だから、小山薫堂さんが書いてくれた帯のキャッチコピー
「軽やかでありながら深く、笑ってしまうのに切ない」が
よくわかっていてくれて嬉しかった。
そこら辺をやりたかったって気持ちがあります。

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年12月08日

BOOK STAND 韓英恵さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は女優の韓英恵さんが登場。

韓2.jpg

韓さんは10才のときに鈴木清順監督の映画「ピストルオペラ」でデビュー。
昨年公開された「アジアの純真」ではテロを繰り広げるヒロインの在日朝鮮人役を
演じて大きな話題となりました。
最新作は今月15日から公開となる「たとえば檸檬」。
韓さんは有森也実さん演じる母親の暴力や干渉から逃れて自立しようともがく
アクセサリーデザイナーを目指す20才のヒロインに挑戦しています。
今夜は韓英恵さんよく手に取るという雑誌についてお話を伺いました。

シナリオを読む!?

「月刊シナリオ」は、勉強の為に読みます。
自分も出演した映画「たとえば檸檬」も12月に
載るので、購入しようと思っています。
この雑誌は、その時話題の映画やドラマのシナリオが
掲載されているので読むのが楽しい。
またそれを読んで映画と見比べるのも面白い。
自分の好きな作品が選ばれている時は買います。
当時衝撃を受けた映画「軽蔑」という作品は、
知り合いに映画関係者がいたので聞いたら
全然結末が違うんだよと言っていたので、
絶対読みたいと思った。

BOOK BAR staff| 23:26 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年12月01日

BOOK STAND 韓英恵さん 登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は女優の韓英恵さんが登場。
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韓さんは10才のときに鈴木清順監督の映画「ピストルオペラ」でデビュー。
昨年公開された「アジアの純真」ではテロを繰り広げるヒロインの在日朝鮮人役を
演じて大きな話題となりました。
最新作は今月15日から公開となる「たとえば檸檬」。
韓さんは有森也実さん演じる母親の暴力や干渉から逃れて自立しようともがく
アクセサリーデザイナーを目指す20才のヒロインに挑戦しています。
今夜は韓英恵さんよく手に取るという本についてお話を伺いました。


心に染みた言葉を持ち歩く!

名言集や詩集を読むのが好き。
最近好きな名言集は、少しタイトルが長いが
「わたしはわたし。そのままを受け止めてくれるか、さもなければ放っといて。」
これは、女性の歌手や作家、女優といった女性の名言を集めた1冊。
凄い自分が辛くなった時に開いてみる。
そして、その時に心に染みた言葉をずっと心の中に持っておいて
撮影に臨んだりする。いつも思うのは女優の言葉が印象に残る。
自分が弱くなった時に読むと強くなれる気がする。
例えば、オードリーヘップバーンの名言、

美しい唇である為には、美しい言葉を使いなさい。
美しい瞳である為には、他人の美点を探しなさい。

とても共感できる。これからも大事に持っていきたい1冊です。

BOOK BAR staff| 23:31 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年11月24日

BOOK STAND 渋沢葉さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、先週に引き続きシンガーソングライターの渋沢葉さんが登場。
サブ横より.tif

読書と雨と青と猫をこよなく愛する渋沢さんは、
来週21日に待望のセカンドミニアルバム「花はここに咲いています」をリリース。
12月には発売記念のワンマンライヴも代官山ユニット行われます。
今夜はノーベル文学賞にも輝いた日本を代表する作家についてお話を伺いました。

いっぱい光を見たいから…

大江健三郎さんがものすごい好きで、
初めて読んだ本は「個人的な体験」。
衝撃だった。日本にドストエフスキーを超えるような、
匹敵するような人がいることに驚いた。
たぶん、読んだのは大学生頃なので、18〜19歳。
ずいぶん自分の創作活動や音楽活動にも影響を与えてもらって
ほんとに命がけで書いているんですよね、一言一言。
私は、基本的に毎日作曲するけど、
歌詞がどうしてもなんだかなぁ〜というときは、大江さんや安部公房さんの
「キレキレの日本語」を読むと刺激になってすっと自分の言葉が出てきたりする。
大江健三郎さんもドストエフスキーも、いっぱい光を見たいから、
ものすごい暗闇も見ようとする。「罪と罰」もそうだし「個人的体験」もそう。
光に向かっていく姿勢がすごく好きです。
あとドストエフスキーさんが11月11日生まれで同じ誕生日、それが嬉しいwww
でもちょっと変って言われる・・・。

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年11月17日

BOOK STAND 渋沢葉さん 登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はシンガーソングライターの渋沢葉さんが登場。

「花はここに咲いています」メイン.tif

読書と雨と青と猫をこよなく愛する渋沢さんは、
来週21日に待望のセカンドミニアルバム「花はここに咲いています」をリリース。
12月には発売記念のワンマンライヴも代官山ユニット行われます。
今夜は渋沢葉さんに最近読み返したお気に入りの本についてお話を伺いました。

真ん中の気持ちに戻してくれる優しい言葉

よしもとばななさんの「王国」。
読んでいると言葉が呼吸みたいで考えなくてもスーっと
入ってきて、優しい気持ちになれるから大好きです。
どこかで「大好きです」って言いたかったから…
こういう機会を貰って嬉しいです。
読み返してみると、こんなに優しい日本語ってあるんだなぁと
もう一度感じます。中学生の頃でもスーっと入ってきたし、
今、年を経ても同じように入ってきます。
あと、サボテンが出てくるんですけど…この「王国」の影響で
私もサボテンが好きになりました。
そんな、ばななさんの人の温かさもそうだし
「大地」とか目に見えない気持ちだとか、そういったものに対する
感謝とかすごく好きで、小さい頃はおばけとか怖いけど
でも、目に見えないものって確かにあって、死んだじいちゃんもそうだし
ちゃんと守っているよって、肯定的で…。
だから小さい頃はすごく臆病だったというか、怖がりだったんだけど
本を読んでいく中で、大丈夫になったかな?
ニュートラルな気持ち、でも光に向かうような気持ち。
「あぁ、しんどいな」って時に、よしもとばななさんの言葉を読むと
真ん中の気持ちに戻れるからすごく救われています。

BOOK BAR staff| 23:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年11月10日

BOOK STAND 松谷創一郎さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、ライター/リサーチャーとして活躍する松谷創一郎さんが登場。
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松谷さんはサブカルチャー、社会現象、マーケティングリサーチ、
コンテンツビジネスなどを題材にしたユニークな視点での分析が高く評価されている方。
今年の夏に出した最新刊「ギャルと不思議ちゃん論:女の子の三十年戦争」では、
アムラー、シノラーから、きゃりーぱみゅぱみゅ…まで、
海外からも「カワイイカルチャー」として注目される日本の若い女性たち特有の文化が、
いかにして生まれ社会と関係してきたかを解明して話題を集めています。
今夜は、松谷さんの読書遍歴について伺いました。


活字の世界へ

あんまり本を読む子供ではなかった。
クラスでもずっとやんちゃな感じできました。
「読む」ということに関しては別に嫌いではなかった。
本を読む感じの子供ではなかったけどマンガと雑誌はかなり読んでいた。
そして、夏目漱石とか森鴎外は教養として読み。
中学生の時は、三島由紀夫の「レター教室」を読みました。
その後、小沢健二さんが薦めていた。それから、活字の本としては
それから星新一へいき、その後は、筒井康隆にいく。
高校生の時、唯一読み続けたのは筒井康隆さんの本だけ。
20歳ぐらいの時に、何かのきっかけでミステリーを読み始める。
宮部みゆきさん京極夏彦など、その頃から小説を読み始めて
活字の世界へと入っていく。

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年11月03日

BOOK STAND 松谷創一郎さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週と来週はライター/リサーチャーとして活躍する松谷創一郎さんが登場。
松谷さんはサブカルチャー、社会現象、マーケティングリサーチ、
コンテンツビジネスなどを題材にしたユニークな視点での分析が高く評価されている方。
今年の夏に出した最新刊「ギャルと不思議ちゃん論:女の子たちの三十年戦争」では、
アムラー、シノラーから、きゃりーぱみゅぱみゅ…まで、
海外からも「カワイイカルチャー」として注目される日本の若い女性たち特有の文化が、
いかにして生まれ社会と関係してきたかを解明して話題を集めています。
今夜は松谷さんが最近読んだ中から特に気になった本についてお話を伺いました。

悩み芸、胡散臭いものが大好き

今読んでいる本森達也さんの「オカルト」です。
森達也さんといえばノンフィクション作家で「オウム真理教」に
関してのドキュメンタリーで有名になられた方。
もともとは、超能力者のバラエティー番組を作っていたりして
「超能力」や「超能力者」に興味を持っている方。
10年ほど前に「スプーン」という本を出されていてその時に
初めてインタビューさせてもらった。それから10年たって
その続編というような「オカルト」が出版されたので読んでいる。
これは森さんの友達の超能力者や心霊現象研究家の方とかと
「超能力って一体何だろう?」って話している1冊。
森達也さんの特徴は「悩み芸」永遠悩むんです。
断定をなかなかしない人。超能力ってもともと胡散臭いもので
証明されると超能力にならないんです。科学的に証明してほしいと
超能力者は言うけど、でもこれは完全に矛盾していて科学的に証明されたら
これは応用可能っていうことになる。証明されないうさんくさいものが
超能力である。森さんはそういう胡散臭いものが大好きなんですよ。
オウム真理教もそうですが、悪役レスラーについての本も書いている。
通俗的かつ胡散臭いものが、何故世の中で興味を持たれたり
好まれたりしているのか?
森さんが永遠悩んでいる。悩みながらも答えを出そうとしている
そのプロセスが面白くてずっと読んでいます。 

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年10月27日

BOOK STAND 俳優の斎藤工さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

10月は4週連速で俳優の斎藤工さんが登場。
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斉藤さんは10代の頃はモデルとしてファッション誌やショーで活躍。
高校卒業後に映画プロデューサーからスカウトされて俳優デビューを果たします。
現在は東京セレソンDXの最終公演「笑う巨塔」に出演中。
また俳優業のほかにも、シンガーとして活動するほか、
映画に関する豊富な知識を生かして、映画専門雑誌でコラムを執筆するなど、
多方面でその才能を発揮しています。
今夜は斎藤工さんにとってバイブルのような存在という本についてお話を伺いました。

余計なものを排除してくれるリセット

一番繰り返し読んでいるのは、藤原新也さんの「メメント・モリ」
この本は写真と詩が一緒になったもの。
人間が犬に食べられている写真とか、もう凄まじい。
とにかく「メメント・モリ」とは「死を思え」「死を記憶せよ」という意味。
読んでいると本当に放心してしまう。
生きている事と、死にゆく事の距離感みたいなものを突き付けられている
そして「本を読む」って事はこんなにも、痺れるというか
内臓にくる感じだったのかと…。
一度、藤原新也さんにお会いした時に「メメント・モリ」が一日で書き上げた
一冊だったと伺った。言葉が降ってきて藤原さんの中でも神憑った作業だったとか。
だから天命ではないですがあそこにこもったものは自身の中でも特殊なもの。
その作品を好きでいてくれて嬉しいと言われた。
でもそんな藤原さんは、普段は歩いて移動されていて自動販売機でジュース買ったり
すごく普通な人なんです。ということは、すごくまともな人。
だからあの本を読むたびに自分の中でいいリセットができる。
それはゼロになるリセットではなく余計なものを排除してくれるリセット。
その為に僕は繰り返し読んでいます。

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年10月20日

BOOK STAND 俳優の斎藤工さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

10月は4週連速で俳優の斎藤工さんが登場。
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斉藤さんは10代の頃はモデルとしてファッション誌やショーで活躍。
高校卒業後に映画プロデューサーからスカウトされて俳優デビューを果たします。
現在は東京セレソンデラックスの最終公演「笑う巨塔」に出演中。
また俳優業のほかにも、シンガーとして活動するほか、
映画に関する豊富な知識を生かして、映画専門雑誌でコラムを執筆するなど、
多方面でその才能を発揮しています。
今夜は斎藤工さんが高校生の頃に影響を受けたという本についてお話を伺いました。

本=想像力!

昔、ネイティブアメリカンの生活や文化に興味を持ち
高校時代はバイト代を全てその書籍にあて自分なりに
ネイティブアメリカンを研究をしていた。
例えば「ローリングサンダー」というメディスンマンと
実際に生活した体験を綴った本。
儀式や歴史的背景など、ローリングサンダーという
実在する人の言葉を噛み砕いて書いてある。
文化圏も全く違う遠い話だけど本質的なことは
いまの自分、その時の自分、そして未来の自分につながっていく。
とても大事なメッセージが詰まっていると勝手に解釈して
のめりこんだ。モデル時代の先輩の井浦新さんもその本が好きだった。
最初何も知らずにプレゼントしたら、たまたまその本を失くしてしまって
いたらしく凄く喜んでくれた。その1冊の本をきっかけに
より深く話せるようになった。好きなマンガが共通しているより
好きな本、感銘を受けた本が同じ方が深く繋がれる。
本=想像力なので、共通点としてもっとディープ。
なので、本をプレゼントすることが多い。

BOOK BAR staff| 23:27 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年10月13日

BOOK STAND 俳優の斎藤工さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今月は4週連速で俳優の斎藤工さんが登場。
斎藤工.jpg

斉藤さんは10代の頃はモデルとしてファッション誌やショーで活躍。
高校卒業後に映画プロデューサーからスカウトされて俳優デビューを果たします。
現在は東京セレソンDXの最終公演「笑う巨塔」に出演中。
また俳優業のほかにも、シンガーとして活動するほか、
映画に関する豊富な知識を生かして、映画専門雑誌でコラムを執筆するなど、
多方面でその才能を発揮しています。
今夜は斎藤工さんの本との出会いについてお話を伺いました。

読み聞かせ!

両親が読書家だったので、幼い頃から本を読み聞かせてくれた。
アガサ・クリスティーや江戸川乱歩を好んで読んでいたので
毎晩それを母親が朗読してくれた。その時間が好きだった。
自分で読むという事もしながら、朗読のように他の人が読んで
耳から言葉をくれた。本との出会いが「活字」という捉え方ではない
ありがたい出会いだったと今は思う。
両親も本が好きだから朗読していると感情移入をして
だんだんとボルテージがあがってきていました。
読み聞かせは、段落ごとや1話ごとに終えていたので
寝る前になっても次が気になる、どうなったんだろう?とか
なので、朗読が終わって電気が消されたら今度は頭の中で
その物語の続きだったり、おさらいだったり、想像の時間になった。
それがそのまま夢の中に出てきたり、なんか不思議な睡眠と現実との間を
読書朗読でうめてもらっていた。そんな橋渡しをしてくれたおかげで
僕は妄想が凄い。妄想で生きています。

BOOK BAR staff| 23:27 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年10月06日

BOOK STAND 俳優の斎藤工さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今月は4週連速で俳優の斎藤工さんが登場。

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斉藤さんは10代の頃はモデルとしてファッション誌やショーで活躍。
高校卒業後に映画プロデューサーからスカウトされて俳優デビューを果たします。
俳優生活11年目に入った今年は「逆転裁判」、「愛と誠」など、
すでに4本の出演作がスクリーンで上映されています。
また俳優業のほかにも、シンガーとして活動するほか、
映画に関する豊富な知識を生かして、映画専門雑誌でコラムを執筆するなど、
多方面でその才能を発揮しています。
知る人ぞ知るカルトな作品から自分が生まれる前の時代の名作まで、
ディープな知識の持ち主である斎藤工さんはどのような本から
影響を受けているのでしょうか?

両親の本棚


ヴィレッジバンガードをすごく信じている。
最近は、そこで注目されているものを素直に信じて
手にとっています。新作もそうですが旧作の作品でまだ
読んでいないものとか、例えば澁澤 龍彥さんのものとか
中原中也の作品とか、あそこに行って改めて読みなおそうとか
思いました。ちょっとファッションよりに文学を位置づけて
紹介してくれているので手に取りやすいというか学校の図書室で見た
中原中也とはまた違った匂いが気軽に手に取らせてくれる感じがする。
そして、やっぱり両親の本棚は自分の人生に少なからず影響がある。
うちの本棚はちょっと偏っていて例えばば藤原新也さんの写真集が
大量にあったり、母親が好きなつげ義春の本「貧困旅行記」など。
うちの本棚には当たり前にあるけどよその家の本棚ではあまり見かけない
作品があった。たぶんそことヴィレッジバンガードとつながるものがあった。
数年前の朝ドラ「ゲゲゲの女房」でつげ義春さんを演じる機会があって、
「どうやって演じよう?」と思った時に、親の本棚にすべての答えがあった。
出会うべくして出会ったんだとその時感じた。

BOOK BAR staff| 23:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年09月29日

BOOK STAND 映画監督の前田哲さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は映画監督の前田哲さん登場。

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大阪府出身。
フリーの助監督として、伊丹十三、滝田洋二郎、大森一樹、周防正行らの作品に
携わる。1998年、相米慎二総監督のオムニバス映画『ポッキー坂恋物語』で監督デビュー。
これまでに妻夫木聡・主演作「ブタがいた教室」、市川隼人・主演作「猿ロック THE MOVIE」などを
手がけてきました。先週劇場公開となった菅田将暉、松坂桃李主演の
王様とボク」に続き、来月27日には前川清・山田優主演のヒューマン・ドラマ
旅の贈りもの 明日へ」が公開されます。
今夜は前田監督が最近読んだ本の中からオススメの一冊を紹介してくれます。

自然との取引


最近読んで面白かったのは「ぼくは猟師になった」という本。
大学生の頃に「猟師」になると決めて実際に猟師になるまでを
綴ったお話。命の事、食べる事を掘り下げた時に
その先をやりたいと思った。生きものが食べ物になる。
そこを描きたいと考えていたらこの本に出会った。
「命を頂く」ということは、どういうことなのか?
生きものを捕まえた事もない人間が捕獲するところから始めて
猟師免許をとるところなど書かれている。
この本では銃じゃなく罠で猪を捕るわけだけど、
最終的に殴り殺さなけりゃいけない。生きものがまだ
うごめいている中、自身の手で命を断つ。
そこの描写は、可哀そうであって残酷である。
しかし、ふだんは誰かが代わりにやってくれるから
食べ物をいただくことができる。
その部分をいつか映画にしたい。
命を断つという部分を描いてみたい。

BOOK BAR staff| 23:27 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年09月22日

BOOK STAND 映画監督の前田哲さん 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は映画監督の前田哲さん登場。
前田哲.jpg

前田さんは大阪府出身。
フリーの助監督として、伊丹十三、滝田洋二郎、大森一樹、
周防正行らの作品に携わり、1998年、相米慎二総監督のオムニバス映画
『ポッキー坂恋物語』で監督デビューを果たします。
これまでに妻夫木聡・主演作「ブタがいた教室」、市川隼人・主演作
「猿ロック THE MOVIE」などを手がけてきました。
最新作は本日公開となった「王様とボク」、やまだないとのマンガを映画化した作品で、
菅田将暉、松坂桃李など、いま注目の若手俳優の競演が話題を集めています。
今夜は前田監督に作風とも通ずる哲学の本についてお話を伺いました。

肉体は精神を凌駕する!

ひとりの作家をずっと追いかけることが多い。
司馬遼太郎、阿刀田高、山本周五郎、柴田錬三郎、向田邦子など
ほとんどの作品を読んでいる。
小説以外でいうといまだに読み続けているのは鷲田清一(臨床哲学)さんの本
自分の名前に哲学の「哲」が入っているので、小学生の頃から哲学に興味があり
わけもわからずに読んでいた。この一冊としてあげるなら、
鷲田清一さんの「悲鳴を上げる身体」。それは何度も読んだ。
心とカラダのことを深く掘り下げているんだけど、
小さいときの経験があって今があると…その中で僕が印象に残っているのは
両親から抱擁されたり身体的な触れ合いが幼いころにはある。
赤ちゃんの頃は当然何もできませんからね。
そういうことを体全身に感じて育てば、必ず何か物事が起こった時に
ギリギリのところで踏みとどまれるのではないか?
そこで踏みとどまれる力というのは、幼少期の経験が非常に重要ではないかと
書かれている。抱きしめられるとか、体を洗ってもらうとか・・・。
そういうことが重要であると書いてあった。
僕自身も肉体は精神を凌駕するのではないかと感じている。

BOOK BAR staff| 23:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年09月15日

BOOK STAND Aimer 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はシンガーソングライターのAimerさん登場。
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自分のテーマになった!

夏目漱石の「こころ」です。
Kと先生が自殺をしてしまった原因といえるような
「寂しさ」というか、人がみんな持っている孤独感に影響をうけた。
今までは、みんなが孤独感を持っていてそれがぬぐえないものだと意識は
なかったが、この本で人間というのは必ずみんな孤独感を持っていて
それがずっとついてまわるものなのだという価値観が生まれてしまった。
中学校3年生ぐらいから高校ぐらいかな…
で、そのなにもかもが不確かなものばかりなのではないかと思うようになった。
でもそこから思ったのは、そういう不確かなものばかりの世界なのに
それでも人はお互いを信じたいと思ったり好きになりたいと思ったり
それはとても美しいこと。そんな考えを持った時、自分のひとつのテーマとして
そういう哀しさとか、不確かなものを肯定したうえで人の感情の機微というか
ある意味、相反する気持ちが混在するところを描きたいと思いました。

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年09月01日

BOOK STAND Aimer 登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はシンガーソングライターのAimerさん登場。

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生に対する執着心!


桐野夏生の「グロテスク」をお勧めします。
一口に言ってしまえば、女性たちの戦いを描いている1冊です。
根底には、夏目漱石の「こゝろ」と同じように寂しさや孤独感が
渦巻いている。それがそれぞれが「グロテスク」な部分を磨いて
生きる武器にすることで、それをかき消して生き延びてやる!っていう
「生に対する執着心」みたいなものがすごく伝わってくる。
主人公の「私」は、妹の「百合子」にコンプレックスを抱いている。
でも語り手である「私」も、自分もそこそこの容姿があると、
それでも百合子の方が上だから注目されるだけだ。という風に
語っているのに対して他の人に視点が変わると「百合子」は「綺麗」
だけど、「私」は「不細工」とある。そもそも「私」という語り手が
嘘をついているのか真実なのか?どれを信用していいのか分からないままに
読み進めていくのがおもしろい。
「グロテスク」って、一般的に「いやらしい」とか「汚い」と思われる
部分をむしろ磨くことで「生きる」ということを肯定するパワーを感じた。
だから、自分の中にグロテスクな部分がもしあったとしてもダメな部分として
片づけてしまっていいのか?という所を考えてもらえる作品だと思う。

BOOK BAR staff| 23:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年08月25日

BOOK STAND 光浦靖子さん登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はオアシズの光浦靖子さん登場。
光浦2009大.JPG

東京外国語大学在学時に幼馴染の大久保佳代子とコンビを結成。
90年代半ばから「とぶくすり」「めちゃイケ」などの人気お笑い番組の
レギュラーとして活躍し、女芸人サークルの中心としての地位を築きます。
今年5月には特技である手芸を生かした本「男子がもらって困るブローチ集」を出版。
今夜は光浦さんが愛読する女性作家についてお話を伺いました。

物事は突き抜けると笑える!


桐野夏生「グロテスク」と角田光代「八日目の蝉」がダントツにいい!
「グロテスク」は意地が悪るすぎて爆笑しながら読みました。
こんなに意地が悪い本があるのかと思って。
とにかく「私は冷静だし、別にあの子を憎んでいるわけじゃないけど、
でもあの子ってこういう悪いところあるよね」的な書き方をする。
それが実際の生活と同じ悪口の言い方をもっとデフォルメして虚構にしているだけ。
例えば、本の中に出てくる私立の高校に通う女の子がラルフローレンの靴下が
高いから手縫いでそれらしきマークを縫う、それを更衣室で見つかるっていう
シーンが切ない、ヒリヒリしゃちゃって…素晴らしいと思った。
小さな事と大きな悪意と、ヒリヒリしちゃって面白い、笑っちゃった。
なんだろう、物事は突き抜けると笑える!
「八日目の蝉」は、もう泣けて泣けて。
自分が今、性欲より母性の方が強くなっちゃているので
女の人の本ばかりですね、女性作家の本が面白いですね。
小説って人の心理など細かい所を読み解くじゃないですかだから面白いんですが
それを「男の人がこんな細かいことを考えているんだ」って一回思っちゃったら
なかなか男性作家の作品を読まなくなった。

BOOK BAR staff| 23:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年08月18日

BOOK STAND 光浦靖子さん登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はオアシズの光浦靖子さん登場。

光浦2009大.JPG

東京外国語大学在学時に幼馴染の大久保佳代子とコンビを結成。
90年代半ばから「とぶくすり」「めちゃイケ」などの人気お笑い番組の
レギュラーとして活躍し、女芸人サークルの中心としての地位を築きます。
今年5月には特技である手芸を生かした本「男子がもらって困るブローチ集」を出版。
今夜は光浦さんが子どもの頃に読んだ印象深い一冊、本をよく読むようになった
キッカケについてお話を伺いました。

自分のセンスに合うタイトルに惹かれる!!

小学生の時は、図書館によく通っていた。
本を借りたらもらえるシールが欲しくて
結果的に本をたくさん読んでいる子でした。
なかでも覚えている1冊は「しあわせになったけちんぼばあさん」
パンの耳とかもらったり、大根の葉しか食べないような
すごくケチなおばぁさんが恋をして最後にお金を使うっていうお話。
ちょっと変わった本だったけど、感動した。よく覚えている1冊。
自分の人生を予言していたのか?あるいはその本に影響されたのか?
そのけちんぼばぁさんの「けちんぼ」っぷりも恋した姿も大好きでした。
それから芸人を始めてお金をある程度稼げるようになったら
「本」を買えるようになる。それまでは本を買う余裕もないから。
久々に本屋に行ってみたら、こんなに充実しているんだと!!と
びっくりしました。それから買い物かごにバンバン入れるようになった。
大人買い、ジャケ買いをするようになった。
売れている本は面白い。図書館の本と全然違う。
作者も本も知らない場合は、装丁とタイトルは大きなヒントになる。
自分のセンスにあうタイトルは惹かれる。
タイトルは難しい足し算しすぎず、引き算し過ぎない
どっちにも受け取れないタイトルがいいですね。

BOOK BAR staff| 23:33 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年08月11日

BOOK STAND 吉田ユニさん登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はアートディレクターの吉田ユニさん登場。
女子美卒業後、大貫卓也、野田凪に師事し、独立後は広告、エディトリアル、
グッズ・デザイン、本の装丁など多方面で活躍。
最近では安室奈美恵のミュージックビデオのクリエイティブ・ディレクションを
はじめ、AKB48,YUKI、HALCALIなど女性アーティストたちの衣装や
アートワークを手がけています。
今夜は吉田ユニさんのクリエイティブ・マインドを刺激する本について
お話を伺いました。

フィクションや図鑑、歴史が好き!


ずっと図鑑が好きで、ちょっと前に買った手に入れた菌類の図鑑が
面白くてずっと眺めている。菌なんだけど模様が美しかったり、
形が美しかったり、それらが自然にできているのが興味深い。
色とかも人工的に作れない発色というか、天然のものだからこその美しさ
私は、元々あるものやノンフィクション、歴史や図鑑など
実際にあるものの中でのストーリーがすごく好き。
普段ぱっと見ただけでは見えないものが拡がっているところが好き。
顕微鏡だと肉眼で見ているものとは違う世界が拡がっていて、
ここはこうなっていたんだ〜という発見が好き。

BOOK BAR staff| 23:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年08月04日

BOOK STAND 吉田ユニさん登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はアートディレクターの吉田ユニさん登場。
女子美卒業後、大貫卓也、野田凪に師事し、
独立後は広告、エディトリアル、グッズ・デザイン、本の装丁など多方面で活躍。
最近では安室奈美恵さんのミュージックビデオのクリエイティブ・ディレクションを
はじめ、AKB48,YUKI、HALCALIなど女性アーティストたちの衣装や
アートワークを手がけています。
今夜は吉田ユニさんに影響を与えたというマンガについてお話を伺いました。


私にとってヒーローでした


絵本みたいなかわいらしいおとぎ話みたいなものには
そんなに影響を受けていなくて、
どちらかというとホラーマンガが好きで小学生の時とか
つのだじろうとか楳図かずおとかをよく読んでいた。
つのだじろうの漫画は、私の世代の漫画ではなくもう少し上の世代の方が
読むマンガ家だったが、たまたま小学生のころにテレビのアニメで
「学園七不思議」やていてそれが好きだった。エンドロールで原作のつのださんの
名前を知り、ある日本屋に行ったら「うしろの百太郎」を見つける。
これをきっかけにつのださんの作品を買い始めるが、つのだじろうの作品は
普通の本屋に売っていないので古本屋さんにも行くようになる。
もともと怖いもの、未知の世界に興味がある。
「うしろの百太郎」って、守護霊の話なんですけど
未知の世界で、でも主人公の事を助けてくれる姿は
小学生の私にとってはヒーロー的な存在でした。

BOOK BAR staff| 23:26 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年07月28日

BOOK STAND the dresscodes 志磨遼平さん登場

strong>WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、the dresscodesの志磨遼平さん登場

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毛皮のマリーズ解散後、新たなバンド「ドレスコーズ」を結成。
今月リリースされたファーストシングル「トラッシュ」は芥川受賞作を映画化した
「苦役列車」の主題歌に起用されています。
今夜は志磨遼平さんが思春期に多大な影響を受けたという作家について
お話を伺いました。


憧れの谷崎潤一郎 WORLD

江戸川 乱歩から夢野久作という流れである程度の趣味趣向というか
アングラの英才教育みたいなものを受けた。
思春期だと、谷崎潤一郎の作品にはまって「痴人の愛」「春琴抄」とか
ものすごく盲目的な愛情をえらく気に入って読んでいました。
純粋で一途で少し常軌を逸した危ない愛に憧れていた。
当時、お付き合いしている女性に貸したところ、彼女もまた感化されて
16歳の時に3日間ほど女性から監禁されたことがある。
帰りたいと言っても帰らせてはくれない。用意周到に色々準備されていて
逃げられないように、衣服がないとか、現金がないとか
でも、志磨少年は憧れの谷崎の世界を味わえてまんざらでもなかった。

BOOK BAR staff| 23:31 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年07月21日

BOOK STAND the dresscodes 志磨遼平さん登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、the dresscodesの志磨遼平さん登場。

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愛読している寺山修司の作品名からとったバンド「毛皮のマリーズ」を2003年に結成。
6枚のアルバムを残し、昨年大晦日に惜しまれながらも解散してしまいます。
現在は新バンド「ドレスコーズ」のフロントマンとして活動。
ファーストシングルは芥川受賞作「苦役列車」映画版の主題歌となっています。
今夜はアンダーグラウンドなものを中心に幅広く本を読んでいるという
志磨遼平さんの読書エピソードを伺いました。


読みたい本がすぐに手に入る状況を楽しんでいる


ずっと続けているのは古本屋の100円とかで売られている
一番安いコーナーからいかに面白い本を選ぶかというのが
今までずっとやってきたやり方。
でも最近は、少し小金が入り新書などが購入できる貯蓄があるので
普通の本屋さんに最近初めて行くようになった。
そうすると、足繁く通ってようやく手に入れた本というのがなくなった。
在庫がなければ取り寄せて注文。東京には大きな本屋がたくさんあるので
ほとんど読みたい本が手に入る状況。今はそれを楽しんでいる。
読みたい本のタイトルや作者名は携帯にメモっておく。
今、探しているのが今和次郎「考現学」。
考古学があるなら「考現学」(現在)もあっていいのではという本。
まだ手に入れていないので読んでみたい。
今和次郎さんの本に興味を持つようになったのは
赤瀬川原平さんの「超芸術トマソン」を読んでから。
街中にある全く役に立っていない、何故これが保存されているのか
分からないような建造物というか物体を写真と一緒に紹介している本。
例えば、建物の2階部分に何故か?玄関風のドアが付いている建物が
たまにある…とか、階段を登っていくと壁に突き当たる
ただ階段としてのみ存在している「純粋階段」とか。
この世の中で全く不必要な物が作られ、それがそのまま保存され
しかも撤去もせずペンキを塗りなおしてたりして意味がわかんない。

BOOK BAR staff| 23:31 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年07月14日

BOOK STAND 細川徹さん登場

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、先週に引き続き細川徹さん登場。

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大人計画に所属し、シティボーイズ・ライヴの作・演出や、人気アニメ
「しろくまカフェ」シリーズの構成を手がけてきた注目の脚本家・演出家です。
本日より全国公開された椎名誠原作の映画「ぱいかじ南海作戦」では
念願の映画監督デビューを果たしました。
今夜は細川さんが子ども時代に衝撃を受けた本についてお話を伺いました。

大人になってからの方が味わい深い本


子供の頃に一番インパクトがあったのは「怪獣図解入門」という
ウルトラマンの怪獣を図解にした1冊。例えば、この内臓は○○の何倍の液体で
○○を溶かすみたいな、トラック50台分の力がある○○足とか。
とにかくその本が大好きで大人になってからも好きで、大人になってから読むほうが
味わい深い。古本屋で見つけたら絶対に買う。人にあげるから。
今、家には4冊ぐらいある。たまたま家に遊びに来た人にあげる。
基本、喜ばれません。ただ色んな所にこの本があるといいなという個人的な喜びの為に
あげている。女性男性も好みとかも関係なくあげる。
いつかその魅力が分かればいいと思う。

BOOK BAR staff| 23:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年07月07日

BOOK STAND 細川徹さん登場。

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は細川徹さん登場。

細川1.jpg

細川さんは大人計画に所属し、シティボーイズ・ライヴの作・演出や、
人気アニメ「しろくまカフェ」シリーズの構成を手がけてきた注目の演出家、
来週末に公開される椎名誠原作の映画「ぱいかじ南海作戦」では
念願の映画監督デビューを果たしました。
今夜は細川さんが最近印象に残った本についてお話を伺いました。


変わった人が好き!予想もつかない事を知りたい!

アニメーションの監督の故・出崎統さんについての本を最近読んでいます。
出崎さんのインタビューや出崎さんの事を他の人が語った1冊。
出崎さんは「あしたのジョー」や「エースをねらえ」など独特な世界観を持つ
アニメーション監督。元々、幼いころから好きで見ていた、少し変わった
表現だったのですごく印象に残っていた。大学生くらいの頃に好きなアニメ作品が
全部出崎さんだったことに気付いた。
この本で、新たに知った事は、脚本をまったく無視することを知った。
出崎さんは全く新しく作ってしまったりするらしく
よく脚本家とケンカになったりしたそうです。
とにかく出崎さんは、おおげさに劇的にすることが好きだった人で
「あしたのジョー」では、鑑別書にいるジョーと西の別れのシーンで
当初の脚本では豚汁を分け与えるところを出崎さんはどこからか
テレビをかっぱらってきてあげるという風に変更した。
それで脚本家とケンカになって出崎さんは「派手なんだからいいじゃねぇか」って
そんなエピソードばかりなんです。なんていうか少し変わった人が好きなんです。
知らない事を知りたいというのが本を読む時に求めている事。
予想もつかない事を知りたい…っていうのがありますね。

BOOK BAR staff| 23:32 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年06月30日

BOOK STAND 長谷川町蔵さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は先週に引き続きライター、コラムニストの長谷川町蔵さん登場。

音楽専門誌「クロスビート」や「映画秘宝」などで連載をもつ長谷川さんの
最新刊はハリウッド映画で流れる音楽を、ポップカルチャーの文脈で綿密に
解説・検証した日本初のガイド本「聴くシネマ✕観るロック」です。

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今夜は長谷川さんが学生時代に愛読していた本についてお話を伺いました。


カリフォルニア・オデッセイ!

80年代に洋楽を聞き始めたニューウェイブ少年だった。
だから文学というより当時の浅田 彰さんとか中沢新一さんのような
哲学書を中学生なのに読んで、わかたような気でいるどうしようもない
子供でした。その中で、エンターテイメントとして純粋に楽しんでいたのは
海野 広さんの本。例えば「黄金の五〇年代アメリカ」とか…
この人が得意なのは、20世紀のアメリカとかパリの文化事情、人間関係などを
解き明かすようなものを80年代からずっと書いている。
ある種、文学的なんです。この人にしかできない世界を作っていくというところが
面白くて、なかでも「カリフォルニア・オデッセイ」という2000年代の初めのに
5冊いきなり出して、これはいろんな局面からカリフォルニア州についてだけ
語った内容。例えば「ハードボイルド」を語ったり、映画について語ったり
1番面白いのは、3冊目の「めまいの街 サンフランシスコ60年代」と4冊目の
「癒しとカルトの大地 神秘のカリフォルニア」。
めまいの街というのはサンフランシスコをねたにアルフレッド・ヒッチコック監督の
「めまい」という映画をひっかけて、サンフランシスコは「めまいの街」と決めつけて
そこからいきなり話題が60年代のサイケデリックロックの話になって、
「癒しとカルトの大地」というのは、ロサンジェルスというのは実はカルトとか
スピリチュアルというものの根源、ブームを作った土地であると言う事を
書いてあって、非常に面白いほんです。

BOOK BAR staff| 23:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年06月23日

BOOK STAND 長谷川町蔵さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はライター、コラムニストの長谷川町蔵さん登場。


ネット上で執筆していた映画コラムを町山智浩さんに認められて、
ライターデビューしたという長谷川さん。
得意分野はアメリカのユース・カルチャー。
昨年秋に発表した「文化系のためのヒップホップ入門に続き、
今年春には「聴くシネマ?観るロック」を上梓。
ハリウッド映画で流れる音楽を、ポップカルチャーの文脈で綿密に解説した
日本初のガイド本となっています。

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今夜は長谷川さんお気に入りの洋書についてのお話を伺いました。


ジョナサン・レセムの核心を理解している!

ジョナサン・レセムの「Fear of Music」
これは、Talking Headsの1979年にリリースした3rdアルバムの
タイトルと同じ。この本は、そのアルバムだけを語った1冊。
アメリカには、CDについてくるライナーノーツがない。
ジョナサン・レセムという小説家が書いたライナーノーツ本。
彼はニューヨークのブルックリン出身で、ブルックリンを題材にいろんな作品を
発表しています。中でも有名なのが『孤独の要塞』。
70年代のブルックリンが伝わるいい作品。
3部構成になっていて、第2部がまるまる架空のCDBOXセットのレビューに
なっている。主人公が音楽ライターという設定。
それを読むとジョナサン・レセムが相当ROCKとかR&Bを愛しているというのが
分かる。たぶん彼の小説だけを読んでいる読者は、この第2部の凄さが
分からないのではないかと思う。ある意味僕はジョナサン・レセムの核心を理解して
読んでいるのではないかと思い、楽しく読ませてもらっています。

BOOK BAR staff| 14:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年06月16日

BOOK STAND マキタスポーツさん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

先週に引き続き今週も注目のお笑い芸人、マキタスポーツさん登場。


高田文夫さん曰く「うますぎてブレイクしない芸人」、
矢沢永吉、長渕剛、桑田佳祐、ミスチルなどのものまね芸が各方面から
高い評価を得ています。また近年は北野武監督の『アウトレイジ』など
役者としても活動の場を広げています。
今夜は格闘技好きのマキタスポーツさんの忘れられない一冊について
お話を伺いました。


男たちの命をかけた真剣勝負


「1976年のアントニオ猪木」という本です。
今みたいに「ちょっとおもしろおじさん」じゃなかった時代が
猪木さんにもあって、それを全盛期と呼ばれている。
ご存じの通りプロレスというのは、エンターテイメントショーとしての
一面があるので難しい所があるんですが、この本はそんな事は当たり前の
事として、何故アントニオ猪木があんなおかしなみょうちくりんな試合を
しなければならなかったのかを書いている。
そのひとつが、アントニオ猪木vsモハメド・アリ。
これが異種格闘技戦という人気興業のきっかけになった。
この試合のいろんな事の顛末や我々格闘技ファンの間で
いろんな裏話が飛び交っていたんですが新事実みたいなものも書かれていた。
プロレスはフェイクだからといって、生易しい事をやっているのではなく
もっと背後では命をかけた男たちの真剣勝負ある。
命のやりとりをしているということが明らかにされている。
そして、人間アントニオ猪木のずるい面とか神格化されている
アントニオ猪木の人間味溢れるところをちゃんと描いている。

BOOK BAR staff| 14:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年06月09日

BOOK STAND マキタスポーツさん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は注目のお笑い芸人、マキタスポーツさん登場。

高田文夫さん曰く「うますぎてブレイクしない芸人」、
矢沢永吉、長渕剛、桑田佳祐、ミスチルなどのものまね芸が
各方面から高い評価を得ています。
また近年は北野武監督の『アウトレイジ』など役者としても
活動の場を広げています。今夜はマキタスポーツさんが大学入学のために
上京した頃のお話を伺いました。


吸い寄せられるようにサブカルへ


大学の入学と同時に上京。その5月にすぐ「五月病」になり
いわゆる引き籠り状態に陥る。行くところや友達はいないけど、
体力は有り余っていてどうしようもないので外に出た。
そこで、なんとなく吸い寄せられるように古本屋へと向かった。
でも、本はあまり読んだ事ないし何から手をつけていいか分からなかった。
「これだったら読めそうだ」と、手に取ったのがサブカルの棚だった。
その中でも最初に手にしたのは、泉麻人さんがまだサラリーマン時代に
書いたコラム集。泉さんというのは「ナウの仕組み」や新人類について
書いていたニュータイプのコラムニストだった。
当時、バブル時代みんなが浮かれている時代に冷めた目線で皮肉っぽく
ユーモアたっぷり書いているところが自分に響いた。

BOOK BAR staff| 14:29 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年06月02日

BOOK STAND THEラブ人間の金田康平さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、THEラブ人間の金田康平さんが登場。


今週はTHEラブ人間の金田康平さん登場。
THEラブ人間は恋愛至上主義を掲げる音楽集団。
金田さんは先月リリースされたメジャーファーストアルバム
「恋に似ている」では全曲の作詞・作曲を担当しています。
今夜は金田さんを魅了した風変わりなガイドブックについて
お話を伺いました。

ちょっと不思議なパリガイド

やまだないと&ナツヨウコ「パリの友達」という
パリのガイドブック。

これは、お店の情報や観光地を紹介しているのではなく
パリにはこんな人が住んでいて、こんな景色が見えるよ、と
物語にのせて教えてくれる少し変わったガイドブック。

海外というとアジアをイメージしていたが、
祖父と祖母が昔、パリに行った時の写真を見て
「パリに行きたいな!!」と、思って手に取った1冊。

ただこの本は本当に観光情報が載っているのではなく
「パリの生活とは」…みたいな事が紹介されているので
普通のガイドブックではない、だからこそ本当の意味での
パリガイドかもしれない。

中でも気になったのが、ストライキ。
電車とか1日止まっちゃうみたいで、
そうなると店とか閉まっちゃうんで。
「行きたいとこに行けねえよ馬鹿野郎」とか書いてある。

華やかパリのイメージが変わった。

パリに住んでいる人が日本人に送るパリガイド。

BOOK BAR staff| 14:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年05月26日

BOOK STAND THEラブ人間の金田康平さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は、THEラブ人間の金田康平さんが登場。

THEラブ人間は恋愛至上主義を掲げる音楽集団。
金田さんは全曲で作詞・作曲を担当。
今夜は金田さんが繰り返し読んでいる本についてお話を伺いました。


同じ本を7冊!

リチャード・ブローティガンの「愛の行方」を昨日購入。
中学校1年生の時に好きになって、この本で7冊目。

本に線をすぐ引くので、すぐにボロボロになる。
リチャード・ブローティガンは「愛の行方」は7冊
「西瓜糖の日々」はもっと買ってますね。

中学校1年生からずっと思っているのは
「カッコイイ」なと言う事。

村上春樹の文章ってハードボイルド。
「海辺のカフカ」以降は読みやすくなっているけど、
それ以前の春樹は文章がアメリカ文学のようでカッコよかった。

ブローティガンも村上春樹と共通したものを感じる。


一番多く買い直している本は村上春樹の「風の歌を聴け」
あれは安いし、新幹線の車内売りでも売っているので
別にボロボロになっていなくても大阪から東京に帰る際に
手持無沙汰の際には買ってしまう。何度でも読めるし。

合計、15冊は買った。

BOOK BAR staff| 14:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年05月19日

BOOK STAND スタイリストの北澤MOMO寿志さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は先週に引き続きスタイリストの北澤MOMO寿志さん登場。

北澤さんは数々のミュージシャンのスタイリングを手がけたことから、
近年、自らミュージックビデオの監督業にも携わるようになり、
サカナクションやリップスライムのPVの映像クリエイティブにも携わっています。
今夜は北澤さんが何度も読み返しているという小説について語っていただきました。

敵にもわかるやり方!?

村上龍さんの「5分後の世界」は好きです。
タイムスリップのお話なんですが、
タイムスリップした先は、現代の日本とは違って
大戦で降伏していない日本を描いている。

その世界にタイムスリップした主人公が
軍部の中枢部に入っていき、歴史の教科書を読む。

その教科書の一説に
「敵にもわかるやり方で」という言葉がある。

その一説は好き。

つまり、相手にもわかるやり方が大事だという事。
それは、自分の仕事にも通じるところがある。

ロンドンにいるときに筒井康隆さんの話になり
きっちりとしたディテールが書かれていて
なおかつリズム感がある、そういうところが好きだと
伝えたら、友達が「5分後の世界」を薦めてくれた。

ロンドンのピカデリーサーカスで日本語の本を取り扱っている
本屋があり、そこで購入しました。

BOOK BAR staff| 14:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年05月12日

BOOK STAND スタイリストの北澤MOMO寿志さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はスタイリストの北澤MOMO寿志さん登場。

1990年にスタイリストとして活動を開始。

これまでに広告・ミュージックビデオ・CDジャケット・雑誌等のフィールドで
ミュージシャンや俳優、スポーツ選手など、様々な表現者たちのアイデンティティを
衣装という手段を使って表現してきました。
また最近では、サカナクションのミュージックビデオのディレクションなど、
映像クリエイティブの分野でも活躍しています。

今夜は北澤さんの読書スタイルについてお話を伺いました。

ディテールがしっかりしている情報量が多いものが好き

本は、だいたい眠る前に読む事が多い。

仕事で頭の中がゴチャゴチャしているときは
はっきりしたストーリーのものを読む。

例えば浅田次郎さんの「きんぴかシリーズ」など
マンガっぽいので展開もトントンと進む。

スカッとする。

読書は、気分転換にというより
知りたいこと、読みたいことがあったときに読む。

わりと好きなのがディテールがしっかりしている情報量が多いもの。
例えば、筒井康隆さんの「俗物図鑑」とか。

あとリズムが後半にいくにつれてあがっていく感じが好き。
気持ちいい。本当に。


BOOK BAR staff| 14:30 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年05月05日

BOOK STAND 小倉淳さん登場!

strong>WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はフリーアナウンサーの小倉淳さん登場。

日本テレビ、ラジオ日本の局アナを経て、2006年より独立。
4年前からは江戸川大学メディアコミュニケーション学部で教鞭を
とるようになり、昨年、教授に昇格しました。
今夜は小倉さんが小中学生の頃に読んだ本について語っていただきました。


落語書を読むのが好き!

昔から星新一さんが大好きで、
寝る前にベッドで星新一さんの本を読み、
夢のような空想をしながら眠りにつくのが好きでした。

子供にはちょっと怖いんだけど・・・
独特の世界観と独特の展開が好きでした。

そして、落語のネタ本を読むのが大好きでした!
もちろん、見るのも聞くのも好きでしたが
読むのが1番好きでした。

親も自分の息子のベッドにある本を見て

…この子は「落語家になろうとしているのかしら?」

と、思うほど、本を持っていた。

本を繰り返し読んだりはしないが、覚えるまで読みました。
読みつくした後、有名な落語家の方々が話す様を見ていた。
「なるほどなぁ〜こうやって言うんだ」…とか、思いながら見ていた。

だからと言って話し方を真似するということは
一切なかった。

文字で書いてあるものを人の口を通して
表現されるのが面白かった。


BOOK BAR staff| 14:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年04月28日

BOOK STAND 小倉淳さん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週はフリーアナウンサーの小倉淳さん登場。

日本テレビ、ラジオ日本の局アナを経て、2006年より独立。
4年前からは江戸川大学メディアコミュニケーション学部で
教鞭をとるようになり、昨年、教授に昇格しました。
今夜は小倉さんの読書スタイル、最近印象に残った本について語っていただきました。


僕は、完全なミーハー読書!

自分の場合は完全なミーハー読書!

誰かが「いいよ!」と言った作品
書評で面白いって書いてあった本など…

あとは、ラジオだと「BOOK BAR」
TVだと「王様のブランチ」これは必ずチェックする。

本屋大賞に選ばれた作品は全部読んでいる。

「ジェノサイド」に至っては、あまり興味が惹かれない
表紙だったにも関わらず、大倉さんや杏さんが番組で誉めていたので
「これは、読まいとなぁ」と、手にした。

読んでみたら、ものすごく面白くて。
最後の100ページはトイレに行くのを我慢して読んだほど。

僕は、過読症の時期と拒読症の時期がある。
過読症の時期は、一時に3〜4冊の本を読む。
拒読症の時期は、台本すら読みたくなくなる。

波がある。

最近のお気に入りは、本屋大賞に選ばれた
三浦しをんの「舟を編む」。

最初は「なんだよ…」と、思っていたが
最初の章が終わった辺りから続きが読みたくて仕方がなかった。

むさぼるように読んだ1冊です。

BOOK BAR staff| 14:28 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年04月21日

BOOK STAND ふかわりょうさん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”をうかがっています。

今週は先週に引き続きふかわりょうさん登場。

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今週はふかわりょうさん登場。
独自のユーモアセンスを発揮したお笑い芸のほか、
ROCKETMAN名義で本格的に音楽活動もしているふかわさん。
先月はアイスランドの旅をテーマにした本「風とマシュマロの国」を出版。
文筆業という新たなる才能が注目を集めています。
今夜は小学生時代の思い出を語っていただきました。


入院中に出会った1冊!

小学生時代は「ジャンプ放送局」しか読まなかった。
これは、読者の投稿コーナーなんですが…
別にあまのじゃくというわけではないけど、
多数派が受け入れている物を受け入れられなかった
気持ちが揃わなかった。

でも、あだち 充さんの「ナイン」には、はまった!

これ「タッチ」って言ったら少し怪しいけど
「ナイン」だとしたら、
「あれ、Beatlesのホワイトアルバム知ってるんだ…。」みたいな
感じありますよね!

そもそも、「ドカベン」と「タッチ」の違いは、
まず「スポーツ」と「恋愛」、どっちに重きをおくか、なんですよ!

スポーツに重きをおく人は「ドカベン」派
恋愛に軸足をおくと「タッチ」

そして「タッチ」と「ナイン」を比べると
「ナイン」の中には少しユーモアがある。
笑いのエッセンスが程良くちりばめられている。

ちなみに、小学生の時に盲腸の手術で入院していたら
誰にも何も言っていないのに友人が「ナインの5巻」を持って
お見舞いにきた。そこで「ナイン」を知った。

しかも、5巻から!
でも十分に面白かった。

退院後、1巻から読み直した。


BOOK BAR staff| 14:27 | カテゴリー:BOOK STAND

2012年04月14日

BOOK STAND ふかわりょうさん登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。
ノンフィクション作家、コラムニスト、文化人などなど・・・
著名人に“本にまつわるお話”