?

2017年12月23日

BOOK STAND 詩人の菅原敏さんが登場!

WEB本の雑誌とのコラボ企画『BOOK STAND』。

今週は、詩人の菅原敏さんが登場です。
菅原さんは2011年にアメリカの出版社から出た詩集がキッカケとなり、逆輸入デビュー。
最新刊となる「かのひと 超訳世界恋愛詩集」では、
ゲーテ、ニーチェ、シェイクスピア、小野小町、在原業平、李白など古今東西の詩人の作品をとりあげ、古い詩集の中から宝石を見つけるように菅原さんの言葉で超訳しています。
今回BOOKSTANDでは、菅原敏さんが旅行カバンに入れたい本を紹介してくれます。
BS_sugawara.JPG
今夜3冊目、最終回です。

華やかで悲しい愛の物語
今夜ご紹介するのはフランスの作家オリヴィエ・ブルドーによる「ボージャングルを待ちながら 」という小説です。簡単なあらすじをご紹介すると、毎晩のように夫婦がパーティーをし、男の子を生み育てていくんですけれども、天真爛漫なお母さんと、彼女を毎日違う名前で呼ぶほら吹きお父さん。

真実が退屈か悲惨なら嘘をこしらえて楽しくしなさい

なんてことをお母さんが子供に伝えながらパーティーみたいな毎日を過ごしていくうちにですね、やがてお母さんが狂気によって壊れていく・・・その一人息子の視点からユーモアをもって語られている、ある種ものすごく純愛と言いますか、ラブストーリーなんですけれども。
ボリス・ヴィアンというフランス人の詩人、小説家の遺した「うたかたの日々」という本が私、すごく好きなんですけども、それが現代によみがえってきたかのような、今フランスでSもすごく人気になっているらしくて、この作家のオリヴィエ・ブルドーも35歳でこの本がデビュー作になったそうです。今まで何年も暗い小説ばかりを書いていたらしいんですが、まったく引っかからず、そこで7週間で明るい小説を書いたところヒットしたと。今回のこの作品がですね、フィッツジェラルドの奥さんとゼルダと、フィッツジェラルドの二人へのオマージュとしてつくられたものらしいんですね。読んでいると実生活に基づいた話なのかな、と思うんですが。このタイトルの「ボージャングルを待ちながら 」がですね、ニーナ・シモンも歌った「ミスター・ボージャングル」が実はこの本の根幹にありまして、詳しくは読んでいただければわかると思うんですが、ページを開くと、ターンテーブルが回りだして言葉たちが踊りだすような、そういうリズムの中で鮮やかな魔法みたいな世界が広がっていくので、是非手に取っていただきたいなと思います。

BOOK BAR staff| 22:24 | カテゴリー:BOOK STAND


バックナンバー

カテゴリー