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パリは大人の街。動かないものの色彩が抑えられていて非常に大人の色なんです。

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  大場節子 - 画家 -
1944年和歌山県の和楽器店に生まれ、幼少の頃に音楽の英才教育を受けるも、兄の影響で美術の世界へ。武蔵野美術大学の通信部で学び、美術工芸団体・示現会に所属。その後、フリーとなってからは個展を中心に活動。1990年以降、創作のインスピレーションを求め、パリを中心としたヨーロッパ各国、インド、南米など多くの海外へ単身で旅に出るようになる。目に入る風景や人物の一瞬の美をとらえる独自の画風で次々と作品を発表。画集には「ヨーロッパひとり歩き」「インドの大地に生きる」などがある。
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人は一時もじっとしていないんです。しかし、必ず描きたい一瞬があるんです。(大場)

大場さんはヨーロッパ各地、それからインド、南米など、様々な旅をされているそうですが、中でも一番多く行かれているのはヨーロッパですか?

そうです。まずパリですね。パリにとりあえず絵の具を置いて、1ヶ月分くらいの絵の具を持って、東欧などに行き、また絵の具を取り替えにパリに戻ります。「パリに帰る」感覚ですね。

なるほど。パリに初めて行かれたのは20年前くらいだそうですが、普段パリを歩いていらっしゃる時、何を見ていらっしゃいますか?

それが不思議なんですよ。「今日は描くぞ!」という日に何にも出会わなくて、「今日はもうどうにもならないな・・・」と思って帰りかけた時、パン屋さんの前にある人を見つけて、「これだ!」と思って描いたりしましたね。何を見ているのかは分からないんですよね。つまり瞬間なんですよね。人は一時もじっとしていないんです。しかし、必ず描きたい一瞬があるんです。それが映像として残っていて、次に違う形になっているんだけど、残像で描くという感じですね。そうすると、その人はもう一度その形に戻る瞬間があるんです。

面白いですね。

モンマルトルでも、朝、カフェのカウンターで頬杖をついている女性がいたんです。それをバス停から見て、「この人はどういう風にこの朝を迎えたんだろうか」と思って、どうしても描きたくなりました。

なるほど。ヨーロッパの人は東京の人よりも感情にあからさまな人が多い気がしませんか?

そうですね。それぞれの背中にその人が見えますね。日本人はそれほどくっきりとは見えません。それから、バスの運転手さんの喧嘩もあからさまですね(笑)。

喜怒哀楽がオープンなんでしょうね(笑)。

そうですね。それと、日本のモデルさんはポーズをしたところからモデルなんですが、ヨーロッパのモデルさんはポーズをしなくてもモデルなんですよね。ヨーロッパの人は立っただけで、どう描かれてもいいという立ち方をするんです。

ほう。パリで必ず行く場所はありますか?

リュクサンブルクかモンスリー公園で行く宛のない自分を置いています。朝と夕方が絵を描くのに使える時間で、昼間は太陽が平になり、光があまり見えないので、そこで休憩しているんです。

パリの一番の魅力は何ですか?

大人の街だという印象がありますね。動かないものの色彩が抑えられていて非常に大人の色なんです。そこに人などの動くものの色があるんです。色の使い方が非常に考えられて統制がとれているんですよね。

そうですね。ヨーロッパで人を描く時にはその前に声を掛けたりするんですか?

それをしてはダメなんですよね。朝の光の中で描きたいと思ったその人だけが光って見えるんです。そのことをその人も知っているかもしれないですね。見られていることに対して、当然のように立つんですよ。


旅とは、絵の具を探す道ですね。そして絵の具とともに歩く道ですね。(大場)

風景画を描かれる時はまた違ったものを求められるんですか?

この景色が永延と続いてきた景色なんだと思って、そのままをスケッチします。今年6月は、パリからモンペリエまで行って、そこから車で1時間の所にあるサン・ギエムという村に1 ヶ月いたんです。教会まで続いた一本道があって、そこを行ったり来たりしていました。モンマルトルもそうですが、限られた範囲の中で自分を探すのは、非常に落ち着いて探せますね。変わらない動かない風景の中に人などの動くものを入れて描いていくんです。

なるほど。

時間で入る光の角度を決めて、デッサンして行くんです。しかし、どんな人が通りかかるかはその日によって違いますね。

毎日、その教会に辿りつく一本の道を歩いて、何枚も描かれたんですか?

一日一枚です。しかし、その日に全ては描けなくて、その続きを描きたいと思って歩いていると、また違うものが描きたくなるので、平行して何枚も描いているんです。

フランス以外のヨーロッパ、例えば、東欧などには何も求めて行くんですか?

方向だけは予め決めて行くんですが、何を求めて行くかは全く決めないんです。パリからプラハやワルシャワに行った時は、「ここなら居られる」と思って1ヶ月間くらい滞在していました。私はそこでは克明に描きました。ポーランドの街を再現しようとした歴史を聞いて、このままを描こうと思い、これさえ描ければいいという気持ちにまでなりました。

はい。プラハの夜は街中の街灯の色がとても良いですよね。

あの光が落とす陰影は非常に人の心を安らがせますね。カレル橋に電気はつくまでほとりで待つんですが、電気のつく時間、まわりのベンチは皆、カップルで、私は独りなんです・・・。私の旅はすべて絵の具だけを持って独りで行くので。

(笑)。大場さんにとっての旅とは?

絵の具を探す道ですね。そして絵の具とともに歩く道ですね。


~パリからの旅 ピレネー沿いの美しい村を訪ねて~

大場節子絵画展

10月8日(水)~14日(火
営業時間:10時~8時 (最終日4時30分終了)

伊勢丹新宿店本館5階=アートギャラリー
作家来場:毎日2時~5時
ギャラリートーク:10月11日(土)2時~2時30分

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CITY INFO

ON AIR LIST
ALONE AGAIN NATURALLY / CLEMENTINE
PAINTERS PAINT / HIGH LLAMAS
COLORS / AMOS LEE
EARLY EVENING 5 O’CLOCK / 葉加瀬太郎
DREAM / PRISCILLA AHN
TRUE COLORS / 鈴木重子
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