おサイフの中に「ポイント・カード」、どれくらい入っていますか。お店での会計の時に「お作りしましょうか」と、よく言われますよね。クレジット・カードの利用額に応じたポイントもありますが、ついついポイントを貯めることを考えて、余計な買い物をしてしまう、などということもあるのではないでしょうか。こうした「ポイント・カード事情」あの国、あの都市ではどうなのでしょう。

「ポイントカードってポピュラーなのですか?」

イギリス・ロンドン 内山昇さん

「1人で数枚持っていると言われます」

マレーシア、クアラルンプール 石田鬼美香さん

「マレーシア人は景品とかおまけが好きなので人気です」

イギリス・ロンドン 内山昇さん

Qイギリスではポイントカードはどのくらい普及していますか?

A イギリスではポイントカードのことをロイヤリティーカードと呼んでいます。現在ではNectar Card(ネクターカード)という、400の企業が参加し1900万人の会員がいるカードの他、メジャーなものが10程度あります。 (イギリスの人口が6500万人なので約3人に一人がネクターカードを保有しています。) ちなみに、いわばタンス預金のような、使われていないポイントを金額換算するとネクターカードは636億円相当に達するといるといわれています。また、ロイヤリティーカードと提携したクレジットカードを併用することで、スーパーの買い物では最初にポイントをゲットし、提携のカードで支払うと、ダブルポイントとなります。

Q イギリスならではという特徴はあるのですか。

A イギリスは、いわゆるpredicable marketing、つまりネットで買い物をしようとページを見ると、次にお勧めの製品の広告がでるということがありますが、このようなデータを分析したマーケティングがすごく進んでいます。レジで買い物をすると「次はこの製品買いませんか、来週買うといまなら3倍のポイントがもらえますよ」、というような広告のバウチャーが出てきます。自分の生活が完全に見られていて、おそろしいくらいです。

Q 大手のカード以外のものはありますか。

A コーヒー屋さんで10回スタンプをもらうと、1杯が無料で飲めるやつ。超アナログなシステムですが、10%のリターンですよね。EUの規制や、価格で勝負するディスカウンターの影響もあり、ポイントの換算率も以前は1%だったのが、0.5%。10%は大きいです。でもコーヒーに買うのにも日本だと現金ですが、ポイントがもらえるクレジットカードが使えるんです!

●マレーシア・クアラルンプール 石田鬼美香さん。

Q マレーシアならではのカードの特徴はどうなのでしょうか。

A 政府の余暇運動の影響もあって旅行需要が上昇。中間所得層の拡大に伴って、旅行が余暇生活の必然的な要素となってきています。現在人気のポイントカードは単なる割引や景品ではなく、銀行、クレジットカード会社が提携しているもので、付加価値のあるカードです。これはポイントにより格安航空エアアジアの航空券購入や、空港のプレミアムランジが使用できます。

Q 日本のポイントカードがアジア進出していると聞きますが?

A マレーシア国内で30店舗以上展開しているイオンカードも、日本食人気に伴って利用者が多い。 

Q 街の小さなお店のポイントカードはあるのですか?

A 地元のパンやさんやコーヒー店が発行している昔ながらのスタンプを押すカードも健在です。こちらもクレジットカードを使えるので、ポイントが二重にたまります。

JK

現金払いでポイント獲得、というケースが多い日本とは違って、やはり海外では同じポイントでも、カード決済が主流なんですね。そのなかでもイギリスは支払いのための金額換算のポイント、マレーシアは旅行のためのポイント、とやはりお国柄がでるようです。