きょう413日はボーイスカウトの日。1922年のきょう、公益財団法人 ボーイスカウト日本連盟が設立したことにちなんで、日本では「ボーイスカウトの日」とされています。自分でできることは自分でする。一人前の人間になれるように。その一方で自分ではない、他人に対する気遣い、気配りができる人間になれるように。そして、社会という大きな組織の中で他人との協調性をはぐくむ。子どもたちにこうした人間になってもらうために始まった青少年活動です。

ボーイスカウト日本連盟のウェブサイトによりますと、1907年にイギリスではじまったボーイスカウト。今では世界では169の国と地域、およそ4000万人、日本全国では、およそ10万5千人が活動しているとのこと。

そこで今朝も、2つの国、2つの街に電話をつなぎ、現地の「ボーイスカウト、ガールスカウト事情」について、話を聞きましょう。

●「ボーイスカウト、ガールスカウトはさかんですか?」

発祥の地、イギリス ロンドン 川合亮平さん

「盛んです。」

インドネシア ジャカルタ 雑賀耕司さん

「盛んです。」

イギリス ロンドン 川合亮平さん

Q1907年、ボーイスカウト発祥の地では、活動が今でもさかんなんですね。

A イギリスの小学生にとってスカウトは、"習い事"の1つとして超ポピュラー。全般的に、スカウトに入りたい小学生の需要が、受け入れの供給を随分上回っている印象で、入れるかどうかは抽選になる場合が多いいようです。

ダービシャー州に友人がいまして、彼女には小学生の子供が2人居ます。お兄ちゃんの時はスカウト入会に迅速に動いて予約を早めにしたんで入れたのですが、今年妹が入る時はちょっとタイミングがずれてしまい、結局定員オーバーで入会できない結果となってしまったそうです。毎週楽しみにカブスカウトに通っているお兄ちゃんを尻目に、妹さんは実に残念がっている、とのことです。

Q 聞くところでは、女の子のガールスカウト人気も強いそうですね。

A イギリス スカウトの歴史で女性の参加が認められてから、25年ほどになるのですが、スカウト全体における女性の割合はどんどん増加しています。現在は、在籍するメンバーの3/4が女性で、過去最高を記録しています。さらに、入会する男女比は、2011年以降、女子(女性)が圧倒的に上回っており、2015年は、新加入の総人数の71%が女子(女性)というデータが出ています。

Q これほど女の子の加入が増えている背景は?

A ケイト・エフェクトつまり、キャサリン妃効果、と呼ぶ人もいます。どういうことか?2013年にキャサリン妃が彼女の地元のカブスカウトのボランティアとして活動する様子が大きく報道されたんですが、それを機に一気に女子の加入が増えたそうです。

●インドネシア ジャカルタ 雑賀耕司さん

Q インドネシアでもボーイスカウト活動はさかんのようですね。

A インドネシアでは大統領宮殿にリーダーが集まった8月13日がボーイスカウトの日になっています。

その歴史は古く、オランダ統治時代、1916年に最初のボーイスカウトが作られたそう。当時は色々なグループが独自の方針で独自の活動をしていたため、時のスカルノ大統領がボーイスカウトのリーダー達を大統領宮殿に招き、組織の統一化をさせたそうです。インドネシアはスカルノ大統領、スハルト大統領と20年前までほぼ独裁政権でしたので、ボーイスカウトも統治安定化のための一翼を担ったのだと思います。

今では、ボーイスカウト人口は世界一多いとか。

Q 世界一ですか。その背景は?

A その理由は一重に、ボーイスカウトが学校教育に組み込まれていて、今ではボーイスカウトの参加が子供たちに義務付けられているからです。以前は、公立学校だけに義務付けられていたようですが、2014年の大臣令で、私立公立に関わらず、子供たちの参加は義務化されています。

インドネシアは人口25千万人、中国、インド、アメリカに次ぐ世界第4位の人口大国ですので、ボーイスカウト人口世界一も頷けます。

Q 活動の内容は?

A 活動は手旗信号、ロープ結び、キャンプ、救助術等ですが、インドネシアの子供たちが楽しみにしているのはキャンプです。一方、義務で参加している人も多いので、キャンプ以外の活動は面倒くさくていやだったという声もたくさん聞かれます。最近の傾向ですが、ボーイスカウトの活動内容がどんどん楽になってきているとか。