あす3月3日は桃の節句。日本ではひな人形、お内裏さまとお姫さまの人形を飾る風習がありますね。子どもが健やかに育ってくれますように、人形に願いを託すという風習。海外でもひな人形のように人形に自分を重ねる存在はきっとあると思うんですが、人形に対する思いや扱い方、一緒なんでしょうか?今朝は、イスラム圏のトルコと、ヒンズー教の国インドの通信員と電話をつなぎ、お話を伺います。

J.K. 「お人形は子どもの間で人気ですか?」という質問です

インド ムンバイ ハリー・チェンさん 「昔から人気」

トルコ イスタンブール 加瀬由美子さん 「人気です」

●インド ムンバイ ハリー・チェンさん。

人形をもつ習慣は長いんですね。

人形には古い歴史があり、民族衣装を着ているお人形が人気。

サリーを着ているお人形もある。最近ではBarbieなどもあり、西洋の文化の人形もあるアメリカのヒーロー人形はあまりなく、女の子の人形が多い感じがする。年をとって、いらなくなったとしても、捨てるよりは友達の家族にプレゼントする。もちろん「リサイクル屋に売る」文化もあるがインドは色々な層があり、寄付する文化も根強い。僕も最近インドの農村部の300人の先生で3人の教師が教えている小学校を訪ねた、靴もないがみな制服を着て学校に明るく登校していたが、彼らはにはお人形はなかった、テーブルも椅子もない学校でしたが、学ぶことを楽しんでいた!

●トルコ イスタンブール 加瀬由美子さん

イスラム圏でも人形は人気なんですね。意外です。

トルコにも「こどもの日」があります。共和国となる少し前の1920年に制定され、国を挙げての祝日となっています。この日は同時に「国民主権の日」でもありますが、主として子供の日としてトルコ全土の小中学校で記念式典が行われ、首都アンカラでは子供の大統領や首相や各大臣が選ばれ、閣僚たちも子供と一緒に議会に臨み、各都市では大きなスタジアムでマス・ゲームや民族衣装のダンスで楽しみます。トルコでは、ひな祭りのような、女の子たちのお祭りはありませんが、男の子たちは幼稚園や小学校に入ったころ、イスラーム教の慣習により、割礼の儀式(スンネット)を行います。王子様のような衣装を着て、例えばイスタンブールならエユップ・モスクとかブルーモスクと言う名で知られるスルタンアフメット・モスクなどにお参りに行きます。

(日本の七五三の男の子が着る羽織袴のようなものです)

イスラム教では偶像崇拝は禁止されているので人形は持たないと思っていました。

偶像崇拝が禁止されていますが、これはアッラー神と預言者ムハンメッドを絵に描いたり銅像、彫像などにしてはいけないというもので、お人形や絵画、彫刻でも普通の人物像はいくらでも作れます。バービー人形やアニメのキャラクター人形などはいくらでも市販されているので大丈夫、子供たちの中には人形やマスコットをコレクションしている子もたくさんいます。