今朝は きょう開会式が行われる平昌オリンピックについていろんな角度から取り上げています。ここでもは 2カ国に電話をつないで、国内で どれだけ平昌オリンピックが盛り上がっているのか、聞いてみましょう!

1つ目の国はドーピング問題に揺れたロシアです。そして2つ目の国は、南国でありながら、今回冬季オリンピックに初出場する国、マレーシアです。どちらも状況気になりますね!テレビ中継とかあるんですかね?

●「まず、オリンピックの話は話題に上っていますか?」

ロシア モスクワ 柴田顕さん

「盛り上がっていない」

マレーシア クアラルンプール 渡部明子さん

「開催についてほとんどだれも知らない」

●ロシア モスクワ 柴田顕さん

ロシアはドーピング問題で国としては出場できないんですよね...。

ロシアは出場禁止となっております。なので残念ながらテレビでの放送もされないことになっています。楽しみにしている人が全くいないというわけではありませんが、ロシアの人たちの間でもオリンピックについて話すのはタブーというような雰囲気があります。そのうえ今年の夏にはサッカーワールドカップが開催されますのでロシア人からすれば国として参加しないオリンピックよりはワールドカップに熱を向けようという感じになっています。とは言え、オリンピックの情報が全く入ってこないかというともちろんそんなことはありません。ネットで探せばいくらでも見つかります。ただ、なんというか、どこでもロシアのいない冬季オリンピックはなんとつまらないだろうというような雰囲気が出ていますね。今後ロシアが復帰した時には今回からの反動で今まで以上に盛り上がりを見せるんじゃないでしょうか。

●マレーシア クアラルンプールの渡部明子さん。

マレーシアは暑いんですよね。気温はどのくらいですか?

日中の最高気温:35度前後

そんなマレーシアではなかなかウィンタースポーツは浸透しないですよね...。しかし、今回は初めて冬季オリンピックに出場なんですよね?

2名が出場。

ジェフリー・ウェブ選手 アルペンスキー(種目:回転、大回転)

アメリカ人の父、マレーシア人の母の間に生まれ、5歳で米国へ引っ越し。以来米国でスキーを始め、トレーニングを積む。マレーシア代表としてオリンピックに出るのが夢だった。

ジュリアン・イー・ジージエ選手 男子フィギュアスケート(種目:シングル) 開会式で、マレーシア国旗を持って入場するのがジュリアン選手。4歳のときに、母親の勧めでスケートをスタート。ネーベルホルン杯(ドイツ・オーベルストドルフ、五輪最終予選を兼ねる)で、総合6位に入り、平昌五輪出場権を獲得。国際オリンピック委員会(IOC)が運営するテレビチャンネル「オリンピックチャンネル」が特集し、世界で話題を呼ぶ。

歴史に残ることですね。となればマレーシア国内では注目しているのでしょう?

テレビ、新聞等で、この2名の出場についてのニュースは今のところとりあげられていない。マレーシアオリンピック委員会がウェブ上で取り上げるものの、メディアの反応はこれまでなかった。2月7日に動きが出始めている状況。そのため、地元では、マレーシア選手が出場することを知らない人がほぼ大多数、冬季オリンピックの存在を知らない人も多々いる状況。

「オリンピック?やるなら見るよ」、「マレーシア人出場するの?へえ、そう」という反応。なお、2月4日に、出発式が行われ、セレモニー会場でジュリアン選手がマレーシアン国旗を持つ姿がウェブ上で紹介された。また、ナジブ首相が「彼らがマレーシアに栄光をもたらすと確信している」とツイッターで激励。

Q  テレビでの放映はあるんですよね?

A  今現在、ローカル最大の有料ケーブルテレビ局が平昌オリンピックを放映予定。マレーシア国営放送等での放映について、開会式などがニュースとして取り上げられることは確実。しかし、「各競技が中継または録画放送されるかどうか等については、現在のところ未定。結果は伝えられるだろうし、メダルをとれば、確実にメダル授与式は中継され、その後に競技の様子は放送されるだろう」とのこと。

フィギュアスケートのジュリアン選手は、ショッピングモール内の遊戯施設であるスケートリンクでのみ、2016年まで練習を積んでいた(そこしかリンクがなかった)。また、他国の人にとってそれほど大きな額ではない金額も、マレーシア人にとっては非常に高額。そのため、両親のサポートのみでスケートを行ってきたジュリアンは苦しい年月を送ってきた。なんとか政府他から支援を受けながら、海外での練習を行うものの、短期間で切り上げなければならない連続だった(*マレーシアとしては、「2週間サポートした」と語っている)。自分が好成績を上げれば、世間が注目してくれる、スケートが注目を集め、後輩も続くと信じ、家族一丸となってジュリアンをサポート。なんとかカナダでの拠点を確保し、才能と技術を磨き、2017年9月の大会で総合6位、オリンピック出場権を獲得。しかし、その10月には、「資金が枯渇し、オリンピックには出場できなくなるかもしれない」と吐露。それを知った他者により、ブログやSNSでジュリアン支援が呼び掛けている状況だった。「自分は大きな巨岩を背負って滑ってきた。オリンピックでは、純粋に楽しんで滑りたい」と語っている。家族に支えられて今回の出場がある。日本人選手も多くが同じ状況だと思われるが、通貨の関係から、さらにその負担が大きくのしかかるのがマレーシア人選手。

俳優の高橋一生に似た、イケメン好青年のジュリアン選手。今回、平昌オリンピックで孤軍奮闘する。ぜひぜひ日本のみなさんに応援していただきたい。