今日は「コインパーキング」に注目します。おもに無人の駐車場で、出庫時に停めた時間に応じた料金を精算機で払う。そんな日本のような駐車場の仕組みは海外にもあるのでしょうか?

今朝は、アメリカ・ニューヨークとタイ・バンコクの2つの都市の通信員と電話をつなぎ、現地のコインパーキング事情を伺います。

●「まず、コインパーキングは多いのですか?」

アメリカ ニューヨーク 津山恵子さん「ある」

タイ バンコク 山崎幸恵さん「ない」

●アメリカ ニューヨークの津山恵子さん。

駐車場のような大きな規模ではなく、路肩に沿って一台分ごとにメーターが設置されている様子を映画でよくみますが、それが実情ですか?

ニューヨークやアメリカの大都市では、路上のコインパーキングは一般的にある。ニューヨーク市が運営していて、1~12時間まで利用できる。

クォーター、25セントコインと1ドルコイン、クレジットカードで支払いができる。最新のマシンでは、スマホのアプリを使って支払うこともできるようになっている。

ニューヨークの治安が悪かった頃は、マシンが壊されて、クォーターが盗まれるのが、問題だったらしい。

料金は、マンハッタンの96丁目から北が、1時間1ドル50セント、ビジネスや観光名所が集中している南が、3ドル50セントと高め。ただし、一般のパーキングになると、30分で12ドルほど取られるので、コインパーキングが望ましいが、競争率が高くて見つからないのが、問題。

他の都市では、コインパーキングの他に、ホテルや高級レストランで、バレットサービスというのがある。車とキーをバレット、つまり駐車係に渡して、他の所に駐車してもらう仕組み。これは、バレットにチップ数ドルをあげるだけでいいので、便利。しかし、ニューヨークには、バレットのための駐車スペースさえないので、見たことがない。

もちろん、ニューヨークのお金持ちやその家族は、運転手付きの車があって、レストランや買い物の間、あたりを走ったり、遠くに駐車して待っていてくれる。

タイ バンコクの山崎幸恵さん

コインパーキングはないとのことでしたが、車はたくさん走っていますね。駐車場は整備されているということですか?運転なさる方はどこに駐車するのでしょう?

 日本のようなコインパーキングはなく、大きなショッピングモールの駐車場か、地主さんが路地裏の空き地に警備員兼料金徴収人をおいているようなものが正式な駐車場。

正規のパーキングの駐車料金はピンキリなんですが、都心の高級ショッピングモールでは1時間100バーツというところもあります。郊外だと1時間40バーツくらいが相場ですね。都心の空き地にある私立駐車場もそのくらいです。コインパーキングだと1分超過してもきっちり料金がかかりますが、人がチケットを切るので、2分くらいだったら見逃してくれるのが嬉しいところです。

交通渋滞がひどいイメージがあります。

バンコクだけで登録されている自動車が600万台以上。年間35万台のペースで増え続けています。一日あたり約1000台増えていることになる。その割に駐車場は壊滅的に少なく、36万台分しかないということなんです。

必然的に路上駐車が多くなるというわけです。しかも、6車線以上あるような大きな道路だと、二重駐車も珍しくありません。

なので、渋滞が減るわけがない。人気のレストランでも、駐車場がないところは多く、お店から路上駐車を薦められます。お店が路上駐車の管理人を雇っているので、すぐにレッカーされる心配はないのですが、やはり路駐は路駐ですから、違反切符を切られることはあるみたいです。このような即席パーキングの場合、駐車料金はありませんが、出るときにチップとして1020バーツを渡している人が多いです。人気のレストランの近くの道路はいつも路上駐車であふれていて、近隣の人から苦情が出たりしているんですが、なぜか、警察の路駐取り締まりは来ないんですよ。たぶん、お店が警察に賄賂を渡しているのではないかという話を聞きます。