時事問題から生活実情まで、世界中の視点を並列して探ります。毎日暑くて、すっかり気分は真夏。薄着になって気になるのはやっぱりスタイルですよね。しっかりフィットネスしてますか。あの国でのフィットネス事情はどうなのでしょう。2つの国をコネクトしてお送りします。

「フィットネスへの関心は高いですか」という質問です。

アメリカ フロリダの大西良子さん

「関心はすごく高くフィットネスは、日に日に変化、進化、多様化しています。」

ブラジル サンパウロの吉川真由美さん。

「大胆な水着だけに、フィットネスの関心は健康面を無視しても美しい体を作りたいと思う人もいます。」

⚫️ アメリカ フロリダの大西良子さん

Q どんなフィットネスが人気でしょうか?

A  国民の3分の2以上が肥満というアメリカでは、携帯電話や腕時計などで、個人が運動量や消費カロリーを数字で見られるようになったことも追い風になり、フィットネスは人生哲学も含めた「ライフスタイル」の提案として多様化しています。私の周囲では、おしゃれな「バーレ」スタジオ通いが普及しています。文字通り「バー」を使ってするバレエの動きを生かしたフィットネスで、短時間でかなり汗をかき、運動量が多いフィットネス。私の同僚が朝6時のクラスに行っています。かわいい洋服店のような構えの「ブティック・スタジオ」で実施され、集中できるよう、ミニボトルに入った「カフェインショット」を運動前に飲む、というのもトレンドです。このほかキックボクシング、テコンドー、空手などのスタジオも次々に現れています。こうしたスタジオ通いのほか、自宅で道具やマシンを使う派、あるいは両方という人も多いです。異色なのは「ポールワークアウト」。これは「ポールダンス」の動きを生かしたエクササイズで、私の友人が家を新築したときこのポールをリビングに設置していて驚きました。

Q 「ポールダンス」は日本でも注目されていますがリビングにポールですか...他に新しいものではどんなものがありますか

A  太鼓をたたく動きを生かした「パウンド」はバチに似たスティックを使い45分間で900カロリーを消費するフルボディーカーディオ(有酸素運動)。このほか「原始人に戻る」フィットネスもあります。これはここ数年の「ペリオダイエット」(炭水化物をとらず、野菜と肉中心の食生活)ブーム同様、確実にファンが増えています。まず靴を脱いで裸足で歩くことから始まり、究極は「アニマル・フロー」と名付けられたフィットネス。「猿が移動するときの動き」とか「ライオンが獲物を狙うときの動き」をワークアウト化したもの。あとはサーフィンの動きを取り入れた「ウエーブ・シェープ」、船をこぐ動きの「ローウィング」や、太くて重いロープを使って全身のバランスをとる「ロープ・ゴーン・ワイルド」など大自然の中で生活する人間に立ち返るエクササイズも出てきました。また音楽好きのためには「グルーブ」(サルサなどいろんなダンスの動きを取り入れた楽しいダンス)、「ズンバ」(ラテンアメリカのダンスをもとにしたエアロビ)「ボクワ」(南アフリカのダンスでヒップホップとカーディオ)などがあります。

⚫️ブラジル サンパウロ 吉川真由美さん

Q どんなフィットネスが人気なのでしょうか

A  運動も、痩せる効果があると言われているスポーツが特に目立つようになっています。ここではやっているのはクロスフィットとマラソンです。私自身も12年前にマラソンを始めたのですが、ブラジルでは、学校の運動の時間で「走る」ことは全然ないので、スタートはゼロからです。そのため、最初は効果が早く出てすぐ痩せられるので、人気を集めています。スポーツ関係の研究では、ブラジルのマラソンランナーの数が約95%増加したと言われています。

Q ブラジルといえば特に女性の場合は露出度の高い水着のイメージがあるのですが、やっぱりそこは気にしているんですか

A ブラジルで一番注目を浴びる体の部分は「おしり」です。特に女性のおしりはカーニバルの時期はともかく、水着姿の時、目立ちます。おしりのコンクールまで行われているぐらいです。きれいなおしりを作り上げるため女性たちはいろいろなことをしているようです。運動だけではなく、コラーゲン入りのクリームを塗ったり、マッサージをしたりしている人もいるそうです。コンテストは「ミスブンブン」というコンテストですが、このコンテストに参加するためには、手術をして作り上げたおしりの人は参加できないことになっています。でも、コンテストに以外ではシリコンなどで作ったきれいなおしりの人もときどき見かけることがあります。シリコンはお尻だけではなく、胸にも入れている人が多いです。

このように、健康面を無視しても美しい体を作りたいと思う人もいます。