旅の達人・山下マヌーさんが手がけたクラフトマヨネーズ!その名前『SPICE & PEACE MAYONNAISE FACTORY』に込めた想いとは?

今回は、旅行作家・コラムニストの山下マヌーさんが手がけた【クラフト・マヨネーズ】のHidden Story。

20180413hidden01.jpg

旅にまつわる本で知られる山下マヌーさんが、なぜマヨネーズをつくることになったのか? そして、【クラフト・マヨネーズ】とは、どんなマヨネーズなのか??

山下マヌーさんが立ち上げたのは『SPICE & PEACE MAYONNAISE FACTORY』。こちらで作られているクラフト・マヨネーズとは、どんなものなのか? まずは、そのアイディアが生まれたきっかけを教えていただきました。

マヨネーズというのはシンプルに言うとお酢と油と卵で、そこに塩こしょうとかが入ってくるんです。自分は旅を350回くらいしてきて、世界の食べ物とかスパイスとかに興味があって、それをマヨネーズにまぜたら世界中の味ができるんじゃないかということで、僕らはそれをクラフトという風にしました。あと、ずっと本とかを書いてきたので、カウンターカルチャーじゃないですけど、なぜマヨネーズだけサードウェーブが出てこないんだ?なぜクラフト感がないんだ?というマインドもあって。」

世界を旅するなかで出会ったスパイス。これが、すべての始まりでした。

「3年くらい前に、スパイスを形にできないかなと思って、やっぱり、スパイスを作っているのはわりと貧しい地域が多いんです。そういう人たちのところに行ったり見たりして、旅の恩返しじゃないですけど、そういうことができないかなというのがきっかけです。」

世界のスパイスを使うことで、旅の恩返しをしたい。このアイディアを、30年来のご友人、神藤徳政さんと話すうちにマヨネーズ、という発想が飛び出します。そして...

「じゃあどうやって作るんだ、ということで、工場が必要なわけです。そこで僕らは神藤さんの自宅のガレージを改装して、保健とか衛生面をクリアして国の免許とってそこで試してつくるわけですよ。やっぱりガレージなんですね、スティーブ・ジョブズと同じように我々も。(笑)

20180413hidden02.jpg

まずはマヨネーズのシンプルな基本があって、そこにどのスパイスを入れようかと。自分はハワイの本が多いので、ハワイのスパイスや香辛料を使いたいというのがあったんです。それが最初に作った【マウイシュガー】で、【マウイシュガー】というのは、マウイ島のサトウキビで作った砂糖があるんですけど、それを使っているんです。甘いわけじゃなくて、まろやかなんです。」

発売開始は、去年の10月。『SPICE & PEACE MAYONNAISE FACTORY』のマヨネーズが 世に出ました。

20180413hidden03.jpg

「そのときは【マウイシュガー】【黒煎り七味】【チリパプリカ】【ガラムマサラ】の4種類でした。マヨネーズはみんな幸せな気持ちになるし、何にでも合います。バリエーションのひとつで黒七味というのがあるんですけど、宮崎の竹炭の黒と京都の黒煎り七味と山椒が3種類とその他スパイスが入っているもので、それは買った人がホームページにいろいろとアップしてくれています。鶏鍋スープにいれたら美味しかったとか、トンカツにつけたらうまかったとか、いろんな人がいろんな使い方をしてくれています。」

さらに、他の種類のマヨネーズについても美味しそうに語ってくれました。

「【バジリコ・ペッパー】これもうまいですよ。パスタにガッと入れてあえるだけでもうナイスな味になります。バジルパスタになるんです。あと、もともと油がたくさん入っているから、マヨネーズは肉なんかもやわらかくするんです。だから、これからならバーベキューにマヨネーズ。これに肉を浸して焼くだけでもう全然うまくなると思うんです。最高だと思いますよ。

もうひとつ、自分としては旅つながりでもっとやっていきたくて、有明のカリスマ海苔漁師さんと出会うチャンスがありまして、いまその一番海苔だけを使ったノリマヨを試作中なんですが、これがうまいんです!一番海苔って普通に2万3万しますから、それの粉を入れて。ごはんにのっけたらすごくうまいんです。海苔漁師の方はオッケーが出ているので、あとはどのタイミングで出すかですね。一番海苔を僕らのために冷凍してとっておいてくれているんですよ。」

最後にうかがいました。『SPICE & PEACE MAYONNAISE FACTORY』という名前に込めたのはどんな想いですか?

「最初の一口はぺろっと指でなめて、ああ、こんな味の国なんだと。ちょっとわかりづらいんですが、ラベルにその国の地図が入っているんですよね。なめて、なるほどな~と、その場所を想って旅に出てくれたら山下としては本望ですよね。そして世界の人と握手してくれたら平和になると。それで、『SPICE & PEACE MAYONNAISE FACTORY』いうふうに命名しました。だから、ひとりでも多く国境を越えることで、一言でも話した人がいると、あ、あいつがいる国と喧嘩しちゃいけないとなるし、相手の顔がわからないからどんどん攻撃するじゃないですか。旅をすることが平和への一歩なのかなと。」

マヨネーズに入っているスパイスで、さまざまな国のことを思い浮かべ、できれば、その国へ旅をして、世界の人と握手をかわしてほしい。だから名前は、SPICE & PEACE!きょうもガレージを改装したラボで、

Peace!=平和への想いを マヨネーズの瓶に詰め込む作業が続きます。