Maho Udo from Japan!テイラーが東京ドームで紹介したのはこの人!5月5日祝日の夜。Taylor Swift ― The 1989 World Tourの初日。東京ドーム、5万2千人分のチケットは ソールドアウト。そのステージで、ひとりのダンサーがテイラー・スウィフトからこう紹介されました。

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「Ladies & Gentleman! Maho Udo from Japan!」

テイラーのワールドツアーに参加中のダンサー、有働真帆さんです。実は、ステージ上で有働さんを紹介することは、完全に テイラーからのサプライズでした。有働さんはこう振り返ります。

「まったく知らなかったです。東京だから何か言うのかな?というのは、ちらっとあったんですけど、全然期待はしてなかったです。初日なのでテイラーも自分のことに集中しているだろうと思ったし。Styleという曲の途中だったんですけど、ちょうどフリの中で僕がひとり前に出て行ってテイラーと向かい合うシーンがあるのですが、それで前に出て行っているときに急に、Ladies & Gentlemanって言われて・・・。

あれ?と思ったら普通に紹介されて。

で、一瞬だったんですけどめちゃくちゃパニクって、このままフリを続ければいいのか、何かしたほうがいいのかと思って、とりあえず投げキッスしたっていう感じ。めちゃくちゃびっくりしました。」

有働真帆さんは大阪出身。父親にかけられた「本場でエンターテイメントの真髄をきわめろ!」という言葉を胸にアメリカへ。マドンナのワールドツアー、さらにジェイソン・デルーロの専属ダンサーなど数々の仕事を経験。そして、今年の3月。テイラー・スウィフトのオーディションに参加しました。

20150612hidden01.jpgほんとに大型のオーディションでした。500人、600人以上が来て。1次審査で一つ目のフリを習って、そこで残った人たちが二つ目のフリを習って、そのたびに選考があって、という感じで。5~6回選考がありました。最終的に12人まで残り、その12人がツアーダンサーに決まりました。審査するのは、振り付け師とディレクターと、最終選考にはテイラー本人も来ていました。」

およそ2ヶ月に渡るリハーサルを経て、先月3日、有働真帆さんは、ワールドツアー幕開けの地、東京へやってきました。ライヴの前の日には、こんなことがありました。

「みんなで初日のショーの前日にごはんを食べに行きました。炉端焼きを食べたんです。テイラーがインスタで<えび、あちち>みたいなになってたやつです。あのカメラの外側で僕もあちち、っとなってたんです。熱かったんですよ(笑)あんな感じで楽しくアハハハってしゃべってて。で、初日始まる前には、親が見に来てるんだって話してました。」

5月5日。「Taylor Swift ― The 1989 World Tour」初日。開演目前、ダンサーたちは、ステージの真下で待っていました。最初の曲は、「Welcome to New York」。

「ステージ下から出てくるじゃないですか、階段で、新聞紙を持って。ステージの下でスタンバっているので、ステージに出る瞬間までお客さんがどんな感じなのか分からないんです。こういう大型のツアーだと、インイヤーモニターという、イヤホンをつけるので、完全に密閉するので、声もあんまり聞こえないんです。だから、どれくらい声援がしてて、どのくらいの人数がいるかも分からないんですよね。だから曲が始まって階段をあがったときに「ウワー!」という感じでした。最初の Welcome to New Yorkは、曲のテーマとして顔を無表情にしないといけないのですが、感動というか衝撃があるんで、みんな無表情をキープするのが大変だって最初のショーの日に話してました。やっぱり口がニタニタ半にやけ状態になってしまって。」

テイラー・スウィフトのワールドツアー。セットには巨大な花道があります。メインステージからアリーナ中央へ伸びたおよそ45メートルの花道。それが、「Shake It Off 」のときには上昇し、さらにぐるぐるとかなりの速度で回転するのです。

「乗っている時は、もちろんスピードを感じるんですけど・・・映像で見てあらためて、これは速いなと思いました。僕は、外から2番目なんで、普通に髪がなびくくらいのスピードでぎゅんぎゅん回ってるんです。

僕は、高所恐怖症なのですが、やってみると、楽しいのと、怖いのと半々くらいでした。僕たちも楽しんですけど、これ速いなって思いながら回ってます(笑)。

ダンサー有働真帆さんに、最後に伺いました。ダンスを通して伝えたいのは、どんなことでしょう?

「こっちからしたら、何十回もあるショーのひとつだけど、ファンにしたら人生の思い出に残ることじゃないですか。自分もそうでした。

いろんなことから感動を受けて、夢を持って。

僕のなかでダンサーを目指した時からひとつあったのは、ステージの仕事って夢を与える仕事。

自分も誰かの夢になるような仕事とか、ダンサーになりたいなと思ったんです。

今回、日本のショーのあとにTwitterとかインスタとかで、いろんな人が僕が踊っているのを見て夢を全力で追ってみようと思いますとか、そういうコメントしてくれて、それはとても嬉しいです」

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全力で夢を追う姿が、誰かの夢になる。

それが、有働真帆さんの夢。

テイラー・スウィフトとともに、世界中をめぐるツアーが続きます。