今朝はトルコのトロイ遺跡です。古代ギリシアの詩人ホメロスの叙事詩『イリアス』の舞台とされる都市トロイ。「トロイの木馬」という、大きな「はりぼて」の馬を使った「だまし討ち」によって陥落したと伝えられています。

しかし、長く、実在しない架空の都市と思われていました。1870年ごろ、ドイツの実業家シュリーマンが私財を投じて遺跡を発見、その後の発掘によって、紀元前3000年ごろから紀元前400年頃のローマ時代までの、9つの層にもわたる都市の跡が見つかりました。つまり9回も栄えて没落したという歴史を繰り返したのち、2000年以上も荒れ果てた風景がひろがっていたという場所。現在、その遺跡の入り口には大きな「トロイの木馬」のレプリカがあり、広い緑の草原の中に残る、石を積み上げた城壁や都市の跡などが、いにしえの暮らしを想像させます。

●年越しには「縁起ものの果物」でトルコで幸運を運ぶ食べ物といわれるのが「ザクロ」。

鮮やかな赤色の果実の中にある果肉の粒は、命の象徴として、豊作や子孫繁栄などをもたらすとされています。トルコでは、果実をむいて赤い粒を取り出し、フルーツとしてそのまま食べるのはもちろん、さまざまな料理やジュースとして消費されます。トルコの街角のあちこちにあるジューススタンドには、旬になると「ザクロ」の果実が積み上げられ、朝は搾りたてのジュースを飲んで職場に向かう人もいます。慣れないと種のつぶつぶの食感が気になりますが、栄養分は種とそのまわりにたっぷりとあるのでそのままどうぞ。