今朝は南大西洋にあるイギリス領のセントヘレナ島です!一番近い陸地は、およそ2800キロも離れたアフリカ大陸西岸。長年の懸案だった空港が去年完成したものの定期便はなく、南アフリカのケープタウンとの船便が月に1度程度というまさに「絶海の孤島」と呼ぶにふさわしい小さな島です。かつては、大西洋から南アフリカの喜望峰を経由しインド洋に向かう、航路上の給水地となっていました。

島全体で住んでいる人はおよそ4000人。ナポレオンがイギリスに囚われ、その生涯を終えた島として知られていて、ヨーロッパからのクルージングなどで、旅慣れた観光客がしばしばやってきます。

島の主な輸出品は高級な「コーヒー豆」セントヘレナは小さな火山島なので平野はほとんどなく、小規模な農業や漁業しかありません。そのため、食料をはじめ、多くのものを輸入に頼っています。しかし18世紀にこの島に入ってきた、ブルボン種という今では希少なコーヒー豆が、世界中のコーヒー好きの注目を浴びています。過去には1851年に行われた「第一回万国博覧会」で最高の賞を獲得しています。

日常的に吹く強い風や、ふりそそぐ熱帯の日差しという厳しい気候のため、生産量が少ないコーヒー豆。離れ島のため、他の種類のコーヒー豆との交わりがほとんどなく、原種そのままの香りと味わいは独特のものです。目覚めの朝には、スコーンと一緒にどうぞ。