今朝はチュニジア共和国、地中海に面した街、シディ・ブ・サイドです。首都チュニスから北東に20キロ弱。断崖の上にあるシディ・ブ・サイドは、17世紀ごろから続く、高級住宅街として知られています。

建物は、真っ白な しっくいの壁をベースに、「チュニジアン・ブルー」と呼ばれる青い門や扉、窓枠などが特徴で、地中海の青と調和しています。そして、朝日が昇る時間には、オレンジ色の空が絶妙のコントラストを奏でます。迷路のような狭い裏通りには、別荘や小さなホテルもあり、たくさんの小説家、音楽家、画家などに愛されてきました。

シディ・ブ・サイドの名物は「バンベローニ」。

最寄りの鉄道の駅から、 急な坂をゆっくりと登っていくと、道の脇に人だかりが見えてきます。それは「バンベローニ」と呼ばれる揚げドーナッツのお店。注文を受けてから小麦粉の生地を細長く伸ばし、リング状にしてから、お店の軒先にある鍋に入れ、大量の油で、カラッと揚げます。

揚げたてのバンベローニに粉砂糖をまぶし、包み紙に入れて手渡し。お客さんは、そのままあつあつをかぶりつきます。サクッとした食感ながら、ふわふわと柔らかく、お店の前で食べる人がほとんどです。行列があっても、あっという間に出来るので回転がよく、店の前はいつも賑わっています。