今朝は兵庫県の古くからある湯治場の城崎温泉です。小説家の志賀直哉が訪れ、滞在中の出来事を書いた短編『城の崎にて』によって、全国的に有名になりました。その後も多くの文学者が訪れ、「歴史と文学と いでゆのまち」として、文芸館や文学碑などがあります。

その昔から、温泉街の各所にある「外湯」に通う、というスタイルが一般的。代表的な7つの「外湯」には、それぞれ違う効能があるとされていました。「宿を客間、道を廊下」として、温泉に入るお客さんを街全体でもてなすというのが、人気の秘訣です。今もその名残があって、旅館の中にある「内湯」ではなくゆかた姿で外に出かけ、お風呂に入るという「外湯めぐり」をする人々でにぎわいます。

城崎温泉の名物は「かに」料理。

日本海に近く、海の幸に恵まれた城崎温泉。近くの港で水揚げされる新鮮な魚介類が食卓に並びますが、やはり「かに」が一番人気です。なかでも本場の「松葉がに」は来月解禁。真冬になると本格的なピークを迎え、旅館などでは、「かにの刺身」から、「焼きがに」「かにすき」といったコースをいただけます。お土産には「かにみそ」や「かに豆腐」、そして「かに入りかまぼこ」など加工食品も人気です。

朝は「かに」のエキスたっぷりのお味噌汁をいただきます。あたたかいごはんと一緒にどうぞ。