今朝はカリブ海に浮かぶ、フランス領土の島、マルティニークです。沖縄本島よりも少し小さい島に、40万近い人々が暮らしています。直線距離ではアメリカからの方がはるかに近いものの、フランス領土なので、フランス語やユーロ貨幣が使われており、パリからの直行便が毎日運行されています。火山島のマルティニーク、北部は熱帯雨林が広がり、南部は、穏やかな波の海岸線が続きます。島のあちこちで鮮やかな色の熱帯植物が咲き乱れ、街には原色を大胆に使った建物が並びます。年中が暖かい夏の島ですが、ときおり涼しい貿易風が吹き抜けるマルティニーク。マリンスポーツだけでなく、カヌーでの川下りや、森の中を駆け抜けるサイクリングなども人気で、フランス本土からヴァカンスを過ごす観光客を中心に賑わいます。

カリブ海の名産品は「サトウキビ」です。

コロンブスがアメリカ大陸を発見した航海の後、ヨーロッパ人が持ち込んだサトウキビが、カリブ海の島々の主要産業になりました。ラム酒の原料でもあるサトウキビ。その堅い茎を絞って、水分を抽出します。すると、「砂糖」になる部分と、砂糖にならない「糖蜜」と呼ばれる部分に分かれるのですが、一般的に「糖蜜」だけがラムの原料となります。刈り取った茎はすぐに絞らないと発酵してしまうので、スピードが命の作業です。朝早くから人々が行き交う街中では、サトウキビの冷たいジュースがあちこちで売られています。甘い中に、草の香りがほのかに漂う独特の味。カットしたライムを絞ってどうぞ。