今朝は、鹿児島県の南西部にある枕崎市です。古くから日本有数のカツオ漁業の基地として栄えてきました。伝統的な一本釣りを中心に行われるカツオ漁。今では釣ってすぐ、船内で急速凍結され、枕崎港に水揚げされます。

日本近海で獲れるカツオは、黒潮で移動しています。「目に青葉、山ほととぎす、初鰹」と昔から詠われているように、今の時期の「初かつお」、また秋口に獲れる「戻りかつお」と、年に2度の「旬」があり、「刺身」や「たたき」として、食卓にあがります。そして枕崎市は、鰹節の生産でも全国的に知られています。

朝は「茶節」をいただきましょう。

温暖な気侯で「お茶」の生産が盛んな鹿児島県。薩摩半島南部の人々は、「茶節」という味噌汁をよく飲みます。お椀に麦味噌を入れ、削った鰹節をいっぱいに満たして、そこに熱い淹れたての「お茶」をかけて出来上がり。忙しい朝でも簡単に作ることができる、鹿児島ならではの郷土料理です。

鰹節自体が出汁であるのと同時に、具でもあるため、汁を飲みながら削り節を食べるのが一般的。カツオの味が口の中いっぱいに広がります。シンプルな料理だからこそ、風味にこだわるならば、削りたての鰹節と、グレードの高い「お茶の葉」を使います。熱々のご飯と一緒にどうぞ。