今朝は、東京都中央卸売市場のひとつ築地市場です。昭和10年に開場してから、80年あまり。首都圏の台所として、飲食業界を支えてきた「築地」は、今年11月に江東区の「豊洲」に移転します。今の雰囲気を味わえるのはあと少し、ということもあり日本だけでなく、世界中から観光客が訪れる場所になりました。まだ暗いうちから食のプロが仕入れのために訪れ、セリの準備や、商品の運搬で忙しい「場内」。

狭い場所で特殊な運搬車やトラックが行き交い、食の目利きや、真剣な取引の場としての緊張感があります。また一般客が気軽に買い物ができる「場外」は、店の数も多く、ゆったりとしています。

「場内」で一般客が入れる場所があります。

舌が肥えた人々を満足させる、おいしい食堂をはじめ、調理道具専門店など、およそ140軒が並ぶ「魚がし横丁」。「場内」で一般客も買物や飲食ができる唯一のエリアです。カウンターで詰めて座るような飲食店は、忙しい朝でもしっかりとお腹を満たしてくれるメニューが豊富。寿司はもちろん、丼物、シーフードカレー、アジフライ、海鮮ラーメンなど、魚介類が看板メニューのお店も多く、日本ならではのファストフード感覚が魅力です。これからの時期は大粒のあさりが入った「あさりラーメン」。バターを乗せ、生姜、ニラ、ネギの薬味も効いていて濃厚な味わいが力仕事の人々の胃袋を刺激します。スープまで飲み干して、いただきましょう。