今朝は、若者の労働問題について活動をおこなう
NPO法人POSSEの事務局長、渡辺寛人さんに お越しいただきました。
Q NPO法人POSSE、どんなことをおこなう団体か、ご説明お願いします。
POSSEは、若者の労働・貧困問題に取り組むNPO法人。20代・30代のメンバーを中心に、労働相談を受け、社会の問題を調査、研究し、社会に発信するような活動中。
Q 発足のキッカケは?
発足したのは2006年。その頃は、若者の労働問題は社会的な問題としては見られず、「最近の若者はだらしない」、「劣化した」など若者の自己責任の問題として語られていた。こうした状況に対して、若者の働き方の実態を明らかにしていこうということで活動をスタート。
Q POSSEには、さまざまな「ハラスメント」についての相談も寄せられている、ということですが、どんなハラスメントについての声があるんですか?
ハラスメントの相談が多く寄せられている。特に、「ブラック企業」と呼ばれるような企業では、若者を選別し、辞めさせるために戦略的なパワハラが行われている。
パワハラ
- 仕事を与えない。
- トイレ掃除ばかりやらせる。
- 人生の反省文を書かせ「カウンセリング」を受けさ、自己否定をする。など
セクハラ
- 容姿や身体に関する特徴について言及してくる。
- 身体に触ってくる。
- 上記の内容を「出世」などと関連させて行ってくる。など
Q この春、新しい職場へ、という方もたくさんいらっしゃると思いますが、もし、ハラスメントにあってしまった場合、どうすればいいですか?
記録を取ることが重要。メモを取る場合は、できるだけ具体的に、誰が、どこで、どのように、何をしたのか、言ったのかということを記録しておくこと。メールやLINEなどでハラスメントが行われた場合は、スクリーンショットを撮って保存しておくことが大切。音声による記録も有効。スマートフォンなどで音声を記録しておくと良い。その上で、専門家に相談するということが重要。会社の内部の相談窓口では、不十分な対応しかしてくれない。相談したことが当事者に伝わり、不利益な扱いを受けることがある。外部の相談窓口に相談することが望ましい。
Q 団体として、働き方に関して呼びかけたいことは、どんなことでしょう?
働き過ぎやハラスメントによる、過労うつ・過労死が広がっている。おかしいなと思ったら、労働時間・ハラスメントの記録をつけることをお勧めしたい。そして、私たちのような専門家に相談してほしい。
POSSEでは、過労死やうつ、ハラスメントなど働き方に関する相談を受け付けている。自分自身のことはもちろん、家族や身近な人のことについても相談を受け付けている。労働相談:03-6699-9359
働き方について、違和感を感じている方、ぜひPOSSEのウェブサイトにアクセスしてみてください。