今朝は、NPO法人 開発教育協会(DEAR)、小口瑛子さんに お越しいただきました。

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Q  始めに、開発教育協会(DEAR)とは、どのような団体でしょうか?

開発教育の推進・普及を目的として、教材作成や出張講座、政策提言などを実施している非営利団体。『開発教育』、と言うのは耳慣れない言葉だと思うが、これは、格差・環境・紛争・貧困など、日本や世界で起きている様々な問題について、「知り・考え・行動する」という、解決に取り組んでいくための教育活動のこと。"世界で起きている問題"と"自分たちの学びの場"を繋ぎ、そういった問題を自分ゴトとして考えられるきっかけ作りを大切にしている。

Q 学びの場、具体的にどのような場所を指すのでしょうか?

学びの場作りをする方々を支援、また、私達自身が様々な団体や学校に出前授業に行くことも。さらに2017年9月には、世界の課題に出会い、学び、行動して行く場として、 渋谷区広尾の聖心女子大学敷地内に「この場所に集うさまざまな人々が成長していく空間」という意味を込めた「BE*hive(びーはいぶ)」をオープンした。ここでは、展示・ワークショップスペースを展開している。

Q  BE*hiveでは現在、どのようなプログラムが用意されているのでしょうか?

現在は、難民・避難民、なかでも『日本にいる難民』というテーマでパネルや写真の展示、映画の上映、ワークショップを行っている。「自分がもし難民になったら」、「自分の隣に故郷から逃れた人が来たら。」一見遠いように感じる人の多い「難民」という存在を身近に感じられるようなスペースになっています。

Q  この難民問題、私たちとのつながりも 当然 ありますよね?

2つの意味で結び付きがある。1つ目は、難民を生み出している背景と私達の繋がり。 例えば、多くの難民を生み出している紛争。その紛争が勃発したり、長引いたり悪化したりしている理由として、日本を含む国際社会は大きく関わっている。2つ目は、日本に住んでいる難民の方々と私たちの繋がり。日本には、3万人の難民の方々が住んでいると言われている。つまり、日本全国で私たちと同じように毎日生活している難民の方々がいらっしゃるということは、直接的にも、間接的にも、関係しているということだと考えている。

Q  BE*hive、利用者からの反響はいかがでしょうか?

様々な反響を受けるが、一番反響があるのは、日本に住む難民の方々のエピソード紹介のコーナー。故郷を逃れ日本に来た彼らが、「なぜ故郷を逃れなくてはならなかったか」「日本に来て苦労したこと、どのように生活しているのか」「私たちに望むことは何か」ということを、写真とともに紹介しているスペース。それを見て初めて日本に住んでいる難民の方々の想いを知る方も多いようで、「難民というと可哀想というイメージだったが、ひとり一人が、私たちと同じように可能性とパワーを持った存在だということに気付いた」という声や「彼らが生きやすい社会作りをして行きたいと思った」というような感想をよくもらう。

Q  今度、どのような場として展開したい?

このスペースは、入場無料で、学生だけでなく一般の方々向けにも開放しているので、 まずは多くの方々に来ていただきたい。イベント等も多く実施しているので、より多くの方々に難民問題に興味を持ったり、考えを深めたり、身近に感じたりしてもらえるスペースにしていきたいと思っている。

~開発教育協会の活動、そしてBE*hiveについて

より詳しい情報は、番組サイトをご覧ください。

http://www.dear.or.jp/

https://www.facebook.com/ngoDEAR/

http://kyosei.u-sacred-heart.ac.jp/behive/