今朝は、認定NPO法人 JHP・学校をつくる会、副代表、青木一能 さんにお越しいただきました。

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Q  認定NPO法人 JHP・学校をつくる会、、、どういう団体でしょうか?

来年設立25年を迎えるカンボジアを中心とした途上国に対して教育支援を行うNPO。加えて、国内の災害などに対しても救援・支援活動を行っている。

Q  どのような経緯で発足されたのでしょう?

脚本家の小山内美江子が代表理事を務める日本生まれの団体。世界で起こる悲劇の犠牲者を助けたいと発足したが、特に1970年代半ばに悲惨な歴史を経験したカンボジアに対して、教育を通じて子どもたちの支援の必要性を感じ、設立された。

Q  具体的な活動内容は?

カンボジアを中心として小中学校の建設、そして音楽や芸術といった情操教育の支援事業を行っている。カンボジアにはこれまでに350棟の学校を建設し、最近ではネパールにも活動を拡げている。また、井戸やトイレも併設しているが、トイレの使用方法などの衛生教育にもチカラを入れている。

学校建設はハード面の支援と言えるが、近年頑張っているのは、音楽や芸術の科目を導入すること。これまでも独自に楽器屋画材の提供、講師の派遣等の芸術教育支援を行ってきたが、この実績を受けて、カンボジア政府から教科の設立(教科書づくりなどの分野)を委託された。

Q  音楽や芸術についての教育を独自に始めたんですね?

カンボジアのポルポト時代、学校は破壊され、教師や芸術家は無用なものだと排除されてきた。どこでもそうだが、社会の健全な発展は健全な教育から。カンボジアにとっても教育環境の整備と向上は不可欠だった。しかし、校舎は壊され、教師が不足している。そこで「なくなったものを再創造する」ことが重要だと団体は考え、支援を始めた。

日本では芸術を学ぶことは当たり前とされているが、カンボジアでは経済発展にチカラを入れるあまり、心の豊かさを育てる教科は軽視される傾向があった。「情操教育が人間に重要である」ことを信念に、引き続き取り組んでいく。

Q  青木さんご自身、カンボジアで子どもたちと交流された経験をお持ちと伺っているのですが、現地ではどのような発見がありましたか?

昨年12月に訪問した際に、団体が支援するCCHという児童施設でアートフェスティバルが開催され、そこに参加した。CCHとは「子どもの幸せセンター」と呼びうるもので、貧困に苦しむ子どもたちの支援を目的に作られた教育支援組織。そこでは沢山の子どもたちの笑顔に触れることができた。それを見ると、言葉では表せない子どもたちの生命力の育みを感じた。私も一緒に似顔絵を向かい合って描いてきた。

Q  私たち、リスナーが参加できることはありますか?

たくさんあります。JHPがカンボジアはもとより様々な場所で行っている支援事業に参加してもらい、世界で起こっていることを知ってもらいたいと思っている。これは、日本の将来に対しても大いに役立つものだと思っている。

例えば、大掃除の時期にはオタクにある余分なものの買取の一部がJHPに寄付されるプログラムや、古本の売却益の一部が寄付されるなどの仕組みも展開している。チャリティーカレンダーを買っていただく、という支援方法もあります。ぜひ一度、団体のウェブサイトをご覧頂ければと思います。

認定NPO法人 JHP・学校をつくる会