今朝は、大阪を拠点に活動されている「ダカラコソクリエイト」 発起人の谷島雄一郎さんお越しいただきました。

20170915come.jpg

Q  ダカラコソクリエイト、ユニークな名前ですが、どのような団体でしょうか?

テーマは「がん経験者の視点を新しい価値に変えて社会に活かす」働く世代のがん経験者「だからこそ」できることを、ワークショップを進めながら模索し、様々な分野・業種との連携によりクリエイティブな発想で形にするプロジェクト。

Q  発足のキッカケはなんだったのでしょうか?

発足きっかけは5年前の自身のがん罹患。及び2年前治療が行き詰ったこと、また、突然社会に支えられる側になったことで、自分の価値を見失いそうになった。いつしか「がん経験をがんになった経験を価値に変えて大切な人たちの生きる未来に何かを残そう。それが自分にとっての救いになるのでは」と考えるように。20~40代のがん経験者を仲間に加え、1~2ヵ月の1回程度のペースでワークショップを進めながら、若くしてがんを経験した自分達「だからこそ」できることを模索し、形にすべく大学や企業他、様々な分野・業種の方々と連携して活動している。

Q  経験者「ダカラコソ」の視点を交えた活動、内容について教えてください

サバイバーシップ(がん経験者が「らしく」生きるための生活術)の実現に対して、当事者しかわからない問題提起と解決策の提示ができるのが強み。例えば、社会にはがんに罹患した人をはじめ、辛さを抱えている人がたくさんいる。でも周りはどんな言葉をかけていいかわからない。逆に傷つけてしまうことも。だったら、その解決策として、自分達が闘病で辛かったとき、周囲からかけてもらって嬉しかった言葉を辛い気持ちに寄り添いながらも、誰でも使いやすく、社会に広がるようデザインできないかと考え、LINEスタンプ「癒し忍法 ニャ助とパ次郎」をリリースした。他にも様々な企画を<どうしたら素敵な未来がつくれるのか><大切なものを大切にするには>そんながん経験者ダカラコソの視点を交えて、ワークショップを進めながら検討している。がん経験者のためだけでなく、がんや医療の枠を超えて、広く社会に役立つようなプロダクトを生み出すことを目指しているところが活動の大きなポイント。

Q  活動を通して、谷島さんが気づいたのは、どんなことでしょうか?

違いにこそ価値があるということ。多様性は可能性になる。このプロジェクトにはがんを経験したという以外は、全くバックボーンのことなる様々な人が参加する。自分と違った人の意見にハッとする。がんにならなければ出会うことがなかった、ましてや一緒に何かをつくっていくことなど考えられなかった人たちとの出会いは、これまでビジネスマンとして求められてきた「生産性」と、自分や誰かを「幸せにする力」は一緒ではないと実感させてくれた。大事なのは、「何を目的にするのか」「何を大切にしたいのか」に常にフォーカスし続けること。がん経験というフィルターを通して、様々な違い持った人が、それぞれの関わり方で価値を発揮できるプロジェクトに育てていきたい。

詳しい問い合わせ先が掲載されている「ダカラコソクリエイト」のウェブサイトへは、こちらへ。

お話にあった活動以外のアクションも、ぜひウェブサイトでご確認ください。