今朝は、サッカーを始めとしたスポーツを通して、社会貢献活動をされている団体をご紹介します。NPO法人 トラッソスの 吉澤昌好さんお越しいただきました。

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Q  スポーツを通した社会貢献、ということですがトラッソス、どんなことをされているんですか?

知的障害及び発達障害のあるお子さんから大人の方までのサッカースクールとクラブチームの運営及び指導を行っている。また、スポーツを身近に感じてもらうため、指導者派遣を行い、各地に出向いてサッカー教室や運動教室を実施している。さらに、啓発活動として、健常児者との交流大会(copa&COPA)や障害の程度、年齢に関係なく参加できる競技会(全日本知的障害児・者サッカー競技会にっこにこフェスタ)を開催している。

Q  発足のキッカケはどんなことzだったのでしょうか?

私がJクラブの下部組織で指導をしていたなか、自閉症や知的障害の中学生と出会い、彼らの魅力に惹きつけられた。彼らのサッカー環境を調べたところ、容易に参加できる組織がなく、またあっても月1回しか機会がないという状況。健常児は週末に限らず平日も好きなだけ活動できるのにも関わらず、どうして知的障害の子ども達には受け入れる場がないのでだろう...。そこで、無ければ作ってしまおうと決心し、当時指導をしていた下部組織のクラブを辞め、トラッソスを立ち上げました。

Q  障害のあるお子さんもまざりあう大会について、教えてください。

健常児者や指導者、保護者に「トラッソスのような団体がある」ということを、知っていただくことで啓発になっていくのではないか?さらに、トラッソスの子ども達が将来何か困った時に、手を貸してくれるのは、同世代の健常児ではないだろうかと考え、サッカーを通して自然に交流して、色んな人間がいることを発信したいと思い立ち上げた。回を重ねるごとに、健常児者に知ってもらい理解してもらうだけでなく、相互理解を深めていくことが大切であることもトラッソスの子ども達や健常児者に教えてもらった。

Q  サッカーを通して、輪が広がっていますか?

「サッカー」というスポーツは、保護者の方々にとっては、非常にハードルの高いスポーツとして認識されています。保護者の方は「うちの子には無理」「ルールも難しいし、理解できないから楽しめない」と考えてしまいがち。なので団体では、保護者の方々への「サッカー」のイメージを変えていく作業も行っている。作業と言っても、現場で実際に参加してもらうことで「あれ?なんとなく出来てる!?」「楽しそうにしている!!」と感じてもらえるようにしています。お子さんも楽しんで自ら歩み出てくれることに繋げています。ルールよりも楽しさ、それぞれの達成感を大切にしている。

Q  スポーツを通して、どのような社会を築きたいと考えていますか?

障害の有無に関係なく、優しい社会を目指している。障害者雇用が進んできたが、課題や問題は山積している。トラッソスに参加してくれたお子さん、関わってくれたお子さん、それぞれが障害者として見られるよりも、「なんだか可愛いなぁ」「なんかほっとけないなぁ」というように『可愛がられる人間育成』を目的にしている。

トラッソスでは、

定期的に「障がい児の未来を見つめる指導者塾」というイベントを開催されています。

次回の開催は 9月23日(土)です。サッカーを通した活動と合わせて、ぜひチェックしてください。

NPO法人 トラッソス

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