今朝は、日本で、電話を主にした国際的なカウンセリングサービスを行う、東京英語いのちの電話(TELL)、ライフライン・ディレクターのスコージ・ヴィッキーさんです。
Q まず、「東京英語いのちの電話」＝TELLとは どのような団体なのでしょうか？
TELL(東京英語いのちの電話)は、東京在住の外国人コミュニティをサポートするために、心理相談と情報提供を目的として、英語によるいのちの電話として1973年に設立された団体。今は日本全国の外国人をサポートしています。
Q では、具体的な活動内容について、教えていただきます
設立以来、在日外国人コミュニティにおいて必要とされる国際レベルのメンタル・ヘルスケアの需要への対応に努めている。朝9時から夜の11時までですが、年中無休の無料電話相談や専門家による対面カウンセリングを提供してきました。
Q どのような相談が多いのでしょうか？
最も多く相談者から寄せられる悩みは、孤独、うつ、不安について。これは、世界中のいのちの電話への相談の状況と同じです。また、自殺願望、異文化や慣れない環境に適応できない、仕事での悩み、ドメスティック・バイオレンス、性暴力、いじめなどの相談、法律や単純にお医者さんを探したいというお問い合わせなどもある。
Ｑ しかし、それほど複雑で多くの悩みに応じることができる専門家を、東京英語いのちの電話ではどう確保しているのでしょうか？
1973年の設立以来、40年以上経ちますからその中で積み上げてきた知識、経験があります。が、それでも前例のない悩みを相談されることもあります。我々ができるのは、そうした悩みを抱える人に対して、あなたはひとりではないんですよ。私たちがいます。私たちはあなたのことを他人事を捉えていない、そう知らせることです。
Q さぁ、「東京英語いのちの電話」＝TELL、9月には、東京タワーで イベントを実施予定、ということでそちらについてもお話を伺いました。
世界自殺予防デーの9月10日、自殺という行為、そして自殺によって命を絶った人に対する認識を高めてもらうため、世界各地でさまざまなイベントが開催されます。
- その一環として、「東京英語いのちの電話」では
- 東京タワーの階段を登る「タワークライム」を企画します。
- 同じ日にはトーク、討論の場を設けます。
- 東京タワーを登るというのは初めての試みですが、
- 少しでも多くの方が参加して、自殺という、時に社会から烙印を押されることもある行為を防ぐためのアクションに参加していただきたいと思っています。
Q 私たち、リスナーはこの活動に、どう関わることができるでしょう？
驚かれるかもしれませんが、2003年以降、電話相談者の半数以上が日本人。毎年、80万人以上の日本人が仕事や留学などで海外へ出国しており、帰国後日本の生活への適応が難しいと感じる方も多くいる。私たちの団体が接触している人たちは日本人でもあるということです。ですから、東京タワーのイベントに来て、悩んでいる人へ、「一人じゃないこと、助けを求めるのは恥ずかしくないこと」を伝えるため、力を貸してほしいんです。
Q また、今後オンラインでのライフラインサービスも始まるそうです。
世界自殺予防デーの前日、9月9日から24時間体制のサービスを始めます。こちらはチャットでの対応になります。これによって悩んでいる若い人たちとつながることができると期待しています。また、人と対面、あるいは声と声のコミュニケーションが苦手な人にとってチャットは相談しやすいと感じています。
TELLについて、そして「TELL東京タワー・階段レース」に関するウェブサイト