今朝は、『スポーツ』と『ゴミ拾い』をかけ合わせた、『スポGOMI』というアクションをおこなわれています、一般社団法人ソーシャルスポーツイニシアチブ、代表、馬見塚健一さんにお越しいただきました。

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Q  さっそくですが、「スポGOMI」とは具体的にどんなアクションなんですか?

地域で行なわれている既存のゴミ拾いに、ルールを加えスポーツ化したもの。自分たちの住んでいる地域のゴミを、人任せにせず、自らの汗と情熱で解決しようというアクション。現在まで国内外でおよそ600回の開催実績があります。

Q  スポーツということは、ルールがあるんですよね?

開催場所が街中や、河川敷、海岸などどこでも競技エリアとなるため、 安全面に従事したルールと、競技性を高めるためのルールの2本立てで構成。チーム戦で1チーム5人でエントリーし、制限時間内に、チームで力を合わせてゴミを拾い、その質と量で競い合う。スポーツですが、安全上「走らない、早歩きはOK」というルールもあります。

Q  なぜ、このアクションを始められたのでしょう?

朝のランニング中に、ゴミを拾い始めたのがキッカケ。 体の動きや筋肉を意識しながら目に付くゴミを次々と拾っていくうちに、 汚いと思っていたゴミが、だんだんターゲットになっていった。これは、ゴミを拾う行為を自分なりにルール化(スポーツ化)したからだと気付きました。 既存のゴミ拾いをスポーツ化することで、ゴミとの向き合い方や価値観が変わるのではと考え、ルールを作成。2008年5月渋谷での初開催に漕ぎ着けました。

Q  このアクション、世界にも広がりつつあると伺いました。

昨年6月はロシアのトムスク州、11月はミャンマーのヤンゴン市でスポGOMIを開催しました。どちらの大会も大変な盛り上がりで、ロシアでは今年、モスクワ、トムスクでの開催、第2回目のヤンゴン市大会などの計画が進み、バンコク、キューバで開催の話しも出ています。

Q  先日は、都内でも大きなイベントを開催されたんですよね?

世界環境デーの6月5日に、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会主催で「東京2020 スポGOMI大会」を開催した。競技エリアは新国立競技場の周辺で、リオオリンピックの競歩で銅メダルと取った荒井選手をはじめ、日本を代表する競歩の3選手に参加していただき、よりスポーツさが増し会場が沸いた。

Q  多くの方に受け入れられているアクションだと思いますが、参加される方から どんな声が届いている?

競技の間はゴミが宝物のように感じるので、ゴミ拾いが本当にスポーツのように楽しめたことにみなさん驚いている。ただ競技が進むにつれ、「ゴミを発見した方が嬉しいが、本来なら無い方がいいんだよね...。」というちょっとした違和感を感じはじめます。 その妙な胸へのつっかかりが環境意識への気付きだと思っています。スポGOMIに参加した方々はみんな、日常の生活で落ちているゴミが目に飛び込んでくるようになったと言います。そんな感覚になった人は絶対にゴミを捨てません。

Q  最後に、団体が目指す未来を教えてください

ゴミ拾いをスポーツ化できるのは、日本人の感性だけだと思っている。 私たちはこのスポGOMIを、日本発祥のソーシャルスポーツとして世界に発信を続ける。今回、オリパラの皆さんとの大会で大きな弾みをいただきました。 そして、私たちが目標とする、「スポーツの力で、国や地域の社会課題を解決する」というテーマの下に、ゴミ以外の社会課題解決にもチャレンジして行きたいと思っています。

「スポGOMI」、詳しいスケジュールが掲載されたウェブサイトをご覧ください