今朝は、NPO法人ポレポレ、代表理事の高橋邦之さんにお越しいただきました。

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Q  NPO法人ポレポレ、、、どんな活動をされている団体?

ポレポレは、スワヒリ語で「ゆっくり」という意味。新興国の作り手や文化に寄り添い、伴走しながら、職人への技術協力、手工芸品の流通支援などを通じて、社会的課題の解決に取り組んでいる。

Q  具体的には、どのような活動をされている?

チャンタ・ヌオンという元難民の女性がカンボジアで立ち上げた工房で作られた製品の日本流通をサポートしている。ただし、ただ売れば良いと考えているわけではなく、東京芸術大学の専門家を現地に派遣したり、ボランティアや他団体の力を借りて現地でメイクのワークショップをしたり映画の上映会なども手がけている。

Q  その「商品」というのは、どういった物なんでしょうか?

カンボジアでは、8年間にもおよぶ悲惨な内戦がありました。チャンタさんは、祖国復興のためカンボジアに帰国し、ホスピスをたちあげた。貧しさのあまり売春婦にならざるをえず、エイズにかかってしまった女性が、次々と亡くなっていった。その悪循環を変えるため、地元の女性たちと共に、読み書きのできない女性の自立を支援するためのNPO「Stung Treng Women's Development Center」を立ち上げ、同時に織りのトレーニングをし、職人として自立できる工房を設立。「メコンブルー」というブランド商品の販売を始めた。

Q  カンボジアの女性雇用については、未だに問題も多い?

子守や家事手伝いなどをさせられ、学校に通えなかった女性がまだたくさん居る。簡単なマニュアルも読めないため、そもそも女性の職が少ない一部の地域では、さらに機会を失い、人身売買の被害にあってしまいます。

Q  その雇用問題解決のための商品が、「メコンブルー」ですね?

チャンタさんの14年間のたゆまない努力により、これまで500人以上の女性と子どもたちの生活を支える事業にまで成長させた。売上は、給与だけでなく、識字教育、シェルター、病院、昼食支給、託児所など、女性とその子どもたちのために使われている。

Q  メコンブルーの商品、実際にお持ちいただいたのですが、、、シルクで作られているんですね。

これまでユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の手工芸部門で3度の栄冠に輝いた。元・マラソンランナーの有森裕子さんからも「カンボジアの女性たちがいかなる困難にあっても、聡明で勤勉であることを伝えてくれる」、「しっとりとした風合い、光によって変化する色合いに感激し、手織りのあたたかさを感じました」と、推薦をいただいている。

Q  私たち、お聞きのリスナーの方が出来ることはなんでしょう?

ぜひ、これらの商品を手にして欲しい。オンラインショップ、そごう横浜店でも販売されている。メコンブルーの製品を通して、織り手の女性たちを輝かせ、勇気づけ、そして彼女たちの人生を変えられるということを多くの人に知ってほしいと私たちは願っている。

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Q  課題は山積だと思いますが、改めて、ポレポレが目指す社会について、教えてください。

これからも製品の高いクオリティーと、この活動の意義を理解してくださる方を増やしていきたいと考える。消費は、日々の買い物を楽しみながら、最も気軽に世の中を変える手段のひとつ。私たちは品質の向上を目指すとともに、製品に、愛着を感じてもらうため、どこで、誰によって、どのような想いで作られたのか伝え、生産国の人々との繋がりを築いていきたいと思う。

ポレポレの活動について、そして「メコンブルー」についての情報は下記サイトへぜひアクセスをお願いします。

http://www.poreporejapan.org/

http://mekongblue.jp/