J-WAVEではウインター・キャンペーン「Sing a Song」お届け中ですが、時には 歌を歌うなど、遊びやユーモアを通して、入院中の子どもたちを元気づけよう、というアクションがあるんです! NPO法人 日本クリニクラウン協会の熊谷恵利子さんにお越しいただきました。

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Q  「日本クリニクラウン協会」、どのような団体なのか、熊谷さんからご紹介いただけますか?

病院を意味する「クリニック」と赤い鼻を付けた道化師「クラウン」を掛け合わせた造語。入院生活を送る子どもたちのいる病室に道化師が定期的に訪問。ユーモアや遊び、コミュニケーションを通じて、入院中の子どもたちの成長をサポートしている。

Q 具体的に、どのような活動をされているのでしょう?

色々な子どもたちが病棟にいる。クリニクラウンは、病室を個別に訪問するが、何か決まったパフォーマンスをしたりプログラムをするのではなく、今その時の子どもたちの気持ちや状況を察知して遊びを変えていく。クリニクラウンのコミカルな動きが面白いと思う子どももいれば、一緒に音楽を演奏したり、時には皿回しに挑戦したりすることもある。遊びの共通体験を通して、病室にいる子ども同士が仲良くなれるようにしたり、子どもが主体的に遊んだり、自信や達成感が持てるように関わっています。

Q  子どもたちの反応はいかがですか?

クリニクラウンのことを楽しみにして、訪問中ずっと点滴を押しながらついてきてくれる子どももいる。笑わなくなった子どもが、クリニクラウンとの関わりで笑顔を見せてくれ、ご家族や病棟のスタッフの方がすごく喜んでくれたりということも。

Q  最初は、びっくりしちゃう子どももいますか?

中には、警戒してお母さんにギュッとしがみついて、隠れる子どもがいたりするが、少しずつ子どもの様子を見ながら関わり方を変えていくと、だんだん緊張がとけて、一緒に遊ぶことができたり、短時間でも子どもの変化や成長を感じることが多くあります。



Q  熊谷さんが活動を通して感じることは?

子どもの持つ前向きなチカラは本当にすごいと感じる。ターミナル期(病気が治らない)の子どもたちと関わることもあり、病棟のスタッフから、「最近しんどくてずっと横になっているので、顔だけでも出してほしい」と言われ、病室を訪問すると、本当にしんどい状況が伝わってくる。ただ、クリニクラウンが病室に入ると、身体を起こして「遊ぶ」と言ってしんどい中、身体を起こしてくれ、一緒に遊ぶことができた。訪問後、病棟スタッフからは、「久しぶりにみた笑顔で、家族がすごく喜んでいた」と伺った。子どもたちはどんな厳しい状況でも「遊びたい」「楽しみたい」「人と関わりたい」という気持ちを持っていることを教えてもらった。

Q  日本クリニクラウン協会、課題はなんでしょうか?

たくさんの病院から「来てほしい」という声をいただいているが、人材不足と財政的な制限があり、病院にクリニクラウンの訪問を待っていただいている状況で、クリニクラウンの仲間が必要になっている。たくさんの方々の、入院中の子どもたちに『こども時間』をたくさん届けていきたいという想いに支えているが、日本には無かったこの活動が、10年20年と定着していくために頑張っていきたい。

Q  私たちやリスナーの皆さんにできる支援はありますか?

毎年8月7日の12時から1分間「全国どこにいても赤い鼻をつけて笑顔を贈りあおう」というチャリティイベント「レッドノーズディ」を開催している。このスポンジ製の赤い鼻はチャリティグッズで1個300円寄付していただくとプレゼントしている。是非チャリティイベントに参加していただき、皆さんと一緒に笑顔を贈りあえたらと思っている。より詳しい情報は、番組のウェブサイトにリンクを掲載します。ぜひチェックをお願いします。

日本クリニクラウン協会