今朝お越しいただいたのは、国際NGOプラン・インターナショナルの後藤亮さんです。

Q プラン・インターナショナルというと、女性支援の取り組み「Because I am a Girl」というアクションを呼びかけている団体です。改めて、どんな取り組みか、お話いただけますか?

世界では「女の子だから」という理由で6200万人の女の子たちが小中学校に通えていない。そんな彼女たちが"生きていくチカラ"を身につけられるように、世界中で展開しているキャンペーン。教育や職業訓練を受けることで、早すぎる結婚や女性への暴力は減少、社会全体に前向きな変化をもたらすことができる。

Q 「女の子だから」という考え方をなくしていこうとするアクションですよね

ジェンダーの平等は、男性も含め、より自由で生きやすい社会をもたらすと考える。世界の女の子に明るくそして力強く生きてほしいという願いを広めるために、日本では、モデルの森星さんが「Because I am a Girlエンジェル」をつとめている。

Q そこで、「ジェンダーの平等」を呼びかけるイベントを明日、吉祥寺で行われるんですよね?ご紹介いただけますか?

女の子の権利を実現するのが、「Because I am a Girl」キャンペーンの目的だが、欠かせないのは、男性からの理解とアクション。そこで、吉祥寺駅近くの【井の頭恩賜公園】において、「ボーイズ・フォー・チェンジ!~『お掃除』と『チア』で変革を~」というイベントを、明日の午後2時から実施。参加する男性陣が「おそうじ男子」となってジェンダー平等を訴える。(国連で制定された10月11日の「国際ガールズ・デー」に向けて、少しでも途上国の女の子やジェンダーの問題に目を向けていただく機会になればと思う。)

Q  具体的には、どんなイベントなんでしょうか?

井の頭恩賜公園のステージに参加者が集合、午後2時から清掃活動を行います。その間に、MCが、「おそうじ男子」の背景、ジェンダー平等の課題、国連が定めた10月11日【国際ガールズ・デー】のことなどを紹介。3時ごろには、明治大学男子チアリーディングチームの「ANCHORS」が登場して、パフォーマンスを披露します。

Q  男性のチア・パフォーマンス! ユニークですね!

「チアリーディング」という、いわば「女性の世界」のものとされていたものに男性が取り組み、男性・女性の役割分担に変化を起こしている点で、「ANCHORS」はふさわしいと思い、参加していただく運びになった。

Q そもそも何故「男子のお掃除」が「ジェンダーの平等」と結びつくのでしょうか?

このイベントは、ルワンダの学校ではじめられた「ボーズ・フォー・チェンジ」という男の子グループがモデル。ルワンダは、女の人への差別や暴力が大きな課題となっている国で、学校では、女の子は教室においても、意見が軽んじられるという風潮があった。そこに、一部の男子生徒たちが、女の子の差別や暴力のない学校をつくろうと「ボーイズ・フォー・チェンジ」が立ち上げ、「女性の役割」とされていたお掃除を率先して行う姿を示すようになった。このアクションをキッカケに、生徒たちの意識を変えていったという背景がある。

Q それを受けて、「男性のお掃除」をイベント化したんですね!

女の人が自由に生きるために男の人からの理解とアクションが欠かせないというのは、ルワンダであっても、日本であっても同じことではないかと考える。女の人に対して「女はこうするべき」という役割を押しつけて、選択肢を制限する。まだ日本でも思いつく事例があるのではないでしょうか?だからこそ、身近なテーマの一つとして考えていただき、ぜひイベントにお越しいただきたい。

Q 明日の午後2時から、井の頭恩賜公園でイベントが開催。誰でも参加が出来るんですよね?

お掃除への参加は締め切ってしまいましたが、イベント自体の観覧は自由。女性の方々、また、男性の方にもご参加をいただきたい。男女の"固定化された"役割意識を変えようと発信するイベント、ぜひ支援を通してつながる気持ちをお持ちいただけたらと思う。

Q さらに、国際ガールズ・デーに関連したイベントもプラン・インターナショナルでは予定されているそうですね?

女の子のエンパワーメントを促進することを目的に国連で定められた「国際ガールズ・デー」を記念して、10月9日(日曜日)代官山CARATO71で、「GO, LEARN, CHANGE! 未来を変えるガールズ・パワー ~ルワンダの女の子たちを迎えて~」というイベントを開催。ルワンダの女子中学生2名とジェンダー問題の専門家、女性装の東京大学教授・安富歩さん、モデルの森星さんが参加して、フォーラムやチャリティ・抽選会を用意している。詳しくは「国際ガールズ・デー2016特設サイト」をご参照ください。

詳しいイベントの情報は、番組のウェブサイトへ

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