今朝お越しいただいたのは、鎌倉を拠点に活動されている、NPO法人ルートカルチャー理事長の瀬藤 康嗣さんです。

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Q 「ルートカルチャー」とはどのような団体でしょうか??

2006年より鎌倉出身・在住のアーティスト・クリエイターが集い、音楽・アート・文学・ダンス・シンポジウムなどジャンルを横断するイベントやワークショップなどを開催して「鎌倉ならでは」の文化活動を行っている団体。地域間交流(インターローカル)活動にも積極的に取り組んでおり、ニューヨーク、パレスチナ、福島、伊勢、益子など、国内外のローカルな文化団体との交流もさまざまな形で行っている。

Q  地域に特化した団体、、、発足のキッカケは?

鎌倉には、市に寄贈されたものの、有効活用されていない歴史的建造物が多数存在する。こうした歴史的建造物を「文化的な用途に使えるといいね」、という話が同世代の間で盛り上がったのがキッカケ。

Q  鎌倉にはクリエイターの方も多く住まわれている印象があります!

全国的、国際的に文化やアートの領域で活躍している方が多数住んでいる鎌倉。こうした方々が、鎌倉の外だけでなく、地域の中で活動できる場所を作ることができれば、鎌倉という街がもっと面白くなるのではないか、とも考えた。

Q 発足から10年になりますが、これまでどのような活動を?

市内、市外での交流活動の他に、毎年ではありませんが、「ルートカルチャー・フェスティバル」という形で、鎌倉に所縁のあるアーティストが出演する複合型イベントの企画運営をしてきた。2015年からは、他の団体とも協力しながら「鎌倉 海のカーニバル」という形に発展してきています。

Q その「鎌倉 海のカーニバル」、今年の開催日が近づいているんですよね?

今年は8月27日と28日、鎌倉海浜公園・由比ケ浜地区で開催。鎌倉は、ノーベル賞を受賞した川端康成を始めとする「鎌倉文士」と呼ばれる文化人が住まい、彼らが地域のなかで文化活動が行ってきた地域。その代表的な取り組みに「鎌倉カーニバル」、自由大学「鎌倉アカデミア」があったが、今年は、地域の団体や人々が協力しあいながら鎌倉文士の精神を引き継ぎ、「鎌倉 海のカーニバル」と「海のアカデミア」という形でイベントを開催する。

Q 「海のアカデミア」というイベントもあるんですね?

7月18日から開催していて、地域に暮らす専門家(東大名誉教授の養老孟司先生や、漫画家の五十嵐大介さん)たちが指導者となり、アウトドアブランドのパタゴニアの鎌倉店にも協力を頂きながら、海について楽しく学ぶ機会を作っている。こちらはお子さんたちの夏休み自由研究にもぴったり。ちなみにこの後、パーカッショニストの小林武文さんを迎えてイベントを開催(19日)。来週中にも開催が予定されているので、エントリーをお願いします。

Q あと、「鎌倉 海のカーニバル」というのは?

「海のアカデミア」で学んだこと、作ったものを発表する場として「鎌倉 海のカーニバル」を開催。この日には、鶴田真由さんや高橋源一郎さんなどにゲストに来ていただいて、家族で楽しく海に触れ・考える機会を作る。当日は地引き網をやったり、鎌倉の名店が沢山出店するマーケットがあったり、音楽の演奏や盆踊りもあるので、ご家族連れで楽しんで頂ければと思います。

Q 地元、鎌倉に深く関わることで見えてきた発見、教えてください。

地域に深く入れば入るほど、一つの問題に対していろんな考えを持った人たちが地域に住んでいることに気づきます。たとえば「世界遺産への賛否」とか「海水浴場や観光客がもたらす問題」など。こういう問題に対して、周りに流されず、しっかりとした自分の考えを持っている人が多い。来週開催される「鎌倉 海のカーニバル」も、単にみんなで一つのイベントを作る、というのではなく、それぞれの人や団体の考えや特色の多様性が見えるようなものになると良いと考えています。

※「鎌倉 海のカーニバル」は8月27日、28日

鎌倉海浜公園・由比ケ浜地区で開催。チェックをお願いします。