●今朝お越しいただいたのは、NPO法人tadaima!代表理事の三木智有さんです。

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Q ユニークな団体名ですが、どんな活動をされているのでしょうか?

NPO法人tadaima!は、日本の家庭を10年後、20年後も「ただいま!」っと帰りたくなる家庭にしよう!をビジョンに、【家事シェア】を推進するため、2011年11月22日(いい夫婦の日)法人設立した団体。

Q 呼びかけが必要ということは、、、家事のシェアが進んでいない?

日本男性の家事育児に対する、参加度の低さは世界的に見ても低い。「国際社会調査プログラム」2012年の調査では、日本の男性の家事分担率は18.3%という数字。世界で最も低い値。一方で、平成26年度の内閣府調査によると、男性は「男性も家事。育児を行うことは当然である」、女性は「子どもに良い影響を与える」という回答も出ている。思ってはいながらも、実行に移せていないのが現状。

Q そもそも団体設立のキッカケは?

妻と結婚をする前、同棲をすることになり、彼女が我が家に引っ越してきた。妻の荷物がたくさん入ってくる中、ピンク色の洗濯カゴがどうしても許せず買い替えを提案。ただ「洗濯をしない人に、洗濯カゴについて文句をいう権利はない」と言う妻の言葉に、家について対等な意見を言うためには自分も家事をしなくてはいけないと感じたのが、家事について考えた。

Q 家事のシェア、、、三木家では成功した?

家事シェアは夫婦が5:5で家事分担をすることが目的ではない。家庭内の家事育児が家族事になるための関係性を築くことを言います。男性にとって、家が居心地の良い場所であるために、家事シェアの必要性を感じ、その"家事シェア"を推進する活動を始めました。

Q 「ただいま」の具体的なアクションを教えてください。

家事シェアを促進させるために3つの事業を行っている。一つは、家事シェアプロモーション事業。パパ向け家事講座や、家事シェアを啓蒙する活動。さらに、子育て家庭のモヨウ替え事業。家事育児動線を抜本的に見直し、家族が暮らしやすくなるための部屋づくりコンサルティング。最後にKIDS家事PROJECT。子どもと親御さんに「危ない」「きれい」「ありがとう」の感覚を通して、家庭での家事体験を促進させる親子向け家事講座の開催。

Q 活動を初めて、三木さんが気づかれた点は?

先のアンケートにもあったように、男性も家事育児をするべきだ、と言う価値観は一般的になってきた。ただ、まだそれが現実のものになりきっていない。または「やるべき」の感覚が男女で大きな差があると感じる。そして、実は男性側の「一家の大黒柱であるべき」と言うプレッシャーや、「働く」以外の選択肢がない社会的価値観、その結果起こる長時間労働など、様々な問題があることを知った。

Q 10年後、20年後もtadaimaを気持ち良く言える家庭を広げるために、私達が出来ることはどんなことでしょうか?

まず何よりも大切なのは、自分の家庭や家族と改めて向き合うこと。特に男性は、忙しい毎日の中で妻とのコミュニケーションをサボりがち!1日5分でも良いので、しっかりと向き合って言葉を交わすことですれ違いを減らすことができるはず。そして、子ども達にも家事をする習慣を身につけさせてください。僕たちの子どもに、いまぼく達や妻達が抱えている不満を持ち越さない。そのためにも、ぜひパパが家事する姿を子ども達に見せてあげて欲しいと思います。