今朝お越しいただいたのは、スマートサバイバープロジェクト副代表理事の外所一石さん。

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Q  スマートサバイバープロジェクト、まずはどのような団体なのか、教えていただけますか?

スマートサバイバープロジェクトは、東日本大震災を通して得られた教訓を活かして、子どもたちの命を守り、社会に役立つ仕組みを広め、希望に溢れた未来を切り拓くプロジェクトを支援する団体。団体代表の西條剛が東日本大震災で支援活動を行っており、その活動を通して得られた教訓を活かして発足。

Q  具体的な活動内容は?

必要な人に必要な支援を必要な分だけ届けるシステム、「スマートサプライ」の提供や、いのちを守るための講演、ワークショップ等を提供する「スマートアクション」、機能性とデザイン性を兼ね備えた防災グッズ等を開発する「スマートプロテクター」、といった活動を行っている。

Q 熊本地震の被災地でも活動されているんですよね?どのような仕組みで被災地支援を?

被災地支援の取り組みとして、「必要な人に 必要な支援を 必要な分だけ届ける」システム、スマートサプライを用いている。

Q 被災地に「必要な物資を届ける」、、、必要な物資というのは?

被災地への物資支援で問題になるのは、避難所に本当に必要な物資が届かない、または特定の物資が過剰に集まってしまう、といった問題がある。また支援する側としては、募金等で集められたお金がどのように活用されるかが見えにくいので、支援を少し躊躇してしまう、といったケースも。それを解決したいと考えた。

Q 「現地では何が必要なのか」を知った上で、支援することができる?

スマートサプライは、「本当に役立つのであれば、できることはしたい」と思っている方の気持ちに応えるため、今、誰が、何を、いくつ必要か?や、支援の進捗状況をグラフや写真で「見える化」し、必要な人に必要な支援を必要な分だけ届けることができるものとなっている。またお届けした後は、必ず報告も行っている。

Q  関東にいる私たちが スマートサプライを使用するためには?

まず、必要となる物資を直送する 「ダイレクトサプライ」、Amazonの欲しいものリストを効果的に活用する 「Amazonサプライ」、現地購入する「ローカルサプライ」、クレジットカードで、現地で活動する団体やプロジェクトの活動実費を支援する「スマートファンド」の4種類があり、支援方法を選んで支援ができる。

Q 利用者からはどのような声(感想)が届いていますか?

「1クリックで被災地の方とつながり、自分が何に対して支援したかが明確になった上で、少しでも役に立ったと実感できることがうれしい。」というお声。さらに支援団体からは「支援金を細かく調達できるので、繰り返し支援活動ができて助かる」「支援が必要な現地の様子や支援後のご報告、現地のフォローなどに時間をかけられるようになり、心や熱意を注ぐべき部分に人力を使える、理想的な姿だと感じた。と感想が届いた。

Q その支援を受ける、被災地の方からは?

「必要なものが必要な分だけ届くのでありがたい」「「誰が」「何を」届けてくれるのかわかるのはうれしい」「物資だけではなく、支援者からの応援メッセージもあるため、状況を知ってもらえているという点でもつながりを感じられる」

Q 熊本地震から2ヶ月が経とうとしています。今現地で必要なモノはなんでしょう?

学校再開に伴う教育支援や、乳幼児など小さなお子さんを抱えたママさんのサポート。さらに、珈琲、お風呂、マッサージなどの「ほっ」とできる時間の提供。不安定な電源確保や、梅雨や夏を迎えるにあたって、感染症予防グッズなど。

スマートサバイバープロジェクトでは、【どのような技術を持ったボランティアが必要なのか】ウェブページを観るだけでわかり、そのボランティア登録もできるので活用してほしい。

Q 私たちにできることは何でしょうか?

自分の気持ちを大事にすることと、この出来事を風化させないことだと思う。「役に立たない」「迷惑になるかも」「偽善者になりたくない」など、元々被災地を心配する気持ちが、これらの感情によって動けないことがあるのがもったいないなと感じている。

また現地の方々の状況を想像する、心を寄せる、といった、「忘れない」ということも大切。まずはスマートサプライをご覧いただき、現地で必要な支援を知っていただければ。そして、カップラーメン1つからの支援が可能だということを実感いただき、SNSで共有するなど行動してもらえると有難い。