藤代 おはようございます。今朝は最近の株価の乱高下についてお話します。まず相場の下げについて悲観的な報道がなされていますが、金額の幅はさておき、下落率でみた場合は過去に何度もあったレベルなんです。

J.K.:アメリカでの下落はニュースになり、日本も追随しています。。

藤代:アメリカ株はこれまでかなり割高なところまで買われていましたから、いよいよその時が来たかという印象でした。ありとあらゆる指標が株価の過熱感を示していましたので、バブルの一歩手前でそれが調整を始めた、といったところです。日本株の場合はそれほど割高ではなかったですが、アメリカが下落すると世界中の株が下落するというとばっちりの形です。

J.K.:今までのアメリカの株価上昇はバブルだったということですか?

藤代:過去、世界で起きたバブルに比べると、今の米国株のバブルは程度が小さく、Flothと表現する人もいます。

J.K.:フロスというのは、カプチーノなど浮いている小さな泡ですよね。そもそも株価がフロスというのはどんな状態ですか? 

藤代:日本では、単に景気が良いことをバブルと言ったりしますが、一般的には「株や不動産の極端な値上がりを前提にそれらを買い漁ることがブームになっている状態」を言います。それは過去どんな状況で発生したかというと、金利が経済の実力に比べて低い状態が長く続いた時です。現在アメリカは経済成長率が4%、一方で金利は10年金利で2%半ばです。経済成長率4%の状態は、4%の利益が見込める事業案件、投資物件がゴロゴロあるイメージです。そうしたときに金利が2%半ばであれば、無限に借金して、無限に投資すれば、利益も無限になります。つまり、金利が低すぎると、過剰な投資が発生します。最近のアメリカは金利が低い状態が長く続いていましたので、今回、久しぶりに金利が上昇したことで、一気に株が売られただけのフロスという理解です。景気が良くても株価が下がるのは、このような理由からです。