藤代:おはようございます。今朝は今年から始まった「積み立てNISA」についてお話ししたいと思います。

J.K.:そもそも「NISA」とは何でしょうか?

藤代:「NISA」とは個人投資家が株や投資信託で利益を得た場合、毎年120万円までの投資額に対して、最長10年間利益に対する税率20%が非課税になるという制度です。例えば10万円の利益があると、本来は20%の税率で2万円の税金がかかるのですが、NISAでは、それが非課税になります。個人の投資を促すという目的もあって2014年にスタートしました。

J.K.:それに対して、今年始まった「積み立てNISA」は何が違うのですか?

藤代: 新たに始まった「積み立てNISA」は、投資額は毎年40万円と少なくて、期間が従来の10年から最長20年に伸びました。より長期の運用に適した仕組みになっています。投資家は従来型「NISA」と、「積み立てNISA」のうちどちらか選択することができます。詳しくは金融機関の窓口等で調べていただきたいのですが、一つの考え方として、投資に慣れていない方は「積み立てNISA」の方が適していると思います。というのも運用期間が長いので、どこかの時点で利益がでる可能性が高くなります。

J.K.:当然利益がでないと非課税のメリットはありませんよね?

藤代: そこでもう一つ似たような制度ですが「IDECO」というものがあります。これは企業年金がない方などが加入できる年金積立で、投資信託などを通じて積み立てるものです。これですと掛け金そのものが、所得税の計算から控除されるので、利益が出なくても税制上のメリットを受けることができます。このように「NISA」「IDECO」「積み立てNISA」と、税金の優遇制度が3つありますので、年はじめというタイミングで 、これら制度をチェックすることをお勧めします。折しも最近の株高で、長期でみると、株式のパフォーマンスが預金よりも良いことが証明されましたので、こうした制度を活用してじっくりと株式に投資してみるのも良い選択肢だと思います。