今週は第一生命経済研究所の藤代宏一さんに変わり、西濵徹さんに解説していただきます。

西濵: おはようございます。来週12日から国連総会が開催されます。そのなかで重要なテーマになるであろう「SDGs」について紹介します。

J.K.:重要なテーマ「SDGs(エスディージーズ)」とは、どんなことでしょうか?

西濵:「SDGs」とは、Sustainable Development Goalsの略で、日本語にすると「持続可能な開発目標」と訳されます。2015年の国連総会で採択された2030年までを対象にしている中期的な世界共通の行動目標になります。今年7月にピコ太郎さんがPR動画に出たなんてニュースがありました。

J.K.:その「SDGs」ではどういう目標が掲げられているのですか?

西濵:「貧困をなくす」「飢餓をゼロに」「気候変動に具体的な対策を」「産業と技術革新の基盤をつくる」など17の項目で構成される目標になります。先ほど例に挙げたピコ太郎さんのPR動画は、日本政府がSDGsを積極的に推進する方針を示したものになりますが、実のところ企業レベルでもSDGsに対して積極的に取り組む動きが出てきています。

J.K.:具体的にはどういう動きが出ていますか?

西濵:企業の中には、自社の製品や技術に温暖化対策や環境負荷の低減などの認定制度を取り入れるところもあります。さらに、経団連は会員企業向けの行動指針に当たる「企業行動憲章」にSDGsの理念を取り入れる方針を決めています。また投資の世界においてもSDGsの理念を重視する形で、企業などの環境、社会、ガバナンスの取り組みを評価する「ESG投資」の動きも出ています。今後はビジネスを行っていく観点でも、企業や個人があらゆるレベルでSDGsの目標達成に向けて連携・協力していく可能性が広がるとみています。これからの社会、そしてビジネスのキーワードとして、ぜひ覚えていただきたいと思います。

J.K.: 第一生命経済研究所の西濵徹さんでした。ありがとうございました。