藤代: おはようございます。今日は「株の配当金」について。今の時期は3月決算の企業配当金が株主に支払われているので、そのしくみなどについて。

J.K.:配当金は一種の利息のようなのですよね

藤代:株式投資というと、値上がり益を狙うイメージが強いですが、最近は配当金目当てで株を持つ人も多いようです。配当金の利回りは、上場企業の平均で2%強あります。なので100万円分の株を持っていると、2万円の配当を受け取れるという訳です。ただし、これはあくまで平均で、なかには利回りが5%を超えるような企業もあるので、その株は個人投資家に人気です。

J.K.:配当金の多い企業はどんな企業が多いですか?

藤代:配当は、企業が利益の一部を株主に還すことなので、基本的には企業の利益が増加すると配当も増えます。業績が安定している企業の配当金は安定しますし、反対に業績の変動が大きいと配当金も大きく変動する傾向があります。それから配当金が安定的に増えている会社は、株価も安定する傾向にあります。製薬、日用品など景気の変動に左右されないものを作っている企業やガス、通信、鉄道などがそれに該当します。

J.K.:ということは配当の多い企業の株がいいということですか?

藤代:そうとはも言い切れません。なぜなら配当金を株主に払うということは、裏を返せば、その会社が将来有望な製品、プロジェクトを持っていない、使い道がないからおカネを還しているという解釈も可能です。グングン成長している企業は借金して、儲かる事業に投資しますから、配当金で株主に還すことは二の次ともいえます。それなので場合によっては、配当金の増加が、その企業の成長余力が乏しくなっているとみなされ、株価が下がるという要因になることもあります