藤代:おはようございます。本日は月の最後の週の金曜ということで「プレミアム・フライデー」についてお話しします。今日で3回目ですが、過去2回の実績に基づいて、どういった影響があるのか確認してみたいと思います。

J.K.:2月から始まって、どれくらいの人が実践しているのでしょうか?

藤代:プレミアム・フライデーの狙いは、長時間労働を是正すると同時に、消費のための時間をつくることによって、消費を促すことです。どれだけ浸透していたかを確認すると、3時に仕事を切り上げた人は、ある調査によると4%、別の調査では15%と、調査によって幅がありますが、いずれにしても、かなり少ない印象を受けます。だた、月末に近く、忙しい人も多いので、そもそも50%とかいう数値を期するのに無理があるのではないでしょうか。個人的には、最終週の金曜日にこだわらずに徐々にこうした取り組みが広がっていけば、それで良いと思う。

J.K.:消費にはどういった影響がでていますか?

藤代:政府の「家計調査」という統計で確認すると、外食と旅行が伸びていました。まだ2回しか実績がないので、このデータに対する信頼性はさほど高くないのですが、それでも早帰りが消費を伸ばすという関係は、おそらく正しいと思われます。

J.K.: 今後のポイントはなんでしょうか?

藤代:個人的には「モノ」消費ではなく、「コト」消費、すなわちサービス業に期待しています。モノは時間がなくても買えますが、レジャー、習い事、映画、音楽、エンタメなどは、やっぱり時間が必要。また業者側も土日に集中するよりも商売がし易くなると思います。