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STORY

2024.04.13

編集者、ジャーナリストの鈴木正文さん

++ Introduction ++

鈴木正文さんは、業界紙の英字記者を経て、
1984年、自動車雑誌「NAVI」創刊に参加され、キャリアをスタート。
その後、「ENGINE」や「GQJAPAN」などで編集長を務められ、
フリーに転身されてからは、
マルチプラットフォーム「ツァイトガイスト」を主宰。

新聞や雑誌などで
ファッションや時計。ライフスタイル、様々な連載をされています。

中でも最近、印象的だった仕事としては
坂本龍一さんの最後の語おろしの自伝である
『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』(新潮社)において、
聞き手を務め、巻末の「著者に代えてのあとがき」を執筆。

2001年9月11日に起こったアメリカでの同時多発テロ。
その後には報復戦などが起こったりとしていた時期に
坂本さんは「非戦」という本を出版されました。
その本に感銘を受けた鈴木さんは、
坂本さんに取材しにニューヨークへ、
それがきっかけとなり鈴木さんと坂本さんと交流がはじまったそう。

その後、坂本さん初となる自伝「音楽は自由にする」も
鈴木さんが聞き手になり、ENGINEで連載、
それをまとめたものが2009年に出版されました。
その後、2011年3月11日に起こったのが、東日本大震災。
坂本さんは、音楽家としてというよりも、
活動家として積極的に支援活動を行いました。
並行して音楽的にも、2013年には東北の子供たちを集め
坂本さんが監督を務め演奏活動を行う、
東北ユースオーケストラを始められました。

そんな震災の津波により、被災したピアノを坂本さんは
ピアノの調律された音は人間の感性によって構築された音で
被災したピアノの音はむしろ自然に戻ろうとする音なんじゃないかと
お話しされたそうです。
そんなピアノを引き取り、支援活動に繋げたり
ミュージカル「TIME」を通して、
「時間なんてない」と晩年おっしゃっていたそう。

そんな姿を見て
軽量化できない時間、精度として音楽とされないものに
思考を重ねた方だったと鈴木さんは近くで見ていて感じたそう。

++ Until now ++

鈴木さんがファッションに興味を持ち始めたのは
中学生の頃、英語の勉強として
東京に開設された米軍のラジオ局「FEN」を聞いていたことがきっかけ。
当時、流行っていた音楽も併せファッションに興味を持っていったそう。
ボビー・ヴィントンやエルヴィス・プレスリー、ザ・ビーチ・ボーイズなど
アーティストが着ている服が流行し、アイビールックが浸透。

現在でも流行の音楽に併せ、流行のファッションも変化しますが
昔からそういった傾向が見られたとのこと。

長きに渡り、音楽・ファッション・カルチャーを見てきた鈴木さんが
衝撃的だったのは・・・

『1963年だったかな・・・
坂本九の「SUKIYAKI」(上を向いて歩こう)が出てくるわけですよ。
そのちょっと後にビートルズの「I Want To Hold Your Hand」が
1位になるんですけど、それは驚きましたね。
ビートルズはでっかい衝撃ですね。
1966年にビートルズが来日した時に、僕見に行きました。』



++ From now on ++

鈴木さんの今後について伺うと、
「完成」を目指さないことがテーマだとお話してくださいました。

『ピークに行ったら、そこからは下がっていくわけですよね。
人生ってやっている最中であり、常に未完なんですよ。
完成したと思えることがないわけですよね。
ゴールはないんですよ。ゴールでばったりと倒れるわけです。』

編集者、ジャーナリストとして
長きに渡りファッションを見続けてきた鈴木さんに
ファッションのこれからの傾向を伺ったところ・・・

『ファッションは常にアンチエスタブリッシュメントであり
女性服は男性化をモーメントしてきて
男子はスカート男子とか
今は、ジェンダーフルイド、ジェンダーが液状化しているんですね。
今のハイファッショントレンドではあるだろうと思います。
だけど、それはいずれ普遍化いくと思います。』

ON AIR LIST

  • WHATCHU DOIN' TONIGHT? / NIKO BOKOS
  • THE SHELTERING SKY THEME / 坂本龍一
  • YOU AND I / LADY GAGA

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