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STORY

2017.12.09

イラストレーター/グラフィックデザイナーの宇野亞喜良さん

++ Introduction ++
50年以上も第一線で活躍しているイラストレーターの宇野さん。
先日、「2ひきのねこ」という絵本を出版されました。
ももちゃんという女の子と、猫のボンボンの切なさもあれば
希望も芽生えてくるような作品。
この絵本のできた経緯は、宇野さんの家に昔からいた猫と、
新しく奥さんが買ってきた猫の2匹の対立が面白いということで、
話の原型になったそう。
後から来た子猫の方が可愛がられるところがあり、そちらを可愛がっていると、
従来いた猫が失語症になって声がでなくなってしまい、
口は開けているけど鳴けなかったり、
食欲不振などで医者に連れて行ったりしたことも。
そういった2匹の関係が絵本のモチーフになっているのですが、
ただ、絵本にするときに、あまりリアルに2匹の猫を描きたくなくて、
女の子と猫という形になったとのこと。

宇野さんは60年代デザイナーとして出発した頃、
半演劇や半分学といった正統的なものに対するアンチが出てきた時代で、
ある意味でいい加減、ある意味で新しい感じが
面白いと感じる時代に育ったので、
今回の絵本もストレートには描きたくなかったとのこと。

イラストレーターとして、クライアントの存在は外せませんが、
イラストで、自分のやりたいテーマだったり、個性を表現する一方、
クライアントから色んなテーマが出てきて、
それに対して自分はどういう答え方ができるか、、、ということが面白いのだとか。
自分の存在理由はそこにあって、そういうのが好きになった、
生きているって感じがするのだそう。


++ Until now ++
宇野さんといえば、少女の絵。
叙情的で幻想的なタッチですが、
このタッチは、女の人を書くのが好きだったことと、
家が喫茶店をやっていて、お客さんのために色んな種類の雑誌があって、
さらに妹の少女雑誌も割と見ていたので、
女の子を描くことが子どもの頃からあったそう。
仕事として描くキッカケになったのは、1964年、1965年頃に
新書館より発行され若い女性向けに考えられた「フォアレディースシリーズ」で、
イラストとして少女を描き始めたのが始まり。
イラストレーターというお仕事の先駆者と言われていますが、
当時、海外ではイラストレーターの組織があり、
イラストレーションというジャンルが社会的に面白いことが言えそうで、
デザイナーより面白いことができるのでは?と感じ、
横尾忠則さんと和田誠さんと一緒にイラストレーションの会を作ったのだとか。
60年代、日本デザインセンターでデザイナーとして務めていた宇野さん。
その後、そこを辞めた頃に、「みゆき族」が流行り始めました。
女学生たちが制服から装飾性のあるものに着替えて、
時と場所とそれに合うファッションを楽しむ意識を持ちだした彼女たちを見て
「可愛いな」と思っていたそう。
なので、少女を描き始めたころは、みゆき族の影響があった…
とおっしゃっていました。

そして、最近では、資生堂のマジョリカ マジョルカとタイアップをした
「マジョリ画」というサイト。
宇野さんがデザインした女性の顔のパーツを組み合わせて
自分の似顔絵を作ることができるという企画だったのですが、、、

『僕が、笑ってる口、大きな口、反った口、への字の口、
大きな目、小さな目、上がり目、下がり目など
100以上の色んなパーツを描いたんですけど、
ADの方からの注文で、<だんごっ鼻>っていうのがあって、
で、僕、鼻だけは不快な方向にいかないで、
鼻を描かないで点々でいいんじゃないかって言うんで、
そういう説を通してもらったんですけど、
でも、後になって「あ、団子っ鼻描いておけばよかったな」って。
つまり、ジョークで顔にくし団子なんかがあったら可愛いじゃないですか。
そういうユーモアな方に持っていったら、団子っ鼻もありなだって
後になって思ったんですけど。その時は、女の子は絶対に使わないだろうなって
リアルな団子っ鼻は。でも、本当に団子を描けばよかったなって
後になって思ったり。
そういう色んな考え方とかねアイディアが変容していくんで。
そんなことがあったんで、割と女の子を描く依頼が多いですね。』

++ Right now ++
オンとオフはあまりなく一番好きなのは、仕事をしていること。
仕事以外だと、例えば、打ち合わせをしていて、
「ここにどうしましょう?」と言われると、
つい絵を描いて説明してしまうそう。
で、相手が「あぁ!」って喜んでくれると、「あ、通じたな」と、
いい加減に描いた絵でも伝わるというのが嬉しいのだとか。

音楽も聴くそうで、好きなのはピンクフロイド。
ピンクフロイドが来日した時に、東京や箱根、大阪公演まで見に行って、
同じホテルに泊まったりしたことも。
好きが高じて、ピンクフロイドのポスターも描いたこともあったそうです。


++ From now on ++
イラストレーターの方は、デジタルの進化が激しいですが、
宇野さんは乗り遅れてしまってメカは使えないんだそう。
メカというのも所詮、人間の頭でやりたいことをやっていくので、
宇野さんは、色についてパーセンテージで指定したりしますが、
メカを使っている今の人は、パレットの中から好きな色を選べるので、
宇野さんのように置き換えなくてもよい時代なので、
むしろ、メカニックな時代だけど、より感覚が誠実にできる感覚があるのだそう。
宇野さんも、できたらやってみたい…とおっしゃっていました。

日本のイラスト界については、、、

『やりたいことが、昔は写真の中に絵を描きこんで、
写真のように見せることを今は簡単に合成ができちゃったりするんで、
クリエイティブの内容が、何が新しいかとか何が面白いかっていうのも
変容してきてますからね。
その辺だけは、ちゃんと理解できていれば、
とっても良い時代だなと思いますけどね。』

『今は、漫画チックなものとか劇画的なものとか、
わりと漫画も好きだし、夜だいたい12時すぎに見るテレビっていうのは、
アニメーションなんですね。アニメを見ててなかなかいいなと思って。
時代劇チャンネル「サムライチャンプルー」が好きなんですよ。
完全に通して見てないんだけど、
背景とか、ショットが変わるときの感じがグラフィックデザイン的だし、
軌道をハズしちゃったやり方を平気でやっているし、
今、アニメーションが面白いですよね。
ここの中の女の子をやってみなかと言われたら描きたいぐらいですよね。』

今後やってみたい仕事は、、、

『キザな言い方だけど、「来る仕事」ですね。
来る仕事って意外に僕は正確っていうか、
例えば、時代ものを描けとかっていう注文があったりとかって面白いですよね。
だから、僕自身が分析的に自分がやりたいものはなんだっていうより、
依頼する人たちが僕に何を求めるかって、それにピタっと応えようという
快感の方が多いですよね。』

現在、伊勢丹新宿店の<伊勢丹TOKYO解放区>にて、
「QXQX more AQUIRAX」が開催中!
宇野さんの絵をどう服飾に持っていくか、小物に置きかえるかということを
展示・販売しています!
11月29日(水)-12月12日(火)まで

そして、伊勢丹5階では、宇野さんの絵の展覧会もおこなわれています。
宇野亜喜良展 「夢想論」
12月6日(水)-12月15日(金)まで
宇野さんが今年になって描いたものが展示されます!

絵本「2ひきのねこ」の出版記念原画展も開催。
青銅Room Jにて
12月14日(木)-12月24日(日)まで

ON AIR LIST

  • COME TOGETHER / GARY CLARK JR.
  • WUTHERING HEIGHTS / KATE BUSH
  • MONEY / PINK FLOYD
  • WE WILL ROCK YOU(ALTERNATIVE VERSION) / QUEEN

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