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SATURADAY 18:00-18:54 ON AIR クリス・ペプラーがミュージシャンをゲストに迎え、おいしいお酒を片手に音楽ヒストリーを紐解く54分!! メッセージを送る ARCHIVE FACEBOOK TWITTER INSTAGRAM

SAPPORO BEER OTOAJITO SATURDAY 18:00-18:54 ON AIR クリス・ペプラーがミュージシャンをゲストに迎え、おいしいお酒を片手に音楽ヒストリーを紐解く54分!!

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2023.04.07 ON AIR
今週は坂本龍一さんの訃報をうけて
番組内容を変更し、
坂本さんが2009年5月に
OTOAJITOにご出演された回の模様を
ダイジェストでお届けしました。

最初に紹介したのは、坂本さんの思い出の曲だという
ドビュッシーの「弦楽四重奏曲」。
坂本さんには音楽好きの叔父が二人いたそうで、
一人はクラシック好き、もう一人はシャンソンなどを
好む人だったんだとか。中学二年生くらいの頃、
そんな叔父たちの部屋に遊びに行った際に、
この「弦楽四重奏曲」が入ったアルバムを
見つけたそうです。
「家に持ち帰って早速聴いてみたら、
 今までに聴いたことのない音楽だったんです。
 ピアノを習っていたんだけど、
 練習曲はドイツものが多くて、
 フランスものなんかは、だいぶお兄さんに
 ならないと弾かせてもらえないわけですね。
 だから全然触れたことがない音楽で、
 本当に衝撃を受けました。」と話しました。

ドビュッシーに出会う前はベートーベンの音楽を
よく聴いていたそうで、
「ものすごいハマって、お小遣い貯めて
 楽譜も買いに行きました。楽譜を見ながら聴いて、
 自分なりに分析して、真似して同じような
 曲を作ったりしていましたよ。」
そう話した坂本さんがベートーベンに惹かれたのは、
“シンプルさ”や”強さ”、そして”ドラマティックさ”
だったかもしれないと自身で分析。さらにゴジラなど
怪獣映画も好きだったということで、
クリス・ペプラーは
「ベートーベンの音楽はゴジラっぽさもあるし、
 その辺でロックミュージックへの導きが
 あったのかもしれないですね。」と述べました。
ちなみに坂本さんが初めて買ったレコードは
ローリング・ストーンズの『テルミー』の
シングル盤だったそうです。

この日は他に“今の季節に聴きたい曲”として、
ニューヨークのジャズクラブ、
ヴィレッジ・ヴァンガードで録音された
ビル・エヴァンスの「My Foolish Heart」を挙げ、
曲を聴きながら
「この空気。ビル・エヴァンスは
 いつ聴いても良いです。ヴィレッジ・ヴァンガードは
 うちの割と近くですよ。セブンス・アヴェニューに
 ありますけどね。」と語りました。

番組の後半はクリス・ペプラーの選曲からスタート。
クリス・ペプラーが坂本さんと
聴きたい曲に選んだのは、
「い・け・な・いルージュマジック」でした。
忌野清志郎さんと坂本さんが共演したこの曲。
実はこの坂本さんゲスト回の放送数日前に、
忌野清志郎さんが亡くなられたこともあり、
二人で忌野さんの思い出を語り合いました。

「短い時期ではあったが仲良くしていた」
と述べた坂本さん。
「一時回復されて、数ヶ月前に日本に来た時も、
 お見舞いに行こうかと思っていて、
 事務所の人に聞いたら
『元気にレコーディングをしている。』
って言われたんですよ。元気なんだ!良かった!
良かった!と思って行かなかったんですよ。
そしたら突然の訃報なのでショックですね。」
と話しました。

坂本さん曰く、忌野さんは日本では珍しい、
”言葉とメロディが一体化している歌手/作詞家”
なんだそう。英語であれば、歌詞の抑揚が
そのままメロディになるようになっている
とのことですが、日本語はメロディと歌詞が
分かれていることの方が多いそう。
しかし忌野さんはそうではないと、坂本さんは分析。
「清志郎くんは苦労したわけじゃなく、
 それが自然に出来ていたんですよね。
 天性の才能があった。」と述べました。

クリス・ペプラーが
「清志郎さんは恐れ知らずで、思った事を
 バンバン言って、放送禁止にも多々なっているのに、
 ジャーナリストやコメンテーターが彼のことを
 『素晴らしかった!』って言っているんですよね。
 それが面白いなと思います。」と述べると、
坂本さんは
「うんうん。まあその、
 ミュージシャンとしての立場もあるから、
 そうやって言う義務もあるのかもしれませんね。
 逆に言うとね。」と反応しました。

続けてクリス・ペプラーが
「でも、惜しい方を亡くしました。早すぎましたね。」
と述べると、坂本さんは
「でも彼は人生を全うしたと思いますよ。」
と話し始めました。
”長生きすれば色々やれることはあるでしょうけど”、
と前置きした上で、
「生を全うするってことは、
 その長さじゃないでしょ?手術をすれば、
 もっと長生き出来たかもしれないけど、
 彼はしたくなかった訳ですし。
 自分の選んだ生ですからね。」と語りました。

この日、坂本さんが最後に選んだ曲は
バート・バカラックの
「Make It Easy On Yourself(涙でさようなら)」。
古き良き時代のアメリカの話から、ベトナム戦争、
そして2009年当時就任したばかりの
バラク・オバマの話題になり、最後は坂本さんが、
勝海舟がアメリカへ見学に行き、
日本に戻って来たところ、将軍に向かい
「かの国では、能力のある者が上に立ちまする。」
と言ったというエピソードを話し、
お開きとなりました。

坂本龍一さん素晴らしい音楽を
ありがとうございました。
ご冥福をお祈りします。

(今週放送予定だった
 BREIMEN高木祥太さんの後半回は、
 次週4月15日にお届けします。)

OMIYA


MUSIC

  • String Quartet in G minor,Op.10
    / Claude Debussy,Budapest String Quartet

  • Piano Concerto No. 1 in C Major, Op. 15
    / Ludwig van Beethoven

  • Quiet Music/ Nico Muhly

  • My Foolish Heart
    / Bill Evans

  • い・け・な・いルージュマジック
    / 忌野清志郎+坂本龍一

  • スローバラード
    / RCサクセション

  • Make It Easy On Yourself
    / Burt Bacharach

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