TOPPAN FUTURISM

ON AIR DATE
2017.08.13

ゲストは、堀潤さん。

今週は、「JAM THE WORLD」 火曜日のナビゲーターで
ジャーナリスト・フリーキャスターの堀潤さんをお迎えして、
『日本の報道の未来』についてお話ししました。


堀 潤 JUN HORI (@8bit_HORIJUN) - Twitter

FUTURISM813 (@futurism813) インスタグラムは こちら

SONG LIST

  • Warrior
    Jose James
  • Pacific 202
    808 State
  • How Soon the Dawn
    Jake Bugg
  • Bend & Break
    Keane
ジャーナリストの堀潤さんとの話を通じて見つけた、未来を創る鍵。
それは、
<ニュースの中に小さな主語を見つけよう>

国際NGOの国境なき記者団が発表した2017年の「報道の自由度ランキング」で、調査対象の180カ国・地域のうち、日本は72位で主要国7カ国(G7)では最下位でした。

実態を堀さんに伺うと、「日本では、特定のメディアの記者達が情報源の周りに集まり、情報を囲ってしまう。諸外国に比べるとフリーランスには取材のハードルが高いんです。そこでフィルタリングされた、画一的で横並びの情報が蔓延しやすくなります」。
やはり、日本の報道の自由度には課題がありそうです。

堀さんが立ち上げた『GARDEN』というメディアは、社会問題を草の根的に解決するためのアクションを国内外で実行している人たちを取り上げています。
多くのメディアではニュースにならないけれど、世の中にある重要な事実や現場。それを知ってもらい、人々のアクションを喚起することを志しています。
事実を知るだけでなく、シンポジウムやクラウドファンディングを通じて当事者として課題解決に関われるような設計がなされ、その名の通り「市民農園」のようなメディアです。
「事実を支えるのは一人一人の種まき、水やりにかかっている」という堀さんの思いが込められています。

ソーシャルメディアの普及により個人が情報発信をできるようになったこともあり、過剰なストーリーやタイトルで事実がねじ曲げられた情報が出回ることも増えています。
発信する側の「思うように世の中を動かしたい欲求」はグーテンベルクの活版印刷の時代から変わらずで、インターネット上に限らず、虚偽の情報でつくられたニュースは昔からあったわけです。
それに対抗するのは「受け手がどのように情報と対峙するか」にかかっているというのは、遥か昔も今も同じ。

どの情報を信じれば良いのか?と聞かれた時、「メディアの情報は信じるとか信じないということではない。情報は、無数にある断片の一つを見せられているだけ。だから事実の探求には終わりがなく、考え続けるしかない。見せられた情報は、絶え間なく探求し続ける最初の起点に過ぎない」と答えるという堀さん。

そこで堀さんが大事にしているのは「小さな主語と出会う機会を自分でつくる」こと。
ニュースは、「被災地は」「被災者は」のように大きな単位の主語で語りがちです。しかし、被災地とひと括りにしても、各地で状況は大きく違います。
「大きな主語で語られる現場こそ、個々人が小さな主語を持つべき」と堀さんは訴えます。
主語が「○○県の○○町で農業を営んでいる○○さん」くらいまで小さくなると、本当の事実、具体的な支援やアクションに近づきやすくなる。
その連続が、やがて被災地や被災者という大きな主語に結びつく。
堀さんはそう考えます。

今後はテクノロジーもニュースとの距離を縮めてくれるはずです。
例えば、ニュースの現場でしかわからない臨場感を味わえるVR等のテクノロジーが登場することが予想されます。
文章や二次元の映像表現よりもリアリティを与え、事実をより深く知り、当事者意識を持つ一助になるはずです。

まずはニュースの中に小さな主語を見つけることで、受け手がニュース、事実に近づく。そして世の中をよりよく変える参加者になる。
テクノロジーもそれを後押ししてくれることでしょう。
ニュースの未来は、発信者はさることながら、その受け手にかかっているのです。

小川 和也
TOPPAN