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2017.11.17

第16回:中島敏子(ファッション情報誌GINZA編集長)

今週は雑誌GINZA編集長:中島敏子さんとのトークセッション

<ファッション情報誌編集長までのヒストリー>

Licaxxx:モード誌の編集長って強いイメージがあるんですが・・・

中島:全員アナ・ウィンターみたいなんじゃないかと思われるかもしれませんが笑

Licaxxx:すごく物腰のやわらかい中島さんなんですけど、今、お聞きしたところ、趣味が空手・・・

中島:正確には最近少しお休みしているんですが、17、8年やっていましたね。大人になってからはじめました。当時Tarzanっていう雑誌をやっていて、筋肉の森なんですね笑。そこではおもいっきりスポーツの記事も書いていましたし、私以外は全員筋肉っていうところに放り込まれたので。

Licaxxx:書いていらっしゃる方も筋肉なんですか!?

中島:結構多かったですよ。BRUTUSからTarzanに移ったときに、え、わたしが!?みたいな、都会の子が山に来ちゃったみたいな気がして・・・あるとき「新日本プロレスに取材にいってこいっ」ていわれて当時武藤敬司さんというカリスマの選手がいて、武藤選手に取材に行ったんですね。行ったら、新日本プロレスのジムで、武藤さんが来る前に若い選手がみんなスクワットしているんですよ。で足元をふとみるとそこは汗で水たまりなんです。その時に「この世界はなんなんだろう!」ってびっくりしてわたし、人知を超えるものってとても好きなので、それまではアートの担当をしていたんですが、それからは、アートをみるようにプロレスラーをみるようになりました。で、武藤さんがいらして、インタビューを、って言ったときに、その前にってダンベルを上げているんですけど、Tarzanらしい取材をしようと、「それ、何kgを何回くらいあげるんですか?」ってきいたら「知らねーあるだけ全部あげるんだよ」って言われて、これが漢字の漢とかいてオトコとはこの世界か・・・と思ってそこからどっぷりはまりました。

Licaxxx:そこからGINZAもだいぶ変わりましたね。

中島:そうですね、だいぶ遠い星なんですけど笑その間にRelaxという雑誌を経験して、Relaxはストリートカルチャー・・・当時流行っていたグラフィティとか裏原の全盛期だったので、おもいっきり遊んでましたね。そのあとに、違う部署に行ったんですけど、ある時役員に呼ばれて「ファッション好きだろ?じゃあGINZAよろしくな」って突然いわれて。まるでクレーンゲームみたいな感じで何も知らないわたしが、ファッション誌にやってきたみたいな・・・会社がショックで揺れてました。女性誌にいたことがなくて、男の子たちに混じってデニムしか履いてこなかったのが、いきなりラグジュアリーブランドの世界に飛び込んでありとあらゆるびっくりするような経験をしました。わたしが育ってきた常識とファッションの世界の常識がすごく違っていて、中学から私服だったので、13歳のときから自分で洋服を買って着て・・・バイトして買ったりしてあーでもない、こーでもないって組み合わせを考えて着るんですが、人とは同じ格好はしない、自分じゃなきゃできないコーディネートっていうのがファッションだと思ってたんですよね。でもファッション誌っていうのは、トレンドが大事だったり・・・みんなが同じものを紹介しているのは一体どういうことなんだろうって根源的な疑問があったんですね。でもいろいろ紐解いて、ファッションの深さというか、見ることもなかったすさまじいピラミッドが見えたんです。お金のピラミッドでもあったんですが、何百億が動く世界なので。世界中からとてつもないお金が集まってきて、またとてつもない才能があつまって一つのブランドがあり、ひとつのショーがあり、それが大きなピラミッドの頂点がパリコレのショーだったり・・・そこからどんどん一般化していくと、日本の女の子たちが着るものになる・・・才能のすさまじいものをみたときに圧倒されて、今まで私がすごいなぁと思っていたアートや音楽を見て聞いて感じたのと同じ感動があったので、やっぱりファッションはすごいってはじめて思い知ったんですよね。
<パリコレ>

中島:だいたいパリコレってほとんどの人が一生に一回もいかないと思うんですが、わたしはある日突然パリコレのフロントロー?ファーストローにすわることになっちゃったんですね。それがどれだけ場違いなことか・・・本当にありがたいのですが、居心地が悪くて、でも座れるんだからいろいろ見ようと思って一番最初に見たショーで大打撃をうけて。ここには世界中から頂点のものが集まっているってそれを感じたときに、これをちゃんと伝えていかなきゃいけないなって思ったんですね。ラグジュアリーブランドってそれぞれがすごく長い歴史があって重要なアーカイブがあって今に至るんですが、その1つ1つがとんでもなく緻密な計算だったり緻密な才能が凝縮された世界で、そこの一端しか見えてなかったな、と思うと歴史の素晴らしさみたいなところは、ちょっとでもいいから、わたしのようになんの興味もなかった女の子に知ってほしいなって思っています。

Licaxxx:ちなみにGINZAの雑誌の中ですごいなっておもったことを表現するために注意していることってありますか?

中島:やっぱり高額なものなのでそれだけでわたしには関係ないわって思っちゃいますよね。やっぱり売れている雑誌っていうのは庶民的な価格だったり、明日真似できるっていうコーディネートだったりするけれども、そこには50万のものを買うか買わないかわからないけれど、ちょっとでも手にするとこんな世界が広がっているかもっていうその先のものを少しでも感じてもらえたらと思うんですね。50万のものをはい、買いなさい、とは絶対言わない!なので、GINZAの写真の撮り方は決して高飛車なものではなく、外国のモデルさんが、シュールなポーズをしていてもなんのシンパシーも感じないと思うんです。それを日本人の女の子がなんとなく夢見ることで、その瞬間、何秒間か、その写真をまぶたに焼き付けられるような滞空時間の長い、素敵な世界が繰り広げられていたら、ようこそ、ブランドの世界へ・・・ってことなのかなと思います。

<雑誌GINZA>

中島:若い子はデフォルトでiphoneだから、雑誌読まなくなっちゃうので紙文化の良さって伝えていきたいし、GINZA TOKYO JAPANって言葉がロゴに入っているんですけど、海外の雑誌ではなくTOKYO発信であるっていうことを大事にしたいので、東京の女の子って一番おしゃれなんだよねっていうプライドを持ってもらいたいからあえて日本人のモデルを出したりしています。Licaxxxさんもね!

Licaxxx:ありがとうございます笑 最近ちょいちょい企画に呼んでいただいて、次の号も先日撮影させていただきました。

中島:ちょうど写真選びをしていました。かわいかったですよ!

Licaxxx:あーよかった・・・楽しみにしていてください!
<GINZA編集長中島敏子のSTYLE>

 座右の銘は闘魂伝承なんですが、STYLEっていうと「Stay Hungry Stay Foolish」です。
 スティーブジョブズの言葉なんですけど、
 私がパリコレの一番最初に見たショーに打ちのめされてこれはすごいと思って、
 編集部の子にメールをしたのが「Stay Hungry Stay Foolish」
 わたしたちはわたしたちなりのやり方でやりたいし、マイウェイを貫きたいです。
<GINZA編集長中島敏子さんをお迎えして>

中島さんは初めてお会いしたのですが、とても物腰のやわらかい方でオタク気質が強いですね。自分自身が体験したことをしっかり紙面に落とし込みたいとか、とくにモード誌とか憧れが強い部分もあると思うので、買えるような価格じゃないお洋服が並んでいるわけですが、ものの本質を伝えたいという気持ちで雑誌を作っていらして、それが今はファッション誌なのかなと思いました。
<公開収録決定>
 11月25日(土)夕方5時30分から
 野性爆弾・くっきーさんをお迎えしてのトークイベントです。
 表参道にあるUNFOLLOW JOURNAL STANDARDにて公開収録を行います。
 入場は無料ですので、みなさんぜひ遊びに来てください。