J-me Chinema Circle

パッセンジャー(PASSENGER)

2017年3月24日

宇宙の話は理解していようがしていまいが、聞いたとたんに興奮状態に陥ってしまって、夢見る夢子さんのようなオジサンとなる。
宇宙と素粒子の相似性はいかに理解すればいいでしょうか、マルチバース理論は成立して欲しいですが、証明はできるでしょうか、ひも理論を何度読んでも理解できない私はバカなんでしょうか、とかいろいろである。

もともと宇宙大好きだったんだけど、数式が出てくるとそこで思考停止になる自分が悲しかった。
ところが大学でインド哲学を自力更生で学んでいた時に、バラモン教の奥義書、ウパニシャッドに「宇宙の根本原理であるブラフマンと個人の根源であるアートマンは一致する」という一説(梵我一如)を見つけ、それが繰り返されるのを発見し、私は数学ができない宇宙の子になったのである。
早い話、数学できなくてもなんとかオッケーだと言っているわけです。

宇宙がそんなに好きなら宇宙飛行士を目指せばよかったじゃん、「グラウンド・コントロール・トゥ・メイジャー・トム」なんてカッコいいしね。でもね、私はそういうことにはならなかったの。宇宙に出て行こうとは全く思わなかったんざんすよ。目指しても絶対なれなかったんだけど。
どうしてかしらね。
ネパールのチトワン国立公園で見た夜空は冗談のように星で埋め尽くされていて、涙が出るくらい感動したんだけど、あそこに行かねば、という気にはなれませんでした。
地球から思いを寄せている方が、片思いみたいでロマンチックだからかもしれません。

だから自分には絶対に行くことのない宇宙が舞台の映画は必ず観ます。いとおしさが募ります。

スペース・コロニーを作るというお話にはあまり乗れなくて、こんな人類で宇宙を穢していいものだろうかと、疑問を持つのよ。
ああ、でも「オデッセイ」はよかった。「インターステラー」も素晴らしかった。じゃ、やっぱりいいことなんだろうか。そのあたりはこれからの若い人が考えてね。

「パッセンジャー」もやはり人類の新しい居住地を目指すお話である。5000人の乗客と250人のクルー。超大型宇宙船で120年かけて目的の惑星を目指す。だから、みんな寝ている。特別な仕掛けがしてある冬眠状態に入っているので、歳を取らない。
到着直前に目が覚めて、さあ、一丁新天地でひと暴れしてやるか、みたいなノリかな。
しかし、人間のやることだもの、宇宙のなんやかんやをすべて予想できるわけがない。男一人だけあることがきっかけで90年も早く起きちゃった。ウッヒョー、こんな立派な宇宙船を独り占め。みんな俺が死ぬまで起きてこないから、独裁者みたいなもんだ、とは思わない。服従する人間がいなきゃつまらん。では、全員叩き起こして目的地に着くまで全滅させるか、ということもためらわれる。そんなことしたら必ずフルボッコにされるに違いない。

テレビで流れている予告編ではジェニファー・ローレンスが「YOU DIE, I DIE」って絶叫している。「あなたが死ねば、私も死ぬ!」という仮定法ですね。
が、試写の時にどうして彼女がいて、キスなんてしてんのよ、あたりのところは漏らしちゃダメと釘を刺されたんで、書けないんだけど、まあ、いろいろあったのよ。
それだけじゃない。
まだまだそれからも大変なことがいろいろある。
登場人物は3人くらい。ボカしとかなきゃ怒られる。
すごいセットを組んだ割には少数の登場人物。おかげで誰がどっちの味方だったのかわからん、というような混乱は全くなく、彼らの感情がすべて把握できるというのは、珍しいんじゃないだろうか。
感情移入も半端じゃないよ。

宇宙にも人間の愛を。
そんなに悪いものでもないようだ。
宇宙大戦争、みたいな内容じゃないけど、これは「スター・ウォーズ」ファンにも観て欲しいわ。
よろしくお願い申し上げます。

本日24日公開でございます。
私なら仕事終わって飛んでいくな。


パッセンジャー(PASSENGER)

3月24日(金)全国ロードショー
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

監督:モルテン・ティルドゥム(『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』) 
脚本:ジョン・スペイツ(『プロメテウス』)  全米公開日:2016年12月21日  原題:PASSENGERS
キャスト:ジェニファー・ローレンス、クリス・プラット、マイケル・シーン、ローレンス・フィッシュバーン

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