2015/1/23 ブルーボトルコーヒーの Hidden Story

地下鉄の清澄白河駅から清澄庭園を右手に見ながら少し歩いたところ。左に折れると、白い倉庫のような建物が見えてきます。それが、只今、開店準備の真最中。「ブルーボトルコーヒー」日本で最初のお店です。
ブルーボトルコーヒー

このブルーボトルコーヒー。
どんなお店なのかというと……

ブルーボトルコーヒーが生まれたのは、2002年、アメリカのサンフランシスコで、クラリネット奏者だったジェームズ・フリーマンが自宅のガレージを使ってコーヒーを焙煎したところがはじまりです。

趣味が極まっていって、美味しいので身近な人にも飲んでもらいたい、というところからスタートして、ゆくゆくお店を構えることになっていったという。最初はワゴンのようなカートでマーケットに出店したところからスタートしています。

今回、取材にお答えいただいたのは、ブルーボトルコーヒージャパン合同会社プロダクションマネージャーの森麻美さんです。

現在、アメリカでは16店舗が営業を続けるブルーボトルコーヒーですが、創業者のジェームズ・フリーマンさんがコーヒーショップを始めようと思った理由のひとつは、意外にも日本にありました。

クラリネットを演奏するなかで若いときに日本を訪問したことがありまして、そこで日本の喫茶店にすごく感銘を受けて、喫茶の文化ということにも興味があって、日本の喫茶店って少し明かりが暗かったりとか、静かなところでこだわりのマスターが1杯1杯コーヒーを丁寧にいれてくれて、そこにおもてなしの心があったりとか、アットホームな雰囲気だったりとか。

ジェームス自身は、「おばあちゃんの家に行っているような感覚だ」と表現するんですが、ちょっと身が引き締まるんだけど、安心感があってリラックスするような、そんな雰囲気にインスパイアされて、それを自分でもやってみたいということもあってカフェが始まりました。

日本の喫茶店文化をリスペクトしている ジェームズさんの夢とも言える「日本への出店」。
その最初の場所に、清澄白河を選んだのはなぜだったのでしょうか?

今、ブルーボトルコーヒーの焙煎所、ロースタリーのあるオークランドというのが港や倉庫のある町。不思議な土地なんですが、道が広くて、空がすごく高くて、点在している倉庫の間をフォークリフトが駆け抜けている、というような。

水に近いところにあるんですが、水や、空気や、道や、そういったところがオークランドと似た感じがあるので、清澄白河に決めました。

すごく古い歴史のある町で、居住エリアも近くにありますし、ちょっと歩くと倉庫があったりとか。それから、新しいものと古いものが混ざっているのもすごくユニークだなと。

日本の1号店は どんなお店になるのか、教えていただきました。

オークランドにある焙煎所と同じように、お客様がお店に入ってくると、目の前でコーヒーが焼かれているのが見えて、目の前でバリスタがコーヒーをいれているのを体験できて、そこを毎日訪れたくなるようなワクワク感のあるお店を目指しています。

表の途中までカフェのスペースなんですが、奥、半分以上、6割くらいが製造スペースなんですね。

世界中から運ばれてきた生のコーヒー豆を保管して、焙煎師がきちんと丁寧にひとつずつコーヒーを焙煎して、という製造のスペースになるので。カフェでコーヒーを楽しんでもらう空間でもあるんですが、美味しいコーヒーができあがる場所という風に捉えていただければと。

そして、お店で出されるメニューについては……

コーヒーはドリップコーヒーやカフェラテやカプチーノという、いわゆるエスプレッソドリンクですね。

色々な種類のコーヒーをご用意しますので、お好みのお味などをバリスタに相談して、「ここぞ」という1杯をみなさんに探していただけたらと思います。

その日の気分とか、お天気とか、一緒に飲む相手とか。(笑)

取材にお答えいただいた森麻美さん。
去年の夏、日本でのオープンの準備のため、1カ月にわたってアメリカに滞在しました。

まさに「美味しいコーヒーがどうやって生まれるのか」という現場に立ち会っていました。

どのお店に入っても、何となく懐かしい感じがするというか、初めての場所ってドキドキしながら行くことが多いんですが、働いているみんなが楽しんでいる感じや、バリスタの歓迎している声だったり表情を見ると、どこか安心感があって懐かしい感じがして「ただいま」って言えちゃうような雰囲気があったので、そのおもてなしの心とかアットホームな空気とかが日本でも表現できたらなと思います。

実は、取材スタッフがお店にうかがった際、オープンを控えたスタッフのみなさんが隣りの部屋でミーティングを行なわれていたんですが、何度も大きな笑い声が起こっていました。

2015年2月6日(金)午前8時。
開店の朝もその明るい笑顔で迎えてくれることは間違いありません。


東京・清澄白河に日本で最初のお店をオープンするブルーボトルコーヒー。
さらに、3月7日には青山にもお店がオープンします。
表参道の交差点近く、少し脇に入った静かな場所だということ。
お近くの方はこちらもチェックしてください。