2014/12/19 世界のターミナル駅事情

12月20日は、東京駅開業100周年にあたります。
ターミナル駅としての象徴ともいえる東京駅にはいわゆる駅弁をはじめ、お土産物、レストランなど、さまざまな施設が入っていますが、あの国ではどうでしょうか?
今朝も2カ国をコネクト。

ミュンヘンの駅はどのような状況ですか?

ドイツ、ミュンヘン。鎌田治朗さん

ミュンヘン駅はドイツで最も大きな駅の一つで、32の地上ホーム、6つの地下鉄に8つの近郊都市線を備えています。1日の利用者数は35万人でその数は年々増えているようです。

ミュンヘンはヨーロッパの中でも地理的に中心に位置するため、鉄道移動が非常に便利で未だに根強い人気がありますね。

ミュンヘンの駅地下は長年くたびれた状態だったのですが、現在大改装中で来年には完成予定。
改装に合わせて地下のテナント量も大幅に増えました。

どんなテナントが入っていますか?

キオスクやレストランはもちろん、両替所、大型の旅行トランク専門店、上等の葉巻も扱うタバコ屋、そして以上に本屋が多いのもドイツならではではないでしょうか。
近年の寿司ブームでテイクアウト専門の寿司屋さんも3件くらいあります。

そして、もちろん、サッカーファンには欠かせない、バイエルンミュンヘンのファンショップも併設されています。

トイレが有料というのもヨーロッパのスタイルですが、近年駅のトイレは一新されて、日本以上に清潔できれいになっています。これならばお金を払っても良いかなと思えるほどです。

一風変わったところでは最近ドイツで流行しているトルコ系のクイック散髪屋さん。15分で散髪してくれるので時間のない旅行者には人気があるようです。

ターミナル駅はどんな存在ですか?

中国、北京。All About「中国」ガイド、鈴木晶子さん

ターミナル駅には大抵、長距離バスの乗り入れがあります。
ご存じの通り、中国の人口は日本の10倍以上の13億人ととても多く、人々は様々な理由で都会に集まってきます。
そのため、北京や上海などのターミナル駅は、毎日、大きな荷物を何個も持った地方の人でいっぱいです。着飾った地元の人とは着ているものも、使う言葉も違いますし、歩くスピードも違います。

日本のターミナル駅とはちょっと違う、不思議な雰囲気が漂っています。
ターミナル駅はそういう人たちの都会の玄関口で、休憩所なんですよね。

どんなテナントが入っていますか?

東京ほどではありませんが、駅構内に軽食屋さんやショップ、銀行のATMなどが入るようになってきています。

中国らしいのは正規のショップ以外にも、布の上に商品を並べた無許可の行商人がずらりと出店し、雑貨や洋服、ちょっと怪しげ(でも美味しそうな)軽食を販売したりしていることでしょうか。こういうお店は値段が安く、更に値段交渉もできるので、けっこう賑わっています。

無許可といっても取り締まりはあまり厳しくありません。
たまに見回りがくると、布で商品をガバッと包んで見事に走って逃げていきます。

こういう値段の安い無許可の出店はとっても需要が高いんです。
現在、中国の都市部の物価は日本とほぼ同じか、それ以上。
日本人でも驚くぐらいですから、中国の地方の人は正規ショップで食事なんて無理だという人は少なくありません。だから、しばらくは正規店と無許可のお店が混在する状況は続いていくのでは、と思います。