2014/8/8 世界のトレーニング事情

お聴きのあなたは、トレーニングはやっていらっしゃいますか。
あの国では「トレーニング事情」はどうなのでしょう?
今日も2つの国とコネクト。

トレーニングはポピュラーですか?

アメリカ、ニューヨーク。中村英雄さん
「日本以上に生活文化の中で重要な位置を占めています」

トレーニング事情にも流行があるのですか?

今の流行は、HIIT(ヒート)High Intensity Interval Training。
30分の短時間でカロリーを燃焼と短期リカバリーを繰り返すシビアなエキササイズ。効果は抜群だそうですが、身体へのインパクトは多大なので、上級者向け。中高年や運動を普段行っていない人には、「危険」ですらあります。

不健康な人は多い印象がありますが……

僕は、アメリカに渡ってこの方ずっとフリーランスで映像関係の仕事をしていますが、健康保険料の高騰ゆえ、しばらく「無保険者」でした。

昨春の Affordable Care Act の施行により、健康保険加入が義務づけられてしまいました。もちろん嫌とは言えず、最も Affordable なものに入ったわけですが、その保険は通常の医療費に加え、フィットネスクラブのコストも一部カバーするというのです。

年間200ドルぐらい負担してくれるのですが、1つ条件があって、「半年以内に50回以上クラブに来て運動しないと、保険は適用されない」とのこと。つまり、運動して健康になって医療費削減に貢献するなら、援助するよって考え方です。これは、なかなかアイディアだと思いましたね。フィットネスクラブ会費のカバレージを宣伝で謳う保険会社は年々増加傾向にあり、全米で300社近くあるそうです。

トレーニングはポピュラーですか?

中国、北京。All About「中国」ガイド、鈴木晶子さん
「スポーツクラブがあちこちオープンして、会員を増やしています」

スポーツクラブなど需要はどうなのでしょうか?

以前スポーツジムは憧れの存在で、会員になることがステータスといった感じだったのですが、最近ではダイエットや体力作りのためという、“必要にせまられて”入会する人が増えています。

特に最近、中国は飽食の時代というか、肥満に悩む人は少なくないようで、そのため食べ過ぎでダイエットを考える正月明けや、肌の露出が増える夏は入会ラッシュです。ただ、会員になっても忙しくてなかなか通えず、「カードを買ったんだから行かなきゃ」というストレスに悩まされる―という人がけっこういるようで、ニュースにもなっていました。

スポーツクラブ以外でのトレーニング事情はどうでしょうか?

中国には “医食同源”という考えがあるように、健康意識は昔から強く、エリアごとに無料で利用できる公営のトレーニング器具があったり、ちょっと伝統的過ぎるかもしれませんが、早朝おじいちゃんやおばあちゃんが太極拳をしたり、日が暮れてから数十人が集まって、広場で中国チックな音楽をながして扇を振り振り中国ダンス(?)をしていたりと、体を動かそうという意識は日本より高いと思います。

しかも、子どもからお年寄りまで、外に出て集まるのが大好きなので、お金を使わずに、知っている人も知らない人も関係なくみんなでワイワイ体を鍛える楽しい雰囲気があります。

空気は悪くてもあまり気にせずに外で体を動かしています。特にお年寄りは家に閉じこもるようなことはなく、どんどん外に出て積極的に活動しています。のびのび体を動かして、みんなで楽しむことが、彼らのパワーの源なのかな、と思います。