2014/8/8 エクストリーム・セパタクロー「蹴 Kelu」のHidden Story

今週は、エクストリーム・セパタクロー「蹴 Kelu」のHidden Story。

セパタクロー、という競技をご存じでしょうか?
セパタクローの「セパ」は、マレー語で、「蹴る」。
タクローは、タイ語で「ボール」という意味。

3人が一組となり、ネットをはさんで、足や頭を使って、ボールを相手コートに返しあう競技です。

このセパタクローを より広めるために活動するのが、セパタクローのデモンストレーションチーム「蹴 Kelu」。

きっかけは、2006年のドーハアジア競技大会というのが、私たちの場合、アジア競技大会という名前ではあるんですが、アジアのレベルが猛烈に高い競技ですので、アジア競技大会の順位付けが世界の順位付けなんですね。

私は98年から出ているんですが、2002年もメダルをとって、2006年もメダルをとって、競技として成績を残せば、環境が変わると信じてやってきていたんですけど、2大会絵連続でメダルをとっても何も変わらなかった2006年を経て、このままではダメだなと思って、それ以外の部分を頑張っていかなければなと思って、これはいかんということで、2008年にスタートさせました。

お話を伺ったのは、チーム「蹴 Kelu」の代表、矢野順也さんです。

世界的な大会で素晴らしい成績をおさめても、注目が集まらない。
矢野さんは、こう考えました。

取材だったり、注目を浴びるというのを待っててはダメなんだなと思いまして。
逆に発信をしていくことが大事だと思いまして。

それも、人に作ってもらうんではなくて、自分たちで発信できる場所というのを作っていかないと、変えていくのは難しいなと思いまして、自分たちで発信できる場所を作ろうと思いました。

問題は、どこで発信すれば、多くの人の心に届くのか?ということでした。

今までは競技イコール体育館だったんですけども、体育館で粛々とやっていても、結局、入場無料であろうがお客さんが足を運んでくれることもなく、こちら側がいろいろ努力しないといけないなと思いまして、若者が集まる街・渋谷で、クラブイベント化してやっていく。

照明があったり音響があったりMCがあったりDJがあおったり、ということをするなかで、エンターテイメントとして見て楽しい、競技としての特性だけじゃなくて、他の部分についても見て楽しい、というコンテンツを作ろうと思いました。

2008年の春、渋谷のライヴハウスでエクストリーム・セパタクロー「蹴 Kelu」、最初のイベントが開催されました。

「蹴 Kelu」の代表、矢野順也さん。
日本代表は引退されましたが、代表のコーチとして、さらに、現役の選手としても活動されています。名刺には、「ローリング・アタッカー&トサー(Rolling Attacker & Tosser)」とありました。

私はローリングアタックというオーバーヘッドキックをするんですけど、下が地面が固いので、毎回背中からコンクリートに落ちていたらケガをしてしまうので、私たちはボールを蹴って1回転して、その蹴った足で着地するんですね。

それをローリングアタックと言って、セパタクローの一番の醍醐味で、世界戦になりますと、最高到達点は3メートル近い場所でボールを蹴り、そのボールを手が使えないので足でブロックするという攻防が3メートル近い場所でかわされていて。

そのローリングアタックをするには、トスを上げないといけないので、バレーの場合はセッターがトスを上げるんですけど、セパタクローの場合はトサーという人間があげるんです。
私はその両方をこなす選手ですので、そのような肩書きにしています。

日本選手でも最高到達点が2メートル80近いので、例えると、バスケットボールのあのリングくらいいきますね。
でも、そのすごさを誰も知らないので、いろんな人に見てほしいんです。

ローリングアタックの最高到達点は、高さ およそ3メートル。
そこで蹴られたボールのスピードは、時速140キロ。
それを足でブロックする。
このスリリングな攻防を、ライヴハウスで、つまり至近距離で体験できるのがエクストリーム・セパタクロー「蹴 Kelu」なのです。

とにかくセパタクローの魅力を競技をそのまま伝える。
相撲でいうと砂かぶり席のような状態でセパタクローを見ていただく。

危ないので防護ネットをはって、危なくてもいい人にはエキサイティングシートを作って、エキサイティングに観戦したい人はここで、っていう席もあったりして。

日本代表チームが、日本選手だけでやる時もありますし、海外のチーム、タイやマレーシアが強いんですけど、そういうトップの選手をまるまる代表を呼んでやる時もありますし、とにかくセパタクローの本物の魅力を見せられる人しか、そのステージに立てないということをモットーにやっております。

「蹴 Kelu」の代表、矢野順也さん。
いま、こんなことを思い描いています。

いつも笑われるんですけど、私はとにかく世界に持って行きたいと言っていて。
ニューヨークで蹴をやりたいと言っていて。

まだ、今は笑われてしまうかもしれませんけども、「必ず海外公演をしたい、」というのは、私も含め選手達が思っていることですね。

それを機に世界へ広まっていって、とにかく見たらやりたいと思うと思うんですね。
それで世界に伝わっていって、世界の競技人口が増えていくというのが私たちの目標です。

世界を目指す、エクストリーム・セパタクロー「蹴 Kelu」。
挑戦の日々が 続きます。


矢野順也さん。
現在、タイで開催されている世界選手権へコーチとして帯同されています。

そして、その遠征から帰ってきてすぐ、エクストリーム・セパタクロー「蹴 Kelu」、次の開催があります。
9月1日(月)夜7時から、会場は、渋谷のTSUTAYA O-EASTです。
フリースタイルフットボールチームの球舞も登場します。

「蹴」と「球舞」のコラボレーション、MIFA CUPなどでも見ていますがこれはすごいです。
ぜひ一度、お出かけください!
蹴 Kelu(Facebook)