2014/1/17 奈良県 十津川村

紀伊山地の真ん中にある、奈良県最南端の村、十津川村。
深い谷にある吊り橋で、彼女は大きく背伸び。
そして心に決めました。体が暖まる飲み物にしよう。
だって、何かいいことが起こりそうな、そんな気がするから。

今朝は奈良県吉野郡十津川村です

びわ湖とほぼ同じ広さで、本州で一番大きな村、十津川村。
急な山々の谷底を、熊野川の上流にあたる十津川が、この村の南北を貫いて流れ、まさに秘境というにふさわしい場所。

奈良県内の大きな駅からも離れており、路線バスは1日3本。
標高1,000メートル以上の山が、100以上あるこの村は、特に冬場は雪深く、アクセスが大変ですが、ひなびた温泉地として人気の場所です。

十津川にかかる「谷瀬のつり橋」は、細い鉄のワイヤーで作られ、集落の人々がお金を出しあって作ったという生活用の橋。
一度に20人以上は渡れない、スリル満点のつり橋ですが、夕方から夜にはライトアップされ、見るだけでも美しい姿です。

吉野の名物といえば「吉野葛」です

マメ科のツル性の植物「葛」、その花の美しさから古来より和歌や俳句などの題材にもなり、多くの人々に愛されてきました。

その「葛」の根からとったデンプンが「葛粉」です。
冬の一番寒い時期に葛の根を乾燥させ、不純物を取り除くという作業を経て、きめ細かいパウダー状に仕上げます。
この粉を水に溶かすと、色は透明で、なめらかな食感、そしてコシや粘りがあって、日本料理や和菓子には欠かせない食材といえるでしょう。

消化がよく、体を温める効果があるといわれるため、古くから風邪のひきはじめに、薬代わりに使われてきました。
うどんのように、細長い麺に加工した「葛きり」を鍋物に入れたりすることもあります。

寒い冬の朝には、「葛粉」と一緒に、乾燥させて粉末にした生姜と砂糖を入れてお湯を注いだ「葛湯」で身体を芯から暖めましょう。

とろみのある「葛湯」はシンプルな砂糖味が基本ですが、抹茶味やコーヒー味など、インスタントの商品も売られています。