2013/5/24 ジーコ
今日は、Jリーグ・レジェンド!! ジーコさん!!
今朝は、ジーコさんへのインタビューをお送りします。
__Jリーグが開幕20年を迎えました。
まずは、ジーコさんはどんな想いで日本に来て、チームに加わったのでしょうか？
当時は鹿島の前身、住友金属だったと思いますが……
ジーコ：あの時はもう、プロ化するという数年前だったと思うんですけれども、「とにかくこれまでの自分のブラジル代表での経験、そしてイタリアでの経験、世界各国での経験を、とにかく日本のプロ化のために使おう、伝達しよう」という思いでやっていました。
__当時のことで、どんなことが印象に残っていますか？
ジーコ：一番難しかったのはチームづくりですよね。
当時は住友金属というアマチュアのチームだったので。
プロ化に対して半分はプロに行く、半分は会社に残るという、あの時点で全員、中々、「よーいドン」でチームコーチができなかったので……その辺が難しかったです。
__そしてJリーグが開幕した頃、ジーコさんは、チームメイトにどんなことを伝えたのでしょうか？
ジーコ：とにかく今の常勝軍団と言われている鹿島の基礎となった「勝つスピリット」。
「勝ちに行くんだ、どんな状況でも勝ちに行くんだ！」と。
当時、後に社長となられたんですが、牛島さんという方がいて、その方から最初、話を聞いた時に、「3年間はチーム作りとして考えてほしい」と。で、その時、自分がお答えしたのは「いや最初から優勝狙いますよ！」と。
ブラジルはいつもそうです。やるからには勝つ。
で、そのことを選手にもお伝えしたんですよね。「やるからには勝つんだ！」と。
今は調整の段階とかそういうのは無い。やるからには勝つ！とね。
それがおかげさまで、今のアントラーズのスピリットとなっています。
__そのアントラーズの選手として戦った中で、印象に残っている試合はどんな試合ですか？
ジーコ：本当に開幕戦ですよね。
その前に遠征からチームがだいぶ良くなってまして、あの時は自分がハットトリックをしてアルシンドが2点と勝ったんですけれども、あれが全てのスタートだったなと。そういう意味では非常に感慨深いものがありますね。
__20年前ですよね……
ジーコ：40歳だったんですよね。非常にいい年齢ではありました（笑）。
ギネスじゃないですか？40歳でハットトリックっていうのは（笑）。
__サッカーというスポーツを通して、人が学ぶことができることはどんなことでしょう？
ジーコ：サッカーというのは人生の縮図、社会の縮図とも言いますけどね、全てをサッカーから学べると言っても過言ではないと思います。
まず、人間一人一人、やっぱり自分中心になるじゃないですか。それがサッカーにおいて集団で何をしなくちゃいけない、集団の中で自分の良さを活かすためにはどうすればいいか。常に集団、周りの者に対するリスペクト、その辺のところをまず学んでいく。そして自分が機能しなければみんなに及んでいく。そのために睡眠、食事、メリハリのある生活。これら全てをサッカーのためにやらなきゃいけない。常にみんなから注目されている。人間としての基本をサッカーから叩き込まれる。そういったいいスポーツだと思いますね。
__最後に、日本のサッカー・ファンのみなさん、今、聞いている東京のリスナーのみなさんへメッセージをいただけますか？
ジーコ：とにかく一言で言うと感激ですね！20周年ということで、一つのスポーツを通じて国が元気になる。あるいは非常に良いことが、今回のJリーグの発足によって起きましたし、今の若い子達、当時サッカーを始めたころで今ある程度の歳で活躍されている方、いろんな方が応援してくれてここまできたと思うんですね。そういった意味では一つのスポーツを通して……今やサッカーが認知されている。
当時はまだまだマイナーなスポーツだったんですけど、そうなれたことの一環に携われたことはすごい嬉しいですね。
本当にこのラジオを聴いて下さっている方に心からお礼を言いたい。
皆さんもこれからもサッカーを通じて楽しんでいただきたいし、また自分の人生にもサッカーの良さを生かしていってもらいたい。これからどんどん世界に出て行く人たちもいるでしょうし、こういう風になれたのを見ていて自分は本当に嬉しい。
やった甲斐があった！
……で、最後に、この頂いたCDですね、自分の息子・長男がやっぱりラップ、大好きなんですよ。彼は専門家ですから、一緒に聴かせていただいて、彼の批評を報告させていただきたいと思います。
本当に今日はありがとうございました。
__ありがとうございました！
Jリーグ開幕当時、鹿島の選手達に伝えていたことは
「どんな状況でも勝ちに行くんだ！」ということ。
ブラジルはいつでもそう。「やるからには勝つ」
これが、今のアントラーズのスピリットとなっています。
