2013/2/8 世界の地下鉄内通信事情

最近東京の地下鉄の中では、駅と駅のあいだのトンネル内でも携帯電話がつながるエリアが増えてきました。
「地下鉄に乗ってRadikoでこの番組を聞いているよ」という方もいらっしゃるかも知れません。
日本よりも地下鉄の歴史が長い、世界のあの都市では、地下鉄内での通信事情はどうなっているのでしょうか?
今日も2カ国をコネクト。

地下鉄の初乗り運賃はいくらですか?

アルゼンチン、ブエノスアイレス。竹内佐知子さん
「全路線均一料金で2.5ペソ(47円=1ペソ19円で計算)です」

ブエノスアイレスは地下鉄の歴史が長いそうですね?

一番古いA線は、1913年開業で今年がちょうど100周年。
日本の銀座線のモデルとなったブエノスアイレスの地下鉄。A線は当時のままの車両で、つい3週間前まで、働いてくれていたのですが、とうとう、新しい車両に替える事になり、今3月7日まで A線は運休中。
この車両は、車両も中の椅子も木造で、電気は白熱灯。そして東京の丸ノ内線の古い電車も走っています。

それでも地下鉄構内、車内共に携帯は通じます。
ただ高速のデータ通信や、インターネットに繋がるようになるのは、まだまだ先だと思います。
アルゼンチンのネット環境は、スピードは南米でも最も遅く、そのくせ、料金は一番高いのだそうです。

地下鉄の車内では通話とメールのどちらでしょうか?

光景は日本と変わらない感じで、みんな、テキストのやり取りをしています。
地下鉄内だけではなく、誰もが携帯無しでは生きられないのではないかと思うほどです。
しかし、ここは泥棒が相当多いので、携帯電話を盗まれる人の数も半端じゃありません。
まず第一に盗まれないよう最新の注意を払わなくてはいけないのが、日本とは違うところでしょうか?

地下鉄の初乗り運賃はいくらですか?

イギリス、ロンドン。小林紀美さん
「初乗りは高く今現在4,5ポンド(657円=1ポンド147円で計算)。
東京メトロの初乗り160円の4倍以上です!」

何といっても地下鉄発祥の地ですよね

「歴史があって、進んだ技術です!」と言いたいところですが、今の時代とは裏腹に、携帯電話は全く通じません。プラットホームでも携帯電話をいじっている人はほとんどいません。

最近、駅構内でネットはつながるようになりましたが有料です。
イギリスのケーブル会社のヴァージン・メディアに登録してる人のみが、無線LANを使用できます。去年の6月から始まったこのサービスは、ロンドン市内の最初は地下鉄の80駅でしたが、現在は103の駅に増え、だいたいの駅で使用可能ということになります。

ロンドンオリンピックがきっかけだったのでしょうか?

オリンピックが始まる以前は、何度かネットの整備をしてみたものの、なかなか進みませんでした。
世界最古の地下鉄がゆえに狭いロンドンのチューブをエリア化するには膨大なコストと時間がかかるのです。
オリンピックの前年、2011年に中国のファーウェイ・テクノロジーズという通信機器メーカーが、5,000万ポンドの技術と設備を提供しようと試みましたが失敗。コスト面でロンドン市交通局との折り合いがつかなかったり、中国企業へ情報漏を警戒したり、テロ組織などに利用されないよう安全性を考えたり……といわれています。

ただ携帯が使えないから不便だという苦情をあまり聞いたことがありません。
むしろ運賃が高い、電車が遅れるいう苦情の方が多いです。