2013/2/1 テーブルサッカーのHidden Story

今週は、毎年ワールドカップが開催されているスポーツ、テーブルサッカーのHidden Story。
日本テーブルサッカー協会の会長、そして、日本代表の選手にお話を伺いました。
» 日本テーブルサッカー協会


左:岩田拓実さん/右:永川博さん

テーブルサッカーとは、横75センチ縦140センチほどのテーブルで行うゲームです。
人形が選手。サッカーという名前の通り、相手のゴールにシュートを決めれば得点になります。

永川博さん(以下、敬称略):一番後ろがゴールキーパーですね。その前にディフェンダーが2体、ミッドフィールダーの5体ですね。で、一番前がフォワードの3体。合計11体の人形がついています。

人形がロッドという棒に固定されているので、その棒の先端についているハンドルを握って、押したり引いたりして、たくみにボールをコントロールしてゴールに入れる、ということですね。5点先取で、5点でワンセットですね。世界大会は、先に3セット取ったほうが勝ちですね。

そう教えてくれたのは、日本テーブルサッカー協会の会長、永川博さん。
そもそもの始まりは、1996年。
永川さんは、とあるスポーツバーでテーブルサッカーに出会ったのです。

永川:会社の先輩から教えていただいて、ハマってしまいました。

スポーツバーに置いてあるものだったんですが、それから2、3日は週末になると遊びに行って、テーブルサッカーをですね、夜中までやりまして、そういう感じで遊んでいたんですが、99年にマレーシアで大会がありまして、その大会に出てみようということで、その当時の先輩と仲間と教えてもらっている人と4人でマレーシアの大会に参加しまして、そうしましたら、想像を超えるようなテクニックと、強い選手がたくさんいまして、とんでもなかったですね。
もう、たちうちできない状態でした。

帰国後、「日本をもっと強くしたい!」という想いから協会組織を設立。
各地で大会を開催し始めました。
そして、2003年には、国際テーブルサッカー連盟が創設されます。

永川:世界大会が2004年から、個人戦のワールドチャンピオンシップスが始まって、ワールドカップは2006年から始まったんですが、最初は、2006年サッカードイツ大会のときに同じハンブルグでワールドカップが始まったんですが、その後4年ごとにワールドカップを開催しようということだったんですが、盛り上がったのか、毎年開催されていまして、今では国対抗のワールドカップと、個人戦のワールドチャンピオンシップというのを2つ同時に開催しています。

取材には、日本代表、岩田拓実さんも駆けつけてくれました。
岩田さんは、2008年 フランスで開催された大会から、ワールドカップに参加されています。

岩田拓実さん(以下、敬称略):フランスのナントという町ですね。そのときは、僕自身は、7人でやる団体戦の1選手だったので、予選通過して1回戦で負けてしまった感じですかね。

今回、この1月に行われたものは、予選を突破して、決勝トーナメントの1回戦で負けてしまいました。
今回はダブルスだけでしたけど、予選を突破できたということで、一緒に行ったメンバーとは「結果を出せてよかったね」と話していたんですけど。

日本代表と言えど、みなさん、別のお仕事をされていて、休日などにプレーをする方々です。
「ワールドカップがあっても、仕事や家庭の関係で参加できない選手もいる」というお話でした。

岩田:個人的には、選手層がどうしても薄いので、プレイヤーが増えれば楽しいので、日本が強くなるのも大事なんですけど、やっぱりやっている人が増えないと楽しくないので、僕はそれを楽しみにしているので、日本全国、テーブルサッカーが置いてあるお店は遊びに行ってるんです。
昨日も群馬行ってきましたし、仕事終わって、練習会やってるっていうんで、群馬に行って……仙台行ったり、愛知にも行きましたし、大阪もですね。

日本代表を強くしよう、ということで始まった日本テーブルサッカー協会ですが会長の永川博さんが考える、テーブルサッカーのもうひとつの魅力とは?

永川:テーブルサッカーが優れているのは、車いす部門も世界大会であるんですね。
で、ルールが全く同じなんです。

で、子どもからお父さんお母さん、おじいちゃん、おばあちゃんまで3世代で同じように楽しめますので、サッカーですと体力差が出ますが、なので、子どもに負けたりしますし、女性にも負けますし、そういう意味では、コミュニケーション・スポーツって呼んでるんですね。
コミュニケーションを取るにはとてもいいスポーツです。

目標は、強くなること。
目的は、楽しむこと。
取材のあと、永川さんと岩田さんは、夜遅くまでテーブルサッカーの音を響かせていました。